スローフード協会が実施する ローマ公立小学校の食育授業がおもしろい!|ヒサタニミカさんのイタリアレポート|海外食品通販サイト ダイニングプラス(公式)

新着記事

スローフード協会が実施する ローマ公立小学校の食育授業がおもしろい!|ヒサタニミカさんのイタリアレポート

2024/02/22 09:00

もうすぐ春の訪れですね。
日本の春と言えば新学期。

今日はローマの小学校の食育授業についてご紹介したいと思います。
意外と知られていませんが、ローマはイタリアの他都市に比べ、ハイレベルな食育が行われています。たとえば、もう20年以上も前から全公立幼稚園と小学校でオーガニック給食が実施されています。 3歳から11歳までの子供たちが通う約1000校すべてで有機食材による給食が毎日提供されており、なんとその数ざっと15万4千食/日。 ランチだけでなく1日2回のおやつにもオーガニックメニューが採用されているのです。ローマはイタリア全国でもまれにみる力の入れようで、食育のモデル都市とも言えるでしょう。
「よい食生活を送ることは子供の権利。」このコンセプトを基本とし、ローマ市役所の主導で子供たちへの食育が意欲的に行われています。

1 スローフード協会による小学校の食育授業

2 食育授業のカリキュラムとは?

2-1 テーマ【味覚分析】
2-2 テーマ【オリーブオイルテイスティング】
2-3 テーマ【手打ちパスタ】
2-4 テーマ【シークレットBOX】
2-5 テーマ【ハーブ】
2-6 テーマ【ハーブとスパイス】
2-7 テーマ【赤キャベツでペインティング】



【スローフード協会による小学校の食育授業】

ローマの食育はオーガニック給食だけでなく、普段の授業でも学びの場を設けています。
授業を担当するのは、スローフード協会*ローマ支部。
GOOD(おいしい), CLEAN(環境によい), FAIR(正しい)をモットーとする食文化を提唱するスローフード協会ではローマの公立小学校に、レベルの高い食育プログラムを提供しています。
先日、あるローマ公立小学校でのクラスを視察してきました。
対象クラスは小学校の2年生。7歳の子供たちです。先生はスローフード大学とも呼ばれる、ピエモンテの食文化科学大学で学んだマルティーナさん。授業は10回x2時間のカリキュラムで、数か月にわたり行われます。最終日はこのクラスで学んだことを保護者の前で披露する発表会で締めくくられます。



【食育授業のカリキュラムとは?】

ではそのスローフード協会による授業内容とはどのようなものなのでしょうか。
テーマごとに下記のようなカリキュラムで構成されています。

1.味覚分析

お酢や砂糖、塩を溶かした水などを使い異なる味わいをテイスティング。

《目的》
甘い、苦い、辛い、酸っぱいそれぞれの味覚の違い、特徴を学ぶ。

2.オリーブオイルテイスティング

数種類の産地の異なるオリーブオイルを試食。色を観察し、香りをかいで、後味まで味わう。

《目的》
イタリアを代表する名産物、オリーブオイルの基本的な特徴を学ぶ。地域別の風味の特徴や、良いオイルと劣化したオイルの違いを知る。

3.手打ちパスタ

パスタ職人と作る手打ちパスタ。ローマのパスタ職人が来校、パスタ作りに挑戦。初めて自家製パスタにトライする児童が多い。

《目的》
イタリアの伝統である自家製パスタを家庭で作る習慣を学ぶ。料理をすることに興味を持たせる。自分たちで作ったものを試食して手打ちパスタのおいしさを知る。

4.シークレットBOX

目隠しをした生徒が、箱の中にある食物(野菜や果実)を手で触ったり、においをかいだりしながらその食物が何かを言い当てる。その他の児童がその食物についてのヒントを与えながら答えに導く。

《目的》
視覚を使わずに食物を感知することで、嗅覚などの感覚の敏感さを磨く。
食べ物を表現するあらゆるワードを学ぶ。

5.ハーブ

バジルやローズマリー、ミントにマジョラム。まずはハーブの香りや味わいを知るために試食。その後、袋で覆いかぶせられたハーブを香りと味だけ感じて言い当てる。

《目的》
身体にいい香草の種類や特徴を学び、ハーブを身近な食材として認識する。

6.ハーブとスパイス

ハーブやスパイスでコロッケ作り。多種類のハーブやスパイスを混ぜ込んだジャガイモのコロッケをみんなで作り、試食。

《目的》
成人病の原因となっている現代人の塩分や糖分の取り過ぎを避けるため、ハーブやスパイスだけ、もしくは適量の塩や砂糖でおいしく料理の味付けができることを知る。

7.赤キャベツでペインティング

カットした赤キャベツと市販のピンクの着色料でコーティングされたラムネ。
両者をそれぞれ入れた袋にお湯を注ぎ、溶けだした色の違いを観察する。

《目的》
食物には自然の色と添加物による人工的な色付けがあることを知る。
添加物の含有、食品の裏ラベルをしっかり読む大切さを学ぶ。


なんとバラエティーに富んだ授業内容!子供たちはどのテーマも体験&体感しながら学ぶのですが、食材の香りを嗅ぐときや味見をするときの顔つきがすごい。私が普段参加するワインやオイルテイスティングに来ている大人と変わらない真剣さには、こちらも息をのむほどでした。
そしてこれらの授業の中で特に驚いたのは、赤キャベツや赤い野菜に含まれる栄養素アントシアニンからくる自然の色と添加物による人工着色の違いを教えていたこと。7歳の児童に対して‘アントシアニン’の説明をするとは!思わずマルティーナ先生にその話題は早くはないかとおそるおそる聞いたところ「生徒たちは明日になればアントシアニンという言葉は忘れるかもしれません。でもこの年齢からこういった話題に慣れること、これが大切なのです。」ときっぱりと答えてくれました。さらには「社会格差や国籍関係なく、すべての子どもたちが正しい食育を受け、大人になってからではなく子供のうちから食の重要さを学ぶ。これはローマ市が今もっとも力を入れている政策の一つなのです。」と続けるマルティーナ先生。事実、この小学校はローマ郊外の移民の家族が多く住む地域。自治体のプロジェクトとして、こういった最先端の食育が一部の私立小学校ではなく、広い範囲の地域で行われているのです。「食材の鮮度や品質に敏感になること、食の安全性を理解すること、そしておいしいものを楽しみながら食べること。これらのことを学ぶ食育は数学や国語の授業よりも大切なのです。」なるほど。たしかに食について小学校から学ぶのは自然で、だれにとっても有益な取り組みであるはず。
医療が基本無償のイタリアでは市民の成人病予防は国の経済対策の一つでもあるのです。
というわけでローマの食育授業は目からウロコの連続でした。
2000年以上前の遺跡が未だ美しい状態で生き続け、世界中の人を魅了するローマ。
いつの時代もローマ人は長い目で未来を見据えることが得意なようです。



スローフード協会*
https://slowfood-nippon.jp/aboutus/
スローフード協会ローマ支部
https://www.slowfoodroma.it/



■ヒサタニミカさんのご紹介

ヒサタニ ミカ
京都生まれ京都育ち。1996年よりローマ在住。 サントリーグループのワイン輸入商社のイタリア駐在員事務所マネージャーを経て、ワインや食材輸入業者のコンサルタント、イタリア飲食店日本開業プロジェクトのコーディネートを行う。25年以上にわたり、イタリア全国に広がる生産者やフード&ワインイヴェントを巡り、イタリア飲食界に纏わるメディアへの企画、取材、寄稿も行っている。また日本の大学への国際研修プログラムにて「イタリア食文化」の講師を務める。 AISイタリアソムリエ協会(正規コース)ソムリエ資格を取得し、現在ではイタリアで数々のワインコンクールの審査員を担う。イタリア外国人ジャーナリスト協会会員。




ダイニングプラスの食品

ここからは、ダイニングプラスで取り扱っているこだわりの食品をご紹介します。

【送料無料】ベルデンソ 無ろ過EXVオリーブオイル 3本セット

オリーブの実をまるごと生搾りしたいわば「100%果汁」をボトル詰めした「無ろ過エキストラバージンオリーブオイル」。ろ過していないので、風味も栄養もオリーブの実そのまま。

トスカーナ産IGPエキストラバージンオリーブオイル

IGP獲得トスカーナ産オリーブ100%。力強く辛みがあり、香り高いオイル!

ダッテリーノトマトのトマトジュースづけ (皮なし)

南イタリア指定農家プチトマト使用。旨味の強いトマトを丁寧に皮むきをしてトマトジュース漬けにしたホールトマトタイプのトマト缶。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

【レシピ】簡単なのに絶品!ぜいたくおうちメニューでホワイトデー♪

2024/02/07 09:00

3月14日は、ホワイトデー♪
キャンディやマシュマロ、クッキーも良いですが、バレンタインのお返しには、ちょっと楽しいお食事はいかがですか。
このページでは、ダイニングプラスのスタッフが実際に作った、ホワイトデーのおうちごはんにおすすめのレシピをご紹介します。簡単に作れて、見栄えも味も◎な料理で、感謝の気持ちをたっぷり込めた贅沢なホワイトデーに!

【ロールキャベツグラタン】

湯せんをするだけのロールキャベツをちょっとだけアレンジした簡単レシピ。やさしい味わいにチーズの濃厚さをプラスして。

<レシピ>(2人分)
>(画像つきレシピはこちらから)

■材料
・ロールキャベツ  1パック
・とろけるチーズ  100g
・刻みパセリ    適量
・バター      少々
・ニンニク     1片

<作り方>
①ロールキャベツをぬるま湯、または冷蔵庫か常温で中身が取り出しやすくなるまで半解凍にする。
②カットしたニンニクの面をこすりつけ、バターを薄く塗ったグラタン皿に、ロールキャベツとソースを移し、とろけるチーズをのせる。(ニンニク、バターが無ければ省いても良い)
③200℃のオーブンで10~15分加熱する。
 (オーブントースターのグラタンモードでも可)
④焼き上がりに、刻みパセリを散らして出来上がり。

焼成後は皿が熱くなっているので火傷に気を付けてください。



レシピで使用した商品

トマトソースでじっくり煮込んだ 柔らかロールキャベツ

霧島黒豚を使用、家庭的で優しいトマトソースのロールキャベツ。

チーズクリームでじっくり煮込んだ やさしいロールキャベツ

霧島黒豚を使用、優しく癒されるチーズクリームソースのロールキャベツ。




【大粒ほたて レモンバターソース】

解凍するだけで食べられる大粒ほたてに、さっぱりしつつコク深いレモンバターソースをサッと絡めて。

<レシピ>(1~2人分)
>(画像つきレシピはこちらから)

■材料
・大粒ほたて貝    3個
・オリーブオイル   適量
・白ワイン      小さじ2
・バター       約10g
・レモン汁      小さじ1~2
・黒こしょう     少々

<作り方>
①ヒモを取り除いた大粒ほたて貝の身を横半分に切り、塩をふる。
②フライパンにオリーブオイルをひき、ほたての表面を軽く焼く。
③白ワインを入れ、中火でサッと焼き、バターを加えて弱火で炒め、最後にレモン汁を加える。
④お皿に盛り付けて、黒こしょうをふれば出来上がり。



レシピで使用した商品

肉厚の旨味 大粒ほたて貝(青森産 黄金ほたて) Lサイズ

水揚げしたばかりの生きた帆立貝を、青森の地酒ですぐに酒蒸しにしました。濃厚な甘みと歯ごたえのほたてです。




【シポラタとブロッコリーのパスタ】

シポラタの旨みに、にんにくと唐辛子のピリッとした辛みがパスタに絡みつく絶品パスタ。

<レシピ>(2人分)
>(画像つきレシピはこちらから)

■材料
・シポラタ         2本
・お好みのパスタ      150g(写真はカサレッチェ使用)
・ブロッコリー       1/4株(小房に分けて、一口大に切る)
・にんにく(みじん切り)  1片
・唐辛子          1本(チリフレークをひとつまみ使用)
・白ワイン(酒)      大さじ2
・EXV オリーブオイル    大さじ2
・塩、胡椒         少々
・ペコリノ、パルミジャーノ 少々

<作り方>
①シポラタに包丁で縦に切れ目を入れて、中身を出し、パスタに馴染みやすいよう細かくほぐす。
②大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸騰させて、水1Lに対して1%の塩を入れ、ブロッコリーを5分ほど茹でて、取り出す。
 ブロッコリーを茹でたお湯で、次にパスタを表示時間通り茹でる。(最後に使うのでパスタのゆで汁をよけておきましょう。)
③冷たいフライパンにオリーブオイルをひき、にんにく、唐辛子を入れたら火にかけ、弱火でじっくりと香りを出す。
④中火でシポラタをほぐしながら炒めて、白ワインを加え、アルコールをとばす。
⑤茹で上がったブロッコリーとパスタのゆで汁50mlをフライパンに加え、ブロッコリーをお玉の背で潰す。全体的にソースが絡む様に、さらに茹で汁を50~100ml加えて調整する。
⑥ソースにパスタを絡めて、味を調整する。
⑦お好みでチーズをかけ、黒コショウ、香りづけで最後にオリーブオイルをひと回しかけてどうぞ。



レシピで使用した商品

カサレッチェ(ショートパスタ) もちもち 生パスタ 冷凍

デュラムセモリナを使用、生パスタ独特のモチモチとした食感と小麦の風味。2本が寄り添い合うような愛らしい形のショートパスタ。

フランス産 生ソーセージ シポラタ

日本ではなかなか手に入らない、粗挽き豚肉の羊腸生ソーセージ。フレッシュな味わいで肉汁がたっぷりとあふれとてもジューシー。




【いちじくとシナモンのツイストスティックパイ】

材料は3つだけ!簡単スイーツパイ。

<レシピ>
>(画像つきレシピはこちらから)

■材料
・ベラミーズパイシート  1枚
・シナモンシュガー    適量(グラニュー糖大さじ1・シナモン小さじ1/2)
・いちじくジャム     大さじ3

<作り方>
①調理台にシナモンシュガー少しを広げて、解凍したベラミーズパイシートをのせ、さらに上からシナモンシュガーをふりかけ、砂糖が生地につくよう2㎜程度の厚さになるまで押しのばす。
(※台と麺棒に生地がひっつかないよう、シナモンシュガーを適宜足す。)
②2㎝幅程度に切り分けたパイシートの上下1㎝ほど余白にして、いちじくジャムを小さじ1ずつまんべんなく広げます。
③パイシートの上下を持って、何回かねじっていく。
④30分ほど冷蔵庫で寝かす。
⑤180℃のオーブンで20分~25分ほど焼いて出来上がり。



レシピで使用した商品

紫いちじくジャム

いちじく果実がたっぷり!しっとり甘くて豊かな風味の紫いちじくのジャム。

ベラミーズパイシート フレッシュバター100%

シンプル原材料にこだわった、小麦粉とバターと食塩のみの安心素材。さっくりと優しい口当たりで、バターの香り豊かなベラミーズパイシート。




【発酵バターとコーヒー&チョコチップクッキー】

珈琲が好きなかたへ。サクサクとした食感のてづくりクッキー。

<レシピ>(14~18枚)
>(画像つきレシピはこちらから)

■材料
・発酵バター  60g
・砂糖(きび糖)35g(上白糖、グラニュー糖で代用可)
・卵黄     1個
・コーヒー豆  5g
・チョコレート 25g(細かく刻んだものかチョコレートチップを使用)
・米粉     60g
・小麦粉    40g(米粉がなければ小麦粉100gで代用可)

<作り方>
①常温で柔らかくしたバターと、砂糖をボウルに入れてクリーム状になるまで混ぜ合わせ、卵黄を加える。
②コーヒー(中挽き~細挽き)を加え混ぜる。
③小麦粉、米粉を加え、ゴムベラで切るように混ぜる。
④ざっくりと混ざったら、チョコレートを加え混ぜる。
⑤ひと固まりになったら、20㎝程度の棒状にまとめた生地をラップで包み、冷蔵庫で1時間以上ねかせる。
(一晩寝かせると、生地を切る時に崩れにくくなります。)
⑥包丁で1㎝ほどの厚みに切り分け、170℃に温めたオーブンで15~20分ほど焼く。
⑦完全に冷まして出来上がり。



レシピで使用した商品

ブレス産 AOP発酵バター

最も厳しいAOP基準をクリアしたAOP発酵バター。濃厚で力強い味と香りが特徴。




(担当:元豪州シェフ・レン / スタッフ・ポン)




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

【レシピ】チョコでハッピーなバレンタインに♪

2024/01/18 10:00

2月14日は、バレンタイン♪
バレンタインといえば、やっぱりチョコレートでしょうか。
百貨店などの贅沢で高級なチョコレートも素敵ですが、心のこもった手づくりチョコも楽しくて美味しいですよね。

ここでは、ダイニングプラスのスタッフが実際に作った、簡単に楽しめるおすすめチョコレシピをご紹介します。
チョコでハッピーなひとときをどうぞ!

【ローズとローズマリー香る塩チョコレートラスク】

<レシピ>(4~5人分)

■材料
・バゲット       12切れ(1cm幅程度にスライスしたもの)
・チョコレート     100g
・EXVオリーブオイル   大さじ1
・薔薇のハーブソルト  適量

<作り方>
①オーブンを150℃に温めておく。
 バゲットを1㎝程度の幅にスライスし、クッキングシートをひいた天板に並べたら、オリーブオイルを軽く塗る。
②温めておいたオーブンで15~20分サクッとするまで焼き、粗熱をとる。
③チョコレートを細かく刻んで湯煎にかけて溶かす。
 ※湯煎のお湯は、熱すぎるとチョコレートがボソボソと固まるので、60℃程度が目安。
 ※分離の原因になるのでボウルに水が入らないよう注意。
④ラスクの表面に溶かしたチョコレートをつけて、オーブンシートに並べる。
 ※表面についた余分なチョコレートはボウルの端を使って、落とすと綺麗に仕上がる。
 ※ラスクの両面にチョコレートをつける場合は、お箸やピンセットを使う。
⑤チョコレートが固まらないうちにハーブソルトをかける。
⑥冷蔵庫で冷やし固めて完成!

>(画像つきレシピはこちらから)



レシピで使用した商品

薔薇のハーブソルト(ミル付き)

ぜいたくに香る奥出雲の有機食用薔薇をふんだんに使用。オーガニックガーデンで栽培される香り高いローズマリー入り。

ハーフバゲット 140g×2個入り

ご家庭のオーブンで焼けるフランス産のハーフサイズバゲット。7割ほど焼き上げた半焼成パン生地なので、仕上げ焼きでいつでも焼きたてが味わえます。




【黄桃ココアのミニケーキ】

<レシピ>(Sサイズ(約7×10㎝)容器3個分)

■材料
・ホットケーキミックス 100g
・ココアパウダー    約30g
・卵M         1個
・牛乳         100g
・砂糖         50g
・バター        50g
・黄桃シロップ漬け   半身1個

<作り方>
①黄桃を角切りにしておく。オーブンは180℃で温めておく。
②卵、牛乳、砂糖を混ぜ合わせる。
③混ぜ合わせたら、ホットケーキミックスとココアパウダーを加えて混ぜる。
④湯せんで溶かしたバターを加え混ぜ、黄桃を入れてやさしく混ぜる。
⑤生地を容器に移し、180℃のオーブンで25分ほど焼く。
(生地は、容器の5~6等分目あたりが目安。)
⑥爪楊枝を生地に刺し、生地が付着してなければOK。
⑦容器から取り出し、お好みでホイップクリームなどを添えてどうぞ。

>(画像つきレシピはこちらから)



レシピで使用した商品

ココア専門メーカーのこだわりココア(スプレードライ製法)

ドイツのココア専門メーカー謹製、カカオを贅沢につかった濃厚ココア。ほどよい甘さでチョコレートソースやお菓子作りにもおすすめ。

黄桃のシロップ漬け (瓶詰) 550g

甘い香りとしっかりめ食感がたまらない「エヴァ種」に限定。素材の甘さを活かし、シロップは甘さ控えめです。




【チョコミニカヌレ】

<レシピ>(2~3人)

■材料
・ミニカヌレ      7個
・ダークチョコレート  50g
・ホワイトチョコレート 50g

(トッピング用)
・ナッツ(細かく砕いたもの)  適量
・カカオニブ(細かく砕いたもの)適量

<作り方>
①チョコレートを細かく砕き、湯煎で溶かす。
②ミニカヌレの底辺に木製スティックを刺す。
③スティックの下部を持ち、溶かしたチョコレートにカヌレを浸す。
④チョコレートが固まる前に、お好みで砕いたナッツなどトッピングをかける。
⑤ベーキングシートの上に並べて、冷凍庫で冷やし固めれば完成。

>(画像つきレシピはこちらから)



レシピで使用した商品

ミニ カヌレ 7個入り

もっちりコクのある甘みに、ラム酒が香るボルドーの伝統菓子。




【濃厚ココアとクロワッサンのふわとろプディング】

<レシピ>(1人分)

■材料
・クロワッサン    1個
・卵         1個
・砂糖        大さじ1
・牛乳        40ml
・ココア       大さじ2
・お湯        大さじ1
・バター       少量
・グラニュー糖    少量
・ラム酒/ブランデー 少量(省略可)

<作り方>
①クロワッサン生地を200℃のオーブンで20~25分ほど焼き、冷ましたら一口サイズに切っておく。
(焼き時間は様子を見ながら調整してください。)
②ココアを大さじ1のお湯で溶いておく。
③ボウルに卵を割り、砂糖を入れて混ぜ、牛乳、ココアソース、お酒を入れて混ぜ合わせる。
④クロワッサンを浸して、中まで染み込むまでしばらく馴染ませる。
⑤スキレットにバターを塗り、クロワッサンを並べたらグラニュー糖を振りかける。
⑥グリルかトースターに入れて弱火で10分ほど加熱する。
⑦熱々にアイスクリームやナッツなどを合わせてどうぞ。

>(画像つきレシピはこちらから)



レシピで使用した商品

焼くだけ!大きなクロワッサン 発酵バターが香るフランス産 Bake up生地 60g×4個入り

フランス産の冷凍クロワッサン生地です。上質で新鮮な牛乳から作られたヨーロッパ産発酵バターを100%使用。フランスのメーカー独自の技術で、発酵と焼成を同時に行うBake up(ベイクアップ)タイプです。

ココア専門メーカーのこだわりココア(スプレードライ製法)

ドイツのココア専門メーカー謹製、カカオを贅沢につかった濃厚ココア。ほどよい甘さでチョコレートソースやお菓子作りにもおすすめ。




【ロッキーロード】

<レシピ>(4~5人分)

■材料
・ブルターニュ産クッキー 30g
・チョコレート      150g
・マシュマロ       30g
・ナッツ         30g
 (アーモンド、ピーナッツなどお好きなもの)
・クランベリー      20g

<作り方>
①クッキーを手で割り、マシュマロを適当な大きさに切る。
(大きさはバラバラにした方が切り口の見た目がよくなります。)
②チョコレートを細かく刻んで、ダマがなく滑らかになるまで湯せんで溶かす。
③溶かしたチョコレートに、クッキー、ナッツ、クランベリー、マシュマロを入れて混ぜ合わせる。
④クッキングシートを敷いた型に流し入れ、トッピングをする。
(今回は18cmのパウンドケーキ型を使用。プラスチック容器などでもOK。高さが1cm以上になるようにする。)
⑤冷蔵庫で1~2時間ほど固まるまで冷やす。
⑥包丁で好きな形に切り分けたら完成。

>(画像つきレシピはこちらから)



レシピで使用した商品

ブルターニュ産 クッキー(ガレット)3種アソート缶

新鮮な発酵バターとゲランド塩を使用した、ブルターニュ地方名産のクッキーです。3種類(キャレ 、ガレットカンペール、ガレットブルトン)入り。




(担当:元豪州シェフ・レン / スタッフ・ポン)




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

タスマニア周遊バスツアー(後編)|スタッフ海外体験記

2023/12/28 09:00

オーストラリアの孤島、タスマニア周遊バスツアーでの旅の思い出話、後編です。



【4日目、ド迫力のモンテズマの滝】

4日目は朝からあいにくの雨。
ターキン熱帯雨林にてトレッキング後、ド迫力のモンテズマの滝を見ました。

世界で2番目に美しいとされるビーチ、ベイオブファイヤーズ。雨なのに、海は綺麗な水色!夕焼けまで過ごしました。

ツアー参加者の8割以上がオプションで予約していた、【妖精の愛称を持つ、世界最小、体長わずか30㎝の野生のフェアリーペンギンウォッチング】は日没後に海からビーチに上がってくるペンギンを見る夜出発のツアーでしたが、昼間から大雨が降り続き中止が予想されるということで、私たち2名を除いた全員約20名以上がペンギンツアーをキャンセルし、【世界遺産でもあるポートアーサー元刑務所を訪れるゴーストツアー】に変更しました。
夜になり、ホラーナイトツアーに出かける仲間達を横目に、私たちはペンギンツアー会社への義理を通して予定を変更せずにいました。雨が止めば遂行だし、中止になった場合は諦めよう。
小雨の降る中、迎えのバスに乗り込んで1時間後。
バスを降りると雨雲はどこへやら、ビーチには満天の星空が広がっていました。

ごく少人数で行われ、ペンギンを刺激することがなかったので、歩いていると知らないうちに後ろにペンギンが並んで行進していたり、こんなに間近で野生のペンギンを見られるとは感動でした。

タスマニアは面積の1/3が世界遺産自然保護地区で、ワラビーやペンギンの他にもユニークな動物がたくさん生息しています。



【5日目、フレシネ国立公園】

5日目は、フレシネ国立公園へ。湾の形がワイングラスのように見えることから、ワイングラスベイと名付けられたこの場所は、白い砂浜と透明度の高い青い海を展望台から一望できます。

ビーチにおりると、野生のワラビーがお出迎え。人慣れしているようで、触れることができました。



【6日目、ポートアーサーと動物園】

6日目は昼間のポートアーサーを見学。かつてはオーストラリア最大の流刑地。脱出不可能の刑務所と呼ばれていました。

次の動物園で見たのは、タスマニアデビル!
小柄で可愛らしい見た目のタスマニアデビルですが、肉食の有袋動物で、骨でも何でもかみ砕く強靭な顎を持ち、鳴き声はギャァギャァとモンスターのようでした。

最後に美しい海岸沿いのドライブを楽しんで、タスマニアの旅も終盤を迎え、私たち一行はホバートの町へと戻りました。
ここで旅を終えるグループ、続けて西海岸へ旅をするグループ、と分かれます。
私たちは魔女の宅急便に出てくるパン屋さんの舞台になった有名な村を訪ねるオプショナルツアーに申し込んでいたので、ホバートで一泊です。
ホテルでチェックインをしようと名前を告げると、予約が入ってないと言われました。 バスはもう去ってしまったし、どうしたらいいのか。
旅行代理店に電話すると、何かの行き違いがあり、すぐに部屋を用意するということで、用意してもらう間に夜ご飯を食べに町へ出て、翌日、早朝の出発に備えてパン屋さんに思いを馳せながら、早めに就寝しました。
しかし、前夜のできごとはトラブルの序章にすぎなかったのでした。。。。



【最終日、旅にトラブルはつきもの!?】

翌朝6時。チェックアウトを終えて、凍えそうな気温の中、迎えのバスを待っていましたが、5分、10分、15分過ぎてもバスは来ません。
オーストラリアだし、そんなこともあるだろうと気楽に構えて、30分、45分、まだバスが来ません。
さすがにおかしいし、寒すぎて体も限界です。

1時間後、ようやく営業を開始したバス会社に電話が繋がり、バスを待ってる旨を伝えると、予想をしていなかった返答がありました。
「今日はそのオプショナルツアーの催行日ではないので、何もできません。」
次に、ツアーを予約した旅行代理店に電話をするも、営業開始前でつながらない。
予約していたツアーでローンセストンという町まで行き、そこから明日帰りの飛行機に乗る予定でしたので、どうしたものか。
当時は、スマホでサクサク検索や予約ができる時代ではなかったので、何もできない状態でただただ待つというのは、不安でとてもつらい時間でした。
けれども、ホテルの前でスーツケースを持ったまま旅行代理店の営業開始時間まであと2時間待つ。というのはもったいない。
メールで旅行会社へ連絡を入れて市内の国立公園に繰り出しました。

景色を楽しんでいると時間が経つのはあっという間、旅行会社から電話がかかってきたので、これで問題解決かと思いきや、そうは問屋が卸しません。
以下、ツアー会社からの提案。
① 明日のツアーに参加する場合、自費でホバートに一泊して飛行機も自分で変更する。
② ローンセストンまで自費で行って、予定通り今日の飛行機で帰る。
③ 追加料金でホバートからの飛行機に変更。
と謝罪もなく、全く悪びれるそぶりのない開き直った対応に、開いた口がふさがらず、あまりの衝撃で言葉が出てこない。
とりあえず電話を切り、落ち着いて考えました。

何度考え直しても、私たちに非はありません。
「郷に入れば郷に従え」の精神を思い出して、どう対処してくれるのかを尋ねるのではなく、こちらがどうしてほしいのかを伝えることにしました。
「予約の確認が取れているので、そちらの責任です。ホバートから帰りの飛行機に無料で変更してください。そちらで相談して折り返し電話をください。」と伝えました。

泣き寝入りせずに伝えるべきことを伝えて、やれることはやったので、あとは結果を待つだけ。
ということで、気分を切り替えて公園の続きを楽しんでいると、30分後に電話があり、 無事に私たちは、その日のホバート発のフライトに搭乗しメルボルンへと戻りました。

大雨が降ったあとの満天の星空、身近で動物に触れたり、食べられる植物を見つけたり、初心者なのに標高の高い山に登れたり、様々な偶然と奇跡。
あまり関係の深くなかった友人と旅に出たことも、喧嘩をしなかったことも奇跡。
「色々な意味で不思議で、神秘的な旅だった。」という感動を胸に、タスマニアの旅は幕を閉じたのでした。

タスマニアシリーズ、最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

ダイニングプラスでは、タスマニア産のマスタードシードを販売しています。ソーセージやお肉に添えて。つぶが大きくて、ぷちっとはじける食感をお楽しみください。

(担当:元豪州シェフ・レン)



ダイニングプラスのタスマニア産食品

ここからは、ダイニングプラスのタスマニア産のマスタードをご紹介します。

タスマニア産マスタード ホールシードタイプ

刺激の少ないマイルドな辛みと爽やかな酸味、そしてプチプチとはじける食感のタスマニア産マスタードは、日本のフレンチ、イタリアンレストランでも多く使用される人気商品として注目を集めています。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

タスマニア周遊バスツアー(前編)|スタッフ海外体験記

2023/12/28 09:00

こんにちは。オーストラリアでシェフをしながら現地のグルメを探求していたレンです。
今回はオーストラリアの孤島、タスマニア周遊バスツアーでの旅の思い出話をしたいと思います。



【6泊7日の周遊バスツアーのはじまり】

オーストラリアの別名はdown under、下の方にある国という意味です。タスマニア島は、そのまた下に位置するのでunder down underと呼ばれる他、Tassie(タジー)という愛称で親しまれています。
当時、私はオーストラリアの南東部に位置する町、メルボルンに住んでいました。 メルボルンからタスマニアのホバートまでは飛行機で1時間。幼い頃にタスマニア物語という映画で見た雄大な自然とユニークな動物達の姿が、大人になった今でも記憶に色濃く残り、いつか訪れたいと思っていたある日、突然友人から誘いの電話を受け、タスマニアを満喫できるような6泊7日の周遊バスツアーに参加することにしました。

飛行機の窓から見たタスマニアは、どこか日本の深い森を思わせ、神秘的な雰囲気をまとっていました。それもそのはず、島の全体の36%が国立公園や自然保護地区で、4つの国立公園が世界遺産に登録され、原生林が保存されています。
この第一印象に違わず、私と友人は旅行中に数々の神秘的な光景を目にすることとなりました。

早朝発着のツアーのため、前日にホバート入りをした私たちは、港町で名物のタスマニアンサーモンのグリルをいただき、明日に備えてたっぷりと睡眠を取るはずが、久しぶりの再会に話に花が咲いて気がつけば朝の6時、大急ぎで支度して迎えのバスに乗り込んだのでした。

ガイドからのお話もつかの間、すぐに眠りに落ちた私たち。移動中は眠り、節電モードに入ることがほぼ100%だった私たちには、フランス、ドイツ、ブラジル、イギリス、台湾など各国からこのツアーに参加している仲間たちから異名が付けられました。 その名もサーディンズ。缶の中にお行儀よく収まるイワシよろしく、2人並んでいつもバスの後部座席で静かに眠っていたからです。
サーディンといえば、オーストラリアでは水煮の他、レモンやトマトソースと一緒になった缶詰が主流で、パスタなどに使っていました。 ダイニングプラスのスモークオイルサーディンは、深いスモークの香りをまとったしっとりとした身が特徴的で、そのままビールやワインの美味しいおつまみになります。

【スモークオイルサーディンはコチラから】



【1日目、マウントフィールド国立公園】

さぁ、いよいよ始まるタスマニアの旅。
最初の目的地は、ホバートから日帰りでも楽しむことが可能なマウントフィールド国立公園。標高の低い場所から1000m を越える高山植物まで、多種多様な植物が見られることで知られています。
寝ぼけまなこを擦りながら、バスを降りた私たちの目の前には、濃い霧に包まれた深い森が広がっていました。

澄みきった朝の空気を肺いっぱいに吸い込み、木々の緑に目を奪われ、倒木や切り株と写真を撮影しながらゆっくりと散策を楽しんでいるうちに、仲間から遅れを取ってしまい、辺りは静かになりました。

すると森の奥に突如、黒い影が現れました!

当時の私は黒くて大きなウサギの登場に驚きましたが、調べてみると、タスマニアに生息するアカハラヤブワラビー。別名パディメロン。カンガルーの小さい版だそうです。

一番の見どころは3つの滝が連なって落ちるラッセルフォールズ。



【ツアーで学ぶ、人間関係】

フランクリン=ゴードン・ワイルド・リバーズ国立公園、鉱山で栄えたクイーンズタウン、 ストラハンという海に面した小さな町で、今夜は夜を過ごします。

ここで、ツアー中の人間関係について話をします。
海外ではよくある周遊バスツアーでは、観光、移動中はもちろんのこと、食事の準備や後片付け、寝泊りをともにします。宿泊所も個室ではなく、シャワーも共同なので、もはや合宿のようでもあり、ツアー中に恋愛バトルが起こるなんてこともあります。

世界各国から集まった年齢も性格も文化も違う仲間と過ごす時間。
友達づくりに励む人もいれば、皆をまとめるリーダーになる人、お笑い担当ムードメーカー、本を片手に一人を貫く人、若い子たちに相談をされ世話係になってしまう年配の方、とそれぞれ役割が決まり、その上、欧米人、アジア人、人気のグループなど所属するグループまで誕生し、そこには優劣が生まれ、一種の社会生活が始まります。

日本文化において美徳とされる、調和、譲り合い、人の気持ちを組みとって行動することで痛い目に合うこともありました。

例えば、シャワーの順番を譲り続けた結果、タンクのお湯が無くなって冷水を浴びることになる。食事の取り分けの順番を最後まで譲っていたら、おかわりをする人が先に並び始め、自分の分が無くなってしまう。ベッドを選ぶ際に遠慮していたら、いつもギシギシ揺れる残り物で二段ベッドの上段だった、などなど。

そして、その経験から少しずつ自分の気持ちを表現すること、自分を大切にした上で人を大切にすることを学びました。
郷に入れば郷に従え。



【2日目、自由行動と野生動物】

2日目の午前中は自由行動。滝までのトレッキングや、町を散策。
野生のブラックベリーを見つけて食べてみたり、ベーカリーに寄ってパイを食べたり散策を楽しみました。

その後、ヘンティ砂丘、野生のウォンバットが生息するロニークリークへ。
ウォンバットは夜行性の動物で、興味深いことに四角いキューブ状の糞をします。
巣穴から出て、行動し始める夕方以降がウォンバットを見るチャンスです。
日が沈んでいた上に雨が降りだしたので、あまり綺麗に写真を撮ることはできませんでしたが、小川が流れる草原に雨、そして野生動物の姿はとても幻想的でした。



【3日目、本ツアーの大目玉、世界遺産クレイドルマウンテン国立公園】

3日目。さぁ!いよいよ本ツアーの大目玉、標高1545mの世界遺産クレイドルマウンテン国立公園です。
前夜から降り続く雨で登山道が滑りやすくなっているため、残念ながら登山は中止。湖周辺の散策予定でバスは走り出しました。
ところが、みるみるうちに空は晴天に。
ガイドの判断で体力に自信があり、登山の装備が整っている者は登ってよい。ということになりました。
私は体力にそこまでの自信はないし、登山初心者ですが、ゆっくり十分に注意を払って登り、無理だなと思ったら引き返すことを約束して出発しました。

川の水が赤茶色なのは汚れているからなのではなく、紅茶やワインに含まれるポリフェノールの一種であるタンニンを含んでいる植物がタスマニアには多く、 タンニンは空気に触れると赤くなる性質があるからです。
山で見つけたマウンテンカラント。山スグリの実も、ポリフェノールを多く含む植物で酸味が強く、砂糖漬けにしたりパイにしたりして食べられます。

歩みを進めていくと、岩場などもあり、すぐに息も上がりはじめ、なるほど初心者にはキツイ。すぐにリタイアかとも思いましたが、昨夜のウォンバットツアーで大自然が見せてくれた美しい奇跡を思い出し、自然に「昨夜はありがとうございました。そしてどうかどうか、今日もよろしくお願いします。」と調子のよい願い事をし、一歩一歩ゆっくりと焦らずに登り続けました。
するといつの間にか頂上まで辿り着き、清々しく笑っている自分に気がつきました。クライマーズハイというものでしょうか。下りも絶好調で、足も痛くなく、不思議と疲れもなく、楽しく下山できました。

後編に続きます!
(担当:元豪州シェフ・レン)



>> 【後編を読む】



ダイニングプラスのおすすめ品

ここからは、ブログで出てきた食べ物の類似品でダイニングプラスでの取り扱いをご紹介します。
(原産国は、オーストラリア産ではありません。)

スモーク オイルサーディン ラトビア産

身が柔らかいバルト海の新鮮な小イワシを燻製したスモークオイルサーディン。スモーク用チップも丸太から工場で自作するこだわり仕様です。

アップルパイ 100g×2個

サクサクのピュアバター100%パイ生地と甘味と酸味のバランスが絶妙な味わいのフランス産アップルパイ。

ラズベリーパイ 100g x 2個

サクサクのピュアバター100%パイ生地と甘酸っぱいラズベリーのフィリングのフランス産パイ。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

肉グルメにはたまらないローマの精肉屋と肉の伝統料理|ヒサタニミカさんのイタリアレポート

2023/12/11 09:00

わたしが住むローマのテスタッチョは市内の中心部に位置したにぎやかな地区。ローマの郷土料理を提供するおいしいトラットリアがたくさんあることでも知られています。
この街の伝統的な肉料理のルーツをたどると、その歴史的な背景からこの地区に源があることがわかります。



【ローマ肉料理の歴史】

(現代では屠殺場の建物をそのまま生かして「MACROマクロ」というモダンアート美術館になっています。)

1891年、テスタッチョ地区に屠殺場が開設されました。その後約100年近くのあいだ、ここから首都全土に精肉が供給されていました。牛や羊の一番おいしく食べやすい部位が富裕層に売られた後、残ったものを精肉屋さんたちが家に持ち帰り調理していました。その売れ残りを使った料理が、まさに今すっかりポピュラーとなっているローマの肉の郷土料理の根源なのです。
みなさんは「クイント・クアルト」という言葉をご存じでしょうか。イタリア語で‘四分の五’という意味。つまり牛や豚などを解体し、4等分したうちの5番目、内臓や頭、尾っぽなど売り物にならない部分のこと。「クイント・クアルト」の部分はトリッパ、腎臓、心臓、肝臓、脳やタン、牛肉は尾の部分まで。ローマの人たちはこの「クイント・クアルト」が大好き。庶民的なトラットリアだけでなく、ミシュラン星付きレストランでもシェフたちがあえて「クイント・クアルト」を使い、洗練されたイノヴェーティヴ料理を生み出してしています。



【精肉屋での肉の買い方】

こういった背景からテスタッチョ地区には、今も精肉屋さんが数多くあります。何世代にもわたって続いているお店も珍しくはありません。 どのお店でも牛や豚に対する敬意、精肉屋の誇りみたいなものが感じられます。 精肉屋では牛、豚、羊、鶏、七面鳥と、あらゆる肉が販売されており、量り売りが基本。

どの肉を何グラムくださいというと、店員さんが注文を受けてから大きな包丁で肉をカットしてくれます。 さらにはどういう風に調理すればよいか、おいしく食べるためのコツまで教えてくれます。 常連客たちは「業務用?!」ってくらいみんな両手で持ちきれないほど大量に買っていきます。



【ローマの肉の郷土料理】

コーダ・アッラ・ヴァッチナーラ

わたしは子供のころは肉が嫌いで、家でも学校給食でも苦労したのですが、ローマに来てからというものいつの間にかすっかり肉食になりました。
肉を堪能できるようになった理由は、イタリアの肉のおいしさゆえで、やわらかい肉質、苦手としていた脂身部分でさえやわらかく、臭みがないことなどです。さらにはやっぱりワインと合わせた時のおいしさがたまらないというところにあります。
特に、ローマ郷土料理の牛テールのトマトソース煮込み「コーダ・アッラ・ヴァッチナーラ」は大好物の一つ。テールの骨の周りについた肉はほろほろとやわらかく、ナイフなしにフォークだけで食べられます。長時間も煮込んだ肉の味が染みこんだトマトソースの最後の一滴までおいしいのです。家庭ではよくこのトマトソースを翌日パスタに絡めていただきます。肉が入っていなくとも肉の味がソースにしっかりのこっていて食べ応えのあるパスタになります。
「スペッツァティーノ」という角切りにした肉の煮込みも、ローマの食卓によく登場する定番料理。豚肉や仔牛肉を使うのが一般的です。玉ねぎ、にんじん、セロリをみじん切にしたものと肉を炒め、じゃがいもやグリーンピース、ビールを加えてコトコト長時間煮込みます。

牛肉のハンバーグ「ハンブルガ」

(ハンブルガを成型する精肉屋と、ズッキーニの花入りバージョン)

ミンチを使った料理も多くあります。
中でも日常的に食べるのが「ハンブルガ」とよばれる牛肉のハンバーグ。日本のハンバーグとは違いつなぎも何も入っておらず、ビーフの赤身部分だけをミンサーで挽いて、丸く成型したもの。フランスのステーク・アシェ(ステークアッシェ)です。
精肉屋さんにはミンチを押し付けてハンバーグ型に丸く成型する道具があり、注文してから作ってくれるところもあります。わたしの行きつけの精肉屋「ナシーニ」では表面にズッキーニの花をおしつけて成型した、なんともローマらしいものやハーブや野菜を混ぜ込んだものなどもありバリエーション豊かなハンバーグが売っています。赤カブとルーコラ入り、ほうれん草と干しブドウ入りなど、あれもこれも買いたくなります。
食べ方はさっとフライパンで焼くだけ。外は香ばしく、中はジューシーに仕上げるためにあまり焼きすぎないよう注意します。イタリアらしく、仕上げにたっぷりとオリーブオイルをかけていただきます。塩やレモンもお好みで。肉そのもののクオリティー、おいしさがシンプルに堪能できる一品です。夕食のメインに、またパンに挟みパニーノにしてランチに食べることも。肉肉しいうまみを、簡単な調理で味わえるのでとてもポピュラーな料理です。

有名精肉屋「アンジェロ・フェローチ」の色とりどりの肉料理

野菜のおいしいイタリアでは、ハンバーグ以外にも野菜とのコンビネーションでできた肉料理がたくさんあります。ミンチとパン粉、パルミジャーノチーズを混ぜてこねたものをナスやズッキーニに詰めてオーブンで焼いたり、ちりめんキャベツで巻いてトマトソースで煮込んだり。これらはすべて精肉屋さんが自家製で作るもので、それぞれのお店に名物があるのです。
ローマの旧市街にある有名精肉屋「アンジェロ・フェローチ」。ショーケースに並ぶ何十種類の商品。色とりどりの肉料理には前を通るだれもが足を止めます。見ているだけでうっとりするこれらの商品は、もはやアートの世界。かなり値段の張るものもあり、ローマの人たちがこの店のことを肉屋ではなく、‘ジョイエッレリア‘=宝石店と呼ぶのがよくわかります。

牛肉のタルタル

昔の自分を思い出すと信じられないのですが、「タルタル」や「カルパッチョ」といった生肉も大好物になりました。牛肉のタルタルはイタリアではまさに今、秋に食べるのが一番です。なぜならできたての新油が出る時期であり、フレッシュなオリーブオイルをたっぷりとかけ、うすくスライスした薫り高い白トリュフを合わせて食べるという贅沢な食べ方ができるから。とろりとした肉が口の中で赤ワインとともにとけていく瞬間が最高です。

老舗「アンティーカ・マッチェレリア・アンニバレ」

ローマの有名精肉屋と言えばもうひとつ名前のあがるのがここ。1888年創業の老舗「アンティーカ・マッチェレリア・アンニバレ」。重工な店舗のドアには牛の頭のモチーフが彫られていて、大理石とタイルでできた店舗には牛のオブジェや絵画が壁から天井にまで飾られ、まるで美術館。お店に一歩足を踏み入れただけで牛への敬意が感じられる空間。このお店のキアニーナ牛のカルパッチョがすばらしいのです。熟練の店員さんが大きな包丁で巨大な塊から、うすーくカットしてくれるのですが、これがザ・職人技!という感じで見とれてしまいます。

牛肉のカルパッチョ

このカルパッチョはトロの刺身のようにやわらかくとろけるような食感。お店の前にはこれまた老舗のエノテカ(ワインバー)「ブッコ―ネ」があり、アンニバレのカルパッチョがワインに合う一品としてメニューに載っています。肉の繊細な甘みを味わいたいので、ロゼワインを合わせるのが好きです。肉のうまみがじゅわっと広がったところでワインを一口。こうしてどんどんワインも料理も進んでしまうのです。

「スカロッピーネ」に「サルティンボッカ」、「ストラッチャテッラ」に「ポルペットーネ」。肉を使ったローマの郷土料理はまだまだあります。
そしてローマだけでなく各地に肉の伝統料理が存在するイタリア。 
おいしいお肉を食べつくしたい欲は、まだまだおさまりそうにありません。



データ:
テスタッチョ精肉屋「ナシ―ニ」
https://www.nasinicarni.com/

有名精肉屋「アンジェロ・フェローチ」
https://www.angeloferoci.it/

老舗精肉屋「アンティーカ・マッチェレリア・アンニバレ」
https://www.annibale.com/

老舗ワインバー「ブッコ―ネ」
https://www.enotecabuccone.com/

現代美術館「マクロミュージアム」
https://www.mattatoioroma.it/



■ヒサタニミカさんのご紹介

ヒサタニ ミカ
京都生まれ京都育ち。1996年よりローマ在住。 サントリーグループのワイン輸入商社のイタリア駐在員事務所マネージャーを経て、ワインや食材輸入業者のコンサルタント、イタリア飲食店日本開業プロジェクトのコーディネートを行う。25年以上にわたり、イタリア全国に広がる生産者やフード&ワインイヴェントを巡り、イタリア飲食界に纏わるメディアへの企画、取材、寄稿も行っている。また日本の大学への国際研修プログラムにて「イタリア食文化」の講師を務める。 AISイタリアソムリエ協会(正規コース)ソムリエ資格を取得し、現在ではイタリアで数々のワインコンクールの審査員を担う。イタリア外国人ジャーナリスト協会会員。




ダイニングプラスの牛肉

ここからは、ダイニングプラスで取り扱っているおすすめの牛肉をご紹介します。
フランス、オーストラリア、国産牛になります。

ビーフ100% ひき肉ステーキ(ステークアッシェ) 100g×2

シャロレービーフ100%、挽き肉のステーキ。つなぎは使わず牛肉のみ。 またいわゆるトリミング肉(端肉)ではなく、厳重な衛生管理ができるブロック肉を原料にしています。

仔牛オッソブーコ(オーソボッコ/輪切り骨付きスネ肉)

離乳後、牧草地で飼育されたグラスフェッドヴィールの輪切り骨付きスネ肉。ト煮込み料理にすることで身はホロホロと柔らかく、骨の周りのお肉や骨の髄には旨みがたっぷり!

赤身肉を味わう はなが牛モモ ローストビーフ

じっくり低温調理で、しっとりやわらかに仕上げたローストビーフ。赤身肉本来の旨味、サシが少なくあっさりとした味わい。

お塩で食べたい!はなが牛100% ハンバーグステーキ

まるでステーキ! 乳成分・卵・小麦を使わずブランド熟成牛肉のうまみにこだわったハンバーグです。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

本と私とオージーイングリッシュ|スタッフ海外体験記

2023/10/27 09:00

秋といえば読書。
本と私とオーストラリアの想いでについて、当時の写真を添えてお話します。



【庭のデッキで読書】

庭一面がグリーンに包まれるのは、私が住んでいた西オーストラリア州では5月~10月ごろまで。冬から春にかけてです。
夏には強い日差しと乾燥の為、一面が茶色になってしまいます。
また、雨の少ないオーストラリアでは庭の水やりにスプリンクラーは禁止、芝生への散水可能な曜日も地区によって定められており、罰金も発生するほど節水が徹底されています。
初夏の新緑が美しい日本とは、目にする風景が逆なことに驚きました。
冬でもそこまで寒くならないので、庭のデッキで飼っている猫と日向ぼっこをしながら朝食を取り、日本語の単行本を読む時間は私の朝の楽しみでした。
目が疲れたら、庭に咲いた花や緑、遊びにきた鳥、晴れ渡った空を眺めて過ごします。 私は読書の時間を「会員一名のブッククラブ」と名付けて、お気に入りの場所を見つけてはクラブ活動に勤しんでいました。



【冬の風物詩「暖炉」で読書】

皆さんにとって冬の風物詩といえばなんでしょうか。
私は暖炉。仕事がお昼すぎに終わる日は、パブに寄って暖炉の火にあたりながら文庫本片手にカプチーノとBiccies(ビッキーズ)を楽しみます。ビッキーズはビスケットのこと。
写真の通り、オーストラリアではカプチーノには必ず甘いチョコレートパウダーがかかっています。
カプチーノでひとつおもしろ話を思い出しました。オーストラリア暮らしが間もないころ、カフェでカプチーノを頼んだのですが、店員「ホワイト?」と謎の質問を受け、ミルクは白なので一応「イエス」と答えるとミルクティーを出されるんです。
1回目は単なる向こうのミスかなと思いましたが、それが二度、三度と起こります。
イタリア語を少し勉強していた私はcappuccino(cciにアクセント)の発音には少々自信がありましたので、何故か解せません。
このままでは私は一生カプチーノが飲めないのではないかという不安の中、これからはラテで手を打つかと妥協を考えながらも、何度かイントネーションを変えたりしてチャレンジしているとやっと通じ合えたようなのですが、聞こえてきた音は私の想像とは違うものでした。
Cappuccino (カプチーノォゥ)といった具合に「O」の発音が独特。
この法則は普段使われるNOにも当てはまります。ノーじゃなくて、ノォゥ。
ひょっとこ口でノォゥです。
それではなぜ紅茶が出てきたのかという謎に迫りますと、teaはcup of tea。
大げさにいうとカパチーと聞こえます。オージールールでは私の発音ではteaを注文していたことになります。ホワイトはミルクのことです。

ちなみに、パブといえば夜のイメージがあるかもしれませんが、オーストラリアでは午前中から営業していて、ライブバンド演奏など様々なイベントが開催され、ランチやティータイムにも家族連れで賑わいます。
私が行っていたのは、Clancy’s Fish Pub Dunsboroughです。
(HPはコチラから↓)
https://www.clancysfishpub.com.au/dunsborough/



【田舎町の風景と読書】

こちらも仕事終わりの定番ブッククラブ開催地のEagle Bay Brewery。
今、日本でも流行っているクラフトビールの醸造所兼レストランです。
大きな木、空、海、牧場、農園。。。目の前に広がる景色とフレッシュなビールと食事が楽しめます。
この景色が都市部パースに住んでいた私の心を動かし、250㎞離れたワイナリーで有名な田舎町に引っ越す決めてとなりました。

ピザも生地から、バーガーも全てお店の手作りです。
ちなみにフライドポテトはオーストラリアではチップス。ポテトチップスはクリスプスとなります。



【オリジナルクリスマスツリー】

そしてクリスマスを目の前にして、本といえばこの思い出。
家でパーティーをすることになったのですがツリーが無かったので、どうしようか。
サステイナビリティを考えて、家にあるもので出来ないかと皆でアイデアを出し合った結果、家にたくさんあった本を使ってはどうかという話になりました。
コーヒーテーブルで高さを出したら、大きい本から重ねていきます。
たまに離れて全体を見たり、バランスを見ながら重ねていく、なかなか根気のいる作業でしたが満足のいく仕上がり。
仕上げに、キャンドルやライト、リボンなどで飾ってプレゼントを並べれば、Voila! 私達だけのオリジナルクリスマスツリーが完成しました。

皆さんも今年のクリスマスはオリジナルツリーを作ってみませんか。
どんなツリーがいいか考えながら、ダイニングプラスの肉汁たっぷりのバーガーパテとチップスとビールでオーストラリア風ランチを楽しむのもよいかもしれませんね。

(担当:元豪州シェフ・レン)



ダイニングプラスのバーガーパテとチップス

ここからは、ダイニングプラスのハンバーガーバンズ&パテとフライドポテトの紹介です。

ボリューム満点!ハンバーガー3食セット (湯せんタイプパテ)

添加物不使用の手作りジューシーハンバーガーパテと国産バンズのセットです。 ハンバーガー専門店の味が解凍と湯せんだけで完成しちゃいます。

冷凍 ポム アリュメット (フレンチフライポテト) 450g

カリッとふわっと、お芋の甘い香り、味の濃さが魅力のフランス産。 フライドポテトに適した「ビンチェ種」の馬鈴薯を主に使用しています。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

おいしいだけではもう満足できない?!イタリアの安全性の高い食事情|ヒサタニミカさんのイタリアレポート

2023/09/28 09:00

わたしがイタリアで暮らしてよかったこと。
一番の答えは「普段の生活でおいしく安全な食べ物を食べることができる」ことです。27年前ローマ暮らしをはじめた時には、おいしいものが食べたい!ということだけが頭にあったので正直、安全性ということは全く考えていませんでした(笑)。
味以外のことには無関心だった私が、いつの間にか安心して食べられる物しか口にしたくなくなったのは、まさにイタリアの食文化のおかげです。イタリアに住む外国人の友人たちも同じような話をします。
日本では未だ「オーガニックや無添加食品の消費者=健康マニア」のようなイメージがあり「意識高い系」という言葉で表現されることも。また有機食品そのものがおいしくないという先入観もあります。
わたしは日本に一時帰国する度に、便利さや安さを求めただけの食品が毎年増加しているのではないかと心配になります。
イタリアでは、オーガニックや無添加食品が決して ‘高級品’ でも ‘味気のないもの’ でもなく、今や専門店でなくともどこでも手に入ります。スーパーマーケットや市場で普通に購入する食材として捉えられているのです。
そもそもイタリアは昔から伝わる保存食材がたくさんあります。生ハム、チーズ、オリーブオイル、ヴィネガー、野菜や魚の塩漬けやオイル漬け、ドライトマトなど、添加物や冷蔵庫が存在しない時代から、長く保存できる加工食材が作られていました。これらは自然食材でもあり、その伝統は現在もそのまま受け継がれています。
そして農薬や化学肥料を使用しない有機食材による商品の売り上げは、過去10年で2倍に伸びており、イタリアのオーガニック業界はさらなる成長を遂げています。



【有機農業大国イタリア】

イタリア半島は全土の約43%*が農地。
そして全農業面積における有機農地の割合は17%**に達しています(日本は0.6%!)。ドイツとフランスも飛び越え有機農業国のトップの地位を維持しています。
有機農業面積はなんと日本の199倍です***。
メイド・イン・イタリーのオーガニック食品の海外輸出率は世界でアメリカに次いで2位。イタリアは正真正銘のオーガニック大国であり、この業界で大きな経済的効果も得ています。

イタリアで有機食材の生産や消費が増え続けている理由として、この国の恵まれた気候条件や、スローフード運動に象徴する国民の食文化に対する意識、最近では数年続いたコロナ禍で、環境問題や自分が食べるものの安全性に敏感になったという人が激増したとも言われています。



【ローマで大人気のオーガニックマーケット「カンパーニャ・アミーカ」】

そんなオーガニック大国イタリアで、市民に人気があるのが「カンパーニャ・アミーカ」という農家直販のファーマーズ・マーケット。
「カンパーニャ・アミーカ」とは、イタリア農業生産者団体が運営するオーガニック食材限定の市場。生産者と消費者のあいだの仲介業者をなくしたこの直販市場はイタリア全国に展開しており、その数ざっと1千2百軒。そして多数ある「カンパーニャ・アミーカ」の中でも、特に存在感を発揮しているのがローマの古代遺跡チルコ・マッシモ地区にある一軒です。元政治家の公用車のガレージだったという広い市場には、野菜、肉、魚、乳製品、パン、お菓子、ワインなど60社の生産者が出店しています。「カンパーニャ・アミーカ」は化学肥料や無農薬の安全な食材を販売しているだけでなく、売れ残った余剰食材を生活困窮者に寄付するなど、毎週あらゆる社会貢献活動を展開しており、これがローマ市民の賛同を得ています。中庭にはイベントやランチができる広いガーデンもあり、市場で売られている農産物でつくられたメニューがお手頃価格で食べられます。
この場所はまさにわたしのローマの週末の楽しみです。

販売者の農家のおじさんたちとオススメの旬の野菜について話し、両手に持ちきれないほど買い物をした後、市場の中庭で友人たちとランチをします。BBQやパニーノ、野菜のスムージー。もちろんワインも!レストランよりも安く青空の下で、ちょっとしたピクニック気分。時間を忘れて半日は過ごします。

ここの野菜や果実たちは驚くほど長持ちします。葉野菜でも1週間後でも冷蔵庫でピンピンしていて10日はもちます。「カンパーニャ・アミーカ」のおかげで、無農薬の農作物は ‘枯れる’ けれども ‘腐らない’ ことを知りました。そして曲がった野菜や果物に愛着さえ感じるようになりました。
日本では市場に流通する前に大量に廃棄されているという「規格外野菜」。イタリア人にこの観念がないのは、形より「味」、形より「安全性」を優先しているからなんだな、とこの市場で体感させられました。 日曜日の朝、買い物から帰って生命力あふれる野菜やハーブをテーブルに並べ、それらの香りを嗅ぎながら料理をすること。これがわたしのストレス解消になっています。作る料理は自然とシンプルになります。焼いたり茹でたりして、エキストラ・バージン・オリーブオイルやバルサミコ酢をたっぷりかけるだけ。グラスワインを用意すれば心も体も喜ぶ食卓ができあがります。



【まだまだ根強いスローフード哲学】

安全性の高い食品を食べることは、わたしたちの健康に良いだけでなく、持続可能な環境への配慮や生物多様性の尊重につながり、そしてそこから生まれるライフスタイルの質の向上につながります。こういった価値観がイタリアでは日本以上に重視されていると感じます。イタリアでは小学校からこのようなスローフード哲学が学校の授業で教えられているのです。

去る3月、イタリア政府は培養肉の生産&販売を禁止する法案を閣議決定しました。日本でも驚きのニュースとして伝えられましたが、イタリアにいると全く不思議ではありません。
「私たちの国にはこれほどおいしい肉があるのに、なぜ人工的につくられた肉を食べなければならないのか。自分たちの畜産農業者を守ろう。」というのがこの法案の理由です。「禁止することにより培養肉業界の発展が世界から遅れる」や「炭素排出増加の環境保護問題に反する」などの意見もなかったわけではありませんが、即座に一喝されました。

自然&伝統食材を断固として守るイタリアにはスローフード哲学がまだまだ根強く継承されているのです。 わたしたちは現代の食のグローバル化を否定することはできませんが、イタリア人のように食の「喜び」と「知識」を忘れずにこれからもおいしいものを食べ続けていきたいものです。




データ:
*FAO 統計
**SINAB協会2022統計
***FIBL&IFOAMデータ



■ヒサタニミカさんのご紹介

ヒサタニ ミカ
京都生まれ京都育ち。1996年よりローマ在住。 サントリーグループのワイン輸入商社のイタリア駐在員事務所マネージャーを経て、ワインや食材輸入業者のコンサルタント、イタリア飲食店日本開業プロジェクトのコーディネートを行う。25年以上にわたり、イタリア全国に広がる生産者やフード&ワインイヴェントを巡り、イタリア飲食界に纏わるメディアへの企画、取材、寄稿も行っている。また日本の大学への国際研修プログラムにて「イタリア食文化」の講師を務める。 AISイタリアソムリエ協会(正規コース)ソムリエ資格を取得し、現在ではイタリアで数々のワインコンクールの審査員を担う。イタリア外国人ジャーナリスト協会会員。




ダイニングプラスのイタリア食材

ここからは、ダイニングプラスがおすすめするシンプルな原材料の商品をご紹介します。
イタリアからの輸入食材です。

ベルデンソ 無ろ過 エキストラバージン オリーブオイル 500ml

オリーブの実をまるごと生搾りしたいわば「100%果汁」をボトル詰めした「無ろ過エキストラバージンオリーブオイル」。ろ過していないので、風味も栄養もオリーブの実そのまま。イタリア オリタリア社とダイニングプラスが共同開発した、和洋中どんなお料理にもあう無ろ過オリーブオイルです。

ダッテリーノトマトのトマトジュースづけ (皮なし)400g

南イタリアの指定農場で、収穫後6時間以内の新鮮なトマトを使用。トマトを缶詰にするだけでなく、中に詰めるトマトジュースまで全てが自社工場で一貫生産されています。

完熟チェリートマトが丸ごと入ったトマトパスタソース 280g

完熟のチェリートマトを丸ごと使用したフレッシュで濃厚なトマトソース。地元のマンマ達が、火入れ加減を見ながら丁寧に炒め、大切に作っていく様子は、製品に対する愛情にあふれています。

ポテトニョッキ 1kg

イタリア産生パスタ(フレッシュパスタ)のニョッキ。急速冷凍技術で、保存料を使わずにおいしく長期保存を可能し、いつでも出来たてのような味を楽しめます。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

【レシピ】ココアパウダー・黄桃を使った冷菓(その2)

2023/08/18 09:30

この夏に食べたいココアパウダーと黄桃を使った冷菓レシピをご紹介(その2)。
おうちカフェ、おやつの時間にぜひ手づくりでお楽しみください。

【ココアのセミフレッド】~黒い森のさくらんぼのケーキ風~

セミフレッドはイタリア語で、「アイスケーキ」のことです。

ココアのセミフレッド

(使用する道具)
・18cmのパウンド型 1台
・小ボウル(ココアパウダーを溶かす用)
・中ボウル(マスカルポーネと砂糖をなじませる用)
・中ボウル(生クリームを泡立てる用)
・大ボウル(氷水を入れる用)
・測り
・大さじ
・小さじ
・スプーン
・ゴムベラ
・お玉
・型紙(オーブンシート)
・食品用ラップフィルム
・クッキングペーパー
・氷(または保冷剤)適量

<レシピ>(作業時間目安:30分 ※冷やす時間除く)

■材料(18cmのパウンド型 1台分)
・ココアパウダー        大さじ5 ⇒(商品はこちら)
・お湯             大さじ1
・洋酒(キルシュ)       小さじ1 ※お好みで
・マスカルポーネ(冷えたもの) 150g
・生クリーム          1パック
・グラニュー糖         40g
・アメリカンチェリー(正味)  150g

<事前準備>
型にオーブンシートを敷きこんでおく。

<作り方>
① アメリカンチェリーをよく洗い、水気をきる。
② ①を半分にカットして種をとる。余計な水分が出ないよう、断面がクッキングペーパーに付くように置いておく。
③ ココアパウダーを小さなボウルに入れておく。
④ ③にお湯を入れ、スプーンでよく溶いておく。ダマがあったらスプーンの背でつぶしてなめらかにする。お好みで洋酒も入れる。次工程のマスカルポーネと同程度の温度になるまで置いておく。
⑤ 別のボウルにマスカルポーネとグラニュー糖を入れ、ゴムベラでよくなじませる。ダマが残らないようにしっかりなめらかにする。
⑥ ⑤に④を入れ、ゴムベラでしっかり混ぜ合わせる。
⑦ 別のボウルに生クリームを入れ、氷水にあてながら7分立てにする。混ぜすぎに注意。
⑧ ⑥に⑦を3回に分けて入れ、都度ゴムベラで手早く混ぜる。9割混ざればOK。
⑨ ⑧にアメリカンチェリーを入れ、3~4回混ぜ合わせる。ここで均一な色合いになればOK。
⑩ 用意していた型に流し入れる。
⑪ 表面に密着ラップをする。
⑫ 冷凍庫で一晩冷やし固める。

<ポイント>
・アメリカンチェリーは170g計量すると、だいたい150gの正味になります。
・ココアパウダーとマスカルポーネをなめらかにする工程で、口当たりが変わります。
・生クリームは冷やしながら泡立てないと温度が上がり、分離してボソボソした食感につながります。
・生クリームの泡立ては、その後の工程でも「混ぜ」ていくため、7分立てに留めることで、混ぜすぎることによる分離を防ぎます。
・生の果物を使用しているため長期保存には向いていません。作ったら早めに食べきりましょう。
・冷凍庫から出したての状態は、型とオーブンシートがくっついている場合があります。型とオーブンシートを剥がすようにナイフを入れていくと外れやすいです。
・セミフレッドをカットする時は、温めたナイフを使うときれいにカットできます。




【ピーチ・メルバ】

桃、バニラアイスクリーム、フランボワーズの組み合わせが爽やか。
イギリスの名門ホテルの料理長考案、オーストラリアの歌手の名前を冠した、美しい夏のデザート。

ピーチ・メルバ

(使用する道具)
・お好みの器
・ボウル(シロップをきる用)
・ざる(シロップをきる用)
・アイスクリームスクープ(ディッシャー)
・大きなスプーン(フランボワーズピューレをかける用)

<レシピ>(作業時間目安:5分 ※事前準備の時間は除く)

■材料(直径6.5cm、深さ5cm のデザートグラス 1個分)
・黄桃のシロップ漬け       半割1個 ⇒(商品はこちら)
・バニラアイスクリーム      アイスクリームスクープ2杯
・フランボワーズピューレ     大きなスプーン2杯 ⇒(商品はこちら)
・ローストしたアーモンドスライス 適量 ※お好みで

<事前準備>
黄桃のシロップをきって、4分割しておく。
フランボワーズピューレを解凍しておく。

<作り方>
① バニラアイスクリームをアイスクリームスクープで器に入れる(1回目)。
② バニラアイスクリームの上にフランボワーズピューレをかける(1回目)。
③ 黄桃2カットを横に並べる(1回目)。
④ ①のアイスとずらした位置に、バニラアイスクリームをアイスクリームスクープで器に重ね入れる(2回目)。
⑤ バニラアイスクリームの上にフランボワーズピューレをかける(2回目)。
⑥ 黄桃2カットを横に並べる(2回目)。
⑦ お好みでローストしたアーモンドスライスなどをトッピングする。

<ポイント>
・バニラアイスクリームの代わりに、フローズンヨーグルトにしても美味しいです。
・夏場は溶けやすいので手早く作業しましょう。




【黄桃のパイ】

型不使用!黄桃のシロップ漬けを使って、気軽に季節のパイ作りをしてみませんか?

黄桃のパイ

(使用する道具)
・麺棒
・クッキングペーパー(シロップをきる用)
・ナイフ
・まな板
・小ボウル(パン粉とグラニュー糖を入れる用)
・スプーン(パン粉とグラニュー糖を混ぜて、生地にのせる用)
・フォーク(ピケ用)
・15cmのボウル、セルクル、鍋のふたなど円状のもの(パイシートのカット用)
・オーブンシート

<レシピ>(作業時間目安:20分 ※焼成時間は除く)

■材料(冷凍パイシート20×20㎝ 1枚分)
・冷凍パイシート    1枚 ⇒(商品はこちら)
・黄桃のシロップ漬け  半割2~3個 ⇒(商品はこちら)
・パン粉(細目タイプ) 25g
・グラニュー糖     10g

・水      分量外
・グラニュー糖 分量外

<作り方>
① オーブンを200℃に予熱する。
② 冷凍パイシートのオペレーション通り、冷蔵庫に10分ほど移して解凍させる。
③ ②の待ち時間に黄桃をクッキングペーパーで抑えて水気をとり、4~5等分しておく。
④ パン粉とグラニュー等をスプーンで混ぜる。
⑤ パイシートを麺棒で少し薄くのした後、15cmの円状のものを当て、ナイフでカットする。
⑥ パイシート全体にフォークでピケをする(空気穴をあける)。
⑦ パイシートの中央に④を薄くのせる(黄桃をのせる部分のみ)。
⑧ カットした黄桃を⑦の上に並べる。
⑨ 周囲の生地をひだを寄せるように折り重ねる。
⑩ ⑨の上に分量外の水を塗り、分量外のグラニュー糖を振りかける。
⑪ 天板にオーブンシートを敷き、その上に⑩をのせ、200℃に予熱したオーブンで20~23分、焼成する。

<ポイント>
・パン粉を黄桃の下に敷くことで、焼成中にでる黄桃の水分を吸う役割をします。
・パイ生地はだれやすいので手早く作業しましょう。

<食べ方のアレンジ1>

水切りヨーグルト入りのホイップクリームをのせても美味しいです。
(↓レシピはこちらから)
>>【ジャムのマーブルサンドのレシピページ】

クリームを添えて

<食べ方のアレンジ2>

余った黄桃やクリーム、残ったシロップを使ってもう一品!
簡単にレストランのような一皿も作れます。

アレンジ

<作り方>
① シロップを冷凍しておく。
② 黄桃をカットする(黄桃は冷やしておくとよい)。
③ 生クリームに水切りヨーグルトを加えて泡立てる。
④ ①~③をお好みの分量でお皿に盛りつける。①はフォークで削って盛りつける。

余ったパン粉でもう一品。デンマークのアップルパイもおすすめ!
(↓レシピはこちらから)
>>【オーブンいらずのアップルパイのレシピページ】


(担当:イリス)



ダイニングプラスのココアパウダー&黄桃

販売43万本突破!大人気ロングセラー商品(2023年5月現在)の ドイツの専門メーカー謹製、カカオを贅沢につかった濃厚ココアと、食感・甘さ・瓶の形までこだわったギリシャの黄桃です。

ココア専門メーカーのこだわりココア(スプレードライ製法)

甘すぎず上品な味わい。お好みに合わせて濃度を濃くしても嫌な味がせず、粉っぽくない滑らかな飲み口の濃厚なチョコレートの味わいをおたのしみ頂けます。

黄桃のシロップ漬け (瓶詰)

甘い香りとしっかりめの食感がたまらない「エヴァ種」に限定。素材の甘さを活かし、シロップは甘さ控えめです。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

「オリーブオイルに始まり、オリーブオイルに終わる」 イタリア食文化の真髄オリーブオイル|ヒサタニミカさんのイタリアレポート

2023/07/31 12:00

もし、イタリアにオリーブオイルが存在しなかったら…
イタリア料理、地中海料理も存在しなかったことでしょう。イタリアの食文化の中核でもあるエキストラ・ヴァージン・オリーブオイルは、イタリアが誇るもっとも優れた農産物のひとつ。地中海食の象徴的な食材であり、どんな料理の味をもおいしく変えることができます。
栄養価の高さにおいても際立っており、イタリア人のオリーブオイルに対する誇りと情熱を知ると、食品と呼ぶにはあまりにも奥深い産物であることがわかります。

オリーブオイル

日本でもスーパーマーケットから専門店まで、あらゆるオリーブオイルが並ぶようになりました。中でもイタリア産は特に人気がありますが、他国のものに比べどのような特徴があるのでしょうか。
それは一言で言うとバリエーションの多さ、多様性にあります。世界でもっとも多くオリーブオイルを生産しているのはスペインですが、数種類しかオリーブの品種が存在しません。一方、イタリアはなんと500種類以上の品種があるのです。これは世界にあるオリーブの品種の42%に相当します。
ワインの原料になるブドウは地方ごとの在来種があり、そのおかげで多様なタイプのワインが誕生するように、オリーブオイルも各地で異なる品種が栽培されています。その違いを味わうために、イタリアのキッチンには、みんな必ず数種類のオリーブオイルを揃えています。産地別やライト、ミディアム、ストロングなど味わい別など。もちろん調理用と生食用は使い分けますし、生食用でも力強い味わいのオイルは肉料理の時に、フルーティーなタイプのものはサラダや前菜になど、その料理や個人の好みによって合わせるオイルを自由に組み合わせ、日々の食事を楽しんでいるのです。



【イタリアのオリーブオイルの歴史】

オリーブの木と実

今日、これほど重要な役割を果たしているオリーブオイル、イタリアにはどのようにしてもたらされたのでしょうか?
オリーブの木がイタリアに初めて姿を現したのは3500年も前といわれています。 紀元前7世紀ごろには、フェニキアやカルタゴの商人やギリシャ人の入植者の働きによって、より広く普及し始めました。

モンテ・テスタッチョ

私が住むローマのテスタッチョ地区には、当時の商業の繁栄が一目でわかる「モンテ・テスタッチョ(テスタッチョの山)」があります。 これは、がれきが積み上げて作られた人工的な丘でその大きさは高さ54メートル、長さが1キロもあります。 ギリシャからオリーブオイルや塩、麦などが輸入されていた時代、その運搬には‘アンフォラ’と呼ばれるレンガ質の壺が使われていました。海からテベレ川を通り、輸入港であったテスタッチョに到着すると、運搬容器であったアンフォラは割られ破棄されていました。 その破片が積み上げられたのがモンテ・テスタッチョなのです。 現在では、この丘の内部が掘られその中にトラットリアやディスコができ、ユニークな建築物になっています。 テスタッチョ地区の広場には、この壺をモチーフにした大きな噴水が飾られています。

テスタッチョ
(左:テスタッチョ、がれきの山/右:テスタッチョ広場)

オリーブオイルは食用だけでなく、化粧品、宗教儀式、薬、照明など、油はさまざまな用途に使われていました。その重要性が増すにつれイタリア人は、ギリシャやフェニキアの商人からオリーブの栽培や実からオイルを抽出する技術を学び始めました。こうしてイタリアに無数のオリーブ畑ができ、オイルが生産されるようになったのです。
私はテスタッチョ広場の噴水の前を通るたびに、この国でオリーブオイルがいかに長い年月、人々の生活資源になっていたかを思い知らされるような気がします。



【イタリアのオリーブ産地】

オリーブ畑

オリーブの栽培は海抜100メートルから500メートルの間の乾燥した土地が適しています。イタリアで最も生産量が多いのは南イタリアプーリア州。全国の約3分の1もの生産量を誇っています。プーリアのオリーブ畑の光景を言い表すには、畑というよりも‘海’という言葉が適しているかもしれません。見渡す限りどこまでもオリーブばかり。車で何キロ走っても延々と広大なオリーブ畑が続きます。今にも歩き出しそうな、うねり曲がった幹を持つ巨大なオリーブの木々が生息しており、何百年という長い寿命を持つ大木が多いのもこの地方の特徴です。地元の人たちは神々しいこのオリーブの木々を守り神のように大切に守っています。いまだに自家用のオリーブオイルを作っている家庭もかなり多く「オリーブオイルは買うものではなく、自分たちで作るもの」という習慣が残っています。
もう少し北上したラッツィオ州やアブルッツォ州、トスカーナ州、ウンブリア州と、中部イタリアでも素晴らしい品質のオリーブオイルがとれます。小規模生産者が多く、個性的な品種もあり、ミクロ単位の地方らしさが風味に表現されています。また北イタリアのリグーリア州のように、標高800メートルを超える山にも生育する特殊な地域もあります。



【収穫】

オリーブの収穫

オリーブの収穫後すぐに、オリーブの実から貴重なエキストラ・ヴァージン・オリーブオイルを搾油する作業が行われます。これは通常11月末から12月末にかけて行われますがオリーブの種類や季節の気候によって期間は異なります。オリ―ブが生産される地域には必ず「フラントイオ」と呼ばれる搾油所が地区ごとにあります。自分のオリーブ畑で採れたオリーブの実を搾油所にもっていき、そこでオリーブオイルにするのですが、毎年その初日にはみんなでテーブルを囲んで搾ったばかりのオイルを暖炉や焚火で焼いたパンにつけて試食します。1年かけて育てたオリーブからできる一番搾りを味わう、まさに感動の瞬間だそう。



【数多くある油の中でももっとも健康によいオリーブオイル】

オリーブオイル

イタリアのエキストラ・ヴァージン・オリーブオイルは、オリーブの実を圧搾するだけで、化学合成物質を一切使用せず、高度な方法によってのみ加工されたものを意味します。正真正銘の天然オイルであり、もう一つの基本条件である酸度も0.8%以下でなければなりません。
植物油は種子からとれる油がほとんどですが、オリーブオイルは果実から搾り取られる珍しいオイルです。
そして私たちの健康にもよい働きをしてくれる栄養素が含まれています。抗酸化作用と炎症を抑える効果がある油、この2つの要素を同時に持つ食品はオリーブオイルしかありません。疾病や老化を防ぐ抗酸化作用のあるビタミンB、また血液を良好な状態に保ち糖尿病予防につながるオレイン酸のおかげで、オリーブオイルは健康食品としても愛用されているのです。
さらには一切添加物が使用されていない食品、それがエキストラ・ヴァージン・オリーブオイルです。
裏ラベルを見るとわかりますが原材料はオリーブの実100%(※)です。これはイタリアの規制により厳しく守られています。
(※一括表示の原材料欄は、食用オリーブ油です。)



【オリーブオイルの楽しみかた】

パスタの仕上げにオリーブオイル

気候変動の被害による不作やエネルギーコストの値上がりで、イタリアでもエキストラ・ヴァージン・オリーブオイルは高級食材になりつつあります。それでも消費量が生産量を上回っているのは、どんな食材をも引き立たせるおいしさがあり、私たちの身体によい効果を与えてくれる健康食品であること、さらには安全な食材であることなどの理由があげられます。
イタリアではパスタ料理には必ずお皿に盛りつけられた後、仕上げに上からオリーブオイルをたらします。調理に使ったものとはまた違う、品質の高いエキストラ・ヴァージン・オリーブオイルが好まれます。1つのパスタ料理に2種類のオリーブオイルが使われるというわけです。

シーフードにオリーブオイル

茹でたりグリルしたりした野菜や魚にエキストラ・ヴァージン・オリーブオイルと塩をかけるだけで、それはおいしいごちそうになります。もっと言うと、新油が出る時期などはおいしいオリーブオイルを味わうためにナスやズッキーニ、玉ねぎなどいろいろな野菜をグリルにし、たっぷりと新油をかけてそのフレッシュな風味を楽しむこともあります。主役はオリーブオイルという食べ方も贅沢ではありますが楽しいものです。また野菜が格別においしいイタリアでは、野菜の‘オイル煮‘も毎日のように頻繁に作る一品です。菜っぱなどの菜野菜やナス、獅子唐辛子、どんな野菜でもできるのですが、たっぷりのオリーブオイルとニンニク、塩だけでじっくりオイルで煮込むように中火で炒めます。水は一切加えません。塩を加えることにより野菜から水分が出ます。野菜の凝縮したうまみがしっかり味わえて本当においしいのです。トラットリアでも定番料理です。

豆腐にオリーブオイル

最近では和食に合わせる人も多くなりました。私が一番好きな冷ややっこの食べ方、それは極上のオリーブオイルと醤油をかけていただくというものです。豆腐の味わいにコクや野菜やハーブのフレッシュさが加わります。またおぼろ豆腐にわさびと塩、オリーブオイルをたらしていただくのも大好きです。やわらかい豆腐に黄金のオイルが混ざり、とろりとなったものを口に入れた時の至福。いくらでも食べ続けたい衝動にかられるほどです。地中海料理のイメージが強いオリーブオイルですが、本当においしい食材には国境がないですね。
みなさんもぜひおいしいオリーブオイルをいくつか常備して、いろいろな食べ方を発見してみてくださいね。



■ヒサタニミカさんのご紹介

ヒサタニ ミカ
京都生まれ京都育ち。1996年よりローマ在住。 サントリーグループのワイン輸入商社のイタリア駐在員事務所マネージャーを経て、ワインや食材輸入業者のコンサルタント、イタリア飲食店日本開業プロジェクトのコーディネートを行う。25年以上にわたり、イタリア全国に広がる生産者やフード&ワインイヴェントを巡り、イタリア飲食界に纏わるメディアへの企画、取材、寄稿も行っている。また日本の大学への国際研修プログラムにて「イタリア食文化」の講師を務める。 AISイタリアソムリエ協会(正規コース)ソムリエ資格を取得し、現在ではイタリアで数々のワインコンクールの審査員を担う。




ダイニングプラスのオリーブオイル

ここからは、ダイニングプラスがおすすめするオリーブオイルをご紹介します。
リピーター続出、大人気のイタリア、オリタリア社製です。

ベルデンソ 無ろ過 エキストラバージン オリーブオイル 500ml

オリーブの実をまるごと生搾りしたいわば「100%果汁」をボトル詰めした「無ろ過エキストラバージンオリーブオイル」。ろ過していないので、風味も栄養もオリーブの実そのまま。イタリア オリタリア社とダイニングプラスが共同開発した、和洋中どんなお料理にもあう無ろ過オリーブオイルです。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

フランス人食いしん坊もびっくり!わさび醤油

2023/07/19 10:00


わさび醤油との出会い

その出会いは社内の会議中でした。
会議も終わろうとしたその時、輸出部を自ら率いているグループ会社の社長のかばんからおもむろに取り出された一つの小瓶。
真っ黒い液体が入ったその小瓶。透明と思われる瓶の縁には中に入っている黒い液体のあとが見られ、液体に粘度があることが想像できました。「食べてみて」と差し出されたひと匙。まずは香りを、と鼻に運ぶと。。。新鮮なわさびを卸したときの独特の香り。早速口へ。想像した通りのむしろ「トロッ」とした舌触りと共に広がる塩味と大好きなわさびのフレッシュな味わい、そして少しツーンとくる香り。

もともとわさびは大好きです。特別なお刺身が手に入った時は生わさびを探して町中のスーパーや八百屋さんを巡ることもしばしば。お寿司屋さんではわさび巻も好物のひとつ。そうです、私はお酒のアテは美味しいわさびとお醤油でいいと、チューブに入ったわさびを使うぐらいならばわさび抜きでいいと、そう思っている派です。

そして、最近ではダイニングプラスでも時々販売している「山葵オイル」を愛用するようになり、生わさびを探して右往左往することもなくなったなぁ、と感じていました。
そんな時だったのです。それと出会ったのは。

山葵オイルと醤油

社長いわく、本当のわさびの香りがしっかりするお醤油があったらヨーロッパのグルメ達が喜ぶはずだ、ということであの「山葵オイル」とお醤油をミックスして香りを閉じ込めた商品開発をしているとのこと。
そして何度目かの試作が出来上がったときに私が居合わせた、ということだったのです。何とラッキー! 即座に、これ欲しい、と言いました。

「山葵オイル」は大山(鳥取県)のわさび屋さんが生わさびの香りを丁寧に抽出してオイルに浸透させ、長持ちさせることに成功した画期的な調味料です。その香りの良さは生わさびに引けを取らないものなので、それをお醤油に混ぜたら美味しいわさび醤油ができるのです。

ただ、オイルなので液体のお醤油とは分離してしまいます。それを分離させないでお醤油と混ぜるのが結構大変で、なかなか開発に乗り出してくれるお醤油屋さんもなかったそうで、メーカーさん探しから難航したようです。

そんな中、名乗りを上げたお醤油屋さんは大正時代から島根県で美味しいお醤油を作り続ける老舗、その名も大正屋醤油店さん。お醤油のプロであるそのメーカーさんにとってもオイルとお醤油の調合はしたことのない挑戦でした。何度か試作した末に、ある工夫を施すことで分離しない美味しいわさび醤油が出来上がりました。そしてその工夫の結果、たくさんの生わさびを贅沢にお醤油に溶いたときのトロッと感まで再現できたのです。 

わさび好きの私はもちろん、わさびはお刺身に乗っけてお醤油にちょん、と触れさせていただくことが多いのですが、赤身のお刺身を食べる時とかお肉をあっさりと食べるときなどはたっぷりの生わさびをお醤油に溶かして食べるのも至福です。

そうです。その至福のわさび醤油が完成したのです。

フランス人食いしん坊

(左上写真:フランス食いしん坊代表(自称)オリビエ/右上写真:Nishikidoriアンテナショップの店内)

そして先日久しぶりに訪れたフランスの食の展示会。
昔からの仕事仲間の一人でもあり、フランス食いしん坊代表(自称)でもあるオリビエに会いました。彼は大の日本好きで、自宅にはそこに居るとあたかも日本にいるかのような錯覚を起こすという日本部屋があるんだとか。
そんな彼は2009年、Nishikidori という日本グルメ食材専門ショップをオンラインで開設し、2017年には世界中のグルメが集まるパリの中心地にアンテナショップも作っています。余談ですが、そのお店は完全にフランス人向けで、行くと料理人と思われる地元の方が束になった昆布を買っていたり、ご近所のマダムと思われる方がお醤油を買っていたりする場面に普通に遭遇するのです。

「わさび醤油」のお気に入り&おすすめポイント

話を戻してその展示会。
フランスのプロ向けに日本食材のブースもありました。
Nishidoriのスタンドにはもちろんその「わさび醤油」が展示されています。オリビエを見つけて、「これ、美味しいよね!」と言ったら、嬉しそうな表情。

彼の《お気に入りポイント、おすすめポイント》は・・・
* クリーミーでとろりとした食感
* フレッシュなわさびの香り
* 新鮮なわさびの適度な辛み
* 生の大根に少しつけて・・・
* 赤身のお肉にもぴったり・・・
など次から次へ出て来ます。

でもいちばん大切なポイントとして、フランスで「Sauce soja avec Wasabi(英語でSoy sauce with Wasabi)(わさび醤油)」と呼ぶためには「わさび」が入っているという点が最も重要で「その点でこの商品は画期的なんだ」とのこと。

そうなんです。
フランスでもいくつかのわさび醤油らしきものやそのフレーバーの食品は販売されているというのですが、そのほとんどが西洋わさびや辛子(マスタード)を辛み成分として使用したもので、つまり「わさび」というより「わさび風」なのです。
その点、このわさび醤油は原材料に「香味食用油(食用こめ油、本わさび)」と書かれています。これがオリビエ歓喜の理由なのです。
そう思って日本でも調べてみました。
わさび醤油の味わいが好きな日本人は多く、その名前がついた調味料やスナック菓子はいろいろ見つかります。でも原材料欄に「本わさび」と入った、シンプルな原材料で作られたわさび醤油はめったにないのではないでしょうか。



美味しい山葵がそこにあったから生まれた山葵オイル、その美味しい山葵オイルがそこにあったから、オイルをお醤油と混ぜる工夫が生まれたから、だからこそ生まれた「わさび醤油」
これで、生わさびを探してさまよったり、高いのにさほど新鮮でもない生わさびにがっかりしたりすることからも解放されることでしょう。



わさび商品はこちら

当ブログでご紹介した「わさび醤油」と「わさびオイル」はこちらからお求めいただけます。

わさび醤油

これまでありそうでなかった、わさび醤油。昔ながらの製法で醸造したまろやかな醤油に、新鮮な生わさびを贅沢に溶かしたときの深みと後味のさわやかさ。

わさびオイル (スポイト瓶)

2~3滴でしっかりとした辛みとわさびの香りがさっと広がる調味料。季節の香りを感じる青菜のおひたし、カルパッチョやサラダなど冷製メニューにほんの少し加えていただくのがおすすめです。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

【レシピ】ココアパウダーを使った冷菓(その1)

2023/06/06 09:00

販売43万本突破!大人気ロングセラー商品(2023年5月現在)、
「ココア専門メーカーのこだわりココア(スプレードライ製法)」を使った冷菓をご紹介。

お菓子づくりにこだわりをもつ、ダイニングプラス スタッフの自信作です!

【生チョコバナナのクロワッサンサンド】

(使用する道具)
・オーブンシート(クロワッサン焼成用)
・ブレッドナイフ(クロワッサンをスライスする用)
・小さい耐熱容器(牛乳を温めてココアパウダーを混ぜる用)
・直径15cmほどの中サイズのボール(生クリームを泡立てる用)
・ハンドミキサー
・測り
・大さじ
・マドラー
・ゴムベラ
・絞り袋&好みの口金(クリームを絞る用)

<レシピ> 4人分 (作業時間目安:30分)※クロワッサンを焼く・冷やす時間除く。

■材料(作りやすい分量)
・ココアパウダー      大さじ5 ⇒(商品はこちら)
・牛乳           20g
・生クリーム        1パック(200ml)
・クロワッサン(Bake up) 4個 ⇒(商品はこちら)
・バナナ          2本
・粉糖           適量

<作り方>
① クロワッサンを所定のオペレーションで焼成しておく。⇒【焼き方は商品ページでご覧いただけます】
② ①が冷めたら、好みの厚みで横にスライスする(写真は下2/3、上3/1/ の位置)。
③ 牛乳を耐熱容器に入れ、ラップをせずにレンジで600Wで30秒加熱する。
④ ③にココアパウダーを大さじ1ずつ入れ、都度、完全に溶けるまで混ぜて、粗熱がとれるまで冷ます。
⑤ 生クリームをハンドミキサーの高速で30秒泡立てる。
⑥ ⑤に粗熱がとれた③をゴムベラで一度に入れる。
⑦ 口金を使う場合は9分立て、塗るように使う場合は8分立てまで泡立てる。
⑧ 口金をセットした絞り袋にゴムベラで適量のチョコ生クリームを入れ、クロワッサンの下生地に好きなだけ絞る。
⑨ 好みの厚さにカットしたバナナを好きなだけサンドする。
⑩ ⑨にクロワッサンの上生地をかぶせ、粉糖を振りかける。

<ポイント>
・ココアパウダーを溶かす液体は、ミルキーさを残すため牛乳を使用しています。
・生クリームは乳脂肪分42%を使用しています。
・粘性のあるクリームに出来上がるため、口金で絞る場合は形状が残るようにしっかり泡立てます。
・生クリームは氷水を入れたボウルに当てて、冷やしながら泡立てるとだれにくくなります。
・甘さのあるBake upシリーズ(弊社商品)のクロワッサン生地は、甘いクリームとよく合います。




【ココア牛乳プリン】

(使用する道具)
・プリンカップ(外径7.8 cm×高さ3.7cm)5個 またはプリンを入れたい容器
・小さなボウル①(ゼラチンを冷水でふやかす用)
・小さなボウル②(ココアパウダーを溶かす用)
・直径15cmほどの鍋(牛乳を温める用)
・測り
・大さじ
・お玉
・マドラー
・ゴムベラ
・大きなボウル(鍋を冷やす用)
・氷(または保冷剤)適量

<レシピ> 5人分(作業時間目安:30分)

■材料(プリンカップ(外径7.8 cm×高さ3.7cm)5個分)
・ココアパウダー 大さじ5 ⇒(商品はこちら)
・牛乳      450g
・板ゼラチン   10g
・冷水      適量

<作り方>
① 板ゼラチンを冷水で戻しておく。
② ココアパウダーを小さなボウルに入れておく。
③ 牛乳を鍋に入れ、沸騰するまで温める。
④ ②に③をお玉1~2杯入れ、ダマが残らないようにマドラーでしっかり溶かす。液体は一度に入れず、様子をみながら少しずつ入れる方がしっかり溶ける。
⑤ ④を③にゴムベラで戻し入れ、再度沸騰するまで加熱して完全にココアパウダーを溶かす。
⑥ しっかり水気を切った板ゼラチンを⑤に入れて、ゴムベラで混ぜながら溶かす。
⑦ ⑥を氷水に当てて、時々ゴムベラで混ぜながら冷ます。
⑧ とろみがでてきたら、プリンカップまたはお好みの容器に入れ、冷蔵庫で4時間以上冷やす。
⑨ プリンカップからプリンをお皿に移す。
プリンと容器の間にナイフを入れて空気を入れておき(1箇所でOK)、プリンカップごとお湯に5秒ほど入れてからお皿を被せてひっくり返し、プリンカップとお皿をしっかり持って、プリンカップからプリンが外れることを確認しながら上下に1~2回強く振る。

<ポイント>
・ココアパウダーと板ゼラチンはしっかり溶かすと均一に仕上がります。
・板ゼラチンを冷水に入れる時間は柔らかくふやければOKです。
・プリンカップごとお湯に5秒ほど入れることで、周囲のゼラチンが溶けてきれいに型から外れやすいです。お湯に入れすぎると溶けすぎるので注意。

※写真は皿盛りデザート風に仕上げたもので、冷凍パイシートを使用した「いちじくとシナモンのツイストスティックパイ」を添えています。シナモンの風味がココアとよく合います。 (レシピはこちらから)

(担当:イリス)



ダイニングプラスのココアパウダー

販売43万本突破!大人気ロングセラー商品!(2023年5月現在)
ドイツの専門メーカー謹製、カカオを贅沢につかった濃厚ココアです。香料・乳化剤不使用、余分なものは入っていません。

ココア専門メーカーのこだわりココア(スプレードライ製法)

甘すぎず上品な味わい。お好みに合わせて濃度を濃くしても嫌な味がせず、粉っぽくない滑らかな飲み口の濃厚なチョコレートの味わいをおたのしみ頂けます。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

何世紀にも渡り人々を魅了するイタリア最高級調味料バルサミコ酢|ヒサタニミカさんのイタリアレポート

2023/05/26 10:00

イタリアの中部に位置する中世の街、モデナにやってきました。
ここは世界に知られるイタリアの高級食材「バルサミコ酢」の名産地。モデナの街中から、目的のお店のある郊外へ。

(左上写真:トラットリア入り口)

看板もホームページもフェイスブックもない、まさに地元の人しか知らない小さなトラットリアに到着。まずは前菜にパルミジャーノ・レジャーノチーズや生ハムの盛り合わせを注文。すると「好きなだけかけて食べてください。」とそっとテーブルに置かれる黒い液体が入った小瓶。なんとこれは50年以上熟成しているというバルサミコ酢!少し舐めてみると、とろりとした食感で甘草を思い起こす味わいが口いっぱいに広がります。‘酸っぱい’というアタックではなく、まろやかで深い甘み。このトラットリアではチーズ、パスタにドルチェまで、なんにでもこのバルサミコをかけるのです。パルミッジャーノチーズのようなそれ自体が味の濃い食材はまろやかになり、かぼちゃのトルテッリパスタのような料理はアクセントが出て、バルサミコ酢を加えることによってどんな食材もコクが倍増。これは他のお酢にはないマジック。お酢というよりも珍味。この地方のレストランには自家製の熟成樽があり、こうして自分たちのバルサミコ酢をサーブしてくれるのです。これはイタリアでもバルサミコ酢の名産地であるモデナやレッジョ・エミリア周辺の小さな地域にしかない貴重な風習。
ではこの特殊な気候と歴史から誕生したバルサミコ酢、一体どのようなところでどうやって作られているのでしょうか?!



【バルサミコ酢の産地】

モデナバルサミコ酢の生産地は、中部イタリアエミリア・ロマーニャ州のモデナ県とレッジョ・エミリア県の平野地に位置します。ここは中世にエステンセ公国(エステ家の侯爵領)のあった地域で、その当時から食の宝庫として知られていました。このような世界でも稀に見る特殊な食品を生み出すことができたのは、まさにこの地方の農民たちの古くからの知識や美食に対するとてつもないこだわりからと言われています。
この地方は典型的な半大陸性気候の土地。夏は暑く湿度が高く35℃を超え、冬は寒く平均気温は2℃前後。秋冬でも湿度が高いため霧まで発生します。これらの特殊な気候条件がバルサミコ酢の熟成過程に決定的な影響を与え、自生する酢酸菌の発育を促します。ほかの地方ではまねのできない製造工程はこのようなミクロクリマと呼ばれる独特の気候条件のおかげなのです。



【バルサミコ酢の種類】

イタリアでも食材店やスーパーに行くと多種類のバルサミコ酢やビネガーが売っています。イタリア人でもパッとみてその種類の分別ができる人はなかなかいないのではないでしょうか。実際それほどややこしいバリエーションがありますが、下記のものが「本物」とされる代表的なバルサミコ酢となります。

(写真は、ボッティチェッレ樽)

【原産地管理呼称法DOP認証がついているもの】
バルサミコ・ディ・モデナ・トラディツィオナーレ*D.O.P.

●生産地)モデナとレッジョ・エミリア
●原材料)在来品種5種類のブドウのみ
●熟成期間)最低12年
●製造方法)収穫したブドウ果汁を煮詰め、その後「ボッティチェッレ」と呼ばれる小さな木樽に入れ熟成が開始されます。1年ごとに木の種類が異なる樽に入れ替えられ樫や栗、桜や桑の木が使われます。長い熟成の間にゆっくりゆっくりと水分が蒸発し、12年後には100分の1ほどの量に凝縮されます。
(*トラディツィオナーレとは「伝統的な」という意味。)

バルサミコ・ディ・モデナ・トラディツィオナーレ・ストラヴェッキオD.O.P.
上記と同じ生産地と原材料で、25年以上熟成したもの。これがすべてのバルサミコ酢の中で最高品質と言われています。もちろんお値段もトップクラスで100mlの小瓶で数万円はします。
またおもしろいことに容器まで限定されており、すべてのメーカーが同じ形のボトルを使っています。これがとてもエレガントで素敵な形なのですが、知る人ぞ知る、ボトルのデザインをしたのはイタリアを代表するカーデザイナーのジョルジェット・ジュージアロー。彼は日産の車やニコンのカメラのデザインも手掛けた芸術家で、1987年にモデナの商工会議所が彼に最高のバルサミコのボトルを作りたいということで実現したものなのです。

ちなみにバルサミコ・ディ・モデナ・トラディツィオナーレD.O.P.はエミリア・ロマーニャ州によりユネスコ世界遺産登録に立候補しています。

【保護指定地域表示IGP認証がついているもの】
バルサミコ・ディ・モデナIGP

●生産地)モデナとレッジョ・エミリア
●原材料)部分的に発酵、調理、濃縮された在来品種のブドウの果汁に少なくとも10%のワインビネガーと、少なくとも10年以上前のビネガーを加えることも可能。
●熟成期間)最低60日
**************************
 (ダイニングプラスの商品だとこちらになります。)
 【モデナ産 バルサミコ酢 IGP 5グレープ】
**************************

バルサミコ・ディ・モデナ・インヴェッキアート*IGP
●生産地)モデナとレッジョ・エミリア
●原材料)部分的に発酵、調理、濃縮された在来品種のブドウの果汁に少なくとも10%のワインビネガーと、少なくとも10年以上前のビネガーを加えることも可能。(*インヴェッキアートとは「Aged長期熟成させた」という意味。)
●熟成期間)最低3年
**************************
 (ダイニングプラスの商品だとこちらになります。)
 【モデナ産 バルサミコ酢 IGPエイジド 5グレープグレード】(エイジド=インヴェッキアート)
**************************

「IGP」も「DOP」も最高品質を証明する認証であり、すべての工程をイタリアの農食林省から厳重にチェックされ商品化されています。
スーパーに売っているこれら以外のバルサミコ酢は、ブドウ果汁にワインビネガーやハーブ、カラメルやコーンスターチ、添加物などが入ったものがあります。家庭では何万円もするバルサミコ酢ではなくこういったタイプのものがよく消費されていますが、決してそれがダメというわけではなく、使い分けされているということです。



【スイーツに生まれ変わった新時代のバルサミコたち】

中世のエステ侯爵によりバルサミコ酢が高級食品として認識されるようになり、それは長い月日にわたり愛されてきました。そして現代に入りバルサミコ酢は新しい姿で世界中のグルメを唸らせています。
去る1月のミラノのフードイベント「IDENTITA DI GLOSE イデンティタ・ディ・ゴローゼ」ではイタリアを代表する菓子職人ジャンルカ・フスト氏のモダンなチョコレート「ALCHIMIAアルキミア」が発表され業界でも話題になりました。それは、なんとバルサミコ酢を熟成するのに使用した小樽の中でカカオ豆を寝かせ、それをチョコレートにし、 さらにはバルサミコ・ディ・モデナIGPを練りこんだガーナッシュ入りの小さなプラリネチョコレート。今年のバレンタイン特別限定品として発売されました。 もはやバルサミコは調味料として楽しむだけではなく、一流のパティシェにより高級スイーツとしても愛用されているのです。

イタリア現地でもなかなか入手できないプラリネチョコはさておき、日本の家庭でもバルサミコ酢の味わいを楽しめる簡単な一品をご紹介しましょう。
拍子抜けするほど簡単な作り方でおいしいので、私もよくリピートしているレシピです。



【家庭でできるバルサミコ酢をつかった料理】

「牛肉とルーコラのストラチェッティ」
《 材料 3人分 》
・牛肉こま切れ(できるだけ脂身の少ないもの):300g
・ルーコラ:100g
・オリーブオイル:適量
・塩胡椒:適量(お好みでいれなくともよい)
・バルサミコ酢:適量
--------------------------------
(作り方)
【1】熱したフライパンにオリーブオイルを入れ、牛肉を炒める。
【2】塩胡椒で味を整えたら、火を止めてルーコラを入れ混ぜ合わせる。
【3】お皿に盛り付けバルサミコ酢をかけ出来上がり。
--------------------------------
と、ほんとに簡単。これだけです。

米酢でもレモンでも実現できない、‘コク’のある酸味が引き立つ一品です。
ミニトマトを入れたり、最後にパルミジャーノチーズの薄切りを乗せるバージョンもあります。ルーコラも、炒めた牛肉をお皿に盛ってからフレッシュな状態で盛り付けるのもあれば肉と一緒に炒めてもいいでしょう。バルサミコ酢だけで味付けをし、塩を入れない人もいます。チャバッタなどのパンに挟んでパニーノにしてもとてもおいしいです。

バルサミコ酢はイタリアが世界に誇る伝統食材の中でも、現代人にも有効な自然&健康食品でありながら賞味期限も長く、料理やお菓子の味にコクをもたらす万能調味料。
「歴史・健康・おいしさ。」すべてを満たしたイタリアらしい食材バルサミコ酢。
ぜひ日本のみなさまにも楽しんでいただきたいと思います。



■ヒサタニミカさんのご紹介

ヒサタニ ミカ
京都生まれ京都育ち。1996年よりローマ在住。 サントリーグループのワイン輸入商社のイタリア駐在員事務所マネージャーを経て、ワインや食材輸入業者のコンサルタント、イタリア飲食店日本開業プロジェクトのコーディネートを行う。25年以上にわたり、イタリア全国に広がる生産者やフード&ワインイヴェントを巡り、イタリア飲食界に纏わるメディアへの企画、取材、寄稿も行っている。また日本の大学への国際研修プログラムにて「イタリア食文化」の講師を務める。 AISイタリアソムリエ協会(正規コース)ソムリエ資格を取得し、現在ではイタリアで数々のワインコンクールの審査員を担う。




ダイニングプラスのモデナ産バルサミコ酢

ここからは、ダイニングプラスがおすすめするバルサミコ酢をご紹介します。
イタリアのシェフからも人気のある「オリタリア社製」最高級グレードの「5グレープ」です。

モデナ産 バルサミコ酢 IGP 5グレープ

ほのかな酸味と、とろりと濃厚でシロップのような果実の甘さが特徴。重すぎず軽すぎず、イタリアの職人によって絶妙なバランスで仕上げられています。

モデナ産 バルサミコ酢 IGPエイジド 5グレープグレード

3年樽熟成ならでは バリック樽香も感じる深い味わい。バニラのニュアンスとしっかりコク、まろやかな酸味はメインはもちろんデザートにも幅広く活用できます。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

フランス料理とバター バターがなければはじまらない!|上野万梨子さんのフランスレポート

2023/03/31 09:00

Pas de bonne cuisine sans bon beurre ! 
美味しいバターなくして美味しい料理はあり得ない。
こう言われて反論するフランス人がいるものでしょうか。フランス料理におけるバターの存在価値は絶大です。



酪農王国フランス

国土は日本の約1.5倍。その約52パーセントを占めるのが農用地(日本は12%)。さらに牛の生乳の生産量は日本の約3.3倍。(いずれもFAO統計2020年より)
それもそのはず、フランスの都市から郊外に向かうとすぐに広大な牧草地が地平線まで広がりますが、そこで目に入るのは草を食む牛たちばかりで滅多に人影はありません。この広さにして人口は日本の二分の一。羨ましい豊かさです。
草がなくなった冬場は牛舎で過ごす牛達ですが、牧草や藁の飼料と、とうもろこしや麦やふすまなどの穀物系の餌は酪農王国の威信にかけて豊富なのでしょう。このような恵まれた環境下で一年を通して上質のミルクがとれ、そこからフランスが世界に誇るバターが生み出されます。



フランスのバターの種類

フランスのバターには大きく分けてフレッシュ感を味わえるクリーミーな生バター、そして劣化しにくい低温殺菌バターの2種があり、それぞれにbeurre doux 無塩バター、beurre demi sel 直訳すれば半塩バター、beurre sale 塩バターがあります。
半塩バターの塩分は0.5%から3%と決められており、それ以上になるとbeurre saleで、日本の有塩バターと同じような塩加減なのが beurre demi selです。
demiとあるので薄塩なのかと思いがちですよね。そこで旅先のパリのスーパーでお土産にとbeurre sale を選ぶとその塩辛さにびっくりなさることでしょう。こちらにはジャリジャリとした結晶塩が混ぜられていることが多く、それも海の天然塩となるとその水分や旨味成分がバターを劣化させやすく、日持ちがしないことを覚えておきましょう。

そこでよくある質問がフランス人はbeurre doux とbeurre demi sel をどう使い分けているのかということです。
2016年のバターに関するアンケート調査では無塩バター派53%、demi-sel は45%、あとの2%はそれ以外。無塩派と塩入り派はほぼ二分。ただ私のようにどちらも冷蔵庫に絶やさない人はどう回答したのかは不明です。
興味深いのは塩バターの消費が年々増えているとのコメント。あくまでもこれは私の推察に過ぎませんが、以前に比べて一回の料理に使う塩無しバターの量が減り、逆に朝食のパンのみならずアペロのタルチーヌや、sucre-saleの流行で塩気のある焼き菓子などに塩入りバターを使う頻度が高くなっているのではないでしょうか。



無塩と塩入りの使い分け

基本的に料理に使うのは無塩バターです。けれどそうとだけ思い込んですませていては、せっかく美味しいフランスの塩入りバターが目の前にあるというのに、なんともったいないことか!
ただ、たしかに一般的に塩入りバターの使い道というと、料理より朝食のパンにのせて、あるいはRadis au beurre 。これはラディッシュにバターをのせてカリッとかじるもので、ビストロのテーブルについて、さて今日はなにしようかとメニューを広げて料理を選びはじめた頃合いに運ばれてくる、フランス人が大好きな食前のツマミです。料理を選んだらこれをコリコリ齧りながら最初の一皿が運ばれるのを待つのです。
ラディッシュ以外ではセロリの株の中心部分にある柔らかい茎とかアンディーヴ(ベルギーチコリ)です。塩無しバターに塩をふるより、塩バターで食べる方がはるかに美味しいものです。


(上写真:レストランで提供された際の写真)

では調理に塩入りバターを使うべきはどういう時なのでしょう。
ステーキを例にとってみるとわかりやすいかもしれません(写真はつなぎ無しの粗挽き牛肉100%のステーキ)。
肉をフライパンでよい加減に焼きあげたら、鍋はいったん火からおろします。肉の部位によりけりですが、加熱で滲み出た余分な脂が鍋底にあればそれは取り除きます。 ステーキの大きさにより、塩入りバターを一人分15gから20gをフライパンに落とし、刻みパセリを加えたら再び火にかけます。塩バターは焦げやすいので決して高温にはせずに火にかけ、溶かし、スプーンなどですくってステーキ肉にまとわせます。この間はごく手早く。肉を皿に盛り付け、塩バターソースにレモン果汁を好みの量加え、肉に回しかけます。仕上げは粗挽き胡椒。塩バターがあれば、この程度の手間で最高に美味しいソースが出来上がってしまうのです。


(上写真:ミニポテト、にんにく、タイム、オリーブオイル、塩バターを鍋に入れ、蓋をかけて蒸し焼きするところ。)

このようなバターベースのソースに向くのは脂の風味が強くない牛赤身肉、鶏胸肉。魚介なら皮目や脂の風味が強い魚よりヒラメやスズキなど淡白な白身魚、ホタテ貝がよいでしょう。また野菜の蒸し煮の仕上がりどきに塩バターを加えて風味を上げるなど、調理の最後に加えて味わいを高めるのに塩バターはたいへん有効です。

最後にひとつ、、、
塩入りバターを使う際にもっとも注意すべきことは、塩による焦げ過ぎやバターの飛び散りを避けるために火加減を強くし過ぎないこと。そして肉や魚を焼いたり野菜炒めに使う場合はオリーブオイルやひまわり油と一緒に用いて、バターの焦げすぎに気をつけましょう。

日本のご家庭では無塩と有塩2種のバターを常備しないことが多いと思いますが、その場合はパンには欠かせず、 こうして料理にも生かせる塩入りバターがお勧めです。



ダイニングプラスのブレス産バター

ここからは、ダイニングプラスがおすすめするバターをご紹介します。
ブレス産バターは、フランス ノルマンディー地方のイズニー、エシレ村を始めとするポワトーシャラント地方に続き、3番目にAOP認定を受けました。
フランス第2の都市、リヨン近郊に位置するブレス地方。
リヨンが美食の都として有名になった一因は、ブレスの良質なクリームやバターがあったからだ・・・とも言われるバターです。

ブレス産 AOP発酵バター

厳選された生乳をバターマイスターたちが伝統的な「チャーン」製法で丹精をこめ、 この珠玉の発酵バター。木の実を思わせる濃厚で力強い味と香りが特徴です。

ブレス産 発酵バター ドゥミセル (加塩)

木の実を思わせる濃厚で力強い味と香りが特徴のフランスAOP発酵バターにつぶつぶ塩を加え、香ばしさが引き立つ味わいに仕上げました。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

イタリア人にこよなく愛されるパン「チャバッタ」その理由は?|ヒサタニミカさんのイタリアレポート

2023/03/17 09:00
(※チャバッタ:日本ではチャバタと記載されていることがあります。弊社取り扱い商品も「チャバタ」となります。)

【チャバッタの由来】

日本でもよく見かけるようになったイタリアのパン「チャバッタ」。
チャバッタの発祥は北イタリアのヴェネト州にあります。
1982年ロヴィーゴ県のアドリアという町で、アルナルド・カヴァラーリとフランチェスコ・ファヴァロンというパン職人が、このパンの形を「サヴァータ」(方言でチャバッタ)に見立てたことが始まりと言われています。
チャバッタはイタリア語で‘草履’という意味。細長く平たい‘草履’のような形ということでこの名前がつけられました。



【パニーノの影役者チャバッタの特徴】

外はパリッと香ばしく中はやわらかく、中はハチの巣状。シンプルな原材料でライトな味わいを持つチャバッタ。何よりもイタリアに存在する約250種類のパンの中で、もっともパニーノ(サンドイッチ)に適したパンと言われています。

その理由は、

  • 1)生地にバターや牛乳がはいっていないため、具材の風味を邪魔することがない。
  • 2)生地がしっかりしているので、具材の水分を含んでも形が崩れることがない。
  • 3)外は香ばしく中はもっちりなのに歯切れがよいため、ハムや野菜などの具材とかじっても食べやすい。
  • 4)日持ちする。時間が経っても風味と食感が損なわれずおいしく食べられる。


ロゼッタやフォカッチャもパニーノに使われるパンですが、チャバッタほどあらゆる条件をクリアしているパンはありません。



【チャバッタを使ったパニーノの人気店】

ローマの中心地にあるテスタッチョ市場。
ここに「モルディ・エ・バイ」という、ローマで一番人気といわれるストリートフード店があります。
連日行列ができるこのお店の名物は、ローマ郷土料理をチャバッタで挟んだパニーノ。 今は亡き創業者エスポージトさんの、「トラットリアのテーブルに座らずに(立ち食いで)ローマ郷土料理を気軽にたのしもう!」という発想から生まれました。
店名はイタリア語で、「齧ればいいだけさ」というような意味。
彼の奇抜なアイデアの通り、ランチ時間には学生や労働者などたくさんの人がここのパニーノを買ってお店の前で立ち食いしています。

「モルディ・エ・バイ」のパニーノの具の種類はざっと12種類。
-ソーセージ
-チコリア(野菜)炒め
-アーティチョークとパルミッジャーノチーズ
-トリッパの煮込み
-ミートボールのフライ
-ミートボールのトマトソース煮込み
-鶏肉とペペローネの煮込み
-仔牛の腎臓の煮込み
-仔牛の腸のトマトソース煮込み
などなど。

ローマらしく肉の内臓を使った郷土メニューがずらりと並びます。どれも6ユーロ。
具は12種類あってもパンはチャバッタのみ。ローマの郷土料理はソースの多いものやオイリーなものが多いのですが、その汁っけをしっかりこのチャバッタがお皿のようになって受け止めてくれるのです。ソースを含んでもパンがやわらかくなりすぎず、食感と形を残したまま最後までおいしく食べられるわけです。ふわふわタイプのパンだとこうはいきません。

12種類の中で、一番売れているのがアレッソ・ディ・スコットーナ。
スコットーナとは生後20ヶ月前後のメス牛のこと。この肉を長時間茹でた、ナイフいらずのやわらかい肉料理です。
まずはオイリーな肉の茹で汁に半分にカットしたチャバッタをパンごと押しつけてソースを含ませます。それから肉の塊がたっぷりと挟まれます。
やわらかい牛肉とその煮込み汁がしみこんだジューシーなパン。これを大口でがぶりと齧りつきビールで流し込む。「モルディ・エ・バイ」はこうして平日に最高のランチを楽しんでいるロマーノたちで連日賑わっています。
イタリアにはハンバーガーで有名なファーストフード店もありますが、こういった郷土料理が味わえるストリートフードのほうが断然メジャーです。自分たちの伝統料理に並みならぬ誇りを持っているイタリア人ならではですね。

もうひとつ、チャバッタがおいしいお店をご紹介しましょう。
ローマの「カンパーニャ・アミーカ」という、イタリア農業団体が運営する有機農家直販市場です。ここにもランチタイムに市場の野菜が野外テーブルで食べられるイートインコーナーがオープンします。どのメニューも新鮮な材料で作るのでおいしく、そして安いのです。そのため最近は地元ローマっ子だけでなく外国人ツーリストにも大人気のスポットとなっています。
ここに野菜のパニーノが名物という屋台があるのですが、例外にもれずパンはチャバッタ。人気はナスのパニーノ。ナスのハンバーグ(つぶした焼きナスにパン粉とパルミジャーノチーズ、オリーブオイルを入れてハンバーグ状にして焼いたもの)とルーコラ、ニンジン、トマトなど、たくさんの野菜を挟んだサンドイッチです。

これもまた大量の具が無造作に入っていますが、チャバッタだからこそパンの原型をくずすことなく最後の一口までおいしく食べられるのです。

あまり映えない素朴な外見に、草履やスリッパなどと冴えないネーミング。一見パッとしないパンなのに、よく知ると実は他のパンにはない‘技’を持つチャバッタ。パニーノを引き立てる影役者として唯一無二のパンなのです。

みなさんもぜひチャバッタを使ったパニーノをお試しくださいね!




(ショップデータ)
モルディ・エ・バイ Mordi e vai
テスタッチョ市場内
Via Beniamino Franklin 12-A Roma
月曜~土曜 8:00-15:00
「モルディ・エ・バイ」の実際のオープンは12時ごろから
Mordi e Vai - Gastronomia Romanesca | Rome | Facebook


カンパーニャ・アミーカ Campagna Amica(ファーマーズマーケット)
Via di San Teodoro 74 Roma
毎週土日のみ営業
Campagna Amica (campagnamica.it)



■ヒサタニミカさんのご紹介

ヒサタニ ミカ
京都生まれ京都育ち。1996年よりローマ在住。 サントリーグループのワイン輸入商社のイタリア駐在員事務所マネージャーを経て、ワインや食材輸入業者のコンサルタント、イタリア飲食店日本開業プロジェクトのコーディネートを行う。25年以上にわたり、イタリア全国に広がる生産者やフード&ワインイヴェントを巡り、イタリア飲食界に纏わるメディアへの企画、取材、寄稿も行っている。また日本の大学への国際研修プログラムにて「イタリア食文化」の講師を務める。 AISイタリアソムリエ協会(正規コース)ソムリエ資格を取得し、現在ではイタリアで数々のワインコンクールの審査員を担う。





<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

由来は古代ローマ時代のコスプレ?!2月のイタリアの風物詩「カーニバル」|ヒサタニミカさんのイタリアレポート

2023/01/20 09:00

みなさんはイタリアのカーニバルというと何を思い出すでしょうか。イタリアだとヴェネツィアのカーニバルがブラジルのリオやトリニダード・ドバゴと並び世界3大カーニバルの一つになっているので特に有名ですが、実際には全国で行われるお祭りです。トスカーナ州のヴィアレッジョやシチリア州東部アチレアーレでは、動くオブジェが盛られた巨大な山車が何台も続く派手なパレードが行われます。パレードが行われない町でも、カーニバルの時期には子供たちが好き好きに仮装し広場に繰り出し、大人も子供もカーニバル菓子を食べるという習慣があります。
さて、市民が仮装し町中でパレードが行われるこの盛大な冬のお祭り、その起源はどこからきたのでしょうか。



【カーニバルの意味とその期間】

カーニバルは日本語では謝肉祭と訳されるため、何か肉に感謝するような意味合いにとれるのですが、実は全く違う背景があります。
イタリア語ではカーニバルのことを‘カルネヴァーレ CARNEVALE‘といいます。これはラテン語のCARNEM LEVARE という言葉からきています。CARNEは肉、LEVAREは取り除くという意味。つまり肉を食べないという語意なのです。
カーニバルの日程はイエスキリストの誕生を祝うイースター(復活祭)から遡って決定されます。イースターの前日から40日間はその準備期間とされ、この期間のことを四句節(クアレージマ)と呼びます。四句節にはキリスト教、主にカトリック教会の習慣として断食や生活の節制が行われていました。この苦しい期間に入る前に思う存分食べて踊って楽しんでおこう!というのがカーニバルなのです。



【カーニバルの由来】

現代のカーニバルは宗教的な意味合いは薄れ、コスプレ大会のようなフェスティバル的なお祭りになりました。特にヴェネツィアのカーニバルは、仮面だけではなくドレスにかつら、タイツまで頭から足先まで完璧な仮装をしている人たちによって盛り上げられています。彼らはヴェネツィア広場や運河添いにある高級カフェバーでカクテルを嗜み、おしゃべりをしているのですが、見ているだけでこちらまで中世の貴族の世界に舞い込んだような感覚になるのです。仮装したヴェネツィア貴族を乗せた何十というゴンドラが運河に浮かぶ夜のパレードは、まさに目を開けてみる夢そのもの。私は長い間、彼らをヴェネツィアに住んでいるイタリア人だと思っていました。ところが実際に行ってみると、かなりの割合で外国人観光客(おもにアメリカ人)であるということを知り驚きました。彼らの中にはカーニバルのために、大金を注ぎ込んで毎年衣装や道具をもってヴェネツィアに来るというマニアが多いのです。中世のヴェネツィア貴族に変身するために完璧に仮装したアメリカ人。そうとは知らずに彼らの姿に惚れ惚れし、必死に一眼レフカメラや携帯で撮影しているイタリア人たち。よくよく見ると、なんともおかしな図があちこちで起こっているのでした。しかし、このシーンはまさにカーニバルの起源を象徴しています。
カーニバルの原形は古代ローマ時代の農耕神を祭るサトゥルナリア祭が始まりといわれています。このお祭りは12月の中旬に数日間行われていましたが、この期間は仮面をつけたり仮装をしたりすることで、なんと奴隷と主人の立場が入れ替わり盛大な宴会が繰り広げられていました。誰もが仮面をつけることにより社会的立場だけでなく、男性が女性になったり、またはその逆であったり自由な姿になることができました。
その後、中世のカトリック教会はこういった異教の習慣をなくすべく、サトゥルナリア祭はその原形を消してしまいましたが、これがカーニバルの由来ともいわれています。
自らの素性を隠し全くの別人になるという行為は、昔から人間の願望なのかもしれません。

そしてその後、実際にヴェネツィアのカーニバルが正式開催されたのは11世紀頃。
現在行われているカーニバルは、このように長い歴史から誕生したお祭りなのです。



【カーニバルのお菓子】

カーニバルのもう一つのお楽しみはお菓子。地方ごとにそれぞれのカーニバルのドルチェが存在し、そのほとんどが揚げ菓子です。最も代表的なものがキアッキエレ。‘おしゃべりをする‘という意味のこのお菓子は、小麦粉の生地を薄くのばしフライにして粉砂糖をかけたもの。素朴な味わいで食感もサクサクと軽く、いくらでも食べられてしまいます。

また丸いドーナツのようなカスタニョーレ。中にカスタードクリームやリコッタチーズのクリームが詰まっている子供も大人も大好きなお菓子です。その他、‘血‘という意味のサングイナッチョは、昔の農民たちが食べていた豚の血がはいったチョコレートクリーム。92年以降は法律により血を食品に入れることが禁止され、チョコレートだけのクリームになりました。2月に入るとこれらのお菓子がパン屋さんやお菓子屋さんにずらりと並び、今年もいよいよカーニバルの時期がやってきたんだなと認識します。
コロナ禍で2020年のカーニバルは開催2日前に中止、2021年は開催なし。外国人観光客もコロナ前に戻ったと言われている2023年は久しぶりに盛大なお祭りに行われると予測されています。今年のカーニバルは2月4日から21日まで。
ヴェネツィアはオーバーツーリズム被害を回避すべく、外部から来る人に対し今年から街へ入るための入場料を摂取するという規制を出しました。いろいろと社会状況が変化するものの、古代ローマ時代から受け継がれるカーニバルがこれからも長く人々を魅了するお祭りであってほしいものです。



■ヒサタニミカさんのご紹介

ヒサタニ ミカ
京都生まれ京都育ち。1996年よりローマ在住。 サントリーグループのワイン輸入商社のイタリア駐在員事務所マネージャーを経て、ワインや食材輸入業者のコンサルタント、イタリア飲食店日本開業プロジェクトのコーディネートを行う。25年以上にわたり、イタリア全国に広がる生産者やフード&ワインイヴェントを巡り、イタリア飲食界に纏わるメディアへの企画、取材、寄稿も行っている。また日本の大学への国際研修プログラムにて「イタリア食文化」の講師を務める。 AISイタリアソムリエ協会(正規コース)ソムリエ資格を取得し、現在ではイタリアで数々のワインコンクールの審査員を担う。





<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

カヌレとは?おいしく食べる方法やダイニングプラスおすすめのカヌレ商品をご紹介

2023/01/19 00:00

「カヌレ」は、日本でも度々ブームが起こるなど、高い人気を誇る焼き菓子のひとつです。
しかし、名前を聞いたことがあるものの、どのような食べ物なのかよく分からないという方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、カヌレとはどのようなお菓子なのかをはじめ、おいしい食べ方やダイニングプラスがおすすめするカヌレ商品などについてご紹介します。

1 カヌレとは

2 カヌレのおすすめの食べ方

2-1 オーブントースターで加熱する
2-2 冷蔵庫で冷やす
2-3 トッピングする
2-4 その他のおいしいアレンジ

3 カヌレの賞味期限

4 カヌレのレシピ

5 ダイニングプラスのおすすめカヌレ

5-1 ミニ カヌレ 7個入り
5-2 ミニ カヌレ 50個入り
5-3 (業)ミニ カヌレ 150個入り
5-4 カヌレ ド ボルドー 60g×2個
5-5 (業)カヌレ ド ボルドー 60g×60個

6 おいしい食べ方を押さえてカヌレを楽しもう

カヌレとは

カヌレはフランスの伝統的な焼き菓子です。材料は主に、卵黄やバター、小麦粉、砂糖、牛乳、ラム酒で、外側はカリカリとして香ばしく、中はしっとりした食感で、優しい甘さを持っています。
カヌレ自体は「溝のついた」という意味のフランス語で、正式には「カヌレ・ド・ボルドー(Cannele de Bordeaux)」といいます。名前の通り、溝が刻まれた円錐形の見た目をしているのが特徴です。
諸説あるものの、カヌレはワインの産地として有名なフランスのボルドー地方にある「ボルドー女子修道院」で、16世紀頃に生まれたとされています。
ワインを製造する中では、澱(おり、沈殿物のこと)を取り除くために大量の卵白を使いますが、卵黄は余ってしまいます。そこで、大量の卵黄を活用するためのお菓子として、カヌレが作られたそうです。
日本でも度々ブームが起きていて、カヌレの専門店も増えてきているなど、高い人気を誇ります。



カヌレのおすすめの食べ方

そのままでもおいしいカヌレですが、ひと手間加えるとよりおいしく食べることができます。カヌレのおすすめの食べ方を3つご紹介します。

オーブントースターで加熱する

食べる前にオーブントースターで加熱すると、焼きたてに近いカリカリした食感のカヌレを楽しむことができます。加熱の目安は、オーブントースターで3分ほどです。焦がさないように、向きを少しずつ変えながら加熱を行いましょう。
また、しっとりした食感を楽しみたい場合は、電子レンジで軽く温める方法もおすすめです。常温のまま食べるよりも、バターやラム酒の風味を感じられるようになります。

冷蔵庫で冷やす

冷蔵庫に入れて冷やしても、おいしく食べることができます。カヌレを冷やすことで生地が引き締まり、しっとりした食感が強まります。温度が下がると甘みを感じにくくなるので、甘さを控えめにしたい場合もおすすめです。
冷やす時間によって食感が変わるため、好みに合わせて色々と試してみると良いでしょう。

トッピングする

何もつけずにそのまま食べてもおいしいですが、トッピングを楽しむのもおすすめです。材料にラム酒が入っているので、チョコレートやフルーツ、ナッツとは特に相性が良いとされています。
他にも、生クリームやジャム、アイスクリームなどもよく合います。お気に入りのトッピングを行えば、見た目もおしゃれなカヌレを楽しむことができるでしょう。

その他のおいしいアレンジ

温めたりトッピングをしたりするだけではなく、お手製のソースをかけたり、シロップ漬けにしたりしてアレンジしても、カヌレはおいしく食べることができます。
材料に使うお酒やスパイスの種類によって、幅広い味わいのバリエーションを楽しめるのが魅力です。
ダイニングプラスおすすめのカヌレのアレンジレシピを以下のページでご紹介しています。普段とは異なる少し贅沢な味わいをお楽しみください。

>ミニカヌレのラムシロップ漬け



カヌレの賞味期限

カヌレの賞味期限は商品や作り方などによって異なりますが、市販品、手作りを問わず、2~3日をめどに食べ切るようにしましょう。すぐに食べ切るのが難しい場合は、冷凍保存を行うのがおすすめです。
ひとつずつラップに包んでから保存袋や容器に入れて冷凍保存を行えば、2~3週間ほどはおいしさを保てます。
冷凍したカヌレを解凍する場合は、常温に置いて自然解凍するか、電子レンジで軽く温めてから食べるようにしましょう。
また、解凍後に再冷凍するのは避け、一度に食べ切れる分ずつ解凍するのもポイントです。



カヌレのレシピ

カヌレは、材料があれば手作りすることもできます。基本的なカヌレのレシピは、以下の通りです。

▼<レシピ>

■材料(5個分の目安)
・無塩バター  15g
・牛乳     250g
・グラニュー糖 110g
・強力粉    30g
・薄力粉    35g
・卵黄     1個
・全卵    (25g※Mサイズで1/2個ほど)
・ラム酒    大さじ2杯
・バニラビーンズまたはバニラペースト 適量

<作り方>
① バターを鍋に入れて火にかけ、溶かしておく
② 別の鍋に牛乳とバニラビーンズを入れ、軽くかき混ぜながら沸騰させる
③ ボウルに薄力粉、強力粉、グラニュー糖を加えてよく混ぜる
④ 2の牛乳をボウルに加えて、優しく混ぜる
⑤ 溶かしたバター、溶きほぐした卵、ラム酒を加えてから優しく混ぜ、網でこす
⑥ ラップをして、生地を12時間以上冷蔵庫で寝かす
⑦ 生地を冷蔵庫から出し、常温になるまで置く
⑧ カヌレ型にバター(分量外)を塗る
⑨ カヌレ型の8分目まで生地を注ぐ
⑩ オーブンに入れて、表面にしっかり焼き色がつくまで焼く
⑪ 焼きあがったら型から外して完成



ダイニングプラスのおすすめカヌレ

自宅で作ることができるカヌレですが、専用の型や多くの材料を用意する必要があるうえに、生地を長時間寝かせなければいけないなど、少し手間がかかります。ダイニングプラスのカヌレで、手軽に楽しむのがおすすめです。
ここからは、ダイニングプラスがおすすめするカヌレをご紹介します。

ミニ カヌレ 7個入り

モチモチした食感とコクのある甘み、ラム酒の香りなどが楽しめる、フランスの伝統的なお菓子です。直径3cmほどのミニサイズで、手軽に食べることができます。
オーブンで3分ほど温めてから食べるのがおすすめです。

ミニ カヌレ 50個入り

直径3cmほどの一口サイズのミニカヌレです。手軽に食べられるので、お茶菓子としても適しています。50個入りのお得な商品です。

(業)ミニ カヌレ 150個入り

業務用としても使いやすい、大人気のお得な商品です。そのままでもおいしいですが、オーブントースターやオーブンで温めると、より美味しく食べられます。

カヌレ ド ボルドー 60g×2個

伝統的なレシピで作られた、本格的なフランス産カヌレです。直径約4.9cm、重量60gと、満足感のあるサイズに仕上がっています。
食べ応えのあるカヌレをお求めの方におすすめです。

(業)カヌレ ド ボルドー 60g×60個

コクのある甘みとほのかなラム酒を感じられる、大人味のカヌレです。伝統的なレシピで大きなサイズに仕上げています。60個入りのお得な業務用ケースです。



おいしい食べ方を押さえてカヌレを楽しもう

フランスの伝統的な焼き菓子で、日本でも人気が高いカヌレ。さまざまな食べ方で楽しめ、お茶やコーヒー、紅茶、ワインなど、合わせる飲み物も種類を問いません。
ダイニングプラスでも、伝統的なレシピで作ったカヌレを取り扱っているので、ぜひ一度お試しください。





<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

冷凍パイシートを活用して料理の幅を広げよう!選び方や上手に使うコツをご紹介

2023/01/19 00:00

アップルパイやミートパイ、キッシュなど、さまざまな料理やお菓子作りに使える冷凍パイシート。用意しておけば、サクサクのパイ生地を自宅で手軽に楽しむことができます。
しかし、種類が豊富にあるので、どれを選べば良いのか悩んでしまうという方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、冷凍パイシートの魅力や選び方のポイント、ダイニングプラスおすすめの商品などをご紹介します。

1 冷凍パイシートの魅力

2 冷凍パイシートの選び方

2-1 形状で選ぶ
2-2 タイプで選ぶ
2-3 油脂の種類で選ぶ

3 パイシートを上手に使うコツ

3-1 完全に解凍しない
3-2 ピケを行う

4 ダイニングプラスおすすめの冷凍パイシート

4-1 ベラミーズパイシート フレッシュバター100% 300g
4-2 (業)ベラミーズパイシート (150g×2枚)×20
4-3 アップルパイ 100g×5個
4-4 塩キャラメルパイ 100g x 5個

5 冷凍パイシートを活用してさまざまな料理を楽しもう

冷凍パイシートの魅力

冷凍パイシートは、その名前の通り、冷凍保存向けに作られたパイ生地のシートのことです。パイ生地を自宅で1から作るのは、生地をしっかり混ぜたり休ませたりする必要があり、手間と時間がかかります。
しかし、冷凍パイシートなら、パイ生地作りを行う必要がありません。料理が苦手な方やお菓子作り初心者の方でも失敗しにくく、簡単にパイ生地を使った料理やお菓子を作ることができます。



冷凍パイシートの選び方

冷凍パイシートには、形状や素材の異なる多くの種類があります。購入する際は、どのような料理に使いたいのかを押さえておくことが大切です。
冷凍パイシートの選び方のポイントとしては、以下の点が挙げられます。

形状で選ぶ

最初に、冷凍パイシートの形状を確認しておきましょう。主に、角型と丸型の2種類に分けることができます。
角型は、ホール状に使ったり切り分けたりと、多くの用途で使うことができます。用途が特に決まっていない、さまざまな料理に使いたいといった場合は、角型のパイシートがおすすめです。
一方で、丸型はカットや形成を行わずに焼くだけで、ポットパイやホールのアップルパイなどを作れる点が魅力です。
このように、冷凍パイシートは形状によってどのような料理に使いやすいかが異なります。作りたい料理やお菓子に応じて、形状を決めると良いでしょう。

タイプで選ぶ

冷凍パイシートのタイプの確認も大切です。大きく、ロールタイプと固形タイプ、シートタイプに分けることができます。
ロールタイプは、伸ばした生地をロール状に丸めたパイシートです。自分で生地を伸ばす手間がかからず、冷凍庫から取り出してすぐに使えます。形のアレンジをしやすい点もメリットです。
固形タイプのパイシートは、使う際に自分で形成する必要があります。少し手間はかかりますが、自分の好きな厚さや大きさに調整しやすいのが魅力です。
シートタイプは、あらかじめ使いやすい大きさにカットされているタイプです。ロールタイプと同様に生地を伸ばす手間がかからず、形状も商品によってさまざまなので、用途に合わせて選ぶことができます。コンパクトに保存できるなど、使いやすさに優れているのが特徴です。

油脂の種類で選ぶ

パイシートに使われている油脂の種類もポイントです。発酵バターや非発酵バター(甘性バター)、マーガリンなど、使われている油脂によって生地の風味が異なります。
発酵バターは、殺菌したクリームに乳酸菌を加えて発酵させたバターのことで、豊かな風味とコクを強く感じられるのが特徴です。
非発酵バターは、日本で一般的に使われているバターで、甘性バターに分類されます。ほのかな甘みを感じられ、発酵バター入りのパイシートに比べるとあっさりした味わいになります。
マーガリンを使用したパイシートは、風味の点ではバターを使用したものに劣りますが、コストや保存性の面では優れているのが特徴です。
また、市販のパイシートの中には、「バター使用」と謳っていても少し配合しているだけで、マーガリンと混合して作られているものもあります。油脂の種類だけでなく、油脂がどれくらい使われているのかも重要なポイントです。購入する際は、原材料欄を確認してみることをおすすめします。



パイシートを上手に使うコツ

パイシートを上手に使うコツを知っておけば、よりおいしい料理やお菓子を作ることができます。
パイシートを使用する際のポイントをご紹介するので、料理やお菓子作りの参考にしてみてはいかがでしょうか。

完全に解凍しない

パイシートを使用する際は、完全に解凍する必要はありません。しっかりと解凍して常温に戻してしまうと、生地に含まれるバターが溶けてしまい、上手に膨らまなくなります。
冷蔵庫に移して数時間おくか、使用する少し前に常温で自然解凍して、半解凍の状態にしてから使うのがおすすめです。
万が一作業中に解凍が進んでシートが柔らかくなりすぎたら、1度冷蔵庫で冷やすと作業しやすくなります。
また、一度解凍したパイシートの再冷凍を避けることも大切です。再冷凍したものは生地の状態が悪くなり、食感や風味が落ちます。すぐに使う分だけ解凍することを心がけましょう。

ピケを行う

ピケを行うこともポイントです。ピケとは、フォークや専用のローラーなどを使って、パイ生地に細かく穴を開ける作業のことを指します。ピケを行うことで、生地がムラなく膨らむようになり、焼き上がりの失敗を減らせます。



ダイニングプラスおすすめの冷凍パイシート

ダイニングプラスでは、普段使いに便利なおいしい冷凍パイシートを取り扱っています。
ここからは、ダイニングプラスのおすすめする冷凍パイシートと、自宅で簡単に楽しめるパイ商品をご紹介します。

ベラミーズパイシート フレッシュバター100% 300g

ニュージーランド産のフレッシュバターを100%使用した、深いコクと豊かな香りが楽しめるパイシートです。材料はバターと小麦粉、塩だけで、添加物は入っていないため、安心して使うことができます。
パイ専門店も使用している、本格的なおいしさを自宅で楽しめます。

(業)ベラミーズパイシート(150g×2枚)×20

プロのパイ専門店からも定評が高く、日本で30年以上愛され続けているパイシートです。パイ生地にはフレッシュバター100%に加えて小麦粉と塩のみを使用していて、保存料などの添加物は入っていません。アップルパイやミートパイ、ピザパイなど、幅広いパイ生地を使った料理におすすめです。お得なケース販売となっています。

アップルパイ 100g×2個

フランス産の生地を使用した冷凍のアップルパイです。ピュアバターを100%使用していて、サクサクした食感とバターの豊かな香りが楽しめます。プロのパン屋さんからも高く評価されているパイ生地でできたアップルパイを、自宅で気軽に食べられるのが魅力です。
控えめな甘みと酸味のバランスが良く、紅茶にもよく合います。本場フランスでも、長く愛されている商品です。

塩キャラメルパイ 100g×2個

ピュアバター100%のパイ生地を使用した、冷凍の塩キャラメルパイです。シェフからも高い評価を受けてきた、フランスの西海岸・ブルターニュ地方のゲランド塩を使用していて、甘みと塩味のバランスを楽しむことができます。
冷凍庫から取り出してオーブンで焼くだけで、簡単においしい塩キャラメルパイを食べられるのが魅力です。約100gと、食べ応えのあるボリューム感になっています。



冷凍パイシートを活用してさまざまな料理を楽しもう

手間と時間のかかるパイ生地作りですが、冷凍パイシートがあれば自宅で手軽にパイ生地を使った料理を楽しむことができます。
作りたい料理やお菓子をイメージして、使いやすい冷凍パイシートを用意してみてはいかがでしょうか。
ダイニングプラスでも、バターを100%使用した風味豊かな冷凍パイシートや、焼くだけで食べられるパイを取り扱っています。料理やお菓子のレパートリーを増やしたい方は、ぜひご活用ください。





<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

ニューヨークチーズケーキとは?他のチーズケーキと何が違うの?

2023/01/19 00:00
NYチーズケーキ

しっとり濃厚な味わいと、芳醇なチーズの香りが特徴の「ニューヨークチーズケーキ」。ケーキ店の店頭や、カフェのメニューなどで最近見かけることの多いチーズケーキの1つです。チーズケーキにはさまざまな種類がありますがニューヨークチーズケーキも人気が高く、1度は食べたことのある方も多いはず。ニューヨークチーズケーキは、他のチーズケーキとどう異なり、どのような製法や由来を持っているかご存じでしょうか?この記事では、ニューヨークチーズケーキの由来や特徴についてご紹介します。これを読めば、ニューヨークチーズケーキをもっとおいしく楽しめるようになれるかも。

1 ニューヨークチーズケーキとは

1-1 ニューヨークチーズケーキとベイクドチーズケーキの違い
1-2 ニューヨークチーズケーキの由来
1-3 ニューヨークチーズケーキのカロリーはどれくらい?

2 チーズケーキの種類

2-1 レアチーズケーキ
2-2 スフレチーズケーキ
2-3 ベイクドチーズケーキ
2-4 バスクチーズケーキ
2-5 チーズタルト

3 ダイニングプラスおすすめのチーズケーキを使った商品

3-1 厳選チーズの手のりバスクチーズケーキ
3-2 本場スペインのとろけるバスクチーズケーキ
3-3 3種のチーズのキッシュ(タルトフロマージュサレ)
3-4 ラズベリーマスカルポーネデニッシュ 3個入り 焼くだけ
3-5 チーズがひきたつ優しい甘味のデーツスティックケーキ

4 チーズケーキの種類ごとの差を知って、好みのものを探してみましょう



【ニューヨークチーズケーキとは】

チーズの味わいが効いた濃厚なニューヨークチーズケーキは、焼き上げて作る「ベイクドチーズケーキ」の1種です。
しかし、とりわけニューヨークチーズケーキだけが一般的なベイクドチーズケーキと区別される機会が多いのは、なぜなのでしょうか。
ここでは、ニューヨークチーズケーキの基礎知識や、その名前の由来などについてご紹介します。

1.ニューヨークチーズケーキとベイクドチーズケーキの違い

焼き上げて作るニューヨークチーズケーキはベイクドチーズケーキの1つですが、どのような特徴からベイクドチーズケーキと区別されているのでしょうか。
一般的なベイクドチーズケーキは、オーブンできつね色になるまでしっかり焼き色を付ける製法が特徴。いっぽうニューヨークチーズケーキは、蒸すように「湯煎焼き」でじっくりと加熱するのが基本の製法です。
使用するチーズについては諸説ありますが、クリームチーズを主体として使うベイクドチーズケーキの中でも、ニューヨークチーズケーキの方がクリームチーズの配合が多く、濃厚であることが多いようです。
最近ではサワークリームを配合する軽めのものも出ており、クリームチーズとサワークリームの配合割合で食感や味わいが違ってきます。
また、ニューヨークチーズケーキではグラハムクラッカーやクッキーを砕いたものを型に入れ、台としているのが特徴です。

2.ニューヨークチーズケーキの由来

ニューヨークチーズケーキが生まれた背景についても、ご紹介しましょう。その歴史は比較的新しく、ニューヨークに移り住んだユダヤ人が広めたとされています。
ユダヤ人が伝統的に作っていたチーズケーキを基に、作りやすく食べやすいよう改良されたケーキがニューヨークチーズケーキの始まりと言われているそう。

3.ニューヨークチーズケーキのカロリーはどれくらい?

チーズケーキのカロリーについても、簡単にご紹介しましょう。チーズケーキの製法や原料はさまざまなので、種類やレシピによってカロリーも異なります。
1切れ換算でレアチーズケーキは350kcal、スフレ・ベイクドチーズケーキは250kcalほどと言われます。参考までに、大手コンビニチェーンのニューヨークチーズケーキは1切れあたり「233kcal」、米国発祥の大手カフェのニューヨークチーズケーキは1切れ「414kcal」と表示されています。
「やっぱりチーズケーキはカロリーが高めだな」と思う方も多いかもしれませんが、原料を見直すことでカロリーダウンを図った製品も多数あります。たとえば、チーズやクリームを豆乳やヨーグルトに置き換えたり、サワークリームの分量を多めにしたりするなどの方法でカロリーを抑えたものも。
手作りのものなら、味とカロリーのバランスを自由に調整できる点は嬉しいところ。ニューヨークチーズケーキは好きだけれどカロリーが気になるという場合は、手作りにチャレンジしてみるのもおすすめです。



【チーズケーキの種類】

ここでは、ニューヨークチーズケーキ以外のチーズケーキについてもご紹介します。チーズケーキは長い歴史のあるお菓子で、良く知られているだけでも多くの種類があるもの。同じチーズケーキでもまったく製法の異なるバリエーションがあるなど、種類によってさまざまな食感や味わいを選んで楽しむことができます。

1.レアチーズケーキ

砕いたクッキーなどで作った生地の上に、生クリームとクリームチーズを混ぜたフィリングを流し込んで固めるチーズケーキです。
製法では、基本的に「焼かない」ことがもっとも大きな特徴。フィリングにゼラチンを混ぜ、生地に流し込んだら冷やして固めるゼリーのような作り方が基本です。焼いて作る「温製」のチーズケーキに対し、「冷製」のチーズケーキとも言われます。 柔らかくクリーミーでひんやりした食感がさっぱりと食べやすく、夏にも合うチーズケーキとして人気。甘酸っぱいジャムやフルーツと合わせてもおいしく食べられます。

2.スフレチーズケーキ

生クリームの代わりに牛乳を使用し、ふんわりした食感で今では世界的定番となった比較的新しいジャンル。湯煎して蒸し焼きすることから、ベイクドチーズケーキよりも薄い焼き色をしています。
メレンゲを混ぜて口当たりを良くしていることが特徴で、海外へ行くと「ジャパニーズコットンチーズケーキ」という名称が付けられていることも多いチーズケーキです。
その呼び名の通り日本が発祥と言われ、日本人のあっさり志向にマッチした味と食感でヘルシー派の外国人にも受けるようになりました。

3.ベイクドチーズケーキ

ベイクド(焼いた)という名前の通り、クリームチーズを小麦粉などの材料と混ぜ、オーブンでこんがり焼き上げたチーズケーキです。しっかりした食べ応えとチーズの味わいが楽しめます。

4.バスクチーズケーキ

スペインのバスク地方発祥とされるチーズケーキです。高温かつ短時間で一気に焼き上げるため、表面にはしっかりと焦げ目が付くのが特徴で、表面の香ばしさと中のなめらかな食感を楽しめます。
材料はベイクドチーズケーキとほぼ同じですが、バスクチーズケーキの方がクリームチーズの使用量が多いです。そのため、ずっしりと濃厚な味わいになります。本場スペインでは、ワインのおつまみとして食されることもあるようです。
発祥のバスク地方はスペインの中でも美食の土地として有名で、近年は日本でも専門店ができたり、コンビニスイーツに取り入れられたりと、人気が高まっているチーズケーキです。

5.チーズタルト

タルト生地にチーズケーキを乗せたお菓子です。タルト生地にクリームチーズを流し込んで作ります。タルト生地のサクサクした食感と、チーズケーキの濃厚な甘酸っぱさが魅力のスイーツです。



ダイニングプラスおすすめのチーズを使った商品

ダイニングプラスでも、さまざまなチーズケーキを取り扱っています。以下では、ダイニングプラスおすすめの、チーズを使った商品をご紹介します。

厳選チーズの手のりバスクチーズケーキ

ブルターニュ産のクリームチーズを使用した手のひらサイズで優しい風味のバスクチーズケーキ。舌触りはやわらかめ、こんがりとした焼き色のほのかな苦みと、しっとりとしたチーズの食感をお楽しみください。

本場スペインのとろけるバスクチーズケーキ

解凍するだけで、なめらかでとろけるくちどけ。おしゃれで丈夫なデザインの容器入り入った、サン セバスチャンスタイルの濃厚でなめらかなチーズケーキ。

3種のチーズのキッシュ(タルトフロマージュサレ)

キッシュとは、タルトの器の中に卵とクリームベースの生地を流し込んで焼き上げる、フランスの家庭料理です。この商品では、エメンタールチーズやコンテチーズ、クリームチーズと、ヨーロッパの3種のチーズを使っています。 電子レンジやオーブンで温めるだけで、チーズのなめらかな味わいを楽しめるのが魅力です。チーズの味わいが引き立ち、食感も重くないので、オードブルやワインのおともなど、幅広い楽しみ方ができます。

ラズベリーマスカルポーネデニッシュ 3個入り 焼くだけ

発酵させる必要がなく、オーブンで焼き上げるだけで食べることができるデニッシュです。甘酸っぱいラズベリーと甘いマスカルポーネチーズのフィリング、サクサクと香ばしい生地のハーモニーを楽しめます。サイズは約100gとボリュームもあり、満足感を得られる点も魅力です。

チーズがひきたつ優しい甘味のデーツスティックケーキ

砂糖の代わりにたっぷりのデーツを使用した、フルーティーな甘さが奥深いチーズの風味を引き立てる上品なミニスイーツ。ミルク感と口当たりのよいなめらかなクリームチーズで、テリーヌのような滑らかなくちどけ。半解凍でアイスケーキとしてもおすすめ!



【チーズケーキの種類ごとの差を知って、好みのものを探してみましょう】

チーズケーキには、ニューヨークチーズケーキの他にもさまざまな種類があり、製法や原料によって味や食感が異なります。どのような味わいや食感が好みかによって、好きなチーズケーキの種類が異なる場合もあるでしょう。
お友達やご家族に聞いてみると、「私はレアチーズケーキ派」「やっぱりニューヨークチーズケーキが1番!」などと多くの意見が得られるかもしれません。さまざまなチーズケーキを食べたり作ったりしてみて、自分好みのものを探してみるのもお楽しみですね。





<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

イタリアのクリスマス|ヒサタニミカさんのイタリアレポート

2022/11/25 09:00

イタリアはこの夏あたりからコロナがほぼ過去のものとなり、記録的な暖かい秋が過ぎ、そして今年もまたクリスマスの季節がやってきました。



【巨大なクリスマスツリー】

毎年11月末くらいから街中がクリスマスデコレーションで彩られ、ショーウインドウを念入りにのぞきながら歩く人々の姿が見られます。こどもから大人まで、1年で1番みんなのテンションがあがるのがこの時期。そして12月8日は、わたしが住むローマの中心地、ヴェネツィア広場に30メートル以上の巨大なクリスマスツリーが立つ日です。これが見られるようになると、いよいよ本格的にクリスマスだなと実感します。
わたしはイタリアにいながら、1年で1番重要なこのイベント、それに伴う習慣を日本のお正月と重ね合わせて見てしまいます。 各家庭ではクリスマスツリーはもちろんのこと、“プレセーペ”というイエスキリスト誕生のシーンをあらわした模型を飾ります。日本人がお正月に門松を飾るように、クリスマスツリーやプレセーペを押し入れから出してきてほこりをぬぐい、家族みんなで家の中に大切に配置します。



【2日間祝うクリスマスの食事】

ノエルのお祝いは2日間に渡り行われます。まずはクリスマス前夜祭の24日、そしてイエス様の誕生日である25日です。レストランですます人もいますが、やはりイタリアはファミリー愛の強い国。家族や親せき、友人が一同に集まり、だれかの家で大きな食卓を囲んで24日はディナー、25日はランチをともにします。ここでどのファミリーと過ごすかは、毎年恒例のイタリア人の頭の痛い悩み。自分の家族と(夫婦である場合は)相手の家族とうまく調整をしなければなりません。これが夫婦喧嘩の元になるカップルのいかに多いことか!
20州あるイタリアでは、それぞれの地方によって祝い方が異なります。北イタリアでは25日のランチがクリスマスでもっとも大きなイベントとなり、24日のディナーは軽めにすまされます。南イタリアでは逆に24日のディナーがメインイベントで、25日のランチはもうすこし小規模になります。
多様な食文化を持つイタリアでは、さらにクリスマスメニューも各地それぞれ異なります。例えば、ピエモンテ州では、アンニョロッティという詰め物パスタをブロード(スープ)にうかべたもの、ミラノのロンバルディア州はうなぎのオーブン焼き、ナポリのカンパーニャ州はアサリのスパゲッティなどなど、そのバラエティは日本のお雑煮のように各地の郷土料理が反映されています。
おせち料理を年末から仕込むように、数日前からお母さんたちが買い出しから料理まで準備を始めます。人数が多く集まる家庭は、ほんとに一大仕事。
わたしの住んでいるローマは南に位置するので、24日のディナーに重きがおかれます。24日のディナーは魚料理、25日のランチは肉料理を食すのが伝統的なスタイル。
24日は肉を使った料理は口にしません。これは“クアレージマ”といって、キリスト教の断食の習わしに沿ったものです。
ローマで一般的なメニューは、前菜は生ガキに始まり、アーティチョークやズッキーニなどの野菜のフライ、パスタ料理にはツナのトマトソースのスパゲッティ、そしてメインに魚のオーブン焼きや魚介の煮込みといったところ。ワインは言うまでもなく、ここぞとばかりに銘酒が揃えられます。



【ミラノ発祥のクリスマス菓子パネットーネ】

ディナーが終わると、待ってました!クリスマスの食卓の主役ともいえるパネットーネの登場です。
パネットーネはミラノ発祥のお菓子。なんと1200年代には食されていたという記録がある歴史の長いスイーツです。大きなドーム型のパンケーキで、小麦粉に卵とたっぷりのバター、イーストを混ぜ合わせてこね、柑橘ピールの砂糖漬けや干しブドウを加えた生地を何時間も発酵させじっくり焼き上げたもの。
一見シンプルなこのケーキ、手でちぎろうとすると生地が伸びるくらいやわらかく、しっとりふわふわ。口に入れてみると柑橘とバターの風味がただよい、いくらでも食べられるおいしさです。もちろん24日のディナーだけでなく翌日のランチにも食べます。このお菓子が一年に一度だけしか食べないのが残念だと思っているのは、どうもわたしだけではないみたい。イタリア人のパネットーネのこだわりは、それはもうすごい。だれもがスイーツ評論家のようになります。

料理が得意なお母さんがいる家庭では自家製で作るところも稀にありますが、たいていがお店のものを買います。パネットーネ商戦はすでに11月から始まり、スーパーマーケットで販売されているものから有名銘菓子店のもの、高級レストランのパネットーネまでピンキリ。オンライン通販が定着した今、わざわざ地方から取り寄せる人もいます。どこのものがおいしいのか、みんな真剣そのもの。2,3種類のパネットーネがクリスマスの食卓に並ぶことも。
ちなみに“パンドーロ”というパネットーネとは少し違うお菓子も存在します。これはヴェローナのクリスマス菓子で、ドライフルーツの入っていないもの。八角形のかたちをしたパンケーキで上から粉砂糖がかけてあり、これもふんわりしっとりしてとってもおいしいです。 そしてトローネも忘れてはなりません。卵白とはちみつ、ドライフルーツを練って固めたヌガーで、棒状のものをカットしながら食べます。わたしはこれが大好きで、特にシチリアのピスタチオが入っているものがお気に入りです。これと濃いエスプレッソがよく合うんです。 
その他チョコレートなどテーブルの上があらゆるお菓子で散らかったころ、今度はクリスマスプレゼント交換がはじまります。

時計の針が夜中の12時を指したところで、イエス様の誕生を祝い食後酒で乾杯。もうこのころになると、テーブルから立ち上がれないくらいの満腹さに、不謹慎ながらも神聖な気持ちになるのがむずかしいのですが、みんな「アウグーリ!」(おめでとう)と叫びながら全員でハグをしあいます。この時にうるっと涙ぐむおばあちゃんがいたり、抱き合ったまま離れないカップルがいたり。お腹がはちきれるくらいおいしいものをたくさん食べ、エンドレスにおしゃべりをして、家族や友人と絆をわかちあう。クリスマスとはイタリア人にとって個々の心の祝祭なんだなと、いつも思います。
新型コロナに、ウクライナ侵攻、インフレ。。。もう世界の厄年という感じの2022年。今年は通年以上に愛にあふれたクリスマスになりそうです。

みなさんもよいクリスマスをお過ごしくださいね。
BUON NATALE  ブオン・ナターレ!



■ヒサタニミカさんのご紹介

ヒサタニ ミカ
京都生まれ京都育ち。1996年よりローマ在住。 サントリーグループのワイン輸入商社のイタリア駐在員事務所マネージャーを経て、ワインや食材輸入業者のコンサルタント、イタリア飲食店日本開業プロジェクトのコーディネートを行う。25年以上にわたり、イタリア全国に広がる生産者やフード&ワインイヴェントを巡り、イタリア飲食界に纏わるメディアへの企画、取材、寄稿も行っている。また日本の大学への国際研修プログラムにて「イタリア食文化」の講師を務める。 AISイタリアソムリエ協会(正規コース)ソムリエ資格を取得し、現在ではイタリアで数々のワインコンクールの審査員を担う。





<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

【レシピ】プラムのフール

2022/11/21 10:00

プラムのコンポートをペーストにして、あっという間にイギリス菓子の出来上がり。
ヨーグルト入りの爽やかな生クリームがプラムと相性がよく、淡雪のような口どけのスイーツです。

レシピで使った、シンプルな甘みと味わい「プラムのシロップ漬け」はこちら



【イギリス菓子、プラムのフールの作り方】

<レシピ> 2~3人分

■材料(作りやすい分量)
・生クリーム(乳脂肪分45%) 200ml(1パック)
・グラニュー糖        10g
・水きりヨーグルト      50g(水切り前100g)
・プラムのコンポート     1瓶(シロップは含みません)
・ローストしたアーモンドスライスやナッツ(お好みで)

<下準備>
ヨーグルトを一晩水切りする。

<作り方>
① 水気を切ったプラムをブレンダ―でペーストにする。



② 生クリームに砂糖を入れて6分立てまで泡立てる。
③ 水切りヨーグルトを入れて7分立てまで泡立てる。
プラムのペースト、泡立てた生クリームを交互に器に入れ、スプーンでかき混ぜてマーブル状にする。
お好みで、ローストしたアーモンドスライスやナッツをトッピングする。

<ポイント>
・生クリームはゆるく仕上げた方が美味しい。
・マーブル状にせず交互に重ねるだけでも。
・ヨーグルトを入れるとクリームが締まりやすくなるため、入れる直前にほぐしておくと混ざりやすい。

(担当:イリス)


<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

塩と水の料理 Pot-au-feu ポトフ|上野万梨子さんのフランスレポート

2022/11/04 09:30

フランス家庭料理とは?そう言われて真っ先に思うのはポトフではないでしょうか。 でも実際のところどんな料理なのか、鍋の中で肉が煮えているイメージはあっても、食べた経験はない人がほとんどでしょう。 レストランでサービスされるような見た目も味わいも繊細なフランス料理、あるいは身体を使って味わうがごとくドンとボリュームたっぷりのビストロ料理の方が日本人には身近な存在です。



Pot-au-feu ポトフ とは

本棚

Pot-au-feuとは“火にかかった鍋”という意味で、その名の通り肉と野菜を大鍋に長時間かけて作る料理です。茹で上がった肉に塩やマスタードをつけて食べ、茹で汁から生まれる濃厚なブイヨンはそれとは別に楽しむ、とてもシンプルなものです。写真の食器棚に並んで見えているのは主に1930年代以降にフランスで出版されたレシピブックや料理辞典ですが、これ以外の私の家庭料理書コレクションのどれにも必ず載っているのがポトフです。

作り方はいたって簡単。基本は牛肉とブーケガルニ、にんじん、セロリ、ポロネギ、たまねぎといった香味野菜に水と粗塩、粒胡椒を加えて茹でるだけ。大切なのは塩で、大鍋に肉と香味野菜を入れたら計量しながら水を加え、その3%にあたる粗塩を割り出して加えますが、この塩に何を使うかは重要です。



ポトフに使う「フランスの塩」

フランスの塩

写真で見えているのは、フランスはブルターニュ地方、ゲランドの海塩です。地中海の白い塩に比べると色は緑がかった灰色で、塩気は甘みを帯びて穏やかです。これは海水に含まれるヨウ素やミネラルによるもので、それらのいわば“雑味”は旨味となり、料理に塩辛さ以上のものを与えてくれるのがポイント。ザラっとした結晶塩―セル・グロ(写真)は、ポトフに限らず煮込みに、また野菜の下茹でやパスタを茹でる際に使い、これを乾燥させて細かくしたセル・ファンは素材の下味付けや料理の仕上げで味の調整に用います。日本の海の塩は混じり気のないクリアな塩気が特徴で、味醂や砂糖の甘みとともに使う日本料理には向きますが、フランス料理には旨味や甘みが強いフランスの塩を使った方が断然美味しく出来上がります。



ポトフの調理法

ポトフの調理法1

長時間の煮込みになるので、丁寧にこうして鍋底に肉が接しないように紐で縛って、木ベラにぶら下げて火にかけます。といって、いつもこんなふうに丁寧にできるわけでもありませんけれどね、煮汁が対流する中でこうして肉にゆっくり火を通すのはポトフには最も適した調理法なのです。
牛肉の部位は筋肉の脛、脂身の腹、赤身に多少脂がある肩ロース、そしてテールなど、質の違う部位からできれば2~3種を使います。 ここで見えている野菜は香味用で、風味のために使いきったら取り除き、最後の1時間くらいになったらガルニチュールにする野菜を加え、少なくとも合計3時間は煮込みます。じゃがいもはせっかくのブイヨンの味を芋くさくさせるので別茹でにして、最後に鍋の中で温めるだけです。

ポトフの調理法2

出来上がったら、できれば一晩は寝かせてからいただきたいものです。深皿や写真のような浅鍋に盛り付け、肉の表面を乾かさない程度のブイヨンをかけて。中央上に見えるのは牛の骨髄で、これは仕上がり間近の鍋に入れて15分ほど茹でたものです。



ポトフに欠かせないのが「牛の骨髄」

牛の骨髄

フランス人にとってこの骨髄はポトフには絶対に欠かせないもので、モカスプーンで髄を取り出して田舎パンにのせ、胡椒を散らしておつまみ的にいただくのです。日本のお肉屋さんで骨髄は買えませんから、これは旅先のフランスで機会があれば是非試していただきたいものです。



お楽しみのリメイク料理

リメイク料理1

ポトフをひと鍋作ったら、お楽しみは翌日以降のリメイク料理です。残ったら小鍋に移し替えて冷蔵庫に入れておき、次は残ったブイヨンと生クリームに刻んだハーブやピクルスを加えて濃く煮詰めたソースを添えていただくのが私流です。
ブイヨンが美味しいから、これはなかなかの味のものに仕上がります。温めなおした残り肉と小さくカットした野菜は写真のように温サラダ風に盛り付ます。

リメイク料理2

そして最後の最後に残ったブイヨンはパンに染み込ませて、削ったエメンタールかグリュイエールをのせてオーブンでグラチネに。オニオンスープが作れるほどのブイヨンが残っていなくても、こうして最後まで貴重なブイヨンを使い切ります。

フランス家庭料理を代表するといってよいポトフとは、このようにしてつくられ、楽しむものです。そしてポトフは水で肉を煮るだけの単純な料理ですが、決め手はまさに塩であり、香味野菜。日本の家庭料理に出汁は欠かせませんが、フランス家庭料理の基本は塩と水と野菜であることがおわかりいただけたことと思います。



ポトフの豚肉版「塩漬け豚肉で作るポテ」

塩漬け豚肉で作るポテ

ポトフの豚肉版と言えるのが塩漬け豚肉で作るポテです。フランスではプチ・サレと呼ばれる塩漬け肉を街で買い、それを水に浸けて塩抜きして作ります。写真のポテには使っていませんが、この煮上がりどきに厚切り生ベーコンやフランス各地ならではの生ソーセージを加えて食べることが多いものです。この料理もまた、塩と水の料理です。
新刊「ストウブでフランス家庭料理」(世界文化社)ではポトフとポテの作り方も紹介しています。この本ではダイニングプラスさんお取り扱いの生ソーセージやブーダンを使ったレシピも載っています。この本をきっかけに、塩と水を基本に材料を無駄なく使いこなすフランス家庭料理の魅力を知っていただければ嬉しいと思っています。




<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

【レシピ】ジャムを通して食紀行!(その3:フランス、イタリア、デンマーク編)

2022/10/21 09:30

ジャムを通して食紀行も今回が最終回。まだまだご紹介したいジャムスイーツはたくさんありますが、最終回はフランス、イタリア、デンマークを巡ります。楽しみ方の幅が広がるヒントになれば嬉しいです!



【バスク地方の郷土菓子、ガトーバスク】(フランス)

ガトーバスク

スペインとフランスにまたがるバスク地方。フランス側にはガトーバスクという郷土菓子があります。アーモンドが香るクッキー生地に、カスタードクリームや特産のさくらんぼジャムがサンドされた素朴な焼菓子です。現地ではいちじくジャムで作られることもあり、いつか作ってみたいと思っていました。

ダイニングプラスで取扱いのある紫いちじくジャムは、なめらかさが特徴の一つであるため、煮詰めて使います。今回は18cmマンケ型を使用し、150gで計量したジャムを100gになるまで煮詰めてサンドしました。またいちじくの果肉がしっかりしているため食感が楽しく、生地と一緒に食べた時にメリハリを与えてくれます。

アーモンドとイチジクは高相性!デザートワインに合わせたい美味しさです。

アーモンドと相性がよい「紫いちじくジャム」はこちら



【フルーツのティラミス】(イタリア)

ティラミス

日本でも大人気のイタリアンドルチェ、ティラミス。コーヒー風味が定番ですが、最近では季節のフルーツでも楽しまれていますよね。今回はデンマーク産のいちごジャムと自家製のルバーブ×オレンジジャムを使いました。いちごの粒がしっかりしているジャムなので、まるでフレッシュフルーツを使っているかのような食べごたえがあります。実際にはジャムだけですが、ジューシーで美味しい逸品に仕上がりました。

定番のティラミスは、フィンガータイプのビスキュイ(またはスポンジ)に染み込ませるコーヒーシロップに、マルサラワインやラム酒などの洋酒を加えることが多いですが、今回は自家製ジャムにオレンジを使用していることから、グランマルニエ(オレンジのリキュール)を合わせました。ジャムを使うことで、合わせるお酒の幅も広がります。

ジャムを使う美味しいティラミスを作るポイントは、甘さのバランスです。ジャムや市販のビスキュイ生地は甘いため、マスカルポーネクリームは甘さを抑え、全体のバランスをとります。

いちごの粒がしっかりしている「いちごジャム」はこちら



【オーブンいらずのアップルパイ】(デンマーク)

アップルパイ

りんごのお菓子は様々な国で楽しまれていますが、デンマークで親しまれているアップルパイは、なんと!オーブンを使いません。パイ生地の代わりに、パン粉でザクザクした食感のクリスプを作り、煮たりんごと交互に重ね、トッピングに生クリームをのせて、混ぜながらいただきます。層になる見た目から、アップルトライフルと呼ばれるスイーツです。

チェコ産のすりおろしりんごを使えば、りんごを煮る手間もなく、手軽に気軽に秋のスイーツを楽しめます。簡単で美味しいのでぜひ作っていただきたいと、日本人に好まれているアップルパイに寄せたレシピを考えました。

▼ <レシピ> 1~3人分

■材料A
・すりおろしりんご   1瓶
■材料B(クリスプ用)
・無塩バター      30g
・パン粉(細目タイプ) 50g
・グラニュー糖     20g(細粒タイプがあれば尚可)
・ブラウンシュガー   10g
・シナモン       お好みの量
■材料C
・生クリーム      100g
<下準備>
材料Bを冷ます、平らな場所を確保しておく(お皿やクッキングシートなど)。

<作り方>
① フライパンにバター、パン粉、砂糖を入れ、手早く混ぜて全体をなじませる。
② フライパンに薄く広げながら焼き付けるように火を通し、かたまりをつくっていく。
③ 焦げないように注意しながら、きつね色になるまで火を通す。
④ あらかじめ用意していたクッキングシートまたはお皿などの上に、③を広げて冷ます。
⑤ 生クリームを7分立てに泡立てる。
⑥ 器にすりおろしりんごとクリスプを交互に重ね、最後に無糖のホイップクリームをのせる。

<ポイント>
・クリスプは焦げないように手早く作業する。
・クリスプは甘いため、生クリームは無糖がおすすめ。
・すりおろしりんごにクリスプをなじませながら食べると食べやすい。
・クリスプと生クリームは作りやすい分量。
・生クリームは乳脂肪分42~45%が軽すぎず重すぎず、りんごとクリスプに合う。
・盛り付ける量はお好みで。

手軽に秋のスイーツ「すりおろしリンゴ 」はこちら

ジャムが1瓶あれば、アレンジ自在です!



関連商品は、こちらから。
累計販売173万個!ベストセラーいちごジャム
累計販売116万個のプレミアムブルーベリージャム
紫いちじくを惜しみなく使ったプレミアムいちじくジャム
ジューシーなヨーロッパ産リンゴピューレ
さっぱり美味しいブラッドオレンジマーマレード


(担当:イリス)


<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

【レシピ】ジャムを通して食紀行!(その2:オセアニア・イギリス編)

2022/09/22 15:00
オセアニアとイギリスのイメージ

だんだんと涼しくなり、秋の味覚が楽しみな季節になってきました。
ジャムを使ったスイーツの第2回は、オセアニアとイギリスのお菓子をご紹介します。



【メレンゲとクリーム、フルーツのデザート、パヴロヴァ】
(ニュージーランド・オーストラリア)

メレンゲとクリーム、フルーツのデザート、パヴロヴァ

サクサクしたメレンゲを割りながら、クリームと季節のフルーツやソースを混ぜ合わせて食べる、ニュージーランドやオーストラリアが発祥といわれているスイーツです。その後、イギリスにも広まり、今では欧州をはじめ、日本でも楽しまれています。

ダイニングプラスで取り扱っているジャムはなめらかで、フルーツソースとしても大活躍!旬のフレッシュなイチジクに合わせて、イチジクジャムとブルーベリージャムを1:1で混ぜ合わせたものを使いました。ジャムを混ぜ合わせることで味に奥行きが生まれ、それぞれのジャムの果肉の食感の違いも楽しめて、美味しさが倍増します。

>旬のフレッシュなイチジクに合わせる「紫いちじくジャム」はこちら
>フルーツソースのような「ブルーベリージャム」はこちら



【角型でかわいい「ラミントン」】(オーストラリア)

ラミントン

オーストラリアには毎年7月21日、National Lamington Dayという、国民的スイーツのラミントンを祝う日があります。角型にカットしたスポンジ生地の周りにチョコレートソースを染み込ませ、最後にココナッツファインをまぶしたものですが、現地ではスーパーマーケットからお菓子屋さんまで、どこでも購入ができ、甘く愛されているお菓子です。

ジャムがサンドされていないものがスタンダードですが、ジャムやクリームがサンドされたものもあり、今回はチョコレートと相性がよいイチジクジャムを合わせました。ジャムをサンドすると見た目にもかわいいですよね。

ジャムは200g用意して180gまで煮詰めたものを使っています。なめらかな食感が魅力のデンマーク産ジャムですが、焼き菓子に使う時は、流れない程度に粘度があると使い勝手がよいです。なめらかだからこそ煮詰めることもでき、食べ方の幅が広がります。

>チョコレートと相性がよい「紫いちじくジャム」はこちら



【ヴィクトリアスポンジケーキ】(イギリス)

ヴィクトリアスポンジケーキ

ヴィクトリア女王の名がついた、イギリスの代表的なスイーツ、ヴィクトリアスポンジケーキです。2枚の生地の間にフィリングをサンドするため、ヴィクトリアサンドイッチケーキとも呼ばれています。本来はラズベリーやいちごジャムだけを挟んだものですが、最近ではジャムとクリームのサンドや、赤いフルーツ以外のジャムがサンドされたものもよく見かけます。今回はいちごジャムとホイップクリームを合わせました。

ここでもジャムを煮詰めています。15cm丸のケーキ型で焼いた生地に、120g用意して100gまで煮詰めたジャム、クリームはジャムと同量をサンドしています。クラシックなレシピのケーキ生地は重量があるので、上の生地を重ねた時にフィリングが押し出されます。それを計算して、生地の端までジャムやクリームをのせないことが、出来上がりにフィリングがあふれず、カットもしやすいポイントです。

>ホイップクリームと合わせる「いちごジャム」はこちら



【クリームティーの起源!?デヴォンシャー・スプリット】
(イングランド・デヴォン州)

デヴォンシャー・スプリット

これはマリトッツォ!?いいえ、イングランド・デヴォン州の家庭菓子、デヴォンシャー・スプリットです。スプリットの語源は「分割する」で、その名の通り、イースト生地の小さな丸いパンの中央に切れ込みを入れ、イチゴジャムとクリームがサンドされたお菓子です。

イギリスのティータイムといえば、スコーンにジャム、クロテッドクリームを一緒に楽しむクリームティーが有名ですが、元々はスコーンではなく、デヴォンシャー・スプリットがクリームティーの起源だったと言われています。イーストで作る生地のため時間がかかることから、徐々に簡単に作ることができるスコーンに変わっていったのだとか。

秋の夜長にたっぷりのお茶とジャムを使った伝統菓子はいかがですか?

>果実がたっぷり入った「いちごジャム」はこちら




関連商品は、こちらから。
累計販売173万個!ベストセラーいちごジャム
累計販売116万個のプレミアムブルーベリージャム
紫いちじくを惜しみなく使ったプレミアムいちじくジャム
ミニシリアルロール
薔薇と和紅茶のティーバッグ


次回もおたのしみに!

(担当:イリス)



<ダイニングプラスについて>
2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

>海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

オーストラリア ブッシュタッカーツアー!|スタッフ海外体験記

2022/09/02 15:00

オーストラリアの澄んだ青空の下で、地元のとっても珍しいフードを体験!
オーストラリアでシェフをしていたスタッフ"レン"の、ライブ感あふれる"Bush Tucker(ブッシュタッカー)" ツアーレポートです。



Bush Tucker(ブッシュタッカー)はBush Food(ブッシュフード)とも呼ばれ、オーストラリアの先住民アボリジニが伝統的に食してきた動植物のことを言います。
簡単に言うと、「自然の中で手に入る食物」こと。
厳しい大地で育つスーパーフードは、栄養価が大変高いことに加えて、独特な味わいとその見た目からオーストラリアの有名レストランで存在価値が見直され、料理のアクセントとして利用されています。
そんなブッシュタッカーを現地ガイドと共に見つけ、そして味わうツアーに参加した日のことを振り返ります。

< 9:30am > 西オーストラリア州に到着
サーフィンとワインで有名なマーガレットリバーの河口集合。
既に朝一の波乗りを終えて、車に乗り込むサーファー達の姿がちらほらいました。



環境保護の為、川ではモーターのついた乗り物は禁止されいるので、カヌーで川を上ります。
私は初めてのカヌー体験に、転覆したらどうしようと始終ハラハラドキドキ! 途中、アボリジニの人々が約48,000年前に暮らしていた形跡が残る洞窟など歴史スポットを巡ります。



カヌー中にガイドが岸辺から何か雑草をもぎ取って、「食べてみろ」と言います。
えぇ~っ!?と思いながら口にすると、何とセロリの味!Sea Celeryといって、まさに海のセロリです。
海岸沿いに広く生息していて簡単に見つけられるので、あの有名な海洋探検家キャプテンクックもオーストラリア到着後、クルーと共にこれを食べて、飢えをしのいだという話があります。
(写真は撮り忘れました。ごめんなさい・・・)

< 12:00am > 待望のランチタイム!
どんなワイルドなフードが出てくるのでしょうか、楽しみです。



Quandon(クワンドン):野生の桃の一種で2cm程の赤い実をつけます。大きな種を取ると、ほとんど皮しかのこりませんが、皮ごと煮詰めてパイやジャムにします。ビタミンC含有量はレモンの約2倍!種は薬に使われていたそうです。

カンガルーのジャーキー:カンガルー肉は赤身で鹿肉に近い味がします。オーストラリアのスーパーでもよく見かけますし、ペットフード用にミンチ肉が売られています。



Dessert Lime(デザートライム):小指の爪ほどの大きさの小さな黄色いライム。皮も種もないので、そのままピクルスやマーマレード、シロップにして使います。ビタミンC含有量はレモンの約3倍。冷凍しても香りが落ちず、形も綺麗なままなので料理の付け合わせとして重宝されます。

そしてブッシュフードといえばコレ!芋虫です。



Witchetty grub(ウィッチェリーグラブ):プロテインが豊富で、カルシウムやビタミンB1、ナイアシンが含まれ、免疫機能を高めます。 私は食べませんでしたが、参加者の声ではナッツのようにクリーミーで香ばしいという感想が上がっていました。
あまりお腹は満たされませんでしたが、胸はいっぱいになりました。(笑)

ランチの後は皆で水遊び!川にジャンプ!



< 2:00pm > ツアー終了
狭い洞窟を腹ばいで通って泥だらけになり、カヌーを漕ぎ、珍しい物を食べ、川で泳ぎ、新しい経験が目白押しの冒険ツアーでした。

ここで紹介したブッシュフードはほんの一部です。
日本でもネットショッピングで手に入る代表的なものとして、フィンガーライムがあります。
森のキャビアとも呼ばれる柑橘類で、その名の通り指のような形をしていて、切るとライムのような爽やかな香りが拡がり、中からキャビアのような小さな粒が出てくる、とても珍しい果実です。 白身魚のカルパッチョやお寿司、タルトのトッピング等に使われます。

ブッシュフードに興味のある方は、ダイニングプラスのタルトオシトロンや、北海道ピュアチーズケーキのトッピングとして、または信州サーモン冷燻仕立てとあわせて、是非お試しください。

  • ◆あまずっぱいフランス産レモンのタルト【タルトオシトロン アンプティ】
  • ◆新鮮チーズとうみたて卵の【北海道ピュアチーズケーキ】
  • ◆入手困難なブランドサーモン【信州サーモン冷燻仕立て】

  • (このブログ担当の"レン"からごあいさつ)
    皆様はじめまして、レンです!

    私は以前、オーストラリアに渡って料理人という天職に出会い、約5年間、西オーストラリア州のレストランで ディナーやデザート、ウエディングなどの調理を経験しました。

    過酷なレストランでの仕事の中、楽しみはオーストラリアの美味しい物と豊かな自然を楽しむこと。
    食・自然・旅について、シェフならではの豆知識や、地元の人しか知らないスポット紹介など、食べ物をこよなく愛するダイニングプラスのお客様にお届けしていきたいと思います。お楽しみいただければ、幸いです。
    宜しくお願いいたします。


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。ミシュラン星付きレストランや日本を代表する高級ホテルが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    【レシピ】プロのコツ大公開!極上「あぶりとろニシンの棒寿司」

    2022/08/10 09:30
    まるでお店のようなお寿司がおうちで簡単に作れると好評です!

    ダイニングプラスで大人気の「とろニシン レモンじめ」。
    脂の乗ったニシンをレモンで風味良く〆たお味は和食、洋食どちらにもアレンジが効いて大人気。
    商品ページでは、プロの技がつまった「あぶりとろニシンの棒寿司」レシピを公開中しています。
    脂ののった「とろニシン レモンじめ」と簡単ラップ棒寿司レシピはこちら



    じつはこのレシピ、オーストラリアでプロの料理人として長年活躍してきたスタッフ、レンが考案したレシピです。
    彼女の料理の腕前は一流!ていねいで優しい人柄がにじみ出るような魅力あるレシピを次々に考えてくれます。 今回は「とろニシン」レシピにお料理初心者のスタッフ・サラが挑戦し、難しかったポイントを大胆質問!プロのコツを聞き出すことに成功しました。
    ご自宅でもすぐに真似できて、ふだん聞けないようなプロのお料理のちょっとしたコツ、皆さんもどうぞ参考になさってください。

    ▽作り方のコツ!Q&A

    Q1: すし飯がまとまってくれません。助けて!

    A(レン): 私は出し昆布とお酒を小さじ2ほど入れて、炊飯しましたが炊きあがり自体にそんなに差は出ないと思います。
    お酒の効果としては、炊きあがりのツヤが良くなる。また、冷えた時に固くなりにくいそうです。(冬のおにぎり作りにもおすすめ)

    水加減は、次の工程で、すし酢やガリなど水分を入れることを踏まえて、若干(大さじ1程度)少な目にしました。
    *通常すし飯を炊く場合は、米1に対して水1だそうです。(普通の炊飯は1対1.5)
     いつも炊飯器の表示より多めに水を入れて炊飯されているご家庭であれば、お米が少しべちゃっとしてしまうかもしれません。

     炊き込みご飯なども具材が多い場合は均等に混ざりにくいので、薬味をたくさん入れたい場合、邪魔にならないように、大葉は細く、生姜は細かく切ることもポイントかもしれません。


    Q2: おうちにトーチ(バーナー)がないのですが、焦げ目をつけるにはどうしたらいいですか?うま味が凝縮したり、風味がつくし、なによりおいしそうです。

    A(レン): こんな方法はいかがでしょう。
    ●濡れた竹串にさして炙る。(身へのダメージが少し気になる)
    ●強火で熱したフライパンでサッと焼くか(火の通りすぎに要注意です。)
    ●トースター用の耐熱トレイなどにニシンを皮目にしてのせて、強火にした魚焼きグリルの火の部分にぎりぎりまで近づける。
    ●魚焼きグリルに入っている網をできるだけ火に近づける為、耐熱のもので嵩上げするか、トングなどを使ってトレイを挟んだり、ピザを焼くときのような柄のついた平たいものに載せて調整。

    グリルの汚れは、下にホイルなどを敷いておけば捨てるだけ。
    ※火が通ってしまうことが懸念される場合は完全に解凍せず、半氷りの状態で炙るのが良いかもしれません。


    Q3: お寿司を輪切りにしようとすると、きれいに切れません。包丁研いだのに…。

    A(レン):炙ることで身が崩れやすくなるので、切ってからトーチを使って炙るのがベストなのですが、私も先に炙ったので、身が崩れやすい状態ではありました。

     試しにラップを外した部分を切りわけてみると、崩れ易さの差は歴然でしたので、ラップをきつめに巻いておくことがまずはポイントかと思います。

     それから、魚の部分を切る時は刺身を切るように。包丁の刃先からでなく、腹の部分からゆっくりと刃を入れて引き切り。力を入れすぎず、ギコギコせずに、一回で切るつもりで。

    ほかのお魚料理にも使えそうなプロのコツ、すこしでも皆様のお役にたてば幸いです。
    ブログ書いているあいだに、またこのお寿司が食べたくなってきちゃいました。 とろニシンのお寿司、簡単でとってもおいしいので、皆さんもぜひおためしあれ!
    脂ののった「とろニシン レモンじめ」と簡単ラップ棒寿司レシピはこちら

    (担当:アドバイス/ 元豪州シェフ レン まとめ/ 元菓子職人 サラ)


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。ミシュラン星付きレストランや日本を代表する高級ホテルが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    日仏牛肉文化の違いがよくわかるステーク・アッシェ|上野万梨子さんのフランスレポート

    2022/07/22 09:30
    お暑い日が続きますね。皆さまいかがお過ごしでしょうか?
    猛暑の中、私はこの秋出版予定の新刊の仕事で東京に滞在中です。日本で手に入る一般的な素材で作れるフランス家庭料理の本で、使用する肉は牛・豚・鶏のみ。入手し難い洋野菜も極力使わずに作れることが原則だったので、そうであれば東京での撮影に必要な材料調達は難しくないはずとタカを括っていたのですが、それがそれが、、、、、。

    野菜にも苦労しましたが、フランスの素材との違いで最も悩ましかったのは牛肉でした。 まずポトフのような長時間の煮込みに向く部位を売っていない。そして焼き肉やすき焼き文化の日本で流通しているのは、脂がさした霜降り肉ばかり。ステーキ肉としてフランスで最も愛されるバヴェット、つまりハラミは、スライスされた焼き肉用は手に入ってもステーキに使えるものは売っていません。それに日本でハラミは内臓の一種扱いで、ほとんどの肉屋さんでは販売していないのですね。輸入肉を扱うスーパーで見かけたものは大きなブロック販売で、これでは読者は購入できません。


    にんにくのすりおろし、塩、オリーブオイルで下味付けしたバヴェットをミディアムレアに焼いて。
    見た目よりずっと柔らかい肉質でとても味わい深いものです。

    そこで、これなら日本の家庭でも作りやすいのではと思うのが、フランス風挽肉ステーキ、ステーク・アッシェです。アッシェとは“挽いた” の意味で、またの呼び名はビフテック・アッシェ。フランスの肉屋さんでは既に挽いた生肉を店頭に並べることがなく、客の注文に応じてその場でミンサーを通して挽くのが決まり。肉の挽き加減は客の好みで注文をつけることもできます。挽いた肉はステーク・アッシェ用の器具ではさんで楕円形にして渡されます。つまり形は日本のハンバーグステーキのようですが、玉葱やつなぎのパン、卵、それに塩も入っていない、まさに肉を細かくしてステーキの形にした肉なのです。 ステーキ用のリブロース(アントルコート※1)やランプ(ロムステック※2)を買うよりはるかに安く、挽いてあるので食べやすいことから、広くフランスの家庭で愛されているものです。


    牛肉100%で挽きたてのフレッシュですから、焼き具合はレアからミディアムまで好みで。カフェのステーク・アッシェ風に半熟の目玉焼きをのせて、やわらかい黄身をソースのように挽肉に絡めて食べるのは美味しいものです。日本の店頭に並ぶ挽肉は脂も多く、挽いてから時間が経過しているので、もも肉などを塊で買って包丁で粗くたたく一手間がかかりますが、是非お試しいただきたいフランス風挽肉のステーキです。



    ダイニングプラスではフランスの赤身牛肉100%のステーク・アッシェを扱っています。今回の滞在中、日本の牛肉をあれこれ経験した後にこちらを味わう機会があったのですが、挽肉ながらもフランス赤身牛肉の醍醐味が感じられたものです。つなぎが入った柔らかいハンバーグステーキに慣れている日本人には一瞬硬めに感じられるかもしれませんが、その味わい深さでフランス牛肉のおいしさを感じていただけるのではないでしょうか。

    暑い夏にはサマー・ビフテック・アッシェがおすすめです。炒め玉ねぎをのせて、胡椒をカリカリひいて、オリーブオイルをまわしかけるだけ(左上写真)。レシピページをどうぞご覧ください。

    >「ステーク・アッシェ」レシピページはこちらから




    ところでマクドナルドが日常食になって久しいフランスでは、ハンバーガー用に調整された牛肉のパテを販売する肉屋さんもチラホラ。気が利いた店ではパン屋さんとコラボしてバンズ(丸パン)も取り扱っています。写真でご覧のような有名店であれば肉の質は間違えなく、一般的な肉屋さんのステーク・アッシェより肉のひき加減が粗いところが気に入っています。



    それは70年代半ばの留学時代のことですが、混ぜものでやわらかな日本のハンバーグステーキしか知らなかった私は、パリのカフェで挽肉ステーキを注文して「焼き加減は?」と問われて驚いたものです。肉100%とは思いもしなかったのですから。肉しか使っていないからミディアムだってよいとは知りもせず、「ビアン・キュイ(ウェルダン)で」と答えてしまったのです。運ばれてきた挽肉ステーキのなんと硬かったことか。懐かしい思い出です。 初めての著書ではそのエピソードを書き、ア・ポワン(ミディアム)のハンバーグステーキのレシピも紹介しています。



    「シンプルフランス料理」(1980年 文化出版局刊)
    挽いた赤身牛肉に、玉ねぎとにんにくのすりおろし少々と塩だけを加え、 ミディアムに焼き上げたハンバーグステーキ。


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    【レシピ】ジャムを通して食紀行!(その1:日本・アメリカ編)

    2022/07/15 09:00
    ブルーベリーが美味しい季節になりました。旬の食材を食べると季節も感じられ、元気の源になりますよね。
    ダイニングプラスで人気のジャムは、選りすぐりの旬の果物の美味しさをぎゅっととじ込めてあり、いつでも手軽に味わうことができます。
    ジャムが一つあればたくさんの楽しみ方があり、あれもこれもお伝えしたい!そんな思いから今月から数回にわたり、ジャムを使ったスイーツをオセアニアと欧米を中心にご紹介します。初回の今月は、日本とアメリカのお菓子やサンドイッチです。

    ■ さっぱりジューシー、ジャムのマーブルサンド



    日本を代表するパンといえば、白くて柔らかいふわふわした食パン。ジャムを使えば紫色が美しく彩る、マーブル模様のフルーツサンドが簡単に出来上がります。ブルーベリージャムの甘みと酸味を生かし、水切りヨーグルトを加えたホイップクリームと合わせました。

    <レシピ> *8枚切りの食パン4枚分(2枚で1対)
    材料(作りやすい分量)
    ・生クリーム(乳脂肪分45%) 200g
    ・グラニュー糖 20g
    ・水きりヨーグルト 70g(水切り前140g)
    ・ブルーベリージャム 80g

    下準備
    ヨーグルトを一晩水切りする。

    作り方
    ① 生クリームに砂糖を入れて7分立てまで泡立てる。
    ② 水切りヨーグルトを入れて8分立てまで泡立てる。
    ③ 泡立てた生クリームの上からブルーベリージャムを点在するように置き、マーブル模様になるようにゴムベラで混ぜ合わせる。
    ④ 食パン1枚に50g のクリームをのせて広げる。もう1枚の食パンを上から重ねて蓋をする。
    ⑤ ラップで包み、冷蔵庫で30分から1時間程度冷やす。
    ⑥ 半分にカットする。

    ポイント
    ・ジャムを混ぜすぎるとマーブル模様がぼやけます。
    ・ジャムをクリームの上に点在して置くことで、最小限の混ぜでマーブル状にできます。
    ・ヨーグルトを入れるとクリームが締まりやすくなるため、入れる直前にほぐしておくと混ざりやすくなります。

    ■ ひんやりつるん、ジャムの寒天寄せ



    日本の和菓子から、透明感のある、見た目にも涼しげなジャムの寒天寄せです。甘さのあるジャムには寒天の歯切れのよい食感がよく合います。固まり始めてからジャムを混ぜることで、ブルーベリーの粒が沈むことなく固めることができます。暑い季節にぴったりな味わいです!

    <レシピ> *14x12cmの流し缶1個分
    材料A
    ・水 350g
    ・粉寒天 4g
    材料B
    ・ブルーベリージャム 140g
    ・レモンの搾り汁(搾りたてがおすすめ) 大さじ2
    ・白ワイン 大さじ1

    下準備
    材料Bを混ぜ合わせておく。

    作り方
    ① 鍋に水と粉寒天を入れ、ゴムベラで混ぜながら中火にかける。
    ② 沸騰してから更に1~2分煮て、寒天をしっかり煮溶かす。
    ③ 火を止めた後、冷水を入れたボウルに鍋ごと入れて、ゴムベラで混ぜながら冷ます。
    ④ 寒天が固まり始めたら、混ぜ合わせた材料Bを鍋に入れ、手早く混ぜ合わせる。
    ⑤ 流し缶に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。

    ポイント
    ・固まり始めたら一気に凝固が進むため、手早く作業する。
    ・爽やかさを出すために酸味を効かせた配合になっています。
    ・粉寒天の配合はカットしやすい分量になっています。

    ■ 国民的おやつ、ピーナッツバターとベリーのサンドイッチ



    ピーナッツバターとジャムの組み合わせは、アメリカの国民的サンドイッチ!ジャムはベリー類が定番で、ここではブルーベリージャムと合わせました。パンはトーストしてもしなくても、ピーナッツバターとジャムもお好みの量をサンドして楽しんで!

    ■ ライ麦パンとメープルブルーベリーシロップでスタイリッシュなフレンチトースト



    世界中で愛されているフレンチトースト。その発祥は諸説ありますが、アメリカ人のジョセフ・フレンチさんが名づけた料理という由来もあるそうです。ここではメープルシロップとブルーベリージャムを合わせたソースに、バニラ風味のチーズクリームを添えました。

    美味しさのポイントは二つ。一つ目はメープルシロップとジャムを一緒に温めることです。個々の温度が違うと一体感がでず、バラバラの味わいになってしまいます。2つの材料を合わせてから温めることで、1つのソースに仕上がります。配合は1:1で作りました。

    二つ目はライ麦パンを使うことです。ダイニングプラスで取り扱っているセーグルは、固すぎず柔らかすぎないタイプで、卵液に一晩浸しても表皮の部分に弾力が残ります。食感にめりはりがでて、厚めにスライスしなくても食べごたえがあります。ライ麦のほのかな酸味と旨味がメープルブルーベリーシロップと絡み合い、とっておきの一品になりました。

    いつもと違う食べ方を楽しんでみませんか?

    関連商品は、こちらから。
    累計販売116万個のプレミアムブルーベリージャム
    フランス産冷凍パン 石窯焼き パン オ セーグル (ライ麦パン)
    フランス産冷凍パン 石窯焼き パン ド カンパーニュ (田舎風パン)
    累計販売173万個!ベストセラーいちごジャム
    紫いちじくを惜しみなく使ったプレミアムいちじくジャム


    第2回もおたのしみに!

    (担当:イリス)


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    久しぶりの海外出張!後編(アムステルダム~日本帰国)|スタッフ海外体験記

    2022/07/06 12:00
    コロナ後初の海外出張先は毎年訪れていた展示会のためのオランダ。

    マスク着用率0%のオランダに到着した私はその事実をまだはっきりと認識せずに空港近くのホテルに到着し、安心して一晩寝て、翌朝を迎えました。



    そして朝食の場所となるホテルのカフェへ。
    ガラス張りの天井の明るいサンルームのような場所にテーブルとイスがきれいに並べられ、中央にビュッフェ形式でハムやチーズ、サラダやパンのカウンターと、フルーツ、ホットドリンクなどのカウンターが並び、一番奥にはキッチンがあって、卵料理や温かいソーセージなどのお料理が並んでいます。



    テーブルの4分の1ぐらいが埋まっていて、そこまで混雑している印象はないものの、驚いたのは誰もマスクをしていないこと。ビュッフェで取り分けている宿泊客もサービスの人たちもマスクをしていない。もちろんトングやフォークなどの取り分け用の道具の横に手袋やアルコールが置いてあるわけでもない。



    奥のキッチンスペースではオーダーでオムレツや目玉焼きを作ってくれる人も居ますが、マスクはしていません。笑顔で「How are you today?」と元気なあいさつもしてくれます、マスクなしで。
    さまざまな対策を工夫する飲食店に慣れた日本人にはタイムスリップしたような感覚。 そういえば、昨日から誰もマスクしてないよね。。。は心のつぶやき。



    展示会場へ。
    ヨーロッパでタクシーを使うならUBERが便利です。
    この朝、ホテルにタクシーを呼んでもらおうとしたら、近くで事故があったから渋滞していて45分かかる、と言われて困っていると近くを通りかかった人にUBERが確実だよ、と言ってくれました。
    日本ではめったに使う機会のないUBER。そうだった!その手があった!久しぶりに利用してみると何と便利で快適なこと。展示会場にあるタクシー乗り場から帰ってきた時より料金的にも快適さも上です。UBERの注意点はいくつかあると思いますが、その辺は詳しい方のブログをご参考いただくとして、とにかく今回利用したUBERはどれも快適でした。



    新緑の快適な抜け道から高速道路を通ってあっという間に会場に着くとそこにはマスクをしない人たちの行列。行列の先には会場への入口があり、何列かに分かれて入場用2次元コード確認待ちの人だかり。密室です。密集です。マスクなしです。おしゃべりしています。握手もハグも復活です。カルチャーショックです。



    会場内も当然マスクなし。アルコール消毒のボトルはところどころで見かけます。少し安心して手を差し出しても反応しません。中身が空なのです!多くのブースではむき出しの試食品を山と積んで呼び込みをしています。そろそろ現実を理解し始めました。ここではコロナは過去なのだ。。。

    念のため付け加えておくと、「コロナは過去」に見えるもののヨーロッパの人たちの間でも今は感染者も小康状態だからマスクを外してコロナと共存しているけれど、寒い季節がやってきた時にどうなっているかはわからない、という共通認識はあるようでした。


    (上1枚目:イタリアのピザ取引先担当者と。上2枚目:イタリアのオリーブオイル取引先担当者と。)

    さて、既存の取引先との打ち合わせは久しぶりの再会で笑顔笑顔でした!
    話題はコロナ、戦争、値上げ、と大変な話題ばかりなのですが、やはり人と人が顔を合わせて話をするというのは基本的な幸せのひとつですね。人々の表情は明るい!

    初日は8社ほどの打ち合わせをして17時頃に終了。
    少し早めに切り上げたのはPCR検査を予約していたからです。

    日本の入国条件のひとつであり、一番重要なポイントとも言えるのが出発72時間前以内のPCR検査陰性証明書です。ヨーロッパには検査を受けられる場所がたくさんあると聞いていたのですが、短い日程で効率よく確実に予定をこなすために予約していました。



    選んだのはホテルにも近く、空港にも近いPCR検査場。ホテルからはUBERで手配した車に乗って10分ほど。予約の19時ちょっと前に到着。初夏のオランダのこの時間はまだ明るいけれど、オフィスビルの一角にあるこのエリアは閑散としていて人の姿が見当たりません。



    入口らしき扉を入ると天井の高いエントランススペースには誰もおらず、床には矢印と足型の印がところどころにあります。かつては入口から溢れるほど人が来たんだろうな、と思わせる雰囲気ですが今はガランとして人の気配すらありません。「Excuse me~」と呼びかけてみたものの、こだまが聞こえるんじゃないかと思わせるような静けさです。
    でも電気がついてるんだから、矢印に沿って歩けばいいのね、と言い聞かせて進むと、先の方の部屋に受付がありました!
    広い部屋の端に女性が一人、パソコンの前に座っています(マスクはしていません!)。室内にも矢印マークや足マークがあって、かつての混雑を想像させます。
    予約しています、と言ってパスポートを渡すとオンライン申込みのときに記入した内容が画面に表示され、内容を確認してください、と言われました。この内容が証明書に記載されるのでパスポート番号とか名前のアルファベットとかの間違いがあっては大変、と慎重に確認します。



    受付を済ませると「じゃ、付いてきて。」と言われて隣室へ移動。そこはがらんと広い部屋。部屋の奥に小さい冷蔵庫の様な箱があり、横には小さいテーブル、更にその横に椅子という配置。 案内してくれた受付の女性が手袋をし始め、普通の顔で「そこに座って。」と。

    「えっ?あなたが検査してくれるの?」と聞くと、「そうよ」とにっこり。いささか緊張しながら座ると「すぐ終わるから大丈夫だよ」とまたにっこり。ほんとにあっという間でした。
    プラスチックの棒のようなものを鼻から入れてゴシゴシと何回か。かなり覚悟していたからかあまり痛くもなく、不快感を感じる暇もなく。



    結果は事前に登録したメールアドレスにPDF形式の検査証明書が届くことで知らせる、とのことだったので、会場を後にすることにしました。
    空港行きのバスが目の前から出てると言われたので、バス停に行くと確かにもうすぐバスが来ることがわかりました。ヨーロッパの多くの公共交通は自主的に切符やパスを専用の機械にタッチするタイプがほとんどで、現金を入れる箱などありません。バスの中でもカードを使えば切符を買えるとバス停に説明が書いてあったので、安心して待ちます。



    電子掲示板の案内通り、間もなくバスが到着。オフィスアワーの終わったバス停には誰一人居ない。バスにも誰も乗ってない。でも大きなバスは日の傾き始めた明るい空の下を進みます。ヨーロッパの夏は日が長く、夜10時過ぎまで明るいので20時前のこの時間はちょうど良い時間帯です。車窓の景色を楽しんだところで、バスの中を観察してみました。。座席ごとにUSBポート。これは便利!日本でも高速バスや都心では一部あるかもしれませんが、とてもありがたい設備ですね。

    空港を経由してホテルに着くころには結果が送られてきていました。無事陰性。ホッとしますね。PDFのファイルを日本入国の時に必要になる専用のアプリにアップロードして一安心です。



    翌日も展示会へ。最終日のこの日は16時半に会場が閉まるので、終了後、市内の中心部に出てみることにしました。アムステルダムの運河はこの日も流れていました。UBERの運転手さんによると「寒い冬には運河が凍ってきれいだし、スケートも出来るよ。凍らなかったらただ寒いだけだからおすすめしないけど(笑)」とのことですが、初夏の運河は新緑の並木と合わせて美しい光景です。アムステルダムの風をほんの少しだけ感じたひと時でした。

    今回の出張は展示会が主要目的で、コロナ感染リスクを少しでも減らすために外食はしないことにしていましたが、3泊目は今回の短い出張では最後の晩です。せっかくなのでホテルのレストランで温かい食事をすることにしました。



    ヨーロッパに来ると必ずと言っていいほど1度は食べたいのがステーキ。赤身好きにはとても嬉しいメニューです。火が通り過ぎて顎がだるくなるリスクを覚悟しながら毎回「ミディアム」で注文してみます。ソテーされたインゲンの上にドーンと載せられた赤身肉の塊。別盛りでポテトフライとサラダがセットになっています。嬉しいことにポテト用にケチャップとマヨネーズの小瓶が1人に一つずつ。2年半ぶりのこの豪快なセット。日本でこんなメニューを食べたらきっと2倍近い値段、または半分の量だろうな、とテンションが上がります。
    今回の焼き加減はミディアムをほんの少し過ぎたぐらい。日本のとろけるような霜降り肉が好きな方にはとても硬くて食べられないものかもしれませんが、赤身肉好きにはたまらない。しっかり完食!



    さて翌日、帰国の途へ。
    アムステルダム空港の木曜日午後、チェックインカウンターに並ぶ人は家族連れが多く、空港ストライキが続いている影響で混雑していました。ヨーロッパ系の飛行機はマスク着用義務がない航空会社が多いこともあり、マスクを着用している人はごくわずかです。

    エミレーツ航空のチェックインカウンターでパスポートを渡すと、ここでも資料の束を取り出し、最終目的地である日本の入国条件を確認します。日本の基準に従って、陰性証明書を見せ、それをしっかり確認されたところでチェックイン終了。あとはいつものように手荷物チェック、出国審査と進みます。お買い物エリアでもマスクをしている人はとても少ない。エミレーツ航空ではマスクの着用義務があるため、搭乗手続きのあたりからはマスク着用者が増えてきます。



    ドバイ空港到着は深夜0時頃。午前3時ごろのフライトに向けて深夜のトランジットですが、お店は普通に営業しているし、行きかう人も多く、深夜であることをあまり感じさせません。自分が眠いことを除いては。。。

    いよいよ大阪行きの搭乗開始。ここでも改めて陰性証明書を確認されました。各航空会社に乗り入れ条件として徹底されているのでしょう。大変なお仕事だな、とコロナ禍中であることを感じながら粛々と作業を続ける方々を見守りながら機中へ。深夜便なのですぐに眠りにつき、あっという間に終えて関西空港に到着したのでした。



    さて、にぎやかなアムステルダムを発って約18時間。降り立った関西空港はがら~ん。 今降りてきた飛行機以外に一機も駐機されていない関西空港は初めて見ました。
    空港内の電車を降りると職員の方々が待ち構えていて、全員そこで1列に並びアプリをダウンロードしているかどうかが確認されます。(アプリがない方は機内で配られる紙の誓約書を確認されるのでしょう。)
    アプリを開くと4項目のチェックリストがあります。
    ① PCR3回接種証明書のアップロード
    ② 日本到着までの経路などの質問各種
    ③ 日本到着後の行動に関する誓約書
    ④ 出発72時間以内のPCR検査陰性証明書
    これら全ては事前にも登録でき、日本入国時には全て揃っていることが求められます。
    アプリに表示されている色で何やら違いがあるようです。私はブルーでしたが、緑の人もいて、何が違うのかはよくわかりませんでした。そしてその表示画面を見せて、書類が全て揃っている場合(だと思われる)は印としてピンク色の紐がついた空のネームタグを渡され、首にかけます。



    エスカレーターを降りていつもは検疫があるところにテーブルがコの字型に配置され、それを囲むように職員の方々がずらっと座っています。パーティションは設置されていますが、意外と密なんだな、という印象。もちろんマスク着用率は100%です。
    1人1人呼ばれて職員の方の前に進むと14日以内に立ち寄った国を聞かれます。私はオランダだけ。「オランダ」と赤ペンで書かれた青い紙を渡されて次へ進みます。通路を通って別のスペースに向かう途中で止められている人たちも居て、検温とかされているようです。おそらく書類がそろっていない人への対応かと思われます。



    次のスペースではアプリをダウンロードしている人の列とそれ以外の人の列があり、奥には7~8つぐらいのブースのようなテーブルとイスが置いてあり、職員の方がそれぞれのブースに座っておられます。また1人1人呼ばれて、アプリを見せます。中身を確認された後、体調の変化などの簡単な質問に答えると終了。
    そこからまた通路を歩いていつもの入国審査に向かいます。ここからはいつも通りの流れ。

    5月にイタリアから出張で来ていたオリタリア社の担当者の話では、空港(成田)で迷路のようなところ歩きながら何度も関門で質問、書類チェック、唾液での抗原検査、と到着してから外へ出るまでにいくつもチェックポイントがあって、その都度待たされるので飛行機を降りてから3時間近くかかって大変だったということだったのでかなり覚悟していました(多少盛られていた可能性もあります)が、関空に到着する人が少なかったこともあるためか、とても順調でした。
    そして、いつもより空港内をたくさん歩くので、機内で長時間座った後の身体にはちょうど良い運動でした。


    (オランダのスーパーマーケットの様子)

    こうして無事に終わった2年半ぶりの海外出張。コロナ禍で急激に進んだリモートワークは海外の人たちともリモートミーティングで顔を見ながら話ができるという大きなメリットも生み出し、便利な世の中になりました。これから更に技術が進むと更に臨場感のあるリモート活動ができるようになるのでしょう。そんな世界で顔と顔を突き合わせて話をするというスタイル、足を使った展示会スタイルは古いと言われるのか、贅沢と言われるのか。。。

    今、確実なのは食べ物は実際に食べないとわからない、ということ。それとも脳で味わう時代が来るのでしょうか。予測できない未来に思いを馳せながら、舌を使って食を楽しむ現代に生きていることに感謝!


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    久しぶりの海外出張!前編(日本出国~アムステルダム到着)|スタッフ海外体験記

    2022/07/06 12:00
    コロナ禍で海外へ出られなくなって早2年と3ヶ月。
    ヨーロッパでの外国人受け入れ条件が徐々に緩和され、日本の入国条件も少し緩和されてきた先月、久しぶりの海外出張に行ってきました!



    行った先はオランダ。
    毎年訪れていた展示会がコロナ後初出張の目的でした。
    その展示会の会期はたった2日間と短く各ブースも小さいシンプルなものですが、既に取引先となっているメーカーも多数出展していて定期的な打ち合わせをすることができ、同時に新しいメーカーを探すこともできるという効率の良い展示会です。

    ダイニングプラスでも創業以来ご紹介しているピザのメーカーや、人気のオリーブオイルのメーカーの担当者は、みんな長年の付き合いの仲間たちで、メールやオンラインミーティングなどで話をしていたものの、久しぶりに対面での再会は、さながら同窓会のようでした。


    (ダイニングプラスで発売中のピザとオリーブオイル)

    さて、今回は久しぶりの海外渡航の様子をコロナ後の視点を軸にレポートしてみます!

    ダイニングプラスは大阪に事務所があり、私も関西在住のため、いつもは関空から出発するのですが、今回は仕事の都合で成田空港から出発しました。



    成田空港は何度か利用したことがあるものの、リムジンバスは初めて利用するのでコロナ前との比較はできないのですが日曜夕方のリムジンバスがほぼ満席であることにまずは驚きました。

    利用したのは第3ターミナル。
    ある程度予想はしていたものの、成田空港の閑散とした様子はとても寂しい。
    フライトを知らせるボードにも空いたスペースが目立つのも決して夜のフライトだから、という理由だけではないはず。ボードに表示されたフライトの一部はキャンセルされていて、まだまだコロナ禍中であることを感じるスタートでした。



    今回利用したのはエミレーツ航空。
    フランス・イタリアを中心にヨーロッパを回ることが多いので、いつもはエールフランスを利用するのですが、今回は減便と燃料費高騰の影響で、目が飛び出るような料金が提示されたため、初めてエミレーツ航空を利用することになりました。

    コロナ後の初出国。どんな感じなんだろう、と少しの緊張と大きな興味を心に抱いてチェックインカウンターへ。
    コロナ前との違いはワクチン3回接種証明書の提示を求められたこと。予め行政に申請して取得した証明書は電子版と紙版があり、ネットワークが繋がらなかったり、バッテリー切れの場合に備えて紙が推奨されていました。接種証明書には1回目から3回目までのワクチンの種類やメーカー、そして接種日が記載されていて、それが最終目的地の条件を満たしているかどうかが確認されます。
    結構しっかり見られていました。

    ちょうどイタリアから出張で来日していたオリタリア社の営業担当者が同じフライトで帰国の途に就くとのことで、一緒にチェックインしたところ、彼はイタリアの電子版証明書だったため、わかりにくかったようで、何度も「1回目と2回目のワクチンは?」と聞かれ、説明を繰り返していました。各国が違うフォーマットで証明書を発行し、しかも電子版と紙版があり、それらを元に確認をしなければならないのは大変な作業だと見受けられました。当然、チェックインには確認作業の分の時間もかかります。

    さて無事にチェックインが終わり、同行のオリタリア社の営業担当者がエミレーツ航空の上級ステータス会員であると聞いたので、「ラウンジで一杯飲もう!」ということになり、意気揚々と向かったのですが。。。

    残念ながら成田空港のラウンジのほとんどが営業しておらず、代わりに渡されたのはお買い物クーポン。3000円分とかなりの金額なのですが、対象店は限定的で、そもそもお店が全然営業してませ~ん(涙)!



    やっと見つけた対象店はお土産品と最低限の食品を扱う小さなお店でした。ありがたくビールやおつまみをクーポンで購入して、通路沿いに並んだ椅子に腰かけて乾杯。椅子は足をのばすことができる快適なもので、ビールとおつまみでおしゃべりしながら、コロナ後出張の貴重な経験となりました。




    夜10時半出発のエミレーツ航空。機内は清潔で全員マスク着用が義務付けられています。乗客全員に最初にマスクと消毒ジェルが配られ、エコノミークラスにも歯ブラシとアイマスク、ソックスの入ったポーチが配られます。
    いよいよ離陸体制に入ると機内は暗くなり照明は青色に、天井には星が現れます。
    照明の色は時間によって変化し、青色から紫色、食事のときは暖色、そして皆が睡眠の時間になると再び青い星空に変化していきました。何とも素敵な演出ですね。



    ドバイ着は早朝5時前。空はまだ暗く、前方カメラからスクリーンに映し出された滑走路はオアシスの存在を示すように明るく照らし出されていました。



    ドバイ空港はトランジットだけの旅客も多く、空港内はすでに行きかう人が多数。全てのお店が24時間営業らしくきらびやかなゴールドの装飾品などが売られています。早朝であることをうかがわせるのは、店内の人がまだ少ないことと、椅子に座っている人たちがまだ居眠りをしている光景ぐらい。成田空港とのギャップを感じます。



    ちなみにドバイ空港内でのマスク着用率はざっくり50%ぐらい。その50%の人たちも顎マスクにしている人も目立ちます。すでに日本との違いがありますね。



    ドバイからアムステルダム行きの飛行機は2階建ての大型機です。上は全てビジネスクラス、下の座席の全てがエコノミークラス。搭乗するだけでも時間がかかるので、予定の搭乗開始時間の30分以上前からゲートを開けて手続きを始めていました。
    ここではワクチン接種証明の確認もされず、この人の多さと共にコロナ前に戻ったようなにぎわいです。

    エコノミークラスの3-4-3配列の座席は何と満席。月曜日の朝のフライトということも理由のひとつかもしれませんが、もう一つの理由として、欧米の学校が夏休みに入り、家族連れなどが増えてくるタイミングだったようです。



    今度は昼間のフライトなので、窓からの自然の明かりで照明の楽しさはありませんが、清潔さとスクリーンの大きさは同じです。エコノミークラスでも大きめのスクリーンは嬉しいポイントですが、座席ピッチに対していささか大きいようで老眼の始まった私の眼には少し近すぎる印象で苦笑いです。

    顔を上げると天井部分に付いている機内の注意喚起のためのサインが目に留まります。 シートベルト着用サインの横にあるのは携帯電話使用禁止サイン。最近の新しい飛行機ではたまに目にするようになりました。今や常識となった禁煙サインは点灯式ではなく、常設サインとして横に貼りつけてあります。そういえば、昔のフライトでは喫煙スペースがあって、煙が回りに充満していたこともあったな、と時代の変化を感じます。

    いよいよ2年半ぶりのアムステルダムに到着しました。
    飛行機を降りて広い空港内を入国審査まで進むと、コロナ前のような審査待ちの行列ができています。ここでのマスク着用率はわずか20%。
    足元にはソーシャルディスタンスの目印があるのですが、一部消えかかっていて誰も気にしておらず、すでに過去のものになっているようです。

    前の人たちの審査は順調なようで、行列は徐々に進んでいきます。オランダ政府の条件を満たすために所定の申告書を印刷してサインしておいた紙を手元に準備して待ちます。 いよいよ順番が回ってきて、紙を渡そうと待ち構えていると、愛想のよいお兄さんが「何しにきたの?何日いるの?オランダの後はどこへ行くの?」とお決まりの質問をし、それに答えると「Have a nice stay!」と素敵なほほえみと共にパスポートを返してくれました。何とそれだけ。あれ?コロナ前?



    荷物を受け取って外に出るとそこは更にコロナ前?と思わせるほどのにぎわいとマスク着用率0.?%の世界。

    話には聞いていたけれど、ニュース映像で見てはいたけれど。。。
    日本人の私にはカルチャーショックとも思えるオランダ3日間出張の幕開けなのでした。
    (続く)>【久しぶりの海外出張!後編(アムステルダム~日本帰国)】


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    【レシピ】アボカドを楽しもう!

    2022/06/15 09:00

    一年を通じて人気のあるアボカド。 ダイニングプラスでも、使い勝手のよい冷凍のスライスタイプが発売になりました。 食べごろの見極めに失敗し、涙をのんだ経験は私だけではないはず!? 好きな時に食べられる幸せを感じながら、早速いくつか作ってみました。



    ライ麦パンと合わせたアボカドトーストです。 オシャレなカフェやレストランで見かけるデュカ (ナッツやゴマ、塩、香辛料が入った中東発祥のミックススパイス)をトッピングして、 自宅でカフェ気分を堪能しました。最後にはオリーブオイルをたっぷりかけています。

    デュカは手作りです。 ナッツと白ごまの食感、岩塩の塩味、クミンとコリアンダーシードのエスニックな香り、 七味唐辛子のピリッとした後味が、クリーミーなアボカドにアクセントを与え、2つをオリーブオイルがつなげてくれました。

    アボカドは、卵、乳製品、鶏肉、魚類、海苔、柑橘、ゴマ、唐辛子など、 優しい味わいのものから酸味、辛味のあるものまで相性の幅が広く、 組み合わせのバリエーションが尽きません。スタミナをつけたいこれからの季節、 食べるラー油やキムチをのせても、アクセントになってオススメです。

    冷凍であることを生かした、暑い季節にぴったりなスイーツも簡単に作れます。 ベトナムのスムージー「シントー」です。


    シントーは練乳や砂糖が入った甘いフローズンドリンクですが、アボカドのおかげでさっぱりした味わいです。今回はバニラアイスをのせてみました。何ものせなくても十分おいしいですが、より東南アジア気分を味わうなら、ココナッツアイスもオススメです。とっても簡単なので、ぜひ一度お試しください。

    <レシピ> *作りやすい分量
    材料
    ・冷凍アボカドスライス 1袋(130g)
    ・練乳 大さじ2~
    ・水 100g

    作り方
    すべての材料をミキサーにかける

    ポイント
    ・アボカドは冷凍のまま、または、半解凍で使用してください。
    ・上記レシピで写真のコップ1杯分です。
    ・バニラアイスをのせている分、スムージーは甘さ控えめ(練乳大さじ2)にしています。
    ・甘さはお好みで調整してください。

    スイーツといえば、チョコレートや柑橘、乳製品と相性抜群です。翡翠のような緑色が美しく映える見た目にも楽しいお菓子ができました。


    チョコレートマフィンに、アボカドのアイシングをトッピングしました。アイシングとは砂糖と水などの水分を混ぜ合わせたペースト状のものですが、アボカドを使うことで、フレッシュ感が格段に上がり、爽やかな一品となります。今回は、アボカドの色味となめらかな食感を生かして、半解凍のアボカドとレモン果汁、粉砂糖と一緒にブレンダーで混ぜ合わせました。冷えたペーストのおかげで夏場でもさっぱり焼き菓子が食べられます。


    アボカドスイーツといえば、王道はチーズケーキ!


    タルトの中にチーズケーキのフィリングを流し入れ、冷やし固めました。パウンドケーキ型など、長方形の型に流し入れれば、アボカドのチーズテリーヌに変身します。

    洋菓子だけではなく、和菓子でも楽しみたい!ということで、アボカドで羊羹をつくり、衣をまとわせてきんつばにしました。


    アボカドがベースとなっているため甘すぎず、上品な味わいになりました。ここでも色味を生かしたいことと、アボカドの青臭さを消すために、レモン果汁を入れました。しっかり冷やしていただきます。

    食べておいしい、色味も楽しめるアボカド。皆さんは何と合わせますか?

    関連商品は、こちらから。
    冷凍アボカドスライス
    フランス産冷凍パン 石窯焼き パン オ セーグル (ライ麦パン)
    フランス産冷凍パン 石窯焼き パン ド カンパーニュ (田舎風パン)
    イタリア オリタリア社 「無ろ過」エキストラバージンオリーブオイル
    オリタリア社 レモンオイル(フレーバードエキストラバージンオリーブオイル)
    【送料込み】わさびオイル(スポイト瓶)3本セット
    薔薇のハーブソルト(ミル付き)

    (担当:イリス)


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業、商社が直営する上質食品通販サイト。ミシュラン星付きレストランや日本を代表する高級ホテルが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

    >上質食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    春のマルシェ食材とお料理|上野万梨子さんのフランスレポート

    2022/05/19 09:30


    2022年5月。コロナが終息したわけではないけれど、パリには日常の暮らしが戻っています。
    最後まで規制が続いていたメトロやバスなど公共交通機関利用時に義務付けられていたマスク着用もなくなり、 これで全ての場所の出入りに際してコロナ対策が解かれたことになります。
    今はロシアのウクライナ侵攻による影響でひまわり油と菜種油がスーパーの棚からすっかり姿を消し、 フランスの日常にこの戦争の影響がじわじわと押し寄せています。




    日常の暮らしが戻ったことを確認するのにもってこいの場所が朝市です。 朝7時過ぎにもなれば、近郊からやってくる農家をはじめとする出店者達がスタンドの設置に取り掛かり、近くのカフェは既に商品を並べ終えた人たちで賑わっています。 いつもは市場の内側から写真を撮るところですが、この日は通り側から準備の様子を撮影。乳製品を運んできた小型トラックからはミルクの匂いが、こっちの車からは磯の匂いが、熟した苺の香りが、早朝の通りに漂います。



    4月から6月にかけて朝市を賑わす旬の食材といえばアスパラガスです。
    盛り土した土中で育てるホワイトアスパラガスの他、収穫間際に穂先だけ陽の光に当ててうっすら紫色になったヴィオレ、そしてグリーンアスパラガス。 ホワイトアスパラやヴィオレは一本80grから100gr程度のものを束ねて1キロ前後で売っていることが多く、1束20ユーロ前後。 グリーンアスパラは太いものから細身まで姿は色々です。 ただいずれも、束になって包まれていると根本を見てこその鮮度がわかりにくいこともあり、バラ売りを好んで買う人も少なくありません。 根元に爪を立ててしっとりしていればOK。乾き切っていれば買うのはやめておこうという具合です。 そしてホワイトアスパラなら表皮が真珠色で艶が良いものを。 グリーンアスパラなら葉緑素の色が濃く艶良く、穂先ができるだけ閉じているものを選びます。


    (近所商店街、八百屋の店先にあるアスパラガス)

    ホワイトアスパラガス



    ホワイトアスパラガスの調理法はいくつかあります。 茹でる、蒸す、そしてソテー、オーブンロースト。 いずれもエコノムと呼ばれるナイフを使って表皮を剥き、太さによって7分から10分弱茹でたり蒸したり。 ソテーやローストではそれとは別のコリッとした食感が楽しめるのが魅力です。



    ホワイトアスパラの食べ方で最も一般的なのはマヨネーズです。
    分離しないように作るコツは材料全てを室温にしておくこと。 そしてボールは熱いお湯で温めておき、それから湯水を捨て、完全に拭き取ってから使うことです。
    使う油は用途や好みによっていろいろですが、 写真のようにオリーブオイルとグレープシード半々で作るのがおすすめです。

    そしてひと手間かけて客料理にと頑張りたいのがオランデーズソースです。 卵黄に少量の水を加えて湯煎にかけ、フワッととろみがつくまで泡立てたところに澄ましバターを少しずつ加えて撹拌して作るもので、バターベースの温かいマヨネーズソースのようなものです。 これを作るのにはまずバターを湯煎で溶かし、上に浮かんだ白いアクのような泡と下に沈んだ水分を取り除く手間がかかりますから、日常の料理というには高度。 でもホワイトアスパラガスとバターの組み合わせはとても魅力的ですから、ごく簡単には溶かしバターにレモン果汁を加えたものでも満足できるでしょう。



    写真はオランデーズほどは手間がかからないオレンジバターソースです。エシャロット、あるいは玉ねぎのみじん切りをバターで炒め、オレンジ果汁を加えて煮詰めたところに冷たいバターを何度かに分けて加えて溶かし込みます。 最終的にはかなりの量のバターが入りますが、ご馳走感いっぱいの前菜になるでしょう。



    ホワイトアスパラガスと同じ時期に旬を迎えるのが春キノコのモリーユです。 こちらはエシャロットと皮を剥いて斜め切りにしたアスパラガスをバターで炒め、モリーユとともに蒸し焼きし、白ワインとクリームでソースを作ります。



    ところでホワイトアスパラガスの皮は捨てずに、他の野菜クズと共にブイヨンをとるのに使います。 これで米を炊いたり、リゾットに使ったり、スープを作ったりと、素材を使い切る満足感は次の食卓に幸せを運んでくれるでしょう。


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業の輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    フランスで人気!フレーバー味噌

    2022/05/13 00:00

    ダイニングプラスの関連会社、トップ・トレーディングは、食品輸入だけではなく、輸出もしていることをご存知でしょうか?

    先日、フランス向けに業務用として販売されている京都の白味噌ベースのフレーバー味噌のサンプルをいただきました! バニラ、カカオ、抹茶の3種類です。
    これらのフレーバー味噌は、あえて未完成にして、調理していく中で、オリジナルの使い方ができるような絶妙な塩梅にしているのだそう。 何とも職人心を刺激する商品、お菓子にあわせて使ってみました。

    ◆バニラ白味噌
    フランスの三ツ星シェフ御用達の白味噌をベースにし、元々はオマール海老に合わせたいとのご要望から生まれた製品だそうです。
    今ではヨーロッパのシェフの方々に愛されているというバニラビーンズたっぷり、甘く幸せな香りが広がるペーストです。

    お味噌は発酵食品。
    同じく発酵食品のチーズとなら、相性ぴったりですよね。
    バスク風チーズケーキを作ってみました。



    少し食べてみるとバニラの濃厚な香りと甘さのインパクト、量を食べるほど、塩味を感じます。
    チーズケーキの角、少し固さのある部分は、まるでクリームチーズの燻製のようなコクがあり、赤ワインやウイスキーとあわせたくなる味わいです。


    たっぷり入ったバニラビーンズが見えますか?
    とろ~りした部分は、見た目通りのリッチな美味しさで、ほのかな塩味とバニラがこんなにもマッチするとは思いませんでした。

    ◆カカオ白味噌
    お菓子に使いたいとのご要望から生まれた、チョコレートクリームのようなペーストです。

    これからの季節、さっぱりといただけるチョコレートのソルベ(シャーベット)を作り、苺のバルサミコ酢マリネをあわせてみました。



    ココアパウダーを液体と混ぜる時の溶けにくさがなく、なめらかなペーストのため、手早く合わせることができるところがいいですね。

    ほのかな塩味は主張しすぎない存在感で、素材をひき立ててくれます。
    ごぼうやレンコンのような根菜類、お肉料理、メープルシロップの甘さとも合いそうです。

    ところでバルサミコ酢も発酵食品なこと、ご存知ですか?
    お味噌と同じ仲間、相性抜群です◎

    ◆抹茶白味噌
    カカオ同様、お菓子に使いたいとのご要望から生まれた、抹茶の苦みと甘みのバランスが美味しいペーストです。
    生クリームと合わせて使ってみました。


    オレンジマーマレード入りのガトーショコラに、ゆるく泡立てた抹茶クリームを添えました。
    抹茶は、チョコレートはもちろん、柑橘とも相性が良いですね。

    チョコレートケーキにはホイップクリームが定番ですが、そこを抹茶ホイップにするだけで、見た目にもシックで、一味違った美味しさになります。 甘いケーキに、抹茶のかすかな苦みが大人味です。

    抹茶パウダーをお菓子に使うと生地が締まってしまい、扱いが難しいのですが、ペーストだと乳化も早く便利です。
    同じ抹茶クリームを、もう少し泡立てて保形性をだし、クロワッサンに入れてみました。


    フランス産の発酵バターをたっぷり使ったクロワッサンに、抹茶の白味噌クリームがあわないわけありません!

    どのフレーバー味噌も、少し食べる分には甘さの印象が強く残りますが、実際に調理する時は、ある程度の量を使うため、ほのかな塩味が存在感を増し、想像力をかきたてられます。

    面白い商品ですが、一般的に使いやすいかトライアル中です。
    ダイニングプラスでは取り扱ってはいませんが、
    ご要望あれば発売検討いたします!
    お問合せフォームからお気軽にお問合せ下さい。

    関連商品は、こちらから。
    金賞チーズのバスクチーズケーキ
    イタリア産 バルサミコ酢
    フランス産 プレミアム タルト オ ショコラ
    南イタリア産オレンジマーマレード
    フランス産 バター100%冷凍クロワッサン

    (担当:イリス)


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業の輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    >簡単おいしく!華やか「洋そうざい」コーナーはこちら

    ドイツ見本市で出会ったココア|スタッフ海外体験記

    2022/01/31 10:00


    お湯でさっと溶けて美味しいミルクココアの完成!
    出会いから工場訪問までのお話しです。

    そのココアに出会ったのは2016年のとある展示会でのこと。
    オランダで毎年開かれるプライベートブランド専門の展示会でした。この展示会では大手メーカーも小さいブースでの出展が多く、出展社が多い割に回りやすいのが特徴です。その反面、目を凝らしてしっかり見ないと見逃してしまいがちなのが難点です。


    (展示会場イメージ)

    その日も何か良い商品はないかと目を凝らしておりました。
    会場は通路に面してブースがたくさん並んでいますが、時には数社がひとつのブースをシェアしていることもあって、油断すると見落とします。
    そんなシェアブースの一角のガラスケースに円筒状の茶色い容器を見つけました。容器にデザインされている絵からするとどうやらココアのようです。でも壁面にあるのは白地に何やら機械のようなものが書かれたポスターで、何を売っているのかよくわかりません。しかもブースには誰もいないのです。

    仕方なく回りを見渡してうろうろしていると、スキンヘッドの男性がにこにこしながら近づいてきました。May I help you?
    どうやら担当者です。そこで、これってココア?から始まっていくつか質問をしたところ、ドイツのメーカーで、ココアを専門に作っていて、特殊な機械で作っているとのこと。
    何だか美味しそうな予感がしてきました。


    (左:ココアのパッケージ、右:担当者さん)

    ところが「試飲させて」と言うと、「お湯がない」と言うのです。
    お湯で溶かして飲めるココアを売っているのにお湯がないとは。商売っ気がない。。。

    仕方なく更に話をしていると、ますます興味が湧いてきました。
    これだけブースがあるんだからご近所からお湯をもらってきて、とお願いすると、やっと「そうだね」と腰を上げてくれました。
    後から聞くと、展示会中、暇な時は仲間のビールのブースで時間をつぶしているらしく(もちろんビールを片手に)、お湯もそこからもらってきたのだそうです。『早く言ってよ』は心の声。


    (左:後日別の展示会のビール売店、右:ビールを片手に嬉しそうな担当者)

    さて、やっと試飲できました。
    美味しくてびっくり!
    お湯で溶かすだけのココアはお砂糖の甘みが強くてがっかりすることが多いので、大人になってからは遠ざかっていました。

    このココアは、隣から紙カップに入れて運ばれた少し冷めたお湯にもサラッと溶けて、しかもカカオの風味がしっかりしている!

    こうなったら早速交渉です。
    是非日本の消費者に紹介したい!と言うと、とても不思議そうな顔で「ホントに小売でコレ売るの??」と。
    不思議です。こんなに美味しいのに。。。
    担当者いわく、小売りは大変だから自分たちは業務用専門でカフェなどに提供している、とのこと。一部ドイツの中で小売はしているけれど、と言うのでどこで売っているのかを聞くと、○○○○○○という有名店の名前が出て来ました。「知らないかもしれないけれど、ドイツでは有名な高級店なんだ」というコメントつきで。すかさず、日本でも有名だよ、と言っておきました。(大手デパートに入っているブランドです。)

    いつもなら、これをオリジナルの味にしてパッケージはこちらでデザインして・・・などのステップを踏むのですが、これはこのままで良いから小売で売らせて欲しい、とすぐに伝えました。

    そして・・・
    販売するなら工場を見なくては!ということで行ってきました!


    (ドイツ、ハンブルグ駅)

    『ココア』をイメージして思い浮かぶのはフランスやベルギーで、ドイツはあまり結びつかないなぁ、と思っていました。
    でも、ドイツらしい!という理由があったんです!

    その工場はドイツ第2の都市であり港町としても有名なハンブルグから車で1時間ほどのところにあります。

    工場に到着した第一印象は『ドイツっぽい』でした。
    白い外壁の四角い建物で、外見の装飾はなく機能重視。外観では何の工場かわかりません。 中に入ってもいたってシンプルで、『ココア』という言葉の印象から受ける甘いイメージは一切ありません。

    さて、いよいよ工場見学です。
    工場立ち入り用の装備を身に付けて中に入ると・・・
    来ました来ました!ココアの甘い香り♪



    まず案内されたのは深さ1メートルほどの円筒状になった大きな鍋のようなタンク。
    蓋をあけるとチョコレート色の液体が大きな羽で撹拌されています。
    その光景と共に漂うココアの甘い美味しそうな香り。
    チョコレート好きの人ならこの中にダイブしたくなるんだろうな。。。という幸せの光景です。私はそこまでの甘党ではありませんがチョコレートの香りが持つ特有の幸福感に包まれました♪

    ココアの香りに後ろ髪引かれつつ次に向かった隣室で目に飛び込んできたのは巨大な漏斗のような形をした装置。
    その漏斗の向こう側には階段が設置されていて、天井の上にある装置の上部まで上ることができるようになっています。



    この巨大な装置は工場では「タワー」と呼ばれていて、何と高さ15メートルもあるんだとか。隣にある鍋状のタンク内で美味しく作られたミルクココアは、パイプでタワーのてっぺんに繋がっていて、ココアがてっぺんから落ちる瞬間に熱風をあて、一気に粉状に加工していきます。



    下で待ち受けているのはステンレスの桶。
    隣の部屋にあった液体があっという間に粉になって落ちてくる様子は、何だか魔法を見ているようです。

    この巨大な機械は、ココアのためだけにオリジナルで作られたもの。
    1970年台のメーカーの創業当時に作られ、特許もありました。
    その特許はとっくに切れているのですが、ココアのためだけに巨額の費用をかけて同じような機械を作ろうとする人はいないようで、いまだに他社には見られない作り方なのだとか。



    この後、粉は振るいにかけられて更に細かい粉になった後、円筒状の容器に入れられる。
    工程はいたってシンプルなのですが、この巨大なタワーという装置が持つ意味は大きく、これぞドイツの技術が生んだ美味しさなのです。

    実はこの装置はメーカーの中でもプレミアムクラスのココアにしか使わないのだとか。
    展示会で聞いた高級店のココアと自社ブランドのこのタイプだけが、この機械で作られます。
    ここでは他にもノーマルクラスのココアもOEMでたくさん作っていますが、グレードの違いは味だけでなく、粉の色を見れば一目瞭然です。そしてその違いは作り方にあるのです。


    (左:弊社取り扱いのココア、右:ノーマルクラスのココア)

    ノーマルクラスのココアは、日本でも良く目にするお湯で溶かすだけのタイプのココアで、薄茶色をしています。これはカカオの粒、お砂糖の粒、粉ミルクの粒を混ぜ合わせているからです。そしてそれらの粒を均一に混ぜてさらさらした状態にするために添加物を使って作られます。

    対してプレミアムクラスのこのココア。
    シンプルな原材料で混ぜ合わせて美味しい理想的なココアを作ってから特別な機械で粉状にするので同じココアでも全く違います。

    ではなぜ、1970年台にこのような機械を作ったのか?

    ヨーロッパの人たちにとってココアは毎日の生活に根付いた飲み物です。特にひんやりする朝晩に飲むココアは格別です。寒い外から帰ってきた冬の午後、お母さんが温かいココアを作って待っていてくれた、なんてエピソードは誰しも思い浮かべることができるような、そんな存在です。

    でもいざココアを作るとなると、ココアとお砂糖をお湯で練ってミルクを少しずつ足しながらのばして。。。と結構大変です。
    ヨーロッパでもお母さんたちが外で働いて忙しくなってきた1970年台。家で飲んでいたココアは専らカフェなどで飲むという人も増えてきました。そこでメーカーの創業者夫妻は考えました。


    (創業者夫妻)

    美味しいココアを簡単に均一にできるようになればいろんな人が助かるのではないか?! ドイツには技術がある!
    そこでココアで人助けを!という情熱の元に巨額の資金を投入してこの特別な装置を作るに至ったのです。

    こういうストーリーを聞いて、だからドイツだったのか。
    と、翌朝帰国の途上で感慨深く思い出しながらハンブルグを後にしたのでした。


    (ハンブルグ空港へ向かう電車内)

    (ハンブルグ空港)

    皆さまも美味しいココアでホッと一息つきませんか?

    >ドイツのこだわりココアはこちらから




    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業の輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。メディア紹介多数。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    スタッフおすすめレシピ本【第2回/ 暮らしにうるおい編】

    2021/12/24 12:00

    みなさんこんにちは!冬休みの方もそうでないかたも、お元気でお過ごしですか?
    ブログ「スタッフおすすめレシピ本」、第2回は『暮らしにうるおい』がテーマです。

    お料理初心者さんにもうれしいレシピ本やかわいいレシピ本、それにお料理もストーリーも味わえる本が登場します。 これまでお料理したことないかたも、読めばキッチンに立ちたくなるかも!?
    おうち時間が充実するレシピ本たちを、スタッフからのおすすめコメントと共にご紹介します!

    \デザイナーならではのチョイス!おすすめレシピ本/
    インスタグラム担当、デザイナーのぽんちゃんからは、お料理初心者さんでも簡単にできるレシピ本と、 マンガで読めるレシピをご紹介です。

    レシピ本「たっぷり作ってずっとおいしい!レンチンおかず」

    一人暮らしを始めたばかりの頃、本当に何を作って自炊すればよいのかわからず とりあえず簡単に作り置きできるメニューが良いな、と思い本屋さんに行って 即買いした本です。

    書名 たっぷり作ってずっとおいしい!レンチンおかず 作りおき おいしい188レシピ
    著者 川上文代
    出版社 新星出版社
    発行年 2017年

    マンガ「パパと親父のウチご飯」
    描かれる食事は日常的なものですが、子どもと父親が料理をとおして コミュニケーションをとっていく。みたいなお話です。
    とりあえず読むとお腹が空きます!笑
    ほのぼのとしつつ、子どもにとっての悩み、子育てをする父親2人の悩みを料理をとおしてよい方向に進んでいきます。
    物語に出てくる日常のご飯は、本の最後あたりにレシピが載っているので物語を楽しんで料理も学べる!2度楽しめます。

    書名 パパと親父のウチご飯(全13巻)
    著者 豊田悠
    出版社 新潮社
    発行年 2017~2020年


    博識のYさんからはイギリス料理のレシピ本のご紹介。ライスプディングやペパーミント菓子などのイギリス料理が手軽に作れるので、子どもたちが海外の食文化に楽しく触れられそうです。

    \世界の文化はおまかせ!Yさんおすすめレシピ本/
    「ピーターラビットのたのしい料理」
    子供のころに好きだった本です。
    ピーターラビットのかわいいイラストと一緒に、イギリスの昔ながらのレシピが紹介されています。読んだ当時は日本では手に入りづらい材料も多かったですが、その部分を想像するのも楽しく、何度も読みました。

    書名 ピーターラビットのたのしい料理
    著者 フレデリックウォーン社 (編集), ビアトリクス ポター (イラスト)、 Beatrix Potter (原著)、 北野 佐久子 (翻訳)
    出版社 福音館書店
    発行年 1993年
    ※現在は販売されていません


    \忙しい日もおいしく!おすすめレシピ本/
    「疲れていてもこれならできそう! #食材3つ #3ステップで完成- 毎日食べたい かんたん3×3レシピ」
    いつも丁寧な出荷を心がけるSさんからは、働くグルメにおすすめのレシピ本です。
    お仕事や家事につかれていても、おいしいものを食べたい!少ない食材、簡単手順で手の込んだお料理なみのお味が楽しめるレシピブックです。
    著者の山脇りこさんは料理家で、東京の代官山で料理教室を主宰されているそうです。

    書名 疲れていてもこれならできそう! #食材3つ #3ステップで完成- 毎日食べたい かんたん3×3レシピ
    著者 山脇りこ
    出版社 ぴあ
    発行年 2021年


    最後はツイッター、フェイスブック担当のわたくしサラから、じっくり読める小説家さんの2冊です。
    \食べるの大好き!趣味はむかしの料理再現!サラのおすすめレシピ本/
    「私の作ったお惣菜 」
    小説家、事業家として有名な宇野千代さん。多彩な才能を持つ宇野さんは、料理屋さんを開きたかったほどのお料理上手でした。本書は宇野さんの得意料理を幅広く紹介しつつ、稀有な人生を知るエッセイとしても楽しめる一冊です。ポジティブで温かみのある内容とお料理に、読むだけでも元気がもらえます。

    書名 私の作ったお惣菜
    著者 宇野千代
    出版社 海竜社(※現在集英社より再販されています)
    発行年 1986年

    大トリはこちら!お料理好き、食べることが好きな人におすすめしたい、レシピ本のような小説をご紹介します。

    「異世界居酒屋『のぶ』」
    ネット小説大賞(現)を受賞した、シリーズ累計400万部の大ベストセラー小説。マンガ、アニメ、ドラマにもなっています。

    本編やスピンオフ作品では昔のドイツのような「異世界」をそれぞれ違うお店から垣間見るような仕掛けになっており、 異なる世界の登場人物たちと一緒に、絶品お料理を心ゆくまで読んで味わえます。
    レシピ本ではないのですが作者の蝉川夏哉さんはお料理愛と歴史、食材の知識が圧倒的で、お料理の描写そのものが調理の参考にもなる点が、他のグルメ小説とは一線を画しています。

    ネット上では特にプロの料理人の方から熱い支持を得ていますが、料理を作る苦しさと楽しさ、うれしさが、物語を通して細やかに伝わってくるからかもしれません。

    書名 異世界居酒屋「のぶ」1杯目~7杯目(※現在も連載中)
    著者 蝉川夏哉 イラスト 転(くるり)
    出版社 宝島社
    発行年 2014年(1杯目)


    気になる本はありましたか?おうち時間充実に、レシピ本をゆっくり読んでお料理して、心があったまるきっかけになれば幸いです。

    (担当:サラ)


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業の輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。食品商社直営。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    >簡単おいしく!華やか「洋そうざい」コーナーはこちら

    スタッフおすすめレシピ本【第1回/ おもてなし編】

    2021/12/17 10:00

    寒くなってきたこのごろ、皆さんお元気でお過ごしですか。
    忙しい毎日が過ぎれば、クリスマスに冬休みと、ワクワクする時間が待っています。

    ダイニングプラスブログでは、スタッフがおすすめしたい「イチ推しレシピ本」を2回に分けてご紹介します。 師走のくつろぎのひとときに、どうぞご覧ください。

    得意料理や得意ジャンルはさまざま、でもみんなずば抜けて「食いしん坊」のダイニングプラス スタッフ。 食事を心から愛するスタッフによるおすすめレシピ本たち。第1回は食いしん坊&呑み助のスタッフKと、レシピ本蔵書数千冊(!)のスタッフHがご紹介するこの4冊です。

    \食いしん坊&呑み助のKさんおすすめレシピ本/
    「上野万梨子のオーブン料理」
    子供の頃から食いしん坊でお料理は好きでした。でも家にはオーブンがなく、ねだっても買ってもらえなかったので、 代わりに「オーブントースターで作るお菓子」なる本を買ってもらったのを覚えています。

    大学時代にイギリスでホームステイした時、ラッキーなことにその家のお母さんは、 当時はまだ日本では珍しかった料理ケータリングのお仕事をされていました。つまり、お料理上手だったのです。 キッチンはあこがれのL字で大理石の作業台、後ろには大小のオーブンがビルドインで備え付けられていました。 当時、携帯電話はまだ普及しておらず、デジタルカメラも持っていたかどうか。。。 残念ながらそのキッチンは画像としては残っていないのに、頭には鮮明に残っています。

    その頃からオーブン料理の素晴らしさを実感しました。
    さらに社会人になってフランスで1年半の滞在を経て帰国して今の仕事を始めたころ、 「うちで扱っている食材を使ってオーブン料理をしたら、家族や友人とおしゃべりに花を咲かせている間にご馳走ができるじゃないか!」 日本でのオーブン料理を普及すればいいのにな。。。と思うようになりました。 そんな時に出会ったのがこの本です。

    美味しそうなお料理の写真や丁寧なレシピの説明だけでなく、時折出てくるフランスの風景写真や上野万梨子さんのコラムに魅了されました。 今でも時折眺めては楽しみ、お料理の参考にさせてもらっています。


    ・上野万梨子さんについて
    1976年、ル・コルドン・ブルー パリ校卒業。帰国後フランス料理教室を始め、新しい時代の若きスター料理研究家として活躍。 1991年からは活動の拠点をパリに移し、日仏の食文化にかかわる発信を続ける。
    近著のエッセイ「パリのしあわせスープ 私のフランス物語」(世界文化社)など著書多数。
    Instagram @ueno.mariko.official

    ・ダイニングプラスではフランス料理家、上野万梨子さんのレシピを大好評連載中!
    >簡単おしゃれレシピ "アペロディネ Apero Dinatoire"
    「あっ」と驚くような食材の組み合わせ、目からウロコのおいしさ、美しさは必見です。
    (写真はブーダンノワールとじゃがいものグラタン Boudin noir aux deux pommes
    撮影:上野万梨子さん)


    (書籍情報)
    書名 上野万梨子のオーブン料理―オーブンがなければはじまらないクッキングブック
    著者 上野万梨子 レスパース編
    写真家 長嶺輝明 
    出版社 文化出版局
    発行年 1998年
    ※現在こちらの書籍は販売終了しております


    「ドイツ家庭料理(暮らしの設計ムック本152号)」
    今も勤めるこの会社に出会ったのは大学時代のアルバイトでした。
    食の展示会で試食や接客のアシスタントをするお仕事でした。当時発売されたばかりの ドイツ・ノッカー社のソーセージの担当で、ソーセージやレバーケーゼを焼いては切って出す、 という楽しい4日間を4回過ごしました。

    その後、入社してすぐ、ドイツのソーセージをたくさん扱い、自分でも大好きなのに、本場のドイツ料理がどんなものか、全然知らない自分に気づきました。 そのとき出会ったのがこの本です。

    表紙にはどーんと白ソーセージのスープ。
    迷わず買いました。

    ドイツ家庭料理の数々、日本では見かけない食材の写真の他、季節ごとのドイツ文化がコラムとして散りばめられて、興味津々で何度も開きました。
    特に「ヘルガ叔母さん風のアーティショー」という見開きページでは当時見たこともなかったアーティチョークの食べ方を9手順にも分けて丁寧に説明してあって、「なんだ、この野菜は!?」と衝撃を受けたのを覚えています。

    当時、高級スーパーや百貨店の青果コーナーに行くと、アーティチョークはありますか?と聞くも、逆に「それ、なんですか?」 と返されることの方が多かった時代です。

    その後、アーティチョークへの憧れは消えることなく、 数年後にニューヨークのウィークリーマンションに滞在した時、 スーパーでアーティチョークを初めて見て、買って調理した時の感動は忘れられません。
    あいにくノッカー社は工場がなくなってしまいましたが、 今でも宝物のように大切にしている本のひとつです。

    (書籍情報)
    書名 わが家の料理ノート ドイツ家庭料理(暮らしの設計ムック本152号)
    著者名 シュルツ祥子(さちこ)
    版元社名 中央公論社
    発行年月日 1983年
    ※現在こちらの書籍は販売終了しております

    つづいてレシピ本を紹介するのは、レシピ本をなんと数千冊!?所有しているスタッフHさん。お料理への情熱は 並大抵のものではありません。膨大な数のレシピ本を読んできたHさんがおすすめするのは、どんな本でしょう?

    \レシピ本蔵書数千冊 Hさんおすすめ/
    「おいしい!生地」
    小さい頃、手仕事が好きな母が作ってくれるお菓子が好きでした。
    大人になって懐かしくなり、自分でもお菓子を作ってみようと初めて購入したレシピ本です。

    美味しそうなお菓子の数々と本の中とは思えない、まるで目の前に実物があるかのような 美しく立体的で生地の状態が伝わってくる写真の数々に魅了され、 一気にお菓子の道が切り拓かれた、人生のバイブルとも呼べる大切な一冊です。

    書名 おいしい!生地
    著者 小嶋ルミ
    出版社 文化出版局
    出版年 2004年



    「イタリアの地方菓子」
    お菓子の勉強を始めて数年経った頃に出会った本です。
    地方ごとにある歴史や文化から、お菓子も生まれているのだと知り、 お菓子から、その地方の歴史や文化にも興味を持つようになった一冊です。 今では地方菓子の本は珍しくありませんが、この当時はまだ少なかったと思います。
    私が購入した本は2005年発行のもので絶版ですが、 2017年に「イタリアの地方菓子とパン」というタイトルで、リニューアルしたものが世界文化社より発行されています。


    (書籍情報)
    書名  イタリアの地方菓子
    著者  須山雄子
    出版社 料理王国社
    発行年 2005年
    ※現在は世界文化社から「イタリアの地方菓子とパン」として再販


    いかがでしたか?
    ブログ「スタッフおすすめレシピ本」第2回は「暮らしにうるおい」編です。おたのしみに!

    (担当:サラ)


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業の輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテルや有名レストランが採用する高品質な食品を、どなたでも1パックから購入できます。商社直営。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」トップページはこちらから

    ・簡単おいしく!おせちにも華やか「洋そうざい」コーナーはこちら

    パリのマルシェ食材とお料理|上野万梨子さんのフランスレポート

    2021/11/19 16:00


    東京の山手線の内側とほぼ同じ面積しかないパリ。そこに月曜日を除く毎日30から多い日で40近くの朝市が開かれます。広場のように人が集まれる場所があれば、そこには朝市が立つという感じで、パリジャンの暮らしを支える大切な存在です。
    写真は地上を走るメトロ高架橋下のグルネル朝市。モットピケ・グルネル駅とデュプレックス駅間の500メートルにわたる大きなマルシェです。
    食料品の買い出しといっても男女比は半々くらいで、それこそ暮らしむきも人種も様々な老若男女が分け隔てなく集まり真剣に品定めする様子には迫力があるものです。



    しばらく家を留守にして帰宅すると、早速向かうのは朝市です。キッチンの野菜カゴや冷蔵庫に何もない状態でまず買うのは基本の野菜。サラダのヴィネグレットソースに使うエシャロット、ニンニク、煮込みに欠かせないローリエとタイム、そしてジャガイモ、人参、玉葱、ポロ葱、料理の味を決めるのに便利なシャンピニョンなどです。市場を歩き回るとあれもこれも買って帰りたくなるものですが、そこは抑えてまずは基本のものから。

    上の写真を撮った頃のポロ葱はまだ細身ですが、寒くなるにつれてどんどん太くなり甘みも増します。今頃のポロ葱は下の写真のような感じで、ポワローヴィネグレットに使うならこちらです。




    右列に見えるのは日々の料理に出番が多いエシャロット3種。



    一番上の小粒で表皮が灰色のものは最も風味が強いタイプ。生牡蠣に添えるヴィネガーに刻んで入れるのはこちらです。その下が肉料理向きのエシャロット、そしてその下の細長いものは辛味がやさしいタイプになります。
    左列にはロートレック産のニンニク。箱に入っているのは黒ニンニクです。

    フランスでは玉ねぎの品種も豊富です。

    上の写真のエシャロットの下に見えるのは南仏セヴェンヌ産のオニオン・ブラン(白甘玉葱)、その下がオニオン・ルージュ(赤玉葱)。 そして左列の一番上はブルターニュの海際で作られるロスコフ産オニオン・ロゼ(薄い赤色の皮の玉葱)で、これはブランド玉葱の代表格です。



    これに対して一般的な玉葱はオニオン・ジョーヌ(黄色い皮の玉ネギ)と呼ばれるもの(左上の写真)で、バターで炒めた時の甘い匂いには素晴らしいものがあります。
    皮付きのまま輪切りにして、オリーブオイルをかけ、塩をふってオーブンで焼いた赤玉葱。(右上の写真)



    ヴィネグレットソース用に刻んで、いつでも使えるように冷蔵保存しているニンニク、エシャロットです。

    この店ではジャガイモの種類も豊富それぞれの値札にはどのような調理法に合うかも書かれています。



    ポタージュやピュレ、フリットに向くポクポクタイプ、実がしまった煮込み向きタイプ、フライパンソテーに向くタイプ、茹でてサラダに使うのに向いているもの、オーブン焼きに適したもの、皮付きのまま蒸し焼きに向くものなどなど。新ジャガは別として地中で熟してから収穫されているので、包丁の入り具合が日本の市場に出ているものとは違うようです。ガリガリしない。力を入れずにスルッと刃が滑るように切れるのには思わずニヤッとしてしまうほどです。アマンディーヌ、シャルロット、ポンパドール、モナリザ、ジュリエット、ベル・ド・フォントネなど、ジャガイモの名前の多くが女性の名前、あるいは女性を思わせる呼び名です。 右上はジャガイモとポロネギのスープ煮。



    人参、ジャガイモ、セロリ、玉葱などのスープ エメンタールチーズを5ミリ角くらいに切りって器に入れ、そこにスープを注ぎます。チーズが四角いままプチュッと柔らかくなったところをスプーンですくっていただくと美味しいものです。

    マッシュルームのことをフランスではシャンピニョン・ド・パリと言います。



    赤みを帯びた茶と白があり、風味の点では変わりありませんが、サラダに加えて生で食べるのは白い方です。
    新鮮なうちはカサがしっかり閉じていますが、次第に開いて黒ずみはじめます。
    ただこのような状態になったものは風味が上がっているものなので、 スープにすると鮮度が良いものよりかえって味が濃く出て美味しいものです。

    ラスパイユのBIO市に出る卵のスタンド。



    白玉、赤玉、茶玉と3種類ありますが、殻の色は卵を産んだ鳥の羽の色と同じで、栄養価や美味しさと殻の色とは関係がありません。フランスの卵の黄身は薄い黄色をしていますが、それは麦を主とした餌を与えられるから。日本では黄身の色が濃いほど栄養がある良い卵と信じられているため、パプリカやマリーゴールドを混ぜた餌を食べさせてオレンジ色にしていることも多いようです。



    上の写真の緑の卵ケースには“鶏を殺さない卵”と書いてあります。どういうことでしょう。
    これは、卵を産まなくなった雌鳥を殺処分せずに協力農家などに引き取ってもらい、自然死するまで生かすというプロジェクトの元に産ませた卵だからなのです。当然他の卵より価格は上がりますが、この考えに賛同した人たちが購入することで成り立っています。
    健康的で鮮度がよい卵の状態をお見せするために、写真の皿蒸し卵は過熱前の状態です。
    平皿にフレッシュクリームを流し、薄切りハムと卵を盛りつけてパセリを散らし、湯を張ったフライパンにスノコを置いてその上に皿を置き、蓋をかけて黄身が半熟になるまで火にかけます。



    グルノーブル風皿焼き卵。
    バターを塗った焼き皿に卵を割り入れ、オーブンで湯煎焼きにします。あるいは、湯を張ったフライパンに網を敷き、その上に焼き皿をのせて蓋をかけて蒸し焼きに。半熟に仕上げたら塩をふり、あらかじめ用意しておいたクルトンとケッパー、パセリを散らし、好みでオリーブオイルをまわして。家庭ではこのような卵料理を前菜としてメイン料理の前にいただきます。

    エシャロットとニンニク、タマネギは常にキッチンに置いているもっとも基本の素材です。



    湿気が少ないフランスなので、こうしてカゴなどに入れて外に出しておいても問題ありません。
    春から初夏にかけて、エシャロットは右上の写真のような葉付きの束を買い、フックに下げて自然乾燥させます。
    ジャガイモは紙袋に入れてカゴの中に。そろそろ使った方がよい状態のものは忘れないように外に出しておきます。
    ローリエとタムは1束の量が多くてフレッシュのうちに使い切れるものではなく、乾燥したら瓶などで保存します。



    これはフランスのジャガイモの中で最もサイズが大きいビンチと、最も小さいデリカテス。瓶の中はローリエとタイムです。

    こうして基本素材が揃っていれば毎日の料理がとてもスムース。料理にはリズム感が大切だと常々思いますが、 このキッチンコーナーは調理の基本になるリズムの源なのかもしれません。


    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始の輸入食品通販サイト。「読売テレビ」「関西テレビ」「ダンチュウ」や「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。だれもが知る高級ホテルやレストランが採用する高品質な輸入食品を、どなたでも1パックから購入できます。商社直営。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    マルシェでみつけた秋の味|上野万梨子さんのフランスレポート

    2021/10/13 10:00


    パリの中心で暮らしていながら都会の住人のような気があまりしないのです。
    その理由はいくつかあるのですが、家から半径600メートルに二ヶ所、週に計4日開かれる朝市の存在が大きいでしょう。
    食料品店が軒をなす商店街も大型スーパーマーケットも同じ圏内にありますが、青空市に溢れる季節の彩りと香りは、 日常の必要不可欠な買い物が気持ちのリフレッシュのもとにもなり、用がなくても足を向けたくなる魅力があります。



    一般的に旬と言われる時期より一歩前に味わうことに粋を感じるのが日本人ですが、パリの朝市にやって来るのは今こそが旬のものばかり。まだかな、まだかな、と思っていると、一気に出はじめて山になって売られ、それが 「次あたりでもう終わりかな」と告げられれば、ほんとうに次の次のマルシェの日には姿が消えてしまうものなのです。

    10月に入って今はまさにキノコ狩りのシーズンです。


    (写真:セップやジロールなどのキノコがたくさん)

    今ごろ田舎の森の近くの薬局には「毒キノコにご注意」と、食べられるキノコと食べられない怖いキノコをイラストで描いたポスターが貼り出されていることでしょう。
    そしてパリの朝市には、湿った森の土や枯葉をつけた秋のキノコが旬の真っ盛りを迎えています。たださすがにすべてが森から届いたものというわけではありません。パリ近郊農家が、昔の採石場あとなどの地下で栽培しているものも多く、私が買いに寄るのはBIOの野菜のみを扱うスタンドです。


    (写真左:こちらは巨大なプルロット、写真右:スパラジ(スパラジスとも))

    海綿か白木耳のような姿のこちらはスパラジ。見た目はこんなですが風味は素晴らしく “貧乏人の白トリュフ” とでも言いましょうか。



    バターでエシャロットとともに炒めフレッシュクリームを加えるだけで、家庭でも美食家のパスタが出来上がります。

    もう一品は、日本では杏茸と呼ばれるオレンジ色のジロール。



    これはニンニクバターで炒めて刻みパセリ仕上げ。田舎パンに焼き汁をつけて食べるのがまたよし。

    10月のマルシェで目を引くのは季節のフルーツです。



    パリ近郊のBIO農家のスタンドには秋の味覚が一堂に。手前はコンフェランスという品種の梨、その向こうには まだ小粒のリンゴ、そしてキノコも見えます。花をつけたハーブが売られるのも10月の今頃です。



    8月末には出始めるレーヌクロードという青梅のようなプラムはそろそろ食べ収め。ほぼ同時期に出てあっという間に姿を消してしまう黄色い小さなプラム、ミラベルはすでになし。フレーバーキングという名の濃い赤の品種でプラムの季節は終了します。
    そしてプラムにかぶって登場した葡萄とイチジク、ノワゼットやクルミ、そして栗が並びあって、朝市は今まさに実りの秋の大舞台です。



    ところでフランスでは種あり葡萄が主流です。小さな葡萄なら一粒一粒指でつまみなどせずに、男なら房にかぶりついてムシャムシャ種ごと食べてしまうことも。
    これはフランスでは珍しく種なし葡萄のサントニアルです。薄皮で種がないならと、試しに作ってみたのがこちらです。



    オリーブオイルで軽く炒めたあと水ほんの少々加えて蓋をして1分から2分(大きさや熟し加減により)火にかけただけのものです。リキュールもスパイスも使わずに超シンプルに。いくらでも食べられる美味しさです。



    写真はこれをブッラータに添えたところ。日本の種無し葡萄は大粒がほとんどですから、同じようにはできないでしょう。熟し方が足りないとソースがとれないので未熟なものは選ばず、半分にカットして作ってはいかがでしょう。

    秋にはさまざまな品種のプラムが出回り、コンフィチュール作りが楽しいシーズンです。



    灰色がかった緑のプラムはレーヌクロード。オレンジ色のコンフィチュールは出盛りの頃に作っておいたミラベルのコンフィチュール。



    レーヌクロードとフレーバーキングのコンフィチュールで朝食。
    保存を前提としていないので砂糖はプラムの重さの25%のみで、皮もつけたまま大きめにカットして。パンにつけるのはもちろんですが、フランスの濃厚なクレームフレッシュに添えて食べるのが最高です!



    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始の輸入食品通販サイト。「読売テレビ」「関西テレビ」「ダンチュウ」や「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。だれもが知る高級ホテルやレストランが採用する高品質な輸入食品を、どなたでも1パックから購入できます。商社直営。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    ナポリのストリートフードと空中厨房?!|スタッフ海外体験記

    2021/08/18 10:00


    数年前の夏のこと、トマト生産に立ち会うためにナポリに向かいました。
    この時のナポリ滞在予定は1週間。諸事情によって具体的な予定も決められない長逗留をすることになったため、いろんな対応がしやすいように、街中のプチホテルに宿泊することにしました。

    ホテルはナポリ随一の繁華街を一歩奥に入ったところにあり、入口はとてもわかりにくい。
    辛うじて見つけた入口はとても古びていてここにホテルがあるとはとても思えません。なぜならその狭いスペースには無人の守衛室らしき部屋と古びたエレベーターがあり、エレベーターを囲むように石の階段がついているだけ。どうやらこのビルの2階にホテルのフロントがあるらしく、荷物もあったので、エレベーターを使うことに。



    そこにあるエレベーターは当然のように手で開ける扉のついた旧式のもの。中に入ると何とコイン式で、10セントコインを入れる古い箱が付いているのです。古いんだか新しいんだか、、、と思わず苦笑です。コインを入れてほんとに動くのか?疑問に思いながら恐る恐るコイン投入。すると階数を表わす数字ボタンが点灯してどうやら電源が入ったようです。

    エレベーターを降りるとホテルの入口がありました。
    それまでの不安を取り払ってくれるきれいな自動ドアの入口。ホテルは小さいながら部屋はきちんとしていて清潔でした。

    安心するとお腹がすくものですね。
    荷ほどきもそこそこに、表の通りに出てみることにしました。



    にぎやかな歩行者専用のその通り沿いには両側に小さいお店が軒を連ねています。食べ物もたくさんあります。

    その時目に入ったのはピザのテイクアウトショップ。
    恰幅ののいいピッツァイオーロらしいお兄さんがオーダーごとにピザ生地を広げて作っています。シンプルにマルゲリータを注文して待つこと数分。



    奥のピザ窯にピザを入れて回しながら焼き上げたら何枚か重ねた紙の上に置いて手渡しです。それを半分にたたんでかぶりつくのです。



    焼きたてのピザの美味しいこと!!
    その後何度かこのお店にお世話になることになるのでした。。。

    さて、別の日。
    ホテルで教えてもらったおすすめのお店の中で一番近そうなところに行ってみることにしました。
    そこはかつて悪名高かったスペイン地区の一角にありました。
    教えてもらった通りに歩いて、お店の名前を確認して、どう考えてもここ、という場所にあったのはお惣菜屋さん風の小さいお店。



    確かに表にはテーブルとイスがいくつか置いてあって食べられる様子。お店の中には冷蔵ケースがあって、お惣菜が並んでいる他、パスタや缶詰などの保存食も販売されていて、グロッサリーも兼ねたお店のようです。お店の奥にキッチンがある様子もなく、ほんとにここかな?と半信半疑でお店に声をかけると、どうぞ、と言ってメニューを渡されました。
    前菜盛り合わせやパスタなどを注文し、待っていると、何やらサービスの男性がお店を出たり入ったり。
    そのうち、外から戻ってきたお店の人が我々のテーブルにお料理を持ってきました。



    いよいよ謎が深まってよく見ると、お店を出て小道を横切って斜め前の建物の下まで行って上を見上げています。
    すると上から黄色いかごがするすると降りてくるのです。



    その黄色いかごについたロープを目で追うと、ビルの3階にあたる窓辺の小さいベランダから女性がかごを下している姿が見えました。
    そうか!上でお料理して運んでるんだ!と気づいた時の楽しさ!
    これぞナポリです!
    ホテルの人も遠い国からきた私たちにナポリらしいエンターテインメントを見せたかったのでしょうね。
    もちろん美味しかったのですが、何よりも空からやってきた温かいお料理の楽しさに、忘れられない食事シーンとなりました。


    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始の輸入食品通販サイト。「読売テレビ」「関西テレビ」「ダンチュウ」や「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。だれもが知る高級ホテルやレストランが採用する高品質な輸入食品を、どなたでも1パックから購入できます。商社直営。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    真夏のリフレッシュメント、生アーモンドジェラート|スタッフ海外体験記

    2021/07/21 10:00
    ちょうど今頃でした。
    朝から快晴で南イタリアの強い日差しが照りつける7月のある日、新商品の生産立ち合いに行きました。



    そこはカラブリア州。イタリアの地図で言うと爪先にあたり、向かいはシチリアです。
    工場は爪先の中でも足裏の指の付け根ぐらいのところにあってイオニア海に面したビーチがある場所です。ビーチから車で10分ほど、高台にある工場の前には自社のバジル農園があり、遠くにイオニア海が見渡せます。

    今回のお目当てはセミドライチェリートマトのオイル漬けとパスタソース。
    (あいにく昨年のトマトの不作でオイル漬けの方は欠品中ですが、今頃現地では今年生産分を作ってくれているハズ!来年頃には再入荷のお知らせができることと思います。)



    真赤に熟したミニトマトがカゴいっぱいになって工場に運び入れられる光景は夏本番。



    それらを洗って半分に切ったら、オーブン(といってもコンベア状の長~いもの)でじっくり水分を飛ばしてセミドライに加工していきます。

    すでに暑い。。。とても暑い。。。

    一通りの工程を見たら次は別棟のパスタソース工場へ。
    ここは更に暑く、湿度が高い。

    この工場では地元の女性たちが中心となって、丁寧に商品を作っていきます。自宅で作るのと同じようにまずはオリーブオイルにニンニクを入れて香りを出し、次に玉ねぎを入れて甘みを出し・・・そんな丁寧なお仕事です。詳しくは別の機会にお話しするとして。。。

    工場内はとにかく暑い。
    せっかくの立ち合いなので全ての工程を見なければ! 働いている方々は暑さを気にせず(そのように見えた)、丁寧な仕事を続けます。
    暑い。まるでサウナのように汗が体をしたたり落ちるのを感じながら工程を見守ります。
    暑い。

    生産を途中で止めるわけにもいかないので、結局終わったのは午後2時を回ったころ。見学用のビニールコートを脱いで外に出た時にはホッとしました。外も真夏の晴天下なので体感40℃ぐらいですが湿度が低い分まだ快適。冷房の効いた部屋で一休みしていたとき、「ランチに行く?」と誘われました。

    翌朝一番のフライトで戻る予定にしていたので、その日は最終日です。
    立ち合いの後は空港近くのホテルへ送ってもらうことになっていたので、このランチは今回イタリアでの最後の食事。

    でも。。。
    あれだけの汗をかいた後で全く空腹を感じません。
    それを伝えると、「オッケー。じゃ別のところに行こう。」ということで連れて行かれたのは工場から車で3分ほどの村の中心地。



    日曜になると露店が並んでにぎわう一画ですが、この日に向かったのはジェラート屋さん。
    イタリアには美味しいジェラートがあった♪

    そういえば前に来たときに食べたジェラート、美味しかったな、と思いだして嬉しくなったものの、たっぷり汗をかいた後であまり食欲がありません。



    そこで注文したのがアーモンドジェラートです。
    注文すると聞かれるのは「ブリオッシュは?」
    そうです、ここは南イタリア。
    ジェラートとブリオッシュは定番の組み合わせなのです。



    メーカーの担当者は切り込みを入れたブリオッシュに2種のジェラートを挟んで生クリームをたっぷり添えた定番スタイル。



    私はアーモンドジェラートをグラスに入れてもらって横にブリオッシュを添えた別スタイル。これが大正解!

    日本ではローストされたアーモンドが一般的ですが、イタリアでは夏になると生アーモンドを楽しみます。
    フランチャコルタ(イタリアの高級スパークリングワイン)と生アーモンドを食前に楽しむ、というのもイタリアの夏の一場面です。

    アーモンドミルクは日本でも少し前に流行りましたね。
    南イタリアでは生アーモンドをアーモンドミルクにして、それをジェラートにしたものが有名です。生アーモンドミルク特有の爽やかな香りとほのかな甘み。
    ジェラートは他の国のアイスクリームに比べると軽めなのが特徴ですが、このアーモンドジェラートは特に軽く、シャーベットに近い食感です。
    砂糖の加減はお店によって違いますが、概して甘さ控えめです。口に運ぶと冷たくサラッと溶けてなくなり、口の中にアーモンドの爽やかな香りが残ります。
    暑さにばてていた身体に染みわたるような美味しさです。



    さらに南イタリアらしさを見せていたブリオッシュ。
    フランスの上品でリッチなブリオッシュとは全くの別物。
    ぷっくりとふくれて小麦色の健康的な焼き色のついたブリオッシュは遠慮ない大きめサイズ。「ブリオッシュは?」と聞かれて見せられた時には一瞬「要らない」と言いかけたのですが、南イタリアを楽しもうと思いなおして「スィ(はい)」と言ったのが正解。

    ずっしりした大きさとは違い、軽い食感です。
    何てことのないシンプルな味わい。見た目はコッペパンのようにも見えますが、コッペパンより甘みは少なく、もう少し軽い。これ自体が驚く美味しさ、というわけではないのに、ジェラートの名脇役となって主役を引き立てているのです。

    勝手に表現するなら・・・
    清楚なお嬢さんの横に体の大きな男の子が肩をすくめて佇んでいる感じ。
    そんなことを思いながら染みわたるランチを楽しんだひと時でした。


    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始の輸入食品通販サイト。「読売テレビ」「関西テレビ」「ダンチュウ」や「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。だれもが知る高級ホテルやレストランが採用する高品質な輸入食品を、どなたでも1パックから購入できます。商社直営。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    上野万梨子さんとダイニングプラスの出会い

    2021/04/28 10:00
    2016年年明けのこと。
    上野万梨子さんが東京滞在中に開かれた料理の会から何とも素敵なメールが届きました。

    そのタイトルは、
    「バターがなければはじまらないフランス料理」試食会のお知らせ

    なんと!フランスのいろんなバターのお話しだけでなくその食べ比べや、バターを使ったお料理までいただけるというではないですか!
    当時、ダイニングプラスではブレス産バターを取扱いし始めた頃。早速上野万梨子さんにご連絡して、ぜひ、ブレスのバターも皆さまで食べ比べをしてみてください!と申し出ました。


    >>【ブレス産 AOP発酵バター 250g】はこちらから

    上野万梨子さんとはずいぶん前に一度一緒にお仕事をさせてもらったことがあり、以来、メールニュースをいただいていました。いつも素敵な食の発信に、ひとときフランスを旅するような気分を味わうだけだったのですが、その時のメールには体が反応して思わずそんな申し出をしていた、というわけです。

    ダイニングプラスからの申し出に対して、上野万梨子さんはすぐに返事をくださり、「是非ブレス産バターも加えましょう!」と快諾をいただいたのです。
    そして私もその会に参加させてもらうことになりました!
    興味津々です!!

    さて当日。会場は東京都内某所の樹木に囲まれた素敵なカフェ。
    足を踏み入れると、長いテーブルの真ん中にずらっと置かれたバター各種、その数にびっくりです。



    バター15種の他、当時話題のフレーバーバター、タルティネ用バター(冷蔵庫から出してすぐに使っても柔らかくパンに塗り広げられるように加工されたバター)、ギー(澄ましバター)、そしてバターの原料にも近いクレーム・フレッシュ・エペッス(発酵クレーム)まで!!



    こんなにたくさんのバター、見たことない!
    会場を訪れた全ての方がそう感嘆し、それを今から試食できるんだ、という興奮の息遣いが聞こえてきそうな雰囲気でした。

    いよいよ時間になり、上野万梨子さんの講義が始まります。
    バターの成分のお話し、フランスのバター分類についてのお話しに始まり、簡単なバターの歴史まで、興味深いお話が続き、締めくくりは、やはりフランスが世界一のバター消費国である、ということ。

    フランスの食とバターは切り離せないものである!
    再認識をするとともに、ますますフランスバターへの興味は深まってきます。

    そしてお待ちかねの試食の時がやってきました。
    15種類のバターがパッケージと共にテーブルの中央に置かれ、それぞれを試食するのです。
    バターの食べ比べなんて初めての経験!
    作る地域、作る人、原料の違いによってやはり少しずつ味が違います。
    バター奥深し!!

    バターそのものの試食が終わると続いてバターを生かしたお料理の登場です。
    せっかくなので、そのお料理の写真をご覧いただきましょう。(当時の携帯電話で撮った写真なので画像があまり良くなくてごめんなさい!)



    Radis au beurre
    生野菜のラディッシュに有塩バターを塗っていただく
    ラディッシュのちょっとした辛みと水分がバターのミルキーさと出会って口の中でマイルドに絡み合います。



    Endives au beurre 
    アンディーブ(チコリ)に有塩バターと一緒にレーズンとクルミ入りのグラノーラをトッピング。チコリのほろ苦さをバターが引き立て、クルミとレーズンが加わることで食感や味わいが複雑にマッチ。



    Tartines de fraises au beurre
    薄切りバゲットに無塩バターを厚めに載せ、いちごとグラニュー糖をトッピング。
    シンプルなのにフレッシュで手の込んだ洋菓子のよう!



    Soupe a la salade verte(本来は a はアクソン・グラーヴ付き)
    葉野菜とじゃがいものスープにカリッと焼いた薄切りバゲットにバターをたっぷり塗ってクルトンのようにスープに浸していただきます。
    パンに塗ったバターの味わいを楽しむため、スープは牛乳などを加えずすっきりとした味わいに! 葉野菜スープであって、ポタージュでないところが上野さんらしく気の利いた演出!



    Merlan Colbert
    本来のこの名前の料理とは少しアレンジして、トラウトサーモンに細かいパン粉をまぶして揚げたものにハーブバターをのせたもの。
    このハーブバターの色がきれいで魚の味わいにもぴったり!



    まぐろのミディアムステーキ かぼちゃとトマトの焦がしバターソース
    メインにもなり、手軽にバゲットにのせて前菜でも、という優れもの。焦がしバターを使うことでバターのミルクっぽさが一気に香ばしさへと変身の驚きソース!



    バターでしっとり、りんごのケーキ
    いわずもがな、見ただけで美味しさが伝わるバターの力。飽きのこないシンプルな美味しさです。


    前菜からデザートまで全てがまさに今回の勉強会のタイトル通り、「バターがなければはじまらないフランス料理」であり、そして紹介されたお料理は全て、素材を生かす和食の延長線上にあるように感じました。

    上野万梨子さんは「フランス料理」の小難しいイメージをくつがえして「家庭で楽しめるフランス料理」を開拓してきた先駆者です。その神髄をバターを通じて感じた参加者は多いのではないでしょうか。

    数年経った今でも鮮明に覚えているあの勉強会の光景はこの先もずっと忘れることはないでしょう。
    上野万梨子さんとダイニングプラスとの出会いのお話しでした。


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業、商社が直営する輸入食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    ダイニングプラス20年の思い出

    2021/04/27 16:30



    2001年5月インターネット通販サイト ダイニングプラスが誕生しました。
    支えてくださったたくさんの皆さま、心よりありがとうございました。
    この機会にダイニングプラスのこれまでを振り返ってみたいと思います。

    >感謝の20周年記念イベント開催中!特設ページはこちら

    【通販というキーワード】
    ダイニングプラスは1970年創業の食品輸入卸専門商社、トップ・トレーディング㈱の中の直販部として船出しました。大阪万博でニュージーランドパヴィリオンの手伝いをした創業者が『これからの日本は洋食の時代、ラム肉が売れる』という思いから起業したのが今に繋がっています。

    洋食も高級店だけでなくカジュアル店も増えてきた1990年代になり、今のダイニングプラスに繋がるきっかけとなる出来事がありました。某婦人雑誌に人気シェフのおすすめ食材としてラム肉が載ったのです。すると「どこで買えるのですか?」という読者からの声がたくさん寄せられました。その頃から創業者の頭に『通販』の2文字がちらついて離れなかったそうです。

    その後、職域販売のようなことをしていたのですが、本格的に通販と呼べるようになったのは2000年頃のことです。いろんな方の紹介で少しずつ増えてくるお客様に対して、「金曜市」と名付けた簡単なカタログを作って配布するようになりました。

    (写真/ ダイニングプラスになる前の「金曜市」パンフレット)

    驚くのはそのラインナップ。クロワッサン、プチパン、石窯パン、パイシート、ピザ、生ハム、鴨肉などなど。どれも今でも人気の定番商品です。作ったカタログを郵送して郵送かファックスでご注文を受け、冷凍倉庫の一部を2坪ほど借りて、1週間に1回金曜日に発送する。だから金曜市と呼んでいました。

    【ダイニングプラス誕生】
    その頃普及し始めたのがインターネットです。事務所では一人1台のパソコンが支給され、Email が一般的になってきていました。楽天市場が新聞やTVで取り上げられて脚光を浴びてきた頃、今後の通販はインターネットだ、ということで取り組みが始まりました。社内でこの新規ビジネスを担当したのは3名。システム兼販売担当、販売兼カスタマーサポート担当、物流担当。

    (開業当時のダイニングプラス通販サイト トップ画面)


    今も昔も通販で困るのは写真です。当時、社内の写真をかき集め、足りないものは撮影して準備しました。当時の撮影は販売担当2名が商品担当を決め、それぞれの自宅でデジタルカメラを使って撮影しました。撮影用のテントやライトもなかったので、何枚も撮っては確認して、コーディネートが崩れたら作り直して、と結構大変な作業でした。後からお互いに画像を確認して「太陽光がちょうどいい具合だった」「室内の暗さが案外よかった」などと、たまに見つかる奇跡の1枚を褒め合ったものです。

    このダイニングプラス誕生と同時に物流拠点も当時としては本格的に作ることになりました。とはいえ、倉庫会社の建物の中にあった寮代わりに使われていた間取り1Kの部屋を借りて事務所兼、スタッフ休憩室とし、その倉庫会社の一部に冷凍商品保管スペースと梱包スペースを作って出荷体制を整えました。事務所にはオフィスデスク1つとプリンターを置いただけの簡素さながら当時は大いなる進歩でした。

    (創業時のちいさな事務所)


    【紙のカタログ論争】
    ダイニングプラスは会社初のインターネット通販事業です。ここで問題になったのが紙のカタログが要るか、要らないか、の論争です。

    「インターネット通販」と言うからにはお客様は画面をご覧になる。だから要らない。
    いやいや、インターネットの画面があっても紙で確認したいと思うのが人情じゃないか、だから要る。
    これでかなり議論になりました。当時スマートフォンはまだありませんから、ホームページを見るのはパソコン画面が前提です。インターネット回線も不安定だったり高額だったりしたので、画面だけでは販促活動ができない。というのが要る派の意見。一方、将来を見据えたら逆にカタログにお金をかけるべきではない、という要らない派の意見。
    この論争でかなり時間をかけましたが、結局要る派がお金を極力かけない方向で半ば勝手に金曜市の延長線の手作りカタログを作って落ちつきました。

    【驚きのお試しセット】
    サイトオープンから1年経過した頃。今となっては考えられないような驚きのセットが登場します。名前は今もある「お試しセット」なのですが、驚きはその内容と価格。クロワッサンやチーズケーキなど総額5000円近くするものを580円で売り出したのです。

    ダイニングプラスはモール出店をせず、自社サイトで運営することを決めてスタートしました。そうなると課題があります。
    インターネットの森にころがった石ころ、いえ、砂粒のようなダイニングプラスをどうやって見つけてもらうのか?
    当時の日本のインターネット使用状況を考えると広告で名もない砂粒を見つけてもらって買ってもらうことは難しいと考えました。
    そこで、クチコミを狙う作戦としてこのびっくりお試しセットを考えたわけです。 これが大当たり。それまで1日の受注件数が10件を超えると「今日はすごいね」なんて言っていたのが一気に平均で30件を超え、多い日は100件を超えたのです。 当時のダイニングプラスにしては大変な事件とも言える毎日でした。

    赤字のセットだったので2か月で販売が終わってしまいましたが、今でも伝説のお試しセットです。 このお試しセットがきっかけでお客様になってくださった方の中には19年たった今でも継続してご利用をいただいている方もいてくださいます。

    >楽しい企画がいっぱいの20周年記念イベント開催中!特設ページはこちら

    【株式会社ダイニングプラスへ】
    2003年9月、トップ・トレーディング株式会社から分社して株式会社ダイニングプラスになりました。それと同時にサイトのリニューアルをし、本格的なカタログを作りました。

    写真が大切であり、撮影に手間がかかるのはその当時から変わりません。販売担当者が撮影まで行なうためにはクオリティの問題と時間がかかります。その問題を考え続けた結果、ある食品専門スタジオと提携をして撮影をお願いすることになりました。そのスタジオ内にはデザイナーの方がデスクを持たれていて、そのご縁で立派なものができました。今では撮影をお願いすることもなくなりましたが、当時は大変お世話になりました。

    (まるで雑誌のようだった紙カタログ)


    【フリーダイヤルつながらない事件】
    こうして20年を振り返るといろんなことがありました。 あるとき、関西ローカルTV局の午後の情報番組でパンセットが取り上げられました。10分ほどの結構長い時間でダイニングプラスのパンが紹介され、TV画面にはパンセットの内容や問い合わせ先などが映りました。その瞬間です。フリーダイヤルの電話が鳴り始めたと思ったら、それはTVを見た方からのご注文でした。2回線しかないフリーダイヤル回線は切ったら鳴る、切ったら鳴る、を繰り返し、お客様からは「電話がつながらない」とお小言をいただく始末。その状態は3日ほど続きました。ホームページにもご注文は殺到して、たくさんのご注文をいただきました。2007年頃だったと思います。当時はまだ電話注文をされる方も多かったですね。

    つい先日、別のTV局ですが、関西ローカル局の夕方の情報番組からパンセット取材の依頼を受け、放送されました。電話番号は出ず、ダイニングプラスという名前とホームページの画像の紹介。芸人さん達の実感こもった「美味しい」という言葉に反応されたお客様からかなりのご注文をいただきました。でもそこは2021年。ほとんどの方がホームページからご注文をくださり、時代の変化を感じました。

    【新倉庫へ】
    2011年9月。倉庫を移動し、より広いスペースで出荷に対応することができるようになりました。センター事務所も広い部屋になり設備も充実しました。

    梱包、出荷の作業や小分け作業を外注するという選択肢もありますが、ダイニングプラスでは商品の輸入から検品、梱包、出荷を一貫して行なうことで、ひとつひとつのお荷物を見届けたいという思いから、創業時からかわらず、自社で出荷作業までを行なっています。現場のスタッフは直接販売作業に関わるわけではありませんが、梱包のプロです。自社のスタッフ同士が意見を出し合って、商品形態や梱包方法、それをどのようにご案内するかを決めます。時には箱や商品が潰れた状態で届いてしまってご迷惑をおかけすることもあります。そんなときも配送業者さんだけのせいにするのではなく、必ず情報を現場と共有して、改善点はないか、を常に考えます。ダイニングプラスの20年にとって、このセンター事務所は大切な役割を持っています。

    【2019年リニューアルへ】
    2019年4月。ホームページを大幅にリニューアルしました。
    めまぐるしく進化するインターネット通販のさまざまなサービスを取り入れ、より魅力的な企画をご提供するためのリニューアルでした。

    そして今年、ダイニングプラスは皆さまのおかげ様で20周年を迎えることができました。 インターネット通販の会社では古い方かもしれませんが、一般的にはまだヒヨッコで、未熟な点がたくさんあります。ご迷惑をおかけすることもあると思います。
    リニューアル以降、より多くのお客様とホームページを通して繋がることができるようになりました。

    皆さまからのご意見を参考にこれからも「美味しさを皆さまの食卓へ」届けられるよう精進してまいりますので、お気づきの点がありましたら是非、お寄せいただければと思います。
    今後ともどうぞ、よろしくお願いします。

    >感謝イベントがいっぱい!20周年記念特設ページはこちら


    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始の輸入食品通販サイト。「読売テレビ」「関西テレビ」「ダンチュウ」や「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。だれもが知る高級ホテルやレストランが採用する高品質な輸入食品を、どなたでも1パックから購入できます。商社直営。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    マジパンの町、リューベックで食べたソーセージとラード|スタッフ海外体験記

    2021/03/25 10:00
    2020年2月、コロナ禍がまだ対岸の火事と思っていた頃、ドイツ出張に出かけました。

    目的は展示会とココアメーカーの訪問。
    ドイツのココアメーカーとの出会いとそのお勧めポイントはまた別の機会に語るとして・・・

    ココアメーカーはハンブルグから車で北東に小一時間のところにあります。
    日本だったらもっとかかるかもしれませんが、時速制限のないアウトバーンを良い車ですっ飛ばしてくれるので、体感的には30分程度のドライブです。



    ちなみに、メーカー担当者のHansが運転してくれる横の助手席でおしゃべりしながら向かうのですが、時々速度メーターを見てぎょっとします。
    ちら見すると180㎞/hを超えていたので思わず写真を撮ったところ、Hansが調子に乗ってにやにやしながら速度を上げてきました。恐々と手振れしながら199㎞/hまでは写真に撮ったのですが、これ以上調子に乗せてはいけない!と自粛したので、200㎞/h越えは撮れませんでした。。。

    さて、無事に工場に到着し、メーカーとの打ち合わせはお昼過ぎまでかかりました。ランチも取らず、何とか終えたのは14時頃。

    そこでHansから提案が。。。
    このままハンブルグに戻っても良いけど、近くに素敵な町があるから行ってみない?
    この日は出張最終日で、商談も無事に終わったのでその提案を歓迎してその町に向かいました。




    リューベック
    中世期にバルト海交易の主要都市として栄えた都市だそうです。地図で見るとドイツの北端に近く、デンマークやスウェーデンはすぐ近くです。旧市街は中世の雰囲気を残していて、ユネスコの世界文化遺産に登録されています。

    その名物はマジパン。ニーダーエッガーという有名なマジパン屋さんが市庁舎の近くにあります。



    店内はマジパンのミニ美術館とでも言いたくなるような光景。テーブルコーディネートされたきれいな食卓にはステーキや生ガキが盛り付けられ、それらが実はマジパン細工で作られているのです。冷蔵のショーケースにはマジパンを使ったケーキが並び、たくさんの人たちが並んで買い求めています。



    また別のコーナーには小さなカフェカウンターがあり、そこにはマジパンクリームのベニエ(揚げパン)。マジパン独特の杏仁のような香りはほのかで、とても上品にベニエの生地とマッチしていました。
    このマジパン屋さんで人気のチョコレートコーティングされた代表的なお菓子はドイツのお土産としても定番ですが、お店にはお土産品だけでは表せないマジパンの奥深い世界が広がっていたのでした。

    さて、散策の途中で良い匂いがしてきました。匂いに釣られて歩みを進めて見つけたのはソーセージの屋台。


    2月なのでまだ寒い時期なのですが、屋台からは熱気と美味しい香りが漂ってきます。ランチを抜いていたので、ここで食べないわけがありません。
    大きな円形の炭焼きグリルではソーセージがこんがりと焼かれ、隣には真ん中に切れ込みの入った半焼成のプチパンが一緒に焼かれています。
    ほんのりと色づいたパンにソーセージを挟むと紙でくるんで「はい!」と手渡されます。 せっかくなのでホットワインと一緒に。。。



    ソーセージはドイツらしくお肉の旨みにあふれ、しっかりしたボリューム。パンは添え物程度にも見えますが、シンプルな味わいなのでソーセージにはぴったりです。そしてほんのり甘くてスパイスの効いたホットワインが体を更に温めてくれます。
    寒い季節のこの組み合わせは何と言っても最高!



    お腹も心も満足して散策を続けているとnice place で一休みしよう、と連れて行かれたのは町角の古い建物。重い扉をあけて入ると大きな空間が広がっていました。天井には昔の帆船の模型がつるされ、そのお店の名前が「船員組合」であること聞いて納得。
    かつては本当に船員組合として使用されていたこの建物からもリューベックが交易で栄えていたことが垣間見えます。
    店内は広く、私たちが腰を落ち着けたスペースは広いホールのようになっていて、ピカピカに磨かれた木製の長椅子と黒光りするような天井が印象的。
    ここに座って各国の船乗りが会話したのかな、などと空想が膨らみます。
    こんな時にはやっぱり昔もビールを飲んだのではないでしょうか。



    そしておつまみにも伝統を感じる1品Brot & Schmalz(パンとラード)
    作り方ははっきりとわからないのですが、ラードには飴色の玉ねぎとジュニパーベリーが混ざっています。



    そのラードを薄切りのライ麦パンに塗っていただくのです。
    このラードに似たようなものをポーランドのレストランの前菜でも見たことがあり、おそらく北ヨーロッパのものなのでしょう。
    そしてこんな時はやっぱりライ麦パンですよね。白い柔らかいパンよりもライ麦のほんのりとした酸味と香りがラードに合わせた時にはぴったり!

    思いがけず出会った旅の思い出でした。


    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始の輸入食品通販サイト。「読売テレビ」「関西テレビ」「ダンチュウ」や「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。だれもが知る高級ホテルやレストランが採用する高品質な輸入食品を、どなたでも1パックから購入できます。商社直営。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    フランスの春を告げる卵|上野万梨子さんのフランスレポート

    2021/03/15 10:00
    使用しているフォントの影響で、一部フランス語の正しい表記ができない単語があります。ご了承くださいませ。



    鳥の雛が殻を割って誕生する姿から復活のシンボルと考えられるのが卵です。毎年春分の日を過ぎて初めての満月の日の、そのまた次の日曜日と決まっている復活祭が近づくと(2021年は4月4日の日曜日)卵型のショコラや鳥の巣に卵のデザインのお菓子がウィンドーに並びはじめます。そんなことからフランスで卵といえば、イースターに向かって春の訪れを象徴するものなのです。


    春の訪れが近いことを告げる満開のミモザと、パリ7区、グルネル通りのお惣菜屋さん、Lastre の「グリーンアスパラガスのミモザ」

    とはいえ、鶏卵 Oeuf de pouleは一年中のものですが、季節の訪れを感じさせてくれるのが鵞鳥の卵 Oeuf d’oie です。花屋の店先にフサフサに開花したミモザが並ぶ頃、冬から春に移り変わる限られた期間のみ朝市に並びます。



    気候変動からでしょうか、ひと昔前に比べて、近年はお目見えの時期が早まりつつあるようです。写真は家の近く、グルネルの朝市のスタンド。鶏卵の三倍ほどの大きさで、一個ずつ縦にして新聞紙でくるみ、包み終わりの紙の先端を指でひねっただけで手渡してくれるのですが、両手がすでに荷物でいっぱいでは持ち帰るのも危なっかしいものなのです。
    食べ方を尋ねれば誰もが同じ答え。「鶏の卵と同じよ。目玉焼き、ゆで卵、オムレツ、お菓子、なんでも、普通の卵と同じように」。

    ということで、まずは目玉焼きと考えましたが、この大きな卵を最初に割った時にはちょっと勇気がいったものです。鵞鳥の卵とわかってはいても、何か得体の知れないものが出てきたらどうしよう、、、と。
    さて結果は、鶏卵の方がはるかに美味しい。ネタッと舌に張り付くような黄身のテクスチャーも香りもちょっと苦手です。ということで、私にとって鵞鳥の卵は春を告げてくれる風物詩のようなもの。食べたいとは思わないけれど、季節のめぐりを感じて気持ちを浮き立たせてくれるものなのです。



    フランスの鶏卵は雌鶏の生きる環境に応じて4段階に分けて流通されます。殻に“0FR”(ゼロFR)とスタンプされていたら、それはBIOの卵である証です。屋内外を自由に行き来し、国のBIO認定を受けた草や餌を食べて育った鶏の卵。屋内でぎゅうぎゅう詰めの、それこそ密な環境ではなく、「戸外で羽をバサバサと広げてホコリをはらうことができ、ストレスなく眠りにつけて、自分の巣で卵を産むことができる」鶏が産んだ卵、それがゼロFRなのです。そして1FR、2FR、3FRと、環境や餌、鶏同士の密度に応じて、卵の質レベルは明確に示されているのは素晴らしいことです。

    日本の鶏卵は、いつの頃からか、黄身が濃い色をしているほど栄養価が高く美味しいと誤解されてきたようです。そのため餌にパプリカなどを混ぜ、黄身の色が濃くなるように調整した卵が多いようです。



    ナチュラルな餌を食べて育った鶏が産んだ卵の黄身は、透明感のある薄い黄色をしているものです。加熱した後では卵の鮮度や黄身の色がわからなくなりますから、上の写真は蒸す前の状態。健康な卵の美しさがよくわかることでしょう。

    こんな簡単な卵料理も、家庭ではメイン料理前の一品になります。
    焼き皿にバターを薄く塗り、薄切りハムをのせ、生クリームを適量、塩少々、そこに卵を割り落とします。オーブンで湯せん焼きでは時間がかかりますが、フライパンの底1センチ弱に湯を沸かしたところに器を置いて、蓋をかけて蒸せば、ほんの数分で出来上がります。このような平皿ですと調理時間は短くすみますが、プリン型やココットでも。

    ところで、後ろに見えるグリーンの箱に入っている卵は、普通のBIO卵の倍以上の価格です。その理由は、卵を産まなくなった雌鳥を殺処分せずに、自然に死ぬまで農家で見届けることをしているためなのです。これは大衆的なスーパーの棚にも並び、価格が高い理由に納得し、志高い生産者を応援する気持ちで購入する人が少なくないことがわかります。
    こういう卵なら、割りほぐしてオムレツを作る前に、まずは茹で卵で味わいたいものです。とろりと半熟の黄身に、小さなスプーンの先にほんの少々のメープルシロップをとってたらし、塩をふって。

    パリに暮らして嬉しいのは 「普通のものが当たり前に美味しい」ということ。普通のものとは高級だったり珍しい食材ではない、毎日の料理に使うもののことで、卵もその一つです。コロナが落ち着いてフランスに旅する時が来たら、ホテルやカフェの朝食で半熟卵を注文してみましょう。焼きたてにバゲットをちぎって、それで柔らかな黄身をツンツンして!




    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始の輸入食品通販サイト。「読売テレビ」「関西テレビ」「ダンチュウ」や「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。だれもが知る高級ホテルやレストランが採用する高品質な輸入食品を、どなたでも1パックから購入できます。商社直営。

    女性にうれしい!ヘルシー豪華なおうちごはん(国際女性デー)

    2021/03/08 00:00
    3月8日は国際女性デー(International Women's Day)。世界で活躍してきた一般の女性たちをたたえる日です。
    ダイニングプラスでは昨年、今年と国際女性デーをとりあげ、大反響をいただきました。

    2021年国際女性デーのテーマはぐっと気軽に
    \「女性におすすめのゴージャス簡単ヘルシーおうちごはん」(長い)!/
    ジューシーなお肉、ぶあついサンドイッチ、あつあつピザ…。おうちごはんは自分の好きなものを思いっきり楽しみたい! そんな願いをかなえる、よりヘルシーで満足できる「おうちごはん」tipsをお届けします。


    【お肉】
    がっつりお肉を楽しみたいけれどダイエットが気になる…そんな女性におすすめしたいのが脂肪の少ないお肉。おすすめの一つ、Tボーンステーキはその名の通りT字型の骨が左右のお肉を分けている形でおなじみです。実はこのステーキ、骨をはさんで左右がサーロインとフィレ肉という、なんとも贅沢な牛肉なんです。

    Tボーンステーキは脂質の少ない赤身肉なので、カロリーが低めなのはもちろん、お肉の旨みを味わいながら胃もたれしにくいのもうれしいポイント。あまり扱っているお店はありませんが、 放牧された仔牛肉なら淡い赤身で柔らかく、おいしいお肉を存分に味わえます。 ダイニングプラスでお取扱いしているTボーンステーキは、しかも仔牛の中でもスタークと呼ばれる、餌に草を食べているタイプなので牛肉に近い歯ごたえと旨み、仔牛の柔らかさを併せ持つ美味しさ!

    また温かい料理がおいしい時期なら仔牛のチークミート(ほほ肉)もおすすめ。一般のお肉屋さんでもあまり扱いがなく、聞きなれないかもしれませんが実はお料理はとっても簡単。こちらも脂質が少なく、コトコト煮込むだけで高級レストランのようなカレーやシチューが手間なくできあがります。
    保温鍋に入れておくだけで極上の煮込み料理が味わえるので、忙しい女性のおうちごはんにもおすすめですよ。
    (おすすめ)<ほろほろくずれるお肉の幸せ>仔牛 チークミート (ほほ肉)



    【ピザ】
    なぜか急に食べたくなるピザ。せっかく食べるなら生ハムを山盛りにオンして贅沢な生ハムピザはいかがでしょう。生地がふっくらと軽めでヘルシーなナポリ風ピザにはイタリア産生ハムがぴったり。 さらにルッコラをプラスすれば、栄養バランスもぐっとよくなりそう。ピザでふんわり温まった生ハムのとろける美味しさは格別ですよ。また日本ではまだ珍しいですが、白トリュフの香りを贅沢に移した「白トリュフオイル」を使えば豊かな風味と香りでまさに高級店のトリュフピザ!おいしいものを食べた満足感にお腹も心も満たされます。
    (おすすめ)関西テレビで紹介!グルメ芸能人もおすすめのイタリア オリタリア社白トリュフオイル


    (おすすめ)品質と価格に自信あり!豚肉と塩だけで作った生ハム切落とし
    (おすすめ)日本初!認可の栄誉 フランス産 ジャンボン ド バイヨンヌ IGP

    【パン・パスタ】
    「おうちごはん」ではたくさんのお野菜やたんぱく質もとりたいもの。そこでおすすめなのがフランス産のお食事パン。ヨーロッパの小麦は甘みがあり、かむほどに味わいがあるので満足感もぐんとアップ。発酵商品でもある生ハムをたっぷりはさんでいただけば、旨味のハーモニーでグルメな女性も大満足の簡単サンドができあがります。
    (おすすめ)<読売テレビで紹介>ヨーロッパ冷凍パンセットのお食事パンバージョン


    満腹感を満たすなら温かいスープ系のニョッキもおすすめ。もちもちしたニョッキはかむことでおうちごはんの満足感が得られます。トマトやクリーム系のパスタソースだけではなく、スープやおみそ汁に入れる方もおられ、意外と便利な万能食品です。
    (おすすめ)イタリア・パスタ専門メーカーの冷凍もちもちニョッキ

    国際女性デーを祝って、こんなごちそうをおうちで試すのも楽しそう。
    普段のおうちごはんにいつもとちょっと違う食材を組み合わせると、お店のような美味しいごはんが簡単にできあがります。おいしい輸入食品が、あなたの毎日に優しい潤いをもたらしますように。

    こちらもどうぞ:(反響をいただいた、2020年の国際女性デー記事です)
    「ブログ100年前の女性のくらし(国際女性の日)」


    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始の輸入食品通販サイト。「読売テレビ」「関西テレビ」「ダンチュウ」や「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。だれもが知る高級ホテルやレストランが採用する高品質な輸入食品を、どなたでも1パックから購入できます。商社直営。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    おうちで手軽にガレットデロワ

    2021/01/02 10:00
    フランスの新年はガレット・デ・ロワ
    今年は本場フランスの「焼くだけミニアップルパイ」で試してみませんか?



    「今年のフェーヴは何ですか?」
    子供たちがパン屋、お菓子屋を尋ねて回る、年が明けるとフランス各地で見られる光景です。フェーヴとはそら豆を意味するフランス語ですが、子供たちが知りたいフェーヴはガレット・デ・ロワに入っているオマケのことです。



    ガレット・デ・ロワとは日本でも最近は知られるようになっていますが、キリスト教を代表するお祝いのひとつ、公現祭(エピファニー)の日に食べられるお菓子です。
    公現祭とはイエスが3賢人の訪問を受け、洗礼を受けたとされる日で、この「3賢人」は「3人の王(Three Kings)」と言われることもあり、この「王」にちなんで王様のガレット、というお菓子の名前に繋がったようです。 王様のガレットにフェーヴを入れるようになったのは年始に行なわれた別のお祭りと組み合わされたということなのですが。。。
    歴史の話はさておき、現代のガレット・デ・ロワの話。

    ご存知の方も多いと思いますが、このガレット、地方によって違いはあるようなのですが、一般的には折りパイ生地で作られる丸いパイ菓子です。中にはアーモンドクリームを入れ、表面はいろんな模様を付けて溶き卵をぬってこんがりときれいな焼き色を付けて作られます。サイズは各お店でまちまち。7~8号(21~24㎝)ぐらいが多かったように思います。そのパイ菓子のアーモンドクリームの中にはこっそりフェーヴが仕込まれていて、切り分けてそれぞれがお皿に取り、食べている最中にフェーヴが出てくると「僕が王様!」「私が王女様!」と申告し、王冠をかぶってその日一日は皆がその人に従って遊ぶのです。

    元は当たりを示すフェーヴとして豆や金貨を入れていたようですが、今では陶器の小さなフィギュアを入れて作られます。 クリスマスが終わると同時に『待ってました!』とばかりにガレット・デ・ロワが店頭に並び、お店ごとに自慢のガレットに入っているフェーヴのシリーズを貼りだしたり、貼られなかったり。。。

    私がいたストラスブールのBoulangerie Patisserie(ブーランジェリー・パティスリー/パンとお菓子のお店) にはポスターが貼られていなかったので、子供たちが数人単位でやってきては「今年のフェーヴは何ですか?」と聞くのです。
    そこで例えば「今年はLe Petit Prince(星の王子様)シリーズですよ」などと答えると子供たちはガヤガヤしながら楽しそうに帰って行くのです。いろんなお店に聞いて回ってお母さんに「今年は〇〇パン屋のガレットにして!」などとリクエストするのでしょう。
    また、このガレット・デ・ロワは1月いっぱい売られているので、今日は○○パン屋のガレット、明日はXX菓子屋のガレット、と日替わりで楽しむ人も多いのでしょう。

    ダイニングプラスでも一時期、焼くだけで出来上がるフランスのガレット・デ・ロワを販売していたのですが、「フェーヴが危険」という意見に負けて今は取扱いをしていません。 (いつか再販売画策中!)

    そこで今回おすすめしたいのは、安全にガレット・デ・ロワ気分を味わう方法です!


    ダイニングプラスで人気のミニアップルパイ。
    フランス産のバターをリッチに使ったパイ生地で甘酸っぱいりんごピューレを包み、小さなシェル型に成形して冷凍したアップルパイです。大きなサイズもあるのですが、特に今年はこのミニがおすすめ!
    切り分ける手間なく、ひとつひとつ自分で手に取ることができるのですから!!
    >>【フランス産ミニアップルパイ】

    では、どのように楽しめば良いか?



    準備するもの: 
    *ミニアップルパイ(人数分)
    *フェーヴ(なければ水に浸す前の硬い豆やコインなど何でもOK!)
    *王冠(最近は紙のきれいな王冠がお菓子材料のお店などで売られています!)

    ①ミニアップルパイを天板に並べ、少し解凍する
     (表面に少し汗をかくぐらいがベスト。特に冬は室温が低いので解凍した方がきれいに焼けます。冬なら20~30分程度)
    ②180℃に予熱したオーブンで20~25分焼き、取り出して粗熱が取れるのを待つ
    ③待つ間にフェーヴをきれいに洗って乾かしておく
    ④熱がとれたアップルパイの裏側にバターナイフなどで穴をあけ、フェーヴを忍ばせる

    (奥にぎゅっと押し込んでおいてください。)
    ⑤きれいに並べて食卓へ!


    家族や仲間が集まったら一人1つ取ってもらいます。
    この時、「裏見るの厳禁!」と周知しておいてください。

    あとは全員で割ってみます。

    \残念!はずれ~/


    \やった~♪当たり!!/


    今回使ったのはホンモノのフェーヴだったので、少し重さがあって、実は持ったらわかってしまいました。
    大豆とか1円玉とかの小さいものだと仕込むのも簡単で持ってもわからないかも!

    この遊び、結構盛り上がるので是非試してみてくださいね!

    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    2020年パリのクリスマス|フランスレポート

    2020/12/11 10:30


    COVID-19に始まり、そして終わろうとしている2020年ですが、
    皆様ご無事にお過ごしでしょうか。

    春から初夏にかけて、フランスでの1回目のロックダウンはパリで過ごした私ですが、
    10月末には一時帰国し、フランスの状況を案じつつ今は東京で過ごしています。
    フランス人にとって家族との絆を深める大切な行事であるノエルですが、
    この状況下で今年はどのように過ごすのか、そして街の様子が気になります。
    そこで、シネマ、ガストロノミー、そしてフランスの生活文化を主なフィールドとして活躍なさる
    ジャーナリスト、魚住桜子さんに、2020年12月のパリをレポートしていただきました。

    桜子さんは、同じくジャーナリストのフランス人のご主人と、15歳の娘さんとパリ16区に在住。
    私のレシピ本を活用して料理を作っては感想を寄せてくださる友人です。
    それでは桜子さん、よろしくお願いいたします!
    上野万梨子


    【特別ブログ】|文・写真:魚住桜子


    街路樹の葉がすっかり落ちて、グレーの雲がパリの空を覆う頃。 夜がいっそう深まり、人々の心にどんよりとした影を落とす、少し辛い時期がやってきました。 それにしても今年のパリは異例づくしです。 急速に拡大した第2波の到来で10月30日からフランス全土は2回目のロックダウンに入りました。 例年なら10月中旬以降にはクリスマスの特設コーナーが設けられ、街中が沸き立つような高揚感に包まれるのに……。 秋から冬にかけてのパリの風物詩、美術館や画廊のレセプション・パーティー、バレエ、オペラ、観劇やコンサートなど、華やかな社交ライフはひっそりと息を潜めました。


    (左:フランス、パリ16区ラヌラグ公園の11月頃の様子 /右:16区パッシー地区ショッピングモール「パッシープラザ」内の店舗シャッターがしまっている様子)

    今回のロックダウンは当初、1カ月間の予定でしたが、一時は一日の感染者が8万人を超えるほど拡大して、長引くことが予想されています。 じわりじわりとロックダウンの成果は現れているものの、まだ収束の見通しは立っていません。 今回は前回と違って保育園から高校まで授業が行われているので、自然を求めてメゾン・ド・カンパーニュ(田舎のセカンドハウス)に移動するファミリーもいません。 通常どおりに営業できない花屋やブティックは「クリック&コレクト」と呼ばれる事前に電話やインターネットで予約して店頭で引きとるシステムで営業を続ける店もありました。


    (クリック&コレクトで営業を続ける花屋の様子)

    11月28日からは3段階に分けて規制が緩和されることになりました。 「クリスマス商戦」をかけて、すべてのブティックの営業再開が認められ、買い出し運動のための外出は1時間以内から3時間に、自宅から1キロ圏内は20キロ圏内に拡張。 21時から翌朝7時までの夜間外出禁止は継続され、反すると罰金135ユーロ(初回)が課せられる規制はしばらく続く模様です。
    感染の状況が落ちつけば12月15日からは映画館、美術館、劇場などが再開。 年を越しても休業を余儀なくさせられるのはレストラン、カフェ、ジムなどのスポーツ施設で1月20日頃まで待たねばならない厳しい状況が続いています。

    フランスでクリスマスは家族と一緒に過ごす、かけがえのないひととき。 日本のお正月が家族で集まる一年で最も大切な行事であるように、クリスマスイヴは家族が集まり夕食をともにするビックイベントです。 コロナ禍でも今年は特別措置で12月24日と31日は自由に行動することができると発表されたばかり。 フランス人は少しほっとした様子をみせています。 普段は倹約家として知られるパリジャンたちもクリスマスには散財します。 家族のメンバーひとりひとりに贈り物を用意する習慣があるので、準備も大変です。



     11月後半、シャンゼリゼのイルミネーションが一斉に輝きだすと、クリスマスの食材が店頭にお目見えします。 ブレス産のチキン、トリュフ入りのブーダンブラン、フォアグラ、キャビア、スモークサーモン、ビッシュ・ド・ノエルetc。



    魚屋さんの店頭ではとびきり新鮮な生牡蠣、ランギュスティーヌ、数種の貝を盛った「海の幸の盛り合わせ」が堂々と鎮座します。



    ショコラティエもクリスマスシーズンは年間最大のかき入れ時で、詰め合わせボックスや高価なマロングラッセが飛ぶように売れていくのです。
    この時期になると私の自宅近くのパッシー通りは大変な賑わいになり、大きなもみの木を抱えたムッシューや、孫へのプレゼントを車に運び込むパピー(祖父)たちの奮闘ぶりが見られます。


    (パッシー界隈のクリスマスショップの様子)

     クリスマス・イヴをどこで過ごすか。フランスの家族や恋人たちは悩みます。 近距離に親が暮らす場合は24日のイヴは妻の実家で、25日の昼食は夫の実家で、そして翌年は交代する家族もあれば、どんなに離れていても、クリスマス前後を妻側と夫側の家族の実家で数日ずつ分けて過ごすファミリーもいます。 友人のクリスチーヌはパリ19区の実家でイヴの夕食を過ごした翌朝、夫の実家があるグルノーブルへ旅立つのが習慣。そして友人たちと過ごす大晦日までにパリに戻ってきます。 離婚率が50パーセントを超えるパリでステップファミリーはまったく珍しい光景ではありません。 元妻や元夫が昔のファミリーと夕食を共にしたり、新しいパートナーや新しくできた子供を伴う場合もあり、十人十色の複雑さ。 クリスマスの時期になるとフランスはカトリックの国の素顔を取り戻して家族中心主義になりますが、たとえ数日だけでも太陽を求めて南の島へ旅立ってしまうファミリーもいます。 我が家はパリ郊外に住む義理の両親とパリ20区に暮らす義理の弟一家、そして私たち一家の三世代が一つの家族の集合体を構成しています。


    (クリスマス料理をつくっているキッチンの様子)

    毎年クリスマスシーズンに弟一家はマルチニークやグアドループといった南国にエスケープするので、イヴの夜は義理の両親と私たち夫婦と娘の五人で過ごすのが恒例です。 では、クリスマスの家族の集いがないかといえばそうではないのです。我が家では1月1週目のランチが“レヴェイヨン”(クリスマスやお大晦日の晩餐)と決まっていて、不在の罪滅ぼし(?)なのか、料理はすべて義理の弟が拵えます。


    (ウニと帆立貝のクリーム添え)


    (ウニとスクランブルエッグの前菜)


    (クリスマスの飾り付けをしたパリブレスト)

    星付きシェフの料理講座に通っていたこともあるほど、食いしん坊の義弟はウニと帆立貝のクリーム添え、一本釣りのスズキのシャンパーニュ蒸し、モリーユ茸とブレス鶏の黄ワイン(ヴァン・ジョーヌ)煮込みなど、毎年、趣向を凝らした料理を作ってくれます。 フランスの伝統的なレヴェイヨンは前菜に生牡蠣、スモークサーモン、フォアグラなどの後に、メインは七面鳥、去勢鶏、ホロホロ鶏、若鶏など家禽類のローストや煮込みが多いといわれますが、実際は家庭によって三者三様。 それぞれの出身地やルーツによって献立は変わってくるのです。


    (グランド・エピスリー右岸店と店内の様子)

    今年のクリスマスはかつてないほどサスペンス色を帯びています。
    地方の実家でクリスマスを過ごしたり、あるいはフレンチアルプスのシャレーで休暇を過ごすことができるのか。 どのような方法で人とつながり楽しみを分かちあっていくのか。 例年とは異なるクリスマスになりますが、平常心とモチベーションを保ちながら心豊かに生きていく術を、だれもが模索しています。


    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    クリスマスモードのチェコ・プラハ|スタッフ海外体験記

    2020/12/04 10:00
    それはある冬の日、すりおろしリンゴの初回生産に立ち会うためにチェコ共和国に向かった時のお話です。

    ダイニングプラスのすりおろしリンゴはチェコの生果のりんごを使い、洗った丸ごとのりんごを特別な機械で一気にすりおろされる、という魔法のような製法でできます。
    赤いりんごと黄色いりんごを「あーでもない」「こーでもない」と配合を繰り返し、絶妙な美味しいサンプルができたので、初回生産の立ち合いに行ったわけです。
    >「なめらか食感のすりおろしリンゴ」はこちら
    その生産の詳細は別の機会にお伝えするとして、今回は別のお話し。



    日本からパリを経由してプラハに到着したのは夜10時近く。
    翌日に備えて、プラハから車で1時間半、工場のある村のホテルにチェックインできたのは日付が変わる頃でした。

    小さい村で、実は最初に予約したホテルはチェックインが遅くなることを知るや、「うちの門限は9時だからダメです」と断わられました。家族経営なんだそうです。
    そこで何件か確認をして、深夜になっても良い、というホテルを見つけたので安心して向かったのですが、まぁ、ホテルの周りは真っ暗、ホテルの中も我々を待ってくれていたレセプションのデスクにわずかに明かりがついているのみ。

    町の様子をうかがい知ることもできず謎のまま、部屋は快適でぐっすり寝て、翌朝のこと。
    朝食場所に行って気づいたのです。
    ホテルは村の中心にある広場に面していて、小さな教会の前にクリスマスツリーがあります。 それを見るや、朝食を早々に切り上げ、メーカー担当者が迎えにくるまでの15分ほど、散歩に出ることにしました。



    深緑色のツリーにシルバーのオーナメント、黄金色の電球の小さな輝き。とてもシンプルながら教会を背にしたその姿は凛と立派に見えました。

    横の小道を進むと小さな雑貨店のようなカラフルな八百屋さんの店先に小さなモミの木が並び、横には金や銀でコーティングされたデコレーション用の枝や葉がぎっしりと積まれ手に取ってもらえるのを待っています。
    この小さな村にもクリスマスは確実に近づいている!短い散歩の中でワクワクするひと時でした。



    さて、無事に生産が終了し、その日のうちにプラハまで戻ることにしました。
    プラハに着いたのは、これまた夜。
    前日とは違い、夜でもたくさんの人でにぎわっているのはさすが、観光都市のプラハ!
    ホテルは比較的にぎやかな通りに面していて、その時間はすでに車は立ち入り禁止になっている歩道の両側はきらびやかなショーウィンドーがずらり!
    荷ほどきもそこそこに早速部屋を飛び出て散策してみました。
    クリスマスプレゼントの候補たちがところ狭しと並び、きょろきょろしながら道なりに進んだところに突如現れた目を見張る光景。
    それは広場のクリスマスマルシェでした。



    広場の横にある教会の前に置かれた大きなクリスマスツリーは色とりどりの華やかな装飾の間に天使が笛を吹くオーナメントがきらめき、ここがマルシェの中心であることを物語っています。



    そこから縦横に広場中に広がる屋台の数々。教会の反対側の時計台の前には白い馬の2頭立ての馬車が待機しています。
    黒い衣装に黒いハットをかぶった御者は中世感あふれています。背景にマルシェを従え、教会の2つの塔とその横に光る満月。幻想的な光景。
    プラハの夜は長いようです。

    生産立ち合いが無事1日で終わってくれたおかげで一日空きました。せっかくなのでプラハ市内のスーパーを数件まわってりんご製品を見て回りました。
    すると市内のあちらこちらにクリスマスマルシェがあります。
    ちょっとスペースがあると屋台が出店して様々なものを売っています。



    オーナメントやマフラー、帽子を売っているお店の他に必ずあるのがホットワインの屋台。お店ごとにスパイスの配合などが違って人気のあるところ、そうでもないところ。。。



    食事時間になると流行っているのはホットドッグの屋台。
    大きなソーセージをジュウジュウと鉄板で焼いて、半分に割られたパンの真ん中にどーんとソーセージを載せる。カウンターに置かれた波打ったディスプレイはホットドッグを置くためのもののようです。
    そのサイズ感は日本ではみかけません。



    焼きチーズというのも見つけました。
    ハードタイプの大きなチーズを切り分け、ホットプレートに並べてこんがり焼いただけのシンプルなものですが、そこにかけるのはベリーソース。いちごではなく、ブルーベリーやブラックベリー系の濃い紫色のジャムのようです。
    なんだか東欧らしい。



    豚もも肉の丸焼きもありました。
    大きな塊のお肉の真ん中に長い鉄の棒をグサリと刺して火にかざしてぐるぐる回しながら丸焼きにしていくようです。あまりの豪快さとお肉が焼ける美味しそうな匂いについ引き寄せられていきました。チェコビールとよく合うんだろうな。。。



    プラハらしさで言うとゴーフルでしょうか。
    現地では英語で「スパ・ウェイファー」と呼ばれているようで、お土産用のものはスーパーでも売られているのですが、屋台ではひとあじ違います。薄く焼かれた丸い生地でヘーゼルナッツクリームなどを挟んだシンプルなお菓子ですが、屋台では最後にプレスしてくれるのです。プレスすることで両生地がほんのり温かくパリッと仕上がります。寒い屋外でパリッとほの温かいこの素朴なスイーツは嬉しい。



    プラハの名物と言えばもうひとつあります。
    それは「トゥルデルニーク」と呼ばれるパンのようなものです。特に観光客が集まるエリアには10メートルおきにこのお店があると思われるほどたくさんあります。
    細長く伸ばした小麦粉の生地(おそらくイースト入り)を直径5㎝ほどの鉄の棒に巻きつけ、火であぶってこんがり焼きあげ、シナモンシュガーをたっぷりまぶした菓子パンです。
    何度か歩いていくつか食べるとどこが美味しそうか鼻がきいてきます。
    やはり直火で焼いた焼き立てが良いよね~、なんて思っていたら、見つけちゃいました。薪で焼いているお店を。。。私が通りかかった時はすでに薪は炭化して灰色の中に赤い火を蓄えた状態で端に寄せられていました。遠火でじっくり焼いていくのでしょう。

    当然、食べないという選択肢はありません。
    端からちぎって口に入れるとシナモンの香りとグラニュー糖のジャリっとした食感、そして噛み進めると香ばしい外生地と内側のふっくらしたパンの食感がグラニュー糖の甘さと絡んで程よい美味しさを醸し出します。



    チェコの最後の食事を広場のクリスマスツリーの前でプラハ名物のトゥルデルニークでしめくくった旅でした。


    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    フランスのバターその2|上野万梨子さんのフランスレポート

    2020/11/27 11:00

    その他のバター



    ■ 味付けバター


    Bordier のバターに代表される近年の流行。海藻やスパイス、柑橘の果汁、アンチョビ、トリュフなどを加えたもの。調理用からアペロのたのしみまで。


    ■ タルチネ用バター


    パンにぬりやすいように、冷蔵状態でも普通のバターほどは固くならないように作られている。乳脂肪は硬質、軟質、そして液状、以上3種の脂質で成り立っているが、これを特殊な処理で三つに分離し、硬質と液状の脂肪のみを合わせて混ぜると、冷蔵庫に入れても一般のバターのようには固くならないものになるのだそう。マーガリンのようなケースに入って販売されているため、一見植物性オイルなどの混ぜ物があるように思えるが、100%ナチュラルな自然食品。


    ■ 低脂肪バター


    一般のバターの乳脂肪が80~82%であるのに対して、これは41%~62%
    脂肪分41%以下のものはバターとはいわない。


    パッケージの表示




    コンピュータ管理された大工場では、生乳を通称カノン(大砲)と呼ばれるラインに注入してからバターが出来上がるまでに1時間たらず。それに対して、昔ながらの製法に則ったチャーン方式の機械で、クレームをバター粒とバターミルクに分離させて造ったものであることを示すための表示。




    昔の農家産のように、バターを木型にはめて(ムーレ)仕上げたもの。あるいは、そのようにバターの側面にカヌレ模様を入れて手作り風にデザインされたバター。



    AOC原産地管理呼称統制の起源は15世紀のフランス。その後ヨーロッパ各国がフランスのこの制度を参考に、各国それぞれに基準を定めてきたが、1999年のEU統合を機に欧州各国共通基準の法を制定することとなり、フランスのAOCとは区別させる必要から、AOP原産地名称保護制度 が生まれた。したがってAOCはフランス主体、AOPはEU主体。


    ■ フランスバターAOPは3地域
    西の海側のバター
    1)Le Poitou et la Charente ポワトゥー シャラント

    2)La Normandie le beurre d’Isigny ノルマンディー イジィニ



    東の山側のバター
    3)La Bresse (無塩のみ)ブレス
    *AOP基準では、その製品に使用される素材のすべては認定地域内で産するものでなくてはならない。ブレスでは海塩も岩塩も採れないため、有塩バターには隣りの県の岩塩を使っている。したがってブレス産バターのAOPは無塩バターに限る。



    フランス産のバターを理解するには、パッケージに書かれているこれだけの言葉の意味を知らなくてはならないので一見複雑に思えますが、といって原料や製造方法が特別なものでもなんでもないのがバターです。
    原料は牛の乳と、有塩バターの場合は塩。それ以外に添加を認められているのはクレームに風味と個性を与えるフェルマン・ラクチック(乳酸菌)のみ*。
    これだけシンプルな食材でありながら、これだけ厳しい品質基準で価値が守られているとは、バターがフランス人にとっていかに重要な食材であるかの証というものでしょう。
    (*原料のミルクは、季節による牛の餌の違いで色が変わります。そこでバターの色を年間通じて安定させるために、天然由来のカロチン系着色剤の使用も認められていますが、どのバターにも使われているわけではありません)

    COVID-19 によるロックダウンで、平時のようには食材が手に入らなくなった時、「でもパンとバターがちゃんとあるからな」 とは誰もが思ったことだったのではないでしょうか。 最後の晩餐に食べたいものは何?と尋ねられたとき、私は迷うことなく答えたものでした。「美味しいパンとバター」。



    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    フランスのバターその1|上野万梨子さんのフランスレポート

    2020/11/27 11:00
    フランス人のバターの消費量は世界一で、年間一人8キロといわれています。ということはひと月当たりおよそ650g。
    四人家族なら単純計算でひと月2.6キロにもなるのですから、そう考えると驚きです。
    しかし家で消費するばかりでなく、外食の料理やお菓子、加工品に使われるものも含めてと考えれば理解できる数字ではあります。日本人のバターの使い道は、まずはパンにつけて、そしてお菓子作りが主ですが、フランスでは料理に欠かせないのがバターなのですから。




    フランス風パンとバターの楽しみ方

    フランス料理にバターがいかに重要であるかについては、また別の機会にお話しするとして、まずはバターといえばパン、パンといえばバター、そのフランス的食べ方をご紹介しましょう。どれにも共通するのは、柔らかくなったバターをパンに薄く塗るのではなく、バターはパンの上で厚みがなくてはいけないということでしょう。



    ■ サーディンバター
    パンに無塩バターを厚めに塗り、オイルサーディンをのせ、ナイフで潰し、レモンを絞って食べる。
    これはアペロの定番ですが、サーディン以外にスモークニシンも好まれます。 またなめらかに練ったバターに、つぶしたサーディンと、玉ねぎとディルを細かく切ったものを加え混ぜたタルチナード(パンに塗って食べるペースト状のもの)も人気です。

    ■ ロックフォールバター
    ミルキーな牛乳製のチーズやハードタイプの山のチーズにバターを合わせて食べることはまずありませんが、ロックフォールチーズと無塩バターは黄金の関係です。ブルーチーズならではの塩気の強さと青カビの風味は、バターのミルキーさと合わせることで美味しさが何倍にも増すものです。好みで胡桃や蜂蜜をトッピングして。

    ■ ラディッシュバター
    スライスしたバゲットにバターをぬり、薄切りににしたラディッシュと塩の華で。
    かすかに苦味のあるラディッシュと、ミルキーなバターとの組み合わせは、フランス人が こよなく愛するアペロ向きの一品です。塩の代わりにプロシュート少々をあしらっても。



    ■ コーヒーシュガーのバタータルチーヌ
    これは私流のバタータルチーヌの食べ方で、お勧めすればどなたにも大好評。細めのバゲットの切り口に、冷たさが残る有塩バターを厚めに塗り、香り高いエスプレッソを染み込ませた角砂糖をバターの上でつぶしながらのばして食べる、というもの。

    ■ 苺のタルチーヌ
    無塩バターをパンに厚めに塗って、半分にカットした苺をおき、砂糖をふりかけたら2~3分おき、 少し染み出した果汁と砂糖で上面にツヤが出たところをいただきます。
    バタークリームと苺のお菓子、フレジエールを好きな人は多いと思いますが、 こんなに簡単にその魅力を十分に楽しめると、どなたにも喜ばれるタルチーヌです。




    (パり左岸のLa Grande Epicerie de Parisのバター売り場)

    フランスに旅したらお土産にはバターを。そう考える方は多いのではないでしょうか。
    そこで種類が多そうな高級スーパーマーケットに行ってみると、想像していたよりもはるかにバターの種類が多いことに驚き、そしてパッケージに書かれた情報を読み取りきれずに悩むのではないでしょうか。そんな時のために、以下にバター豆知識をまとめてみました。


    生バターと殺菌バター



    ■ 生バター


    搾乳後常に4度に保った牛乳から分離させたクレームを、殺菌によって加熱せずに、搾乳後72時間以内に作られたバター。非加熱のため、ミルクの風味豊かなバターになる。またクレームの発酵をどこで止めるかで、作り手による風味の違いが生じる点で、コンピューター管理され安定した工場生産バターにはない個性が生まれるとされる。殺菌していないので賞味期限は製造後2~3週間と短い。長期保存を目的としないため、多くの場合乳白の紙による簡易な包装である。


    ■ 殺菌バター
    殺菌されたクレームを使用して作られたバター。パスツールによる1862年の実験で低温殺菌法が発見されたことから “パストゥリゼ “といわれる。生バターと明確に分けるため、パッケージには Beurre pasteurise と書かれる場合もある。




    搾乳後72時間以内、かつ生乳からクレームを分離させ、発酵過程に入ってから48時間以内に仕上げられたバター。 賞味期限は平均3~4ヶ月。


    使用するクレームの30%までの範囲内で、冷凍あるいは冷蔵保存クレームを使うことができる。賞味期限は平均3ヶ月から4ヶ月。
    但し、すべてのバターに表示されているものではない。


    無塩バター、薄塩バター、塩バター




    ■ 無塩バター 脂肪分82%


    ■ 薄塩バター 脂肪分80%
    日本の有塩バター程度の塩気、100gのバターに対して塩 0.8g~3g


    ■ 塩バター 脂肪分80%
    日本の有塩バターより塩気はかなり強い、100gのバターに対して3g以上の塩。
    ゲランドの粗塩やクリスタルソルト(岩塩)などを使用。
    パッケージには、このどちらかの塩であることが表示されている場合が多い。
    なお海の自然塩は旨味の元である不純物も含むので、バターの日持ちはやや悪くなる。
    それに対してクリスタルソルトは不純物がほとんど無いため日持ちは良い。



    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    パリ発『教えて!万梨子先生』|バター保存術

    2020/11/09 10:00
    こんな時どうするの?
    料理や食材についての疑問にパリ在住のフランス料理家、上野万梨子さんに教えていただく、というコーナーです。


    【 第1回 バター保存術 】



    Q:ダイニングプラスからの質問
    買ってきたバターを使い始めたら、どのように保存したら良いのでしょうか?
    またフランスならではのバター保存豆知識などもあれば、教えてください!



    A:上野さんのお答え

    ◆ 未開封で冷凍保存する場合



    ダイニングプラスのバターは冷凍した状態で皆さまの元に届きますが、家庭の冷凍庫でそのまま保存する場合は二枚重ねのペーパータオルで包んで、冷凍用の保存袋に入れた上で、冷凍保存するのがよいでしょう。
    また、フランスに旅をしたら、バターを買って帰りたくなりますよね。
    多めに購入した場合は同じようにして冷凍庫に入れておけば、2ヶ月くらいは問題ありません。
    (冷凍庫の開閉の多さなどによって変わるので、あくまで目安としてお考えください。)
    ※ご注意: ダイニングプラスで販売しているブレスのバターの冷凍賞味期限はパッケージに記載のものをご参照ください。

    ◆ 開封後に冷蔵保存する場合



    切ってから冷蔵庫に入れておくと便利ですね。
    この場合用途によって切り方を変えるのがオススメです。
    例えば毎朝のパンに使いやすいように、8ミリくらいの厚さに切ってから冷蔵保存。そのときは硫酸紙(クッキングシート)などをバターの切り口に当てて、容器に入れて保存できれば、一切れを取り出しやすく、なおよいでしょう。紙ではなくラップを当てることもできますが、この場合はクシャクシャになって使いにくさはあるものです。
    クッキングシートがない場合は、バターを包んでいた紙を利用するのも一法です。



    また、私は料理教室や撮影などで、調理用のバターの使用量が多いときは、1センチ角くらいのキューブにし、容器に入れています。ブレスバターの場合1センチ5ミリ弱の厚さに切って6等分の角切りにすると、キューブ1個が5グラムになります。
    この状態で何週間も冷蔵保存するわけではないので、容器に蓋をするだけで保存性に全く問題ないと思います。

    フランスでは・・・

    フランスの地方の家庭では、冷蔵庫が普及していなかった時代の名残がまだあるようで、食材を冷蔵庫に入れずにガルドマンジェ*や温度が安定した納屋や地下に保存している例はよくあります。バターも真夏以外は台所の常温に置いていることが少なくないでしょう。程よい硬さで使いやすいのですが、バターの使用頻度が高いので、常温のまま1週間も2週間も出しっ放しということがないから可能なのでしょうね。また食卓にバターを出す場合、テラコッタのバターケースや壺に水を染み込ませて冷蔵庫で冷やしておき、そこにバターを入れてテーブルに出すことがあります。
    (*乾物や、小麦粉、砂糖といった食材ではなく、チーズや野菜などの生鮮食材をしまっておく、扉付き、空気穴付きのスペースのことです。)




    皆さんも万梨子先生に聞いてみたい!というご質問があれば、次のリンクからお寄せくださいませ。
    >> お問い合わせフォームへ


    万梨子先生のバターを使ったレシピ公開中


    >> 焦がしバターが決めてトマトとシャンピニオンのごちそうタルティーヌ(レシピはこちら)



    >> 海藻バターとスモークサーモン(レシピはこちら)



    >> チーズのように楽しむモンディアン風(レシピはこちら)



    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    ラトビアのオイルサーディン工場に行ってきました!

    2020/09/20 10:00
    みなさん、ラトビアという国がどこにあるか知っていますか? ラトビアはバルト3国の真ん中にある国で、北欧フィンランドとバルト海を挟んで向かいにあります。



    ソ連の解体という衝撃が世界を駆け巡ったころ、学生だった私は地理が好きだったこともあって、バルト3国を地図で確認しながら遠い異国に思いを馳せ、ロマンチックな気持ちになったことを覚えています。

    ラトビアとの出会いはヨーロッパで開かれたシーフードショーという展示会。 燻製のオイルサーディンに出会ったのです。
    柔らかい身質に燻製の香り。新しい美味しさに出会ってこれは是非輸入しなければ、という強い思いに駆られました。
    その年の9月、ラトビアの首都リガへ。

    それは早朝のことでした。
    まだ暗い9月の朝5時にホテルのロビーで待ち合わせをしました。
    なぜ、そんなに早朝なのか?
    毎年9月から始まるバルト海のスプラット(小イワシの1種)漁は深夜から始まり、陸揚げされて工場に運び込まれるのは早朝だからです。


    リガの中心部にあるホテルから車で30分ほど、リガの港エリアにその工場はあります。

    スプラット(小イワシ)の加工では世界でもトップクラスのそのメーカーでは獲れたての新鮮なスプラットを使うのですが、まずはロットごとにサンプルを抜き取ってラボに運び、魚の品質を確認します。

    品質管理部からお墨付きの出た魚は工場内に運び込まれ、待ち構えていた女性スタッフが一斉に串刺しにしていきます。ざっとみて約30人。黙々と魚を手に取ってきれいに串に刺していきます。



    ラトビアのオイルサーディンは生魚をオイル漬けにする一般的なオイルサーディンではなく、一度燻製にして臭みを落としてからオイル漬けにするのが特徴です。
    鮮度を保つためには、この工程の手早さがとても大切。
    整然と串刺しにされた小イワシはラックに並べられて長いトンネル状の燻製機に入れられます。
    ここがポイント!



    この燻製トンネルの工程はクーリングという冷却工程を含めて約85分あり、じっくり時間をかけて燻製するのですが、使用するウッドチップが大切です。
    このメーカーでは丸太状の木を買って、工場内の設備でその日に使う分だけをウッドチップに加工します。
    だから!香りが違う!

    ブナの木を使うのですが、あまりの良いチップの香りを会社の仲間にも見せたくて、持って帰ったのですが、数日後に日本に帰った時にはあの香りは消え、ただの木クズになっていたのでした。。。(涙)
    それぐらい、木の香りは飛びやすい!
    それを知っているからこそ、ウッドチップで妥協をしないのがこのメーカーのこだわりです。

    さて、工程に戻ります。
    銀色のピチピチの状態で燻製トンネルに入った小イワシは出てきた時にはキラキラと金色に光り輝いて、それは美しい光景です。(加えて良い香り~)



    小イワシが完全に冷めると、思い切って頭を切り落とし、また丁寧に手作業で缶に入れていきます。小イワシたちは言わば、無選別なので、大きさはマチマチです。それを瞬時に見極めて、大小組み合わせて所定の重さになるように缶に詰めていく様子は熟練の技。

    その後、塩とオイルを充填して蓋をし、レトルト加工をしていきます。



    このメーカーの製品はRiga Goldという名前で地元では有名です。
    「リガの黄金」という名に恥じないような燻製のきれいな色合いと香ばしい香り。
    だから私たちも名づけました『黄金燻製』

    工場を訪問した後は会議室で味わいの確認です。
    実はシーフードショーと町のスーパーで買った何社かのサンプルを持ち帰り、味の確認をして一番美味しかったこのメーカーに決めたのですが、現地の伝統の味のままでは、日本の食卓でいただくには少しクセがありました。
    このメーカーの美味しさの秘密は新鮮な原料と作りたてのウッドチップにあることが工場訪問でわかりました。
    ここからが味の調整をするための大切な会議です。



    微妙な燻製の加減と塩味の加減。
    ラトビアを含めた北欧地域は強い燻製をして保存食とする文化があります。
    その現地の伝統の味は美味しいのですが、「お酒のおつまみ」というイメージがどうしても強くなります。
    そこで、日本のオイルサーディンも持ち込んでメーカーの担当者と工場長と一緒に試食をし、日本人の好む味わい加減を理解してもらった上で、塩加減、スモーク加減を少しずつ変えて、いくつかサンプルを作ってもらい、絶妙なバランスの現在の商品が出来上がったのです。



    燻製の香りと程よい塩加減。
    だからお醤油をタラッと数滴垂らした時の味の広がりが楽しめる!
    もちろんパスタやサラダなどの洋風アレンジもできる!

    >【スモーク オイルサーディン ラトビア産】はこちらから



    この数年後に登場したオーブンドライタイプの旬仕込は、燻製トンネルをオーブンに変えて、スモークを入れずにじっくり加熱をしながら臭みだけを落とした一夜干しに近い製法で作られています。
    だから!
    魚の臭みが取れて、旨みが凝縮した美味しさ!
    スモークが苦手な方のために作ったこちらも優しい味わいの自信作です!



    >【旬じこみ オイルサーディン ラトビア産】はこちらから




    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業、ミシュラン星付きレストランや有名高級ホテル愛用の上質な食材を1パックからお届けする食品通販です。商社直営。

    ダイニングプラスの無ろ過エキストラバージンオリーブオイルをお勧めする5つの理由

    2020/08/07 15:00
    「オリーブオイルって体にいいから取り入れたいけれど、お店に行っても種類がたくさんあってどれを買って良いかわからない」そんなお悩みはありませんか?

    お店に行くと高いものから安いものまでいろいろありますよね。。。
    高い方が体にいいのでは?と思って高いものを買ってみたけれど、味にクセがあって続けられない。
    安いとニセモノじゃないの?といろいろ考えた結果、真ん中ぐらいの値段のものを買ってみたものの、良いのか悪いのかよくわからず、次もまた同じように迷ってしまう。。。

    そんな方にこそ、おすすめしたいのがダイニングプラスの無ろ過エキストラバージンオリーブオイルなのです。
    その理由をいくつかのポイントに分けてご説明したいと思います。






    1.【エキストラバージンオリーブオイルだから】

    これって、今や当たり前ですよね?

    でも実は日本の基準(日本農林規格/JAS規格)では「オリーブ油」と「精製オリーブ油」の2種しか規定がありません。その「オリーブ油」であるための規定はいくつかありますが、一番有名な酸価を例にすると「2.0以下」という規定です。
    いわゆるエキストラバージンオリーブオイルの酸価は「0.8以下」と決められているため、極端な例を出すと酸価が0.8を超えた「バージンオリーブオイル」のグレード(エキストラではない!)でも同じ「オリーブ油」として括られてしまいます。それぐらいオリーブオイルについての日本の基準はおおざっぱなのです。

    とはいえ、オリーブオイルがあふれ、国内でもオリーブ生産農家さんが頑張っている日本のこと、日本独自の協会もできて、良いオリーブオイルとは何か、という啓蒙活動が熱心に行なわれるようになっており、私もそんな協会のひとつで勉強をしている一人です。

    現在、日本の市場で紹介されているほとんどのオリーブオイルはIOCの基準を元にした製品がほとんどです。
    IOCとはヨーロッパ諸国を中心に世界のオリーブ生産国の多くが加盟するInternational Olive Councilという組織で、このIOCが決めた基準が世界基準として認められています。先ほど「いわゆるエキストラバージンオリーブオイル」と書いたのはこのIOCの基準を元にしたものです。
    ただ、最近ではこのIOCに非加盟のアメリカやオーストラリアなどでのオリーブオイル生産が活発になってきて、基準もこれから変わっていく可能性も指摘されていますが、今のところはIOC基準がいちばん一般的なものとなっています。
    (ちなみに日本も国産オリーブオイルを作っていますが、IOCには参加していません。)

    さて、難しい話はさておき、ダイニングプラスでご紹介する無ろ過オリーブオイルは、そのIOC基準を満たしたエキストラバージンオリーブオイルです。メーカーはイタリアの食用油専門メーカーのオリタリア社で、イタリアで瓶詰されています。
    あとで出てきますが、この商品は毎回特注で作ってもらっています。
    なので、ラベルは日本語でわかりやすいように書かれていますが、英語でもExtra Virgin Olive Oilと書かれていて、きちんとIOCの基準をクリアしているものです。
    輸入のときには毎回ロット毎に化学分析結果が添付されて、エキストラバージンオリーブオイルであることがすぐにわかります。

    ここで詳しい方はピンときますね。
    IOC規定でエキストラバージンオリーブオイルと呼ばれるためには化学検査だけではダメなのです。
    官能検査、つまり鼻や舌、喉を使った味わいの検査も重要な要素です。
    オリタリア社には世界最古とも言われるオリーブオイルテイスターの学校、ONAOOの先生が顧問として週に数日勤務していて、官能検査を日々行なって問題がないことを確認しています。

    全てのオリーブオイルの中のいちばん美味しいものがエキストラバージンオリーブオイル、つまりピラミッドの頂点です。


    (イタリアに訪問した際の様子)



    2.【無ろ過の果汁だから】



    オリーブの果実を絞ったジュースがオリーブオイル。
    食用油にはたくさん種類がありますが、ほとんどが種に用剤を加えて抽出するものです。
    一方、オリーブオイルは果実をつぶして練り込んで絞り出すタイプです。
    つまり、オリーブの果汁なのです。

    その絞り出す工程を見るとちょっと感動します。実はもっと簡単にオイルが出てくるものかと思ったのですが、実際には大量に投入されるオリーブに対して、出てくるオリーブオイルは「ちょろちょろ」といった感じ。出てくる液体は濁っていて、黄金色の美しい濃厚なオイルです。
    いつも数万本単位でオーダーするので、少し麻痺してしまっていたのですが、この絞る現場を見て、自然の恵みをいただいているんだな、とより強く実感しました。



    この後、このオリーブオイルは一般的にはフィルターにかけられ、丁寧に澱を取り除いていきます。澱を取り除くことでオリーブオイルが安定して、長期間の保存に適しているからです。
    今回ご紹介するオリーブオイルはこのフィルター工程をあえてしていません。つまり、澱をそのまま残している無ろ過タイプです。

    なぜ無ろ過なのか。
    澱はオリーブの成分で、この澱の中にもオリーブの美味しさが詰まっていて、何よりオリーブオイルが持つポリフェノールがフィルターをかけたものより多く入っているからです。

    例えば、オリタリア社で2018年度に生産された同じオリーブオイルの無ろ過タイプとフィルターをかけたタイプで比較してみると、無ろ過タイプの方が28.8%も多くのポリフェノールを含んでいることがわかっています。1㎏あたりのポリフェノール量はフィルタータイプが240.62㎎に対し、無ろ過タイプは310㎎です。

    これを聞くとなぜ無ろ過タイプをあまり見かけることがないのかな?と不思議に思われるかもしれません。
    その理由は、無ろ過タイプは澱が含まれる分、よりデリケートだからです。

    店頭に並んでいるオリーブオイルは毎日お店の蛍光灯に照らされています。夏や冬はお店の営業時間は冷暖房が効き、営業外時間はそれが切れるため、温度が毎日上下します。そんな環境の中でも安定して美味しいオリーブオイルを流通させるため、メーカーではフィルターを通して澱を取り除き、できるだけ光を通さない暗い色の容器、そしてできるだけ温度変化を少なくするために瓶に入れて販売されることがほとんどです。

    何度も言いますが、今回ご紹介したいのは無ろ過タイプです。
    そして色をより楽しんでいただくために、透明のボトルに入れています。
    だから! 通販限定での販売です。
    オリーブオイルは一般的には1年を通して常温のコンテナに入れて輸入されますが、ダイニングプラスでは、イタリアの暑い時期(6~9月頃)に出荷される商品は可能な限り温度管理のされたリーファーと呼ばれるコンテナに積んで輸入しております。その分お金はかかりますが、無ろ過タイプを楽しむためには必要なコストです。

    ダイニングプラスの無ろ過エキストラバージンオリーブオイルは通販でしかお求めいただくことができません。(TV通販1社とダイニングプラスのみでの販売)


    3.【和食にもあうブレンドだから】



    オリーブオイルは主な栄養成分は脂質です。脂質は3大栄養素のひとつで、私たちの体に必要な大切な栄養素です。いくらダイエットをしていても脂質を抜くことはできません。毎日摂るのであれば、体に良い脂質、そして美味しく摂ることがとても大切だと思いませんか?

    オリーブオイルは地中海式ダイエットという体に良い食事の基本となる食材のひとつです。 でも、体に良いからオリーブオイルを買ってみたけれど、クセが強すぎて好きになれない。というお声もよく耳にします。
    そこでおすすめしたいのが、和食にも合うブレンドなのです。
    オリーブオイルのブレンドというとあまり耳慣れないかもしれません。 コーヒーやワインを思い浮かべてください。 コーヒーは産地や品種ごとに数種類を組み合わせて自分好みのブレンドを作ったり、お店のオリジナルブレンドっていうのもありますよね。
    ワインも畑や品種を組み合わせて味わいを作っていきますよね。それと同じです。
    ヨーロッパで代表的なオリーブの栽培国と言えば、スペイン、ギリシャ、イタリアです。中でもイタリアの地形は他の2国と比べて起伏が多く、昔から斜面が変わると品種が変わる、と言われるぐらい、オリーブの品種も多岐にわたります。一般的にイタリアだけで500を超えるオリーブの品種があると言われています。それはつまり、1品種あたりの生産量が少ないことも意味します。今のように交易が盛んではない昔から、イタリアでは近隣のオリーブオイルを集めてブレンドする、ということを当たり前のように行なってきました。
    だから、イタリアではオリーブオイルの品種による違いにいち早く気づき、世界初のオリーブオイルテイスター学校がイタリアにできたことに繋がったのでしょう。
    話を元に戻して・・・
    お勧めする無ろ過エキストラバージンオリーブオイルは「和食に合うブレンド」を目指して、毎年、メーカーと味を決めています。味を作るときにはONAOOの先生も一緒に加わって微妙な加減を決めていきます。

    和食に合うブレンド、とは何か?
    一般的にヨーロッパの人が好きなオリーブオイルの味は、芝を刈ったようなグリーンな香りと苦み、ピリピリ感の全ての要素を強く持っています。オリーブオイルが好きでいろいろ試したい方にはとっても嬉しいオリーブオイルです。でも、日本人の中にはその鮮烈なオリーブオイルの香りや味わいを苦手に思う方も多いようです。 体に良いからと初めてオリーブオイルを買って苦手、と思った方はそのようなヨーロッパタイプを買われたのではないかと思います。

    食文化は国によって違いますから、お肉を中心とした塩味の濃いヨーロッパの食事にはそのような濃い味わいのオリーブオイルが適しています。でも私たち日本人の家庭では洋食、中華などのメニューも取り入れた、独自の和食を楽しみます。ご家庭でもできるだけ素材の味を生かして、味付けは控えめで、という方は多いのではないでしょうか。
    そんな私たち日本人の毎日の食生活の中で楽しむためにはヨーロッパタイプより、苦みやピリピリ感が少なくて香りもマイルドな方が良く合うのです。

    せっかく摂る栄養なら、体に嬉しいだけはなく、美味しく楽しんで長く続けたい。
    だからこそ、「和食に合うブレンド」の無ろ過エキストラバージンオリーブオイルをおすすめしたいのです。


    4.【シェフに選ばれてNo.1のオイル専門メーカーが作っているから】

    オリーブオイルっていろんなブランドがあってどれを選べばいいのか、迷ってしまいますよね。よく聞くブランドだから、パッケージがきれいだから、など決め手はそれぞれありますし、そんな中で自分に合ったオリーブオイルに巡り合えたら、とってもラッキーですね!でも失敗したくない人はどうすればいいのでしょう?

    例えば、時計はDCブランドより時計メーカー、という方も多いと思います。
    オリーブオイルでも有名なブランドの中には自社設備で生産せず、毎年価格比較をして委託会社を決める、というのは良く耳にします。もちろん品質は確認しているでしょうけれど、その専門家と言う意味ではやはりオイルメーカーがお勧めです。

    また、オリーブ農家が独自にボトリングしている商品もあり、日本にもたくさんの種類が輸入されています。最近の農家さんの中にはきちんとした設備を導入して、実を絞るところからボトリングまで一貫してされている素晴らしい方々がたくさんいらっしゃいます。味も素晴らしいものが多いですが、概してお値段が高いことが多いです。

    そこで毎日のオリーブオイルとしておすすめしたいのがオリタリア社のオリーブオイルなのです。
    オリタリア社は50年以上にわたってオリーブオイルを作ってきた家族経営のオイル専門メーカーです。自社農場は持っていないものの、その購買力を生かして、世界のオリーブ生産地に自社社員や契約社員を配置して、世界のオリーブの生育状況や、絞る設備の状態などの最新情報を把握し、できるだけ新鮮な状態でボトリングして出荷ができるよう、常に品質管理をしています。

    そんなオリタリア社が数年前から第3者機関に依頼をして始めたのがイタリアのシェフへのアンケート調査です。「あなたが料理に使っているオイルのブランドは?」という問いにたいして最も多かったのが「オリタリア」だったのです。



    プロも認めるブランド、それが「オリタリア」
    「品質と価格」この2つの重要なポイントを実直に実現してきたからこその、プロからの信頼。シェフに選ばれてナンバーワンのオリタリアを是非お試しください。


    >【ベルデンソ 無ろ過 エキストラバージン オリーブオイル 500ml オリタリア】はこちらから



    5.【アレンジ自在だから】



    和食にも合う、というのをコンセプトにブレンドをしたのがこのノンフィルタータイプですが、この「和食」はいわゆるお豆腐や納豆という伝統食だけでなく、スパゲッティやラーメン、オムレツといった洋食や中華の要素もたくさん取り入れた広義の和食です。
    せっかく体に良くても、口に合うものでなければ続きません。
    このノンフィルタータイプはそんな広義の和食に合わせてマイルドにブレンドしてありますから、「かける」「いためる」「和える」「揚げる」など私たちの食生活のいろんなシーンでアレンジ自在にたのしんでいただけます。
    * お豆腐に塩と一緒にかけて大豆の甘みを引き出す!
    * 納豆にかけて納豆嫌いを克服!
    * 梅干しにかけて梅がフルーツだったと再認識!?
    * お刺身にかけて魚の臭みを取って美味しさアップ!
    * 卵かけごはんにかけて卵がグレードアップ!?
    * 野菜ジュースにかけてポリフェノールチャージ!
    * パンには断然オリーブオイル派!
    * 多めのオイルでスクランブルエッグがふっくら!
    * とんかつもオリーブオイルでカラッと!
    * シフォンケーキに使ってふっくらしっとり!
    * サラダには直接かけて和えるだけ、ドレッシング要らず!






    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    カラブリアの甘い朝食|スタッフ海外体験記

    2020/07/22 12:00
    イタリアの朝食が甘いのはイタリアへ行ったことのある人なら良く知っていますよね。
    今回はそんなとびきり甘い朝食のお話しです。

    「カラブリア」ってどこかわかりますか?
    イタリアの州のひとつで、イタリアの地図をブーツに例えると爪先の部分がカラブリア州です。その向こうはシチリア島で、爪先からはシチリアのメッシーナを結ぶ連絡船が出ています。

    >>特別な日にふさわしい輸入食品セール「クリスマス 2020」はこちら



    縁があって、何度か訪問しているのですが、中でも良く行くのがジョイオサ・イオニカというイオニア海に面した町、地図の爪先で言うと足指の付け根あたりでしょうか。南部の海辺の田舎町で、繁華街と言えば全長300メートルほどの商店がぽつりぽつりとある通り。
    現地のメーカーの人と「ジョイオサ銀座」と呼んでおります。通り沿いの中心となる交差点には教会があり、そのお店は教会の隣にあります。

    人気のお店らしく、銀座がにぎわいを見せる夜に遠りかかるとひときわ明るく、人々の楽しそうな声があふれているのがそのお店です。
    夜にはあれだけのにぎわいを見せるお店ながら、実は早朝からあいていて、朝は朝で仕事前にコーヒーを飲む近所の人たちがたくさん集まってきます。



    お店に着くとまず何よりもクロワッサンコーナーに行くのです。
    イタリアのクロワッサンですから、中にクリームの入った甘いものが主流です。

    >>バター100% 冷凍クロワッサンもお買得!輸入食品セール「クリスマス 2020」はこちら



    お目当てはピスタチオのクロワッサンです。日本ではまだ珍しくて、あったとしてもとても高価でリッチなピスタチオクリームがたっぷり入っているのです!
    現地でも人気があって、一番最初に売り切れるので、まずはそれを確保に行くのです。

    続いて向かうのはスイーツカウンター。





    4mくらいの大きめのウィンドーの中にはぎっしりとスイーツが並んでいます。ひとつひとつは小さめで、ナポリ名物スフォリアテッラやパスティエーラ、シチリア名物カンノーリもあります。どれもとっても甘そう!
    私はあまり甘いものは得意ではないので、躊躇していると、メーカーの担当者はスイーツ大好きで、おすすめを次から次へと熱心に説明してくれるので、初回は仕方なくおすすめを注文したことを覚えています。

    さて、席に着くとまずは飲み物が運ばれてきます。この日はオレンジマーマレードを作りに行ったので、現地のオレンジジュースも注文しました。



    カラブリアでオレンジと言えば、ネーブル種かタロッコ種。タロッコ種はブラッドオレンジの品種ですが、果肉の色はオレンジよりから赤っぽいものまでひとつひとつ異なります。出てきたオレンジジュースの色のバリエーション、どれも同じものがなくて、まさに絞たて!
    甘いもの好きの現地の人たちの中には絞たてオレンジジュースにお砂糖を加えて飲む人が多いらしく、1杯あたりしっかり2パックのグラニュー糖がついてきました。 新鮮なオレンジの香りと自然な甘みがあって、口中に広がるオレンジの果汁はほんのりとした苦みがタロッコらしさを出しています。

    しっかりビタミンチャージをして、甘いスイーツに向きあいます。

    まずはピスタチオクロワッサン。



    バター生地のクロワッサンですが、ここはあえてのバター控えめな感じです。ダイニングプラスのクロワッサンはフランス系なので、バターのジュワっとした感じも楽しめるリッチなバタークロワッサンですが、濃厚なピスタチオクリームと合わせる甘いクロワッサンは生地のバター感は比較的少なめです。そこに濃厚なピスタチオクリームが、噛むとはみ出る程にたっぷり入っています!
    この段階ですでに満足度マックス。。。と思いつつ・・・

    目の前にはまだまだ甘~いかわいいものが並んでいます。
    全てを1個まるごと食べてしまうと、きっと後悔することになるだろう、と思い、1個を二人でシェアします。
    とは言え、3種あるのです。



    カンノーリ(写真上/左のスイーツ)
    カンノーリは普通はくるっと筒状に成形して揚げるところ、上を開けたU字状に成形してあります。これは上にたっぷりのピスタチオをまぶすために違いない!と思いつつ、確認はしなかったのですが、ラードで揚げた香ばしい皮は香りだけ残し、油のギトギト感は一切残っていません。中にたっぷり入ったクリームはリコッタチーズを使って重さが全くない!甘ったるくなく、ピスタチオの食感と共にすんなりお腹に収まりました。

    ピスタチオクリームたっぷりのチョコタルト(写真上/右のスイーツ)
    メーカー担当者の超オススメなので、毎回必ず食べる(食べさせられる・・・)ものなのですが、見た目に比べて以外とあっさり、後口が甘すぎないミニタルトです。
    キラキラのチョココーティングの中にはピスタチオクリームがいっぱいで、このクリームが意外と軽いのです。きっと無糖のホイップクリームと混ぜてあるのかな。。。下はチョコのタルト生地とチョコクリーム。

    カッサータ風のお菓子(写真上/上のスイーツ)
    これもシチリア風ですね。
    Cassatella di Sant’Agata(カッサテーラ・ディ・サンタガタ)のアレンジ版のようです。シチリアでは聖アガタのお祭りを2月にするらしく、行ったのがちょうどその頃だったからでしょう。スポンジ生地で(たぶん)リコッタクリームを挟み、上側の生地はマジパンでくるんで上にチェリーの砂糖漬けを載せています。このクリームが軽いからか、見た目ほどに甘くなく、日本人が苦手なマジパンのくどさもなく、とっても美味しいです!

    少なくとも1か月分ぐらいのスイーツを堪能した朝に大満足で、この後は幸せな気持ちで工場、農場を回った一日になりました。

    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    Withコロナのパリ生活|上野万梨子さんのフランスレポート

    2020/07/14 10:00
    フランスにおける COVID-19 新型コロナウィルスとの戦いは、3月17日からの都市封鎖によって始まりました。
    段階を踏むタイミングに長けるということなのか、それに先立つ3月12日、週末に入る直前の木曜日夜にはマクロン大統領がテレビ演説で準備に入るよう国民に呼びかけ、その翌日以降の朝市やスーパーマーケットは買いだめ目的の人出で賑わいました。日頃はあからさまに慌てて行動するのはみっともないことと思っているフシがあるパリジャンが、前代未聞のロックダウンを前にさすがに準備に入るのは早かったようです。

    都市封鎖前夜の、このたった数日間で、すでに人々は社会的距離をおいて店頭に並び、ファーマシーでは消毒ジェルやマスクが品薄になる事態になりました。


    (上:人々が店頭に並ぶ様子)

    3月7日、私が一時帰国からパリに戻ったときには、空港でマスクをかけて歩こうものなら、病気持ちの怪しい東洋人と間違えられるのではないかと本気で心配したものです。
    出迎えの車のドライバーに、パリでコロナはどんな状況かと尋ねたら、昨日メトロの6号線に乗った人の感染が確認されましてね、、、というレベルだったものが、たった数日でこの事態になったのでした。

    このいわば準備期間中に人々が買いだめしたものは、日本と同様にトイレットペーパーやペーパータオルといった紙製品。そして食品ではまず最初にパスタが売れ出し、そしてポテトチップスの棚もスカスカになったものです。ただ棚に補充されるのは早く、在庫は十分とわかると売り場はやがて元の状態に戻っていきました。
    その頃市民に配られたイラスト入りチラシには、「手をマメに洗いましょう」 「咳をするときには腕で口をふさぎましょう」 そしてこれは日本人には驚きですが 「ティッシュを使ったら一度で捨てましょう」 「体に触れる握手やビズは避けましょう」 。それが2週後にはマスクが奨励されることになったのですから、これには驚いたものです。

    「カフェやレストラン、劇場や映画館は国の生命にとって不可欠ではない」として直ちに営業を禁止されましたが、花屋も当然不要不急の職種として営業禁止に。ロックダウン前に鉢植えを買っておくべきだったと思った人は多かったことでしょう。
    いざ花が買えなくなるとさみしいもので、外に出ると街路樹の足元の雑草の花が目につくようになり、コロナ前とは違う視点で外を歩く自分に気づいたものです。


    (左:立ち入り禁止テープの張られたエッフェル塔の公園/右:街路樹の足元に咲いていた雑草の花)

    閉店している花屋の店内をガラス越しに覗くのは女性ばかりでなく男性も。花のある暮らしを愛する人たちが多いことがうかがわれたものです。

    そんな中でも朝市がオープンしていたのは喜びでした。社会的距離が守られているかポリスがまめに巡回しながらの営業でしたが、それも翌週末までで、ロックダウン後早々、10日ほどで朝市も閉鎖となったのでした。カフェ、レストランばかりか日常生活に不可欠なマルシェが消えて、パリの行動規制はますます厳格化。私の家から近い二ケ所のマルシェで週4回買い出しが可能だった暮らしがどれだけ豊かなことだったかを思い知ることになったのでした。
    ロックダウン中、運動や買い物のために行動できるのは家から1キロ、1時間以内。外出理由申告書を持って家を出ます。街のあちこちでポリスの検問もありますから、マップに自宅からの距離がわかるメモリをつけたカード(写真下)を挟んで行動したものです。



    その後、更に厳しい制限が設けられ、国民の我慢もこれ以上はとなった頃、政府は段階的、効果的規制緩和に着手。
    いよいよ5月11日以降、待ち望んだマルシェは再開されたのでした。スタンドでは透明シートで商品と客を隔て、売り子は皆マスク着用(写真下)。



    社会的距離はほぼ守られ、ほとんどの人がマスクをつけて並びます。買い物の行列はパリの風物詩のようなものですが、しかしその有り様はコロナ前とはすっかり変わりました。詰めて並べないので遠くからでは商品がよく見えず、待ちながら品定めすることが難しくなったのです。お金のやりとりもできるだけ避けたいと、わずか数ユーロでもカード決済するように。
    それにしても、監禁生活明けが陽光降り注ぐ初夏でどれだけ良かったことか。
    朝市にはハーブはじめプリムール - 初もの野菜- が山積みにされ、心浮き立つ季節だったことでどれだけ皆の気持ちが癒されたことでしょう。


    (左:透明シートで商品と客を隔てた様子/右:山積みにされたハーブや野菜)

    そして街では正常に戻る前の一段階を踏むために、カフェのテラス席での営業が許可されました。
    歩道にテーブルや椅子を積み上げて準備する店があちこちに(写真下)。



    近所のスターバックスが店頭に赤白テープで印をつけると、そこにスッポリと収まって飲食するパリジャンなのです(写真下)。



    久しぶりに入ったいつものカフェのテラスに座って、つい先日まで見事に閑散としていた街に人が溢れ行き交うのを見ていると、一種感無量な気持ちになったものです。
    ロックダウン中この人々は無数の窓の向こうで街を見下ろしながら耐えていたのですから。自由を愛するフランス人が、このパリジャンたちが、みんなよく頑張ったなと思うのです。

    7月1日以降、カフェやレストランでは屋内営業も許可され、街はすっかり活気を呼び戻しています。街のいたるところでマスク着用を促すパリ市の広告が目につき、店頭にもマスクをつけて入店することを要請する張り紙がよく見られます。


    (左:パリでは決してマスクなしで外出しません/右:パリではタッチ(接触)することなく挨拶しましょう)
    (下:お花屋さんの扉の張り紙(ピング文字)には「マスクの着用必須です。ありがとう。」と書かれています)


    スーパーの出入り口には消毒ジェルが置かれ、警備係が脇に立ってチェックするのも日常の光景になりました。

    新型コロナウィルスとの戦いはまだ続いていますが、ロックダウンに際してフランスは誰に対しても平等に義務と責任を負わせたことで、国民を連帯させることには成功したと言ってよいのではないでしょうか。この国の運命には自分自身も関わっているのだという自覚あるフランス国民に敬意を評したいと思うのです。


    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    ここなら住める!ギリシャの美味しい食事|スタッフ海外体験記

    2020/06/20 09:00
    ギリシャ料理ってオリーブオイルに代表される地中海料理のひとつですが、イタリア料理ほども知られておらず、フェタチーズぐらいのイメージしかありませんでした。

    美味しい黄桃瓶詰の開発でギリシャを訪問した時のお話です。
    黄桃の産地はオリンポスの山の麓から広がるテッサリア平原にあります。

    >>特別な日にふさわしい輸入食品セール「クリスマス 2020」はこちら



    テッサロニキ空港から車で2時間半。エーゲ海と山との間をドライブしてたどり着いたテッサリア平原にあるメーカーでの商談の合間、ランチに連れて行ってくれたのはラリッサという町のレストランでした。




    ラリッサはテッサリア地方の中心都市で、そんなに大きくないもののショッピングエリアもあって、大きすぎず、小さすぎない住みやすそうな町でした。
    町に着くと車を止めて歩いてレストランまで5分ほど。
    その途中に素敵な古代遺跡が何とも自然に目の前に広がって、ギリシャに居る実感を呼び戻してくれます。(それまでは工場と農場に居たので。。。)




    レストランは他のヨーロッパ諸国と変わらない雰囲気です。
    真夏の暑い日差しがありますが、とてもカラッとしていて、扉を開け放していても暑くはありません。少し遅めの時間に行ったのでお店は空いていて、店内でありながら外に一番近いベストな席に落ち着きました。

    おすすめのお料理を少しずつ適当に注文するね、と言われ、全てお任せで出てくるのを待ちます。おしゃべりしながら待つそんな時間もギリシャの風に吹かれながら心地いいな、と考えているとあっという間にお料理が次々と運ばれてくるのも、せっかちな日本人には嬉しいポイント!

    さて、目の前に並んだお料理たち。



    何といってもまずはフェタチーズのドーンとのったサラダ!
    ホリアティキサラダとも言われるみたいで、定番野菜のキュウリ、トマト、玉ねぎ、ピーマンがざっくりとカットされて、その上にフェタチーズがあります。このフェタチーズの塩味とほろほろと崩れる食感が野菜をかむたびに一緒に広がって何とも美味しくクセになります。




    1㎝ぐらいでカットされたゆでダコを香味野菜と一緒にオリーブオイルとレモンでマリネしたタコサラダ。唐辛子を入れて少しピリッとさせてあてとっても暑い季節にぴったり。

    タコと言えば、足を1本まるごと焼いた一皿も香ばしくてギリシャでは定番。



    チーズを揚げたサガナーキはカリッと揚がったものにレモンを少しかけると味が引き締まってまた美味しい。

    そしてお魚はシンプルに焼くか揚げるで決まり!





    この日出てきたのは小イワシを開いたグリル焼きと、中サイズのイワシのお腹にトマトを積めて焼いたもの、アジを丸ごと揚げたもの。
    青魚の大好きな私にとってはとっても嬉しいお魚3連発!
    小さなグリル焼きは柔らかくてしっかりした味わいでオリーブオイルが良く合います!
    イワシのトマトグリルはハーブの香りがギリシャっぽく、しっとりといただける!
    アジのまる揚げはカリッと骨まで火が通っていて香ばしい!

    このお魚が美味しいというのは日本人にとって、嬉しいですよね。


    翌日、アテネの市場に行ってみたのですが、そこで納得!
    市場には新鮮できれいな魚がたくさんありました。
    そして魚だけが集まったところでも臭くない!これは新鮮な魚がきちんと管理されている証です!ギリシャの人たちも魚が好きなんだな、と実感しました。




    桃を見に来て出会った美味しいギリシャ料理の数々。
    どれもとっても美味しくて、ここなら住める!と思わず声に出して言ってしまったほど。
    美味しいものが繋ぐ文化、大切にしたいですね。

    >>特別な日にふさわしい輸入食品セール「クリスマス 2020」はこちら


    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    簡単豪華カフェランチ!ダイニングプラスの食材でやってみました!

    2020/05/25 13:00
    with コロナの社会では、
    おうちで食事をする機会も増えますよね。

    時にはカフェに行ったような素敵なランチができると家族の食事時間も盛り上がるのではないでしょうか?
    でも、忙しい日常に準備するのはちょっと大変。。。
    そこでダイニングプラスの食材を使って、ほんの少しの手間をかけることでカフェランチができる、というお話です。




    最大のポイントはダイニングプラスのキッシュ。

    キッシュはパイやタルトの生地に好みの具材と卵と牛乳や生クリームなどを混ぜた卵液を加えてオーブンで焼いたもので、
    キッシュ・ロレーヌというフランス、アルザス・ロレーヌ地方のお料理として有名ですね。

    今ではフランスだけではなく、イギリスやアメリカなど他の国々でも軽食メニューとして定番の人気料理です。

    そういう私もキッシュは大好きなのですが、実際に作るとなると、けっこう面倒です。。。
    ダイニングプラスには素晴らしいバターのパイ生地があるので、それを使うと存外簡単なのですが、
    今回は『焼くだけ』で簡単に出来上がるタイプのキッシュを使います。

    ダイニングプラスのキッシュは2種類あります。
    3種のチーズのキッシュ と 地中海野菜のキッシュ



    >【3種のチーズのキッシュ】はこちらから




    >【地中海風 野菜のキッシュ】はこちらから



    1個が大きめで、例えると今は懐かしいCDぐらいの大きさがあって、
    ランチなら、まるまる1個でとっても満足感があります。

    大きいのですが、オーブンなら4~5個、
    トースターでも3~4個を入れられる絶妙な大きさです。

    だから、家族4人分のランチをつくるのにオーブンに入れておけば、
    おおよそ20分でその間に付け合せの準備ができて、とってもお手軽なのです!



    もう一つのポイントは付け合せのサラダ。
    葉野菜をオリーブオイルとバルサミコ酢で和えたものを準備しますが、
    そこで、盛り付けた時の華やかさを演出するためのポイント!

    葉野菜は事前にお水に1~2時間浸してしゃっきりさせ、水を切っておきます。
    今回はベビーリーフを使いましたが、この水に浸すと圧倒的に見栄えが良くなります。
    しかも、増量して見えます!

    水気をしっかり切った葉野菜にはオリーブオイルとバルサミコ酢をかけて全体を和えてから盛り付けます。
    美味しいオリーブオイルとバルサミコがあれば、買い置きのドレッシングは要りません。



    今回使っているのは、無ろ過のエキストラバージンオリーブオイルと、
    5グレープグレードのバルサミコ酢。
    オリーブオイルもですが、このバルサミコ酢は特別♪
    丁寧に煮詰めたぶどう果汁を原料の60%使って、小さいオーク樽で熟成させているので、
    香りがとっても良いのです!
    トロッとシロップのような食感と甘みのあるスペシャルグレード!

    >【ベルデンソ 無ろ過 エキストラバージン オリーブオイル】くわしくはこちらから


    >【モデナ産 バルサミコ酢 IGP 5グレープ】くわしくはこちらから



    これをたっぷりかけて、お好みで塩を少量足して仕上げます!

    サラダをお皿に盛りつけたら、あとはキッシュの焼き上がりを待つだけです。



    今回は合わせて3品を準備しました。

    ☆具だくさんトマトスープ



    このスープに使ったダイニングプラスの食材は・・・
    ・ドイツソーセージのオーバークライナー(5㎜厚に切って使用)
    ・ダッテリーノトマトのトマトジュース漬け

    あとはセロリ、玉ねぎ、ニンニク、チキンストックに塩・コショウでシンプルに煮たスープ。
    事前にに作っておくと温めるだけで便利!

    >【ダッテリーノトマトのトマトジュース漬け】くわしくはこちらから



    ☆トマトサラダ



    こちらは生の大きいトマトをカットして、
    葉野菜にも使った無ろ過のオリーブオイルとバルサミコ酢をたっぷりに塩を少々だけ!

    >【ベルデンソ 無ろ過 エキストラバージン オリーブオイル】くわしくはこちらから


    >【モデナ産 バルサミコ酢 IGP 5グレープ】くわしくはこちらから



    ☆ピーチヨーグルト



    黄桃のシロップ漬けを4等分に切って、小皿にヨーグルトと一緒に盛り付けただけ!
    黄桃だけでもしっかり食感でデザートとして美味しいのですが、
    ちょっとヘルシーにヨーグルトも♪

    >【黄桃のシロップ漬け (瓶詰)】くわしくはこちらから



    あると便利な食材で是非おうちカフェを楽しんでくださいね!

    >【地中海風 野菜のキッシュと3種のチーズのキッシュ】はこちらから




    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    ここまで来たダッテリーノトマト進化形 |「そのまま食べて美味しいトマト缶」開発秘話(後編)

    2020/05/21 09:30
    アレンジ自在で、キッチンの常備品の定番になったトマト缶。
    今回は『そのまま食べて美味しいトマト缶』を目指したトマト缶開発のお話しの後編です。

    後編
    4.産地へ。トマト缶生産の現場って?
    5.ダッテリーノ(ダッテリーニ)トマトとの出会いと更なる開発への思い
    6.皮をむきタイプの誕生!
    前編はこちらから >【イタリアでトマト会議】
    1.そのまま食べて美味しいトマト缶ってどんなの?
    2.イタリアでトマト会議
    3.チェリートマトにしよう
    4.産地へ。トマト生産の現場って?

    2014年夏、到着したのはナポリ。当時、トマトを輸出してくれていた会社がナポリにあったのです。その時の目的はトマトの生産現場に立ち会って、美味しさのヒントを探ること。
    (このときはその後、トマトのために4度この地を訪れることになるとは夢にも思っていませんでした。)




    まずはトマトの栽培農家のあるプーリア州へ。
    ナポリのあるカンパニア州からプーリア州への道中、よくすれ違うのはトマトがぎっしり入ったカゴをいっぱい載せたトラック。一気に美味しいトマトへの期待が膨らみます。

    プーリア州に入って下りの坂道にさしかかると正面に見えるのは一面の乾いた大地。
    実際にその場に入ると、そこには灼熱の太陽の日差しが降り注ぎ、カラッカラの大地がただただ広がっています。 車から一歩外に出ると「暑い」ではなく「痛い」という体感。そのカラッカラの大地には乾きかけた緑が広がり、地平線まで続いていて、よく見ると地面がなんだか赤っぽい。それがトマトでした。

    一般的にホールトマトと呼ばれる通常サイズのトマトはベルトコンベアを備えた専用のトラクターで収穫します。一方、ミニトマトはより壊れやすいので、手作業で収穫します。手作業とはいえ、かなりの量ですから、房を大地から持ち上げて、カゴの上にかざして一気に振ってカゴの中に入れていきます。




    収穫が終わると今度は加工場へ。
    この時に向かったのはカンパニア州にある小さな加工工場。
    トマトは7月下旬~9月にかけて2か月間で収穫し、加工されます。一貫して作る大規模なメーカーもある一方、栽培農家、加工工場、出荷工場とそれぞれが大中小の規模で分業しているのがほとんどです。

    そうした一連の流れの中で、朝、高速道路で見たのはプーリア州の農家で採れたトマトをカンパニア州の加工工場に運んでいる姿だったのです。

    トマトの生産は見ました。皆さんが懸命に作ってくれたトマト缶。
    どうしたらもっと美味しいものに出会えるか?
    「チェリートマトを漬けるトマトジュースを同じ工場内で一貫生産し、トマトの糖度を指定して作ってください。 もちろん食塩やクエン酸は使わずに。」

    そうしてチェリートマトデビュー2年目。
    それなりに美味しいのですが、まだベストじゃない。。。

    もう一度イタリアへ。


    5.ダッテリーノトマト(ダッテリーニ)との出会いと更なる開発への思い

    2015年夏、どうしても納得できず、向かったのは再びナポリ。
    工場はたくさんあるので、今度は大規模な工場に連れて行ってもらいました。
    そこで見つけたのがダッテリーノ(複数系でダッテリーニ)。




    工場に行くと当然製品を試食するのですが、やっぱりダッテリーノ(ダッテリーニ)が美味しい。 値段が高くなると言われて一旦はあきらめたダッテリーノですが、再び工場を2社訪問して、ダッテリーノへの思いは強くなる一方です。

    工場訪問のときは「ダッテリーノがいいなぁ」という気持ちを何度も声に出して先方に伝え、やっとダッテリーノ(ダッテリーニ)をリーズナブルに作ってくれることになりました!
    もちろん、食塩やクエン酸は使用しないで!という条件も了承してもらってのことです。

    そして実際に販売を始めたダッテリーノ(ダッテリーニ)。
    「やっぱりダッテリーノ(ダッテリーニ)にして良かった。」という実感を得ながら販売を続けて2年目のこと。 商品をプレゼントした友達から言われた言葉。
    「こないだもらったトマト缶。皮がついててびっくりした!あわてて取ったわ!」
    そこで私の心の奥に潜んでいた(あえて気づかないふりをしていた・・・?)気持ちが沸き起こってきたのです。
    「皮をむきたい・・・」

    プーリアの大地でたくましく育ったトマトはとっても美味しいのですが、太陽をさんさんと浴びて皮が厚くなります。しかもクエン酸を使わずにシンプルに作ったトマト缶の中ではトマトの皮はあまり柔らかくはならない。。。
    お料理する時に皮はツヤっとして見た目はきれいだし、自然な美味しさも持っているのですが、食べ物はやはり美味しくなくては。。。その原則に照らし合わせると皮は一方、雑味とも取れるのです。

    そこで次の開発へと思いは強くなっていきました。

    6. 皮むきタイプの誕生

    2017年ヨーロッパ最大の展示会でのこと。
    イタリアのコーナーでトマトを見かけると「ダッテリーノ(ダッテリーニ)の皮をむいてもらえませんか?」と聞いて歩きました。
    ほとんどのメーカーは「ミニトマトの皮はむけないよ」と相手にしてもらえません。
    「なんで皮がついていたらダメなの?」とやっぱりとても難しいようです。
    何社目だったか・・・
    とても混雑していて、ブースにある商談席は埋まっていました。
    何回かそのブースの前を行き来して、やっと担当者と話をしたところ、「できるよ」とあっさり承知してくれたのです。

    後からわかったのですが、このメーカーでもミニトマトの皮むきタイプを本格的に商品化するのは初めてのことだったようです。
    なぜなのか?
    今だからわかるのですが、大きなトマトの皮をむくこととミニトマトの皮をむくことは手間のかかり方が全然違うのです。








    その手間をあえてかけて、「ダッテリーノトマト(ダッテリーニ) 皮なし」の初生産にこぎつけたのが2018年夏。日本に入荷したのはその年の年末。
    とにかく気になるのは最終製品の味。
    届いて試食してみたら・・・
    やっぱり美味しい!
    雑味がなくて、トマトジュースとのバランスも良く、「そのまま食べて美味しいトマト」の完成形とも思える満足のゆく味です。

    しかも・・・
    とても良いメーカーに出会うことができ、プーリア州のトマト畑の真ん中に工場があります。プーリア州で採れたトマトをプーリア州の工場でトマトジュースから一貫生産! だからとにかく新鮮なうちに加工することができるのです。
    なんと収穫後6時間以内に加工。
    そして何と言っても皮むきタイプ!
    皮をむいたことで雑味のない仕上がり!
    まさに「そのまま食べて美味しいトマト缶」が出来上がりました♪




    ここでひとつだけ、おことわりしておきたいことがあります。
    皮なしタイプのダッテリーノトマト(ダッテリーニ)はメーカーにとっても大変な作業で、100%の皮を除くことはまだできていません。
    でも2年連続生産に立ち会わせてもらい、進化しております。
    今年入荷分からは皮残りが半減以下!

    「そのまま食べて美味しいトマト」を追い求めてここまで来た、皮なしタイプのダッテリーノトマト(ダッテリーニ)。皆さんにも食べてもらいたいなぁ。



    >【ダッテリーノトマトのトマトジュース漬け】はこちらから




    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    イタリアでトマト会議|「そのまま食べて美味しいトマト缶」開発秘話(前編)

    2020/05/21 09:00
    トマト缶って今や必需品ですよね。
    アレンジ自在で、パスタやスープ、煮込み料理、カレーやトッピングなどキッチンの常備品の定番です。
    最近ではトマト鍋も人気の定番鍋になっています。
    でもトマトが大好きな人でもトマト缶のトマトをそのまま食べようとはあまり思わないのではないでしょうか?
    今回は『そのまま食べて美味しいトマト缶』の記載がを目指したトマト缶開発のお話しです。




    前編
    1.そのまま食べて美味しいトマト缶ってどんなの?
    2.イタリアでトマト会議
    3.チェリートマトにしよう
    後編
    4.産地へ。トマト缶生産の現場って?
    5.ダッテリーノ(ダッテリーニ)トマトとの出会いと更なる開発への思い
    6.皮をむきタイプの誕生!





    1.そのまま食べて美味しいトマト缶ってどんなの?

    きっかけはTVショッピング会社のバイヤーさんとの話でした。
    「トマト缶って、アレンジもきくし今や必需品のひとつだけど、そのまま食べようとは思えないよね、だったらそのまま食べても、もちろんアレンジ料理に使っても美味しいトマトがあったら嬉しいよね。」

    トマトの旬は夏ですが、日本では1年を通して生果のトマトは手に入ります。品種改良もされて、農家さんに大切に育てられたトマトは見た目だけでなく、甘くて美味しいトマトもたくさん見かけるようになりました。でも生果のトマトは日持ちはしないし、値段も張る。そして夏の日差しを浴びた太陽の味がするようなトマトは1年のうちのほんの1時期しか手に入りません。

    だったらアレンジ自在の缶詰のトマトで美味しくてリーズナブルなものが手に入ったら嬉しいのでは?

    ということで開発が始まったわけですが、じゃ、缶詰のトマトでそのまま食べて美味しいものってどんなのだろう?
    水っぽくなくて、トマトの味がしっかりして、生臭みがなく、甘みと酸味のバランスの良いもの。。。
    いろいろ考えるうちに思いました。
    そうだ、イタリアへ行こう!

    2.イタリアでトマト会議
    トマト缶と言えば、やっぱりイタリアでしょう。
    ということで、イタリアの知人の会社に協力してもらい、イタリアのトマト製品をたくさん集めてもらい、とあるお店でトマト会議を開きました。これが2013年のことです。
    ずらっと並んだトマト製品。「美味しいトマト缶」と伝えてあったのですが、缶詰だけではなく瓶詰やソースになったものなどがずらっとテーブルに並びました。




    まずはひとつずつ、そのまま試食。
    ブランドや種類によってトマトでもいろんな味わいがあることに気づきます。そして当時の日本ではまだ見かけないミニトマトの缶詰もあり、テンションが上がります。

    会場はレストラン、当然厨房が隣にあります。
    美味しいと思ったら、それを調理してみてどうなるのか?
    早速シェフがサラダやパスタなどの料理にしてくれます。




    美味しくても値段が高すぎたら常備品として便利とは言えない!
    だから各メーカーから取り寄せた価格についても一緒に検討です。

    3.チェリートマトにしよう
    当時、ダッテリーノトマトはありました。でも瓶詰が主流でとにかく高価。
    高価すぎるものはトマト加工品には求めていません。
    そこで、味わいも見た目も価格もぴったり来たのがチェリートマトだったのです。いわゆるミニトマトですが、2013年の段階ではまだまだ珍しい商品で、何よりころころとかわいらしくお料理にしたときの見栄えにテンションがあがりました!




    これだったら見た目も良いし、アレンジの幅も広がって、スープやパスタにしても具材として見た目のかわいらしさも楽しめる!
    もちろんトマト鍋だって煮込みだって・・・ とわくわくがとまりません。

    「クエン酸も食塩も使わず、シンプルにトマトだけを使って作ってください。」
    そう依頼をして、最終製品の見本を送ってもらい、一番美味しかったロットの発注!

    そうして2014年、チェリートマトのジュース漬けがデビューしたのです。

    実際に商品がコンテナで届いて検品をしました。



    ころころとかわいい!
    味も悪くない!
    でもベストではない。。。というのが正直な感想でした。
    どうしたらもっと美味しくなるんだろう。
    そこでその夏、トマトの産地にプーリア州に向かいました。

    後編へつづく >【ここまで来た!ダッテリーノトマト缶(後編)】

    >【ダッテリーノトマトのトマトジュース漬け】はこちらから




    <ダイニングプラスについて>
    2001年事業開始、「dancyu」や「日経プラス1」など取材多数。一流プロ愛用の海外食品を1パックからお届けする通販です。商社直営。

    イタリアの大衆レストランの魅力(トリノ編)|スタッフ海外体験記

    2020/04/20 15:00

    海外出張に行く楽しみの一つ(いやほとんどかも。。。)は食事であることは言うまでもありません。 我々は食品業界にいるため、サプライアーである現地の人に連れて行ってもらうお店はほぼ間違いありません。 (すみません、根が正直で「ほぼ」と入れたのは、たまにそうでない事があるからです。。。)
    特に和食を愛する日本人にとって、イタリアの食事は合いますよね、と言ってご賛同いただける方も多いのでは?



    イタリアにもリストランテ(高級レストラン)、トラットリア(大衆レストラン)、オステリア(居酒屋)などといろいろありますが、実際に行ってみると、この区別は意外とあいまいなことが多いように思います。 そして個人的な趣向としては、何と言ってもトラットリア、オステリア、つまり気取らないお店が素敵です。

    >特別な日にふさわしい輸入食品セール「クリスマス 2020」はこちら



    その日は、日本からトリノに着き、翌日の予定に合わせて空港近くに宿を取っていました。 午前中に到着したため、昼間の時間を使って、ピエモンテ州にある元サプライアー(残念ながらそこの商品は終売になったのですが…)の担当者とランチすることにしました。

    夏の強い日差しが降り注ぐトリノ。日本からの長距離フライトの後なので、疲れた体にこの日差しはキツイな、と思いながらせっかくの機会だから、と出かけていきました。
    ちょうどランチ時、暑いこともあって歩いている人はあまり見かけません。が、そこはヨーロッパ。カフェやトラットリアはこぞってテラス席を作り、そこにはたくさんの人たちが食事を楽しんでいるのです。



    私たちもそんな広場のテラスに席を見つけて落ちつき、冷えた白ワインで一服。



    座ってまず出てきたのは具なしピザのようなもの。 一気にテンションが上がります。。。(我ながらなんて単純。。。)
    この具なしピザ、直前にタラッとフレッシュなオリーブオイルをかけて食べると何と美味しいこと!こんな暑い日の前菜にはヨーロッパ人が大好きな苦くてピリッとくるはっきりした味わいのオリーブオイルが良く合います。
    でもこれを食べすぎると次が食べられない!とブレーキをかけながら噛みしめます。

    >特別な日にふさわしい輸入食品セール「クリスマス 2020」はこちら



    そしてメインに私が選んだのはラディッキオロッソのリゾット。
    ラディッキオとはチコリとかトレビスとかいうこともあるようですが、これは、赤いタイプ。全く同じものは日本ではあまり見かけません。

    ほんのり苦みのあるラディッキオロッソがたっぷり入って、色がきれい。 角切りのパンチェッタが入っているので、味わいも力強く、コクがある!回りには甘みと酸味のバランスの良いバルサミコのソースでデコレート。時々これを混ぜると酸味によって味が引き締まってより美味しい!!



    お隣は・・・アサリのニョッキ。ニョッキとアサリの組み合わせは初めて!!
    ということで一口もらうと・・・
    ニョッキのもっちりした食感の周りにアサリの旨みが絡んで美味しい!

    トリノの中心部の観光地である広場でたまたま見つけて入ったトラットリアでこんな美味に出会えるのはやっぱりイタリアって素敵!


    <ダイニングプラスについて>
    2001年創業の上質食品通販サイト。日本を代表する高級ホテル、ミシュラン星付きレストランが採用する高品質な業務用食品を、どなたでも1パックから購入できます。テレビ各社や「ダンチュウ」、「エル・ジャポン」など、メディア紹介多数。

    >海外食品通販「ダイニングプラス」はこちらから

    閉じる
    新規会員登録キャンペーン ¥1,000割引クーポン