スリランカ・アーユルヴェーダリゾートの旅|スタッフ海外体験記|海外食品通販サイト ダイニングプラス(公式)

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スリランカ・アーユルヴェーダリゾートの旅|スタッフ海外体験記

2024/08/13 09:30

こんにちは。オーストラリアでシェフをしながら現地のグルメを探求していたレンです。
今回は、2017年6月にリフレッシュの為に行ったスリランカでのアーユルヴェーダ三昧5泊7日の旅について振り返りたいと思います。



【アーユルヴェーダリゾートへ】

スリランカはアーユルヴェーダの他、ハーブやスパイス、紅茶でも知られています。

先に旅の目的はリフレッシュだと記しましたが、実は仕事でのストレスを抱えて身体が浮腫んで常に重だるく、足を引きずるようにして職場へ向かうという状態が続いていました。 そこで、これらの文字に私は惹きつけられたのです。

・一年中エアコンの要らないスリランカのジャングルの中にあるリゾート
・体質改善
・朝昼2回のトリートメント
・敷地内で育てられた野菜や果物を使ったオーガニックの食事
・毎朝の瞑想とヨガ

アーユルヴェーダとは、インドアジア大陸に伝わる伝統医学でギリシャ・アラビア医学、中国医学と並ぶ世界三大伝統医学の一つで、身体の悪い箇所を一部分的に治療するのではなく、心身のバランス、調和を全体的に捉えることや、病気を予防して健康を維持することに重きを置いています。
体質診断から五大元素からなるヴァータ(風)、ピッタ(火)、カパ(水)のドーシャ(体液、病素)のバランスが取れているかを確認して、その人のタイプにあった治療が行われます。
インターネットで「アーユルヴェーダ体質診断」で検索し、簡単に診断できるので、興味のある方は診断してみてください。

「光り輝く島」という意味を持つスリランカにある、アーユルヴェーダリゾートへは、空港から車で約3時間。大阪を朝に出発し、ホテルに到着したのは午後10時頃でした。
自然豊かな場所なので、部屋に入ると早速大きな蛾がお出迎え。どう処理していいのかわからず、意味もなく部屋を右往左往した結果、スタッフの方に来ていただきました。

長旅で疲れ果て、とりあえずベッドに横になろうとすると、たっぷりと空気中の湿気を吸ったシーツはしっとりしていた。。。
あぁ、情けないけれど、贅沢を言うようだけれど、眠れないかもしれない。
何を隠そう私は湿気にとても弱く、梅雨の時期には頭痛がしたり、身体が重だるくなり、南国には向いていない、なのに憧れで来てしまった。
先程のタイプ別ドーシャでいうと水の多いカパ。
部屋のファンを強にして、ベッドの湿気を飛ばしてみる。(どんな時も工夫は大事です。)

部屋に用意されていた夕食、初めてのスリランカ料理は、 魚のソテーにターメリックライス、サラダ、マッシュドポテト。
魚にかかっているソースはカレー風味のトマトソース。野菜がたっぷりで、どれも美味でした。

翌朝を迎え、昨夜は暗くてよく見えなかった大自然が目の前に広がります。

東京ドーム約1個分の広大な敷地の中には、8棟のコテージの他、食堂、アーユルヴェーダのトリートメント施設、畑などがあり、食事、飲み物、ヨガやトリートメントは全て滞在費に含まれており、関係者以外立ち入り禁止となっているので、手ぶらで歩けて、とても安心です。



【一日の主なスケジュール】

一日の主なスケジュールはこちらです。
6:15、コラキャンダと呼ばれる青菜と香辛料の入ったスムージーのような粥を黒砂糖と一緒にいただきます。
6:30~7:30、ヨガ。
8:00、朝食 フルーツと野菜たっぷりの朝食(下写真)。

9:00、アーユルヴェーダトリートメント。ドクターの問診によりその日のメニューを選択。薬草オイルを使ったフルボディマッサージ、シロダーラ、薬草蒸し風呂、ハーブボールトリートメントなどメニューは多岐に渡ります。
約2時間たっぷりと施術を受けたら、大きな布を身体に巻き付けビーチドレスのようにしてランチへ。

(医務室:ここで医師と身体チェックを行う)
(トリートメント施設玄関は毎日綺麗なお花が水に浮かべられています。)

12:00、昼食 一日で一番重めの豪華な食事。サラダ、葉野菜とココナッツをすりおろしたものにスパイスを加えたもの、白米と赤米、いんげん豆のカレー、かぼちゃのカレー、カシューナッツと鶏のカレー(上写真)。
スリランカのおもてなしなのでしょうか、毎食食べ切れないほどの品数が食卓に並びます。スリランカカレーは、代表食材であるココナッツがベースですがモルディブフィッシュというカツオ節の一種が使われているので出汁文化の日本人の舌にも馴染みやすく、人気だそうです。
14:30、アーユルヴェーダトリートメント(1時間~1.5時間)。
18:00、夕食までは自由時間なので、散歩したり本を読んだり、瞑想したり、食堂で紅茶とビスケットをいただいたりして過ごします。

(宿泊客が食べ残したフルーツを食べにくるリスや小鳥たち。)
(ドリアンの木と、水牛が耕す畑。)
(夕食)

カレーリーフの香りが際立つじゃがいものイエローカレーと、なすびのカレー。ライスヌードル、ココナッツとハーブ入りのロティ(パン)、ココナッツと唐辛子で作る辛いふりかけ、デザートのクレープ。



【不活発で怠惰な性質「タマス」】


リゾートでの初日は全てが新しい経験で楽しめましたが、私はだんだんと体調を崩し、3日目にはタマスというあだ名を自ら付けました。
アーユルヴェーダやインド哲学では、3つのグナ(性質)があり、サットヴァ(幸福)、ラジャス(行動)、タマス(慣性)に分けられます。
タマスは不活発で怠惰な性質。意欲に欠け、眠気や倦怠感に苛まれます。

薬草オイルには皮膚から吸収される効果があるので、トリートメント後はなるべく洗い流さずに時間を置き、大抵の場合は就寝前までそのまま過ごします。

コテージのシャワールームには、かわいいコロンとした陶器に入っているアーユルヴェーダのシャンプーがあるのですが、オイルと黒糖を混ぜたような甘い香りで女性が喜びそうな質感。とても使うのが楽しみでした。
ところがどうでしょう、オイルまみれの頭は洗っても洗ってもスッキリしない。そして湿気が多いため、乾かない。
情けないことに私は心身共にすぐに限界を迎えました。
仕事でストレスの限界を迎えてリフレッシュに来たのに、また限界を迎えてしまったのです。

「蚊が多いから、今日のヨガはやめておく。」が2日続いて全く行かなくなりました。
アーユルヴェーダのトリートメントも毎日2回続くと、長い時間寝ていることに身体が耐えられなくなってくる。というわけで、今日は午後のトリートメントは要らないという風になってくる。

メインの食事が塩辛く、身体が悲鳴をあげだしました。
とても蒸し暑い国なので塩分が濃いのは当たり前です。ですが、水の多いカパ体質の私の身体にはこれほどの塩分は必要なく、顔も足もむくんでパンパンになり、日に日に食べられるものが減っていきます。

一緒に行った友人が毎朝ヨガへ行き、身体を動かし、先生や他の宿泊客との交流が生まれたり、有意義な時間を過ごしている間、タマスな私は食堂に置かれているアーユルヴェーダの本を読み、自分の体質改善には何が必要かを学びました。

タマスな私にこそ、ヨガが必要なのは頭ではわかっていましたが、タマスすぎて行けないジレンマ。
朝のフルーツも浮腫みの原因となっているのを感じたので、あまり口にしないようにし、他にも塩分による浮腫みを感じている宿泊客が多かったため、医師に相談して全体的に塩分を少し減らしていただきました。

そんな折、突如夜中に耳が痛くなり、中耳炎のような耐え難い痛みに襲われました。
夜中だったこともあり、中国医学を学んでいた友人に急遽身体を見てもらうと、ふくらはぎが異様に膨れていました。
ふくらはぎの内側には腎の経絡があり、症状としては全身疲労、エネルギー不足、免疫力低下、めまい、耳鳴り、目の下のくま、体のむくみに関係があります。
そしてカパ(水)体質の私、中国医学でも水、腎の症状が出ていたのです。
友人による応急処置により、無事タマス地獄から救出された私は、予定していた世界遺産シーギリヤロックの観光を一日前倒しにして、気分転換に出かけることにしました。



【世界遺産シーギリヤロックの観光】

シーギリヤロックは高さ約200mの断崖にある「空の宮殿」と呼ばれる世界遺産で、 1875年に発見されるまで約1400年もの間、ジャングルに埋もれていました。

この遺跡には悲しいストーリーがあります。王である実父を殺して王位を奪った息子(狂気の王カッサパ)は、巨岩の上に王宮を築き、弟の襲撃を恐れて、そして自らの罪の意識に苛まれて孤独に暮らします。シーギリヤは、わずか11年後に弟の手に落ち、短い歴史の幕を閉じました。

絶壁に設置された1200段もの階段を上がった上に宮跡はあります。

途中、高所恐怖症に加えて、階段にはスズメバチの巨大な巣があり、蜂がぶんぶんと飛び交い、足がすくみます。
登ってしまえば安心。広がる景色に目を奪われます。

(自由に歩き回るお猿さんとオオトカゲ)

そして街中をドライブ。
リフレッシュした私は、穏やかな気持ちで最終日を迎え帰りの飛行機に乗る前に、街で万能薬の塗り薬をお土産に買いました。
シンガポールのタイガーバームのアーユルヴェーダ版的なものです。



【最後に】

自分の限界を知る旅。
人は学ぶ。けれども何度も失敗を繰り返すもの。

ありがとう、スリランカ!

湿度が高く暖かい気候が好きな方、大自然を満喫したい方、ココナッツが好きな方、マッサージ三昧を味わいたい方におすすめします。
また、アーユルヴェーダリゾートは各地に点在するので、ご自身に合った所を吟味してください。

(担当:元豪州シェフ・レン)




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