ジャンボン・フロマージュのサンドイッチ|スタッフ海外体験記|海外食品通販サイト ダイニングプラス(公式)

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ジャンボン・フロマージュのサンドイッチ|スタッフ海外体験記

2020/03/20 10:00


フランスに行くと必ず一度は食べたいもののひとつ、それはサンドイッチ。
いわゆるバゲットサンドですが、中でもJambon et Fromage(ジャンボン エ フロマージュ/ハムとチーズ) がお気に入りです。
このサンドイッチは大定番でどこに行ってもあります。
機内でもエールフランスのヨーロッパ域内の短距離便で、食事時間のフライトの場合にはサンドイッチが機内食として出されます。 サンドイッチのパターンはいくつかありますが、大好物のジャンボン・フロマージュのサンドイッチが出た時は内心小躍りです! 今でもフランスでちょっと余った時間があると美味しいサンドイッチを求めて買いに行きます。


(機内のサンドイッチ)


(購入したサンドイッチ)

以前、フランスのパン屋さんで売り子として働いていた時、最初に任された仕事はこのサンドイッチ作りでした。
日本のサンドイッチしか知らなかった当時、その具材の多さにびっくりしました。
具材の種類ではなく、中に入れるボリュームが多いのです。

まずはバター。
日本ではやわらかいマーガリンをうっすら塗る程度のところ、いえいえ、そこはバターの国フランス。
厨房から取ってきたまだ固いバターの塊からたっぷりナイフにとって、半分に切り目を入れたバゲットの片面にベターっと。
多少かたまっていても、かたよっていても、まったく気にしません。 そこにグリュイエールチーズとハム(Jambon de Paris つまり日本でもおなじみの加熱ハム)のスライスをたっぷりはみ出るぐらい。。。
湿度の低いフランスではバゲットのカリッとした皮の食感が長持ちして、食感が良いだけではなく、バターの層ができるほど入れられたバターの存在感!
しかもそのバターは発酵バターですから、ほんのりのした酸味がこのサンドイッチの美味しさを決めるのです!

さて、先日のパリ。その日は日曜日でパリ市内のお店もお休みが多く・・・ググりました。
「近くのサンドイッチ 人気」で、出てきたのはヴァンドーム広場の近くのサンドイッチ専門店。



その日は小雨の肌寒い日。
歩いている人は少なく、お店は小道を入って歩いて行ったところにありました。
お店が近づくと中は見えないのに何となくざわ~っとにぎわいが伝わります。
後で気づいたのですが、お店の出入りが多いのです。

お店に入ると左側には奥から手前まで2~4名用の小さな丸テーブルとイスがぎっしりとあり、その全てのイスがお客さんで埋まっています。
右手にはカウンターがあり、中ではおじさんがサンドイッチを作り、その横には息子らしい人が飲み物の準備に忙しそうです。

目が合って、カウンターを指さして「座ってもいい?」と合図を送ると目でどうぞ、と。
そして注文。
当然、”un sandwich jambon fromage” シルヴプレ!
すると、どのチーズにする?と聞かれ、シェーヴル、ブルー、白カビ、ハード、といろんなタイプがあるのに気づきました。
そこは迷わずハードタイプなのですが、中でも大好きな“コンテ”でオーダー。

するとおじさんが鼻歌を歌いながら、素手でズタ袋の中に手を入れたら小ぶりのバゲットを1本つかみ、良く切れるナイフで間にスッと切り込みを入れる。
次は目の前のバターの山に突き刺さったバターナイフを手に取ってたっぷりのバターをサッとひと塗り。ナイフをバターの山に戻すと素手でハムとチーズを順番にまんべんなく敷き詰め、最後に真ん中で半分に切って出来上がり。
何とも手際の良いこと。



この日は湿度が高めだったからか、バゲットのバリッとした部分が少なくてちょっと残念だったのですが、中身のハムやチーズはしっかり吟味してあって、噛むほどに良質な小麦の味わいとまじりあって美味しさが出てきます。
たっぷり塗られたバターはもちろんハムともパンとも良く合います。

それにしても圧巻はバターの山。
私が行ったのは午後2時過ぎですから、仮に朝9時から営業していたとして、
いったいこの山はどれだけの高さがあったのかなぁ、などと考えながらかぶりつきました。



ゆっくり食べながらいろいろ観察するときはこんな狭いお店のカウンターは最適ですね。

お店はパリッ子だけでなく観光客にも人気らしく、おじさんは片言の英語ができるようです。カウンターは一人客が思い思いに時間を過ごすだけでなく、カウンターの右側には持ち帰り用のオーダースペースもあります。
子供連れのお父さんがサンドイッチを4つぐらい買って行ったり、アメリカ人風のカップルが食べながら出て行ったり。
そんな持ち帰り客の担当はサンドイッチ作りを担当するおじさん。
ちなみに、素手でお金を受け取り、手は流水で軽く流してからまた素手でサンドイッチ作りへ・・・。
『大丈夫なのか?!』とサンドイッチにかぶりつきながら思わず苦笑い。

あのお店もこの新型コロナで休業中でしょう。。。
騒ぎが収まったら、おじさんは手袋をするのかな・・・なんて気になったりする今日この頃です。


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