ヨーロッパでの外国人受け入れ条件が徐々に緩和され、日本の入国条件も少し緩和されてきた先月、久しぶりの海外出張に行ってきました!

行った先はオランダ。
毎年訪れていた展示会がコロナ後初出張の目的でした。
その展示会の会期はたった2日間と短く各ブースも小さいシンプルなものですが、既に取引先となっているメーカーも多数出展していて定期的な打ち合わせをすることができ、同時に新しいメーカーを探すこともできるという効率の良い展示会です。
ダイニングプラスでも創業以来ご紹介しているピザのメーカーや、人気のオリーブオイルのメーカーの担当者は、みんな長年の付き合いの仲間たちで、メールやオンラインミーティングなどで話をしていたものの、久しぶりに対面での再会は、さながら同窓会のようでした。

(ダイニングプラスで発売中のピザとオリーブオイル)
さて、今回は久しぶりの海外渡航の様子をコロナ後の視点を軸にレポートしてみます!
ダイニングプラスは大阪に事務所があり、私も関西在住のため、いつもは関空から出発するのですが、今回は仕事の都合で成田空港から出発しました。

成田空港は何度か利用したことがあるものの、リムジンバスは初めて利用するのでコロナ前との比較はできないのですが日曜夕方のリムジンバスがほぼ満席であることにまずは驚きました。
利用したのは第3ターミナル。
ある程度予想はしていたものの、成田空港の閑散とした様子はとても寂しい。
フライトを知らせるボードにも空いたスペースが目立つのも決して夜のフライトだから、という理由だけではないはず。ボードに表示されたフライトの一部はキャンセルされていて、まだまだコロナ禍中であることを感じるスタートでした。

今回利用したのはエミレーツ航空。
フランス・イタリアを中心にヨーロッパを回ることが多いので、いつもはエールフランスを利用するのですが、今回は減便と燃料費高騰の影響で、目が飛び出るような料金が提示されたため、初めてエミレーツ航空を利用することになりました。
コロナ後の初出国。どんな感じなんだろう、と少しの緊張と大きな興味を心に抱いてチェックインカウンターへ。
コロナ前との違いはワクチン3回接種証明書の提示を求められたこと。予め行政に申請して取得した証明書は電子版と紙版があり、ネットワークが繋がらなかったり、バッテリー切れの場合に備えて紙が推奨されていました。接種証明書には1回目から3回目までのワクチンの種類やメーカー、そして接種日が記載されていて、それが最終目的地の条件を満たしているかどうかが確認されます。
結構しっかり見られていました。
ちょうどイタリアから出張で来日していたオリタリア社の営業担当者が同じフライトで帰国の途に就くとのことで、一緒にチェックインしたところ、彼はイタリアの電子版証明書だったため、わかりにくかったようで、何度も「1回目と2回目のワクチンは?」と聞かれ、説明を繰り返していました。各国が違うフォーマットで証明書を発行し、しかも電子版と紙版があり、それらを元に確認をしなければならないのは大変な作業だと見受けられました。当然、チェックインには確認作業の分の時間もかかります。
さて無事にチェックインが終わり、同行のオリタリア社の営業担当者がエミレーツ航空の上級ステータス会員であると聞いたので、「ラウンジで一杯飲もう!」ということになり、意気揚々と向かったのですが。。。
残念ながら成田空港のラウンジのほとんどが営業しておらず、代わりに渡されたのはお買い物クーポン。3000円分とかなりの金額なのですが、対象店は限定的で、そもそもお店が全然営業してませ~ん(涙)!

やっと見つけた対象店はお土産品と最低限の食品を扱う小さなお店でした。ありがたくビールやおつまみをクーポンで購入して、通路沿いに並んだ椅子に腰かけて乾杯。椅子は足をのばすことができる快適なもので、ビールとおつまみでおしゃべりしながら、コロナ後出張の貴重な経験となりました。


夜10時半出発のエミレーツ航空。機内は清潔で全員マスク着用が義務付けられています。乗客全員に最初にマスクと消毒ジェルが配られ、エコノミークラスにも歯ブラシとアイマスク、ソックスの入ったポーチが配られます。
いよいよ離陸体制に入ると機内は暗くなり照明は青色に、天井には星が現れます。
照明の色は時間によって変化し、青色から紫色、食事のときは暖色、そして皆が睡眠の時間になると再び青い星空に変化していきました。何とも素敵な演出ですね。

ドバイ着は早朝5時前。空はまだ暗く、前方カメラからスクリーンに映し出された滑走路はオアシスの存在を示すように明るく照らし出されていました。

ドバイ空港はトランジットだけの旅客も多く、空港内はすでに行きかう人が多数。全てのお店が24時間営業らしくきらびやかなゴールドの装飾品などが売られています。早朝であることをうかがわせるのは、店内の人がまだ少ないことと、椅子に座っている人たちがまだ居眠りをしている光景ぐらい。成田空港とのギャップを感じます。

ちなみにドバイ空港内でのマスク着用率はざっくり50%ぐらい。その50%の人たちも顎マスクにしている人も目立ちます。すでに日本との違いがありますね。

ドバイからアムステルダム行きの飛行機は2階建ての大型機です。上は全てビジネスクラス、下の座席の全てがエコノミークラス。搭乗するだけでも時間がかかるので、予定の搭乗開始時間の30分以上前からゲートを開けて手続きを始めていました。
ここではワクチン接種証明の確認もされず、この人の多さと共にコロナ前に戻ったようなにぎわいです。
エコノミークラスの3-4-3配列の座席は何と満席。月曜日の朝のフライトということも理由のひとつかもしれませんが、もう一つの理由として、欧米の学校が夏休みに入り、家族連れなどが増えてくるタイミングだったようです。

今度は昼間のフライトなので、窓からの自然の明かりで照明の楽しさはありませんが、清潔さとスクリーンの大きさは同じです。エコノミークラスでも大きめのスクリーンは嬉しいポイントですが、座席ピッチに対していささか大きいようで老眼の始まった私の眼には少し近すぎる印象で苦笑いです。
顔を上げると天井部分に付いている機内の注意喚起のためのサインが目に留まります。 シートベルト着用サインの横にあるのは携帯電話使用禁止サイン。最近の新しい飛行機ではたまに目にするようになりました。今や常識となった禁煙サインは点灯式ではなく、常設サインとして横に貼りつけてあります。そういえば、昔のフライトでは喫煙スペースがあって、煙が回りに充満していたこともあったな、と時代の変化を感じます。
いよいよ2年半ぶりのアムステルダムに到着しました。
飛行機を降りて広い空港内を入国審査まで進むと、コロナ前のような審査待ちの行列ができています。ここでのマスク着用率はわずか20%。
足元にはソーシャルディスタンスの目印があるのですが、一部消えかかっていて誰も気にしておらず、すでに過去のものになっているようです。
前の人たちの審査は順調なようで、行列は徐々に進んでいきます。オランダ政府の条件を満たすために所定の申告書を印刷してサインしておいた紙を手元に準備して待ちます。 いよいよ順番が回ってきて、紙を渡そうと待ち構えていると、愛想のよいお兄さんが「何しにきたの?何日いるの?オランダの後はどこへ行くの?」とお決まりの質問をし、それに答えると「Have a nice stay!」と素敵なほほえみと共にパスポートを返してくれました。何とそれだけ。あれ?コロナ前?

荷物を受け取って外に出るとそこは更にコロナ前?と思わせるほどのにぎわいとマスク着用率0.?%の世界。
話には聞いていたけれど、ニュース映像で見てはいたけれど。。。
日本人の私にはカルチャーショックとも思えるオランダ3日間出張の幕開けなのでした。
(続く)>【久しぶりの海外出張!後編(アムステルダム~日本帰国)】