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クリスマス★サンタさん登場前夜(トルコ観光案内)

2020/11/12 16:00

サンタクロースはアメリカ、ヨーロッパなど、キリスト教圏の多くの国で、 伝統的なクリスマスの守護聖人として親しまれてきました。サンタクロースの名前の由来は、 4世紀のキリスト教聖人である聖ニコラウスのイメージからきています。 聖ニコラウスとはどんな方で、 どのような経緯であのおなじみの「サンタさん」になったのでしょう? 今回はサンタクロース登場前夜、聖ニコラウスの時代にGO TO トラベル!

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1.サンタさんのモデルはどんな方?

クリスマスイブの夜に、よい子にプレゼントを届けてくれる「サンタクロース」。その由来は、4世紀ごろの司教「聖ニコラウス」がモデルだと考えられています。 聖ニコラウスは海運の守護聖人と考えられ、ヨーロッパの諸国、とくに海運国のオランダやベルギー、 ドイツをはじめギリシャやラテンの国々でも大変人気があります。残念なことに、現在のところ聖ニコラウスの著作など、 実在の人物であった確実な証拠は残っていません。現時点で私たちがいえるのは、西暦300年台にトルコ南部のミラ(Myra 現代のデムレDemreの一部)で司教を務めていたらしい、ということです。

Myraは遠くギリシャ時代からローマ時代、ビザンチン帝国やオスマン帝国を経て、現在のトルコ共和国になるまで連綿と港町として栄えてきた大変歴史のある街です。あの大プリニウス(~A.D.79)も、Myraにある「アポロの泉」の魚について記録を残しているほどの街には、現在でも古代の岩窟墓、ローマ遺構の大劇場やローマ浴場の跡など、貴重な遺跡も多数残っています。ちなみにこのMyraの街、ローマ大劇場のすぐそばには小学校があります。日本ではローマの大劇場遺跡は通学路になかなかないので、ちょっとうらやましいですね。

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トルコ南部、Myraにのこるローマ時代の大劇場

Myraの古代岩窟墓

ローマ時代になると、Myraは急速にキリスト教を受け入れるようになりました。その初期におられた司教が、聖ニコラウスであると考えられています。6世紀の記録には、第1回ニケーア公会議(325年)のリストに、聖ニコラウスの名前が挙げられています。

Myraにある聖ニコラウスの教会は、6世紀に東ローマ帝国によって建てられました。現存している教会は8世紀以降に建てられたものです。その後永く住民によって守られてきましたが、1923年にトルコとギリシャの間で住民交換が行われた際、教会を守ってきたギリシャ系の住民がギリシャに移住したため、その後廃墟として放置されてしまいました。 現在は再整備が行われ、貴重な歴史博物館としても有名な観光スポットになっています。 世界的な観光サイト「トリップアドバイザー」などで” Santa Claus Museum”と入力していただくと、当時のままの遺構の写真を数多くご覧いただけます。

聖ニコラウスの人生については、確証のある記録は残っていません。ただ、イスラム教国のトルコでもNoel Babaと呼ばれて親しまれており、数多くの逸話が残っていることからも、聖ニコラウスが長い年月、人々に愛されてきたことがうかがえます。代表的な伝説としては、貧しい娘3人が無事に結婚できるよう、聖ニコラウスがこっそり窓から金貨を投げ入れていた逸話が有名です。他、ひどい仕打ちを受けていた子どもたちを救ったり、無実の人の命を救った話など、人々を思いやるイメージから、サンタクロースの原型とされた面もあるかもしれません。

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2.聖ニコラウスがシンタクラース(Sinterklaas)へ変身!

聖ニコラウスが亡くなったとされる12月6日は、やがて「聖ニコラの日」としてオランダ・ベルギーで祝われるようになりました。このシンタクラース(オランダ語でSinterklass)は聖ニコラ(聖ニコラウス)がおうちまでやってきてプレゼントをくれる、子どもたちにとっての一大イベントです。


伝承では聖ニコラは11月にスペインから船に乗って、オランダ・ベルギーにやってきます。そして12月5日の夜にロバに乗り、お供のピートを連れて家々を回り、プレゼントを配って回ります。おうちで聖ニコラを待ち受ける子どもたちはロバ用人参とプレゼント入れの靴や靴下を下げ、スペキュラース(オランダ語でspeculaas)と呼ばれるクッキーを食べて過ごします。



このクッキーはあまり膨らんでおらずシナモン、ナツメグなど各種のスパイスが入っており、ジンジャーブレッドに似た味わいです。造形は田舎の一軒家や聖ニコラなどで、線描のように凹凸で描かれているものが多くあります。素朴なデザインは古来木型で作られており、クッキーも型も、工芸品としても味わい深いものです。


スペキュラースもシュトーレンやレープクーヘン同様、スパイスが多用されているところがヨーロッパの冬のお菓子の魅力。日本の一般的なお菓子とはまた少し違い、やみつきになるような独特の風味があります。

3.うれしいWプレゼント!?

オランダ・ベルギーでは昔交易が盛んであったスペインから聖ニコラがやってくるシンタクラースとはまた別に、クリスマスにはちゃんとサンタクロースが登場してこれまたプレゼントがもらえるのです。何度もプレゼントがもらえてうらやましい…こんな内容、以前にも書いた気がして調べてみたら、 本ブログの2020年お正月「世界のお正月」でご紹介したギリシャでした。もっとも、ギリシャはギリシャ正教会の国なのでもらえるタイミングは少し違いますが、どちらの地域も子どもたちにとってはWチャンスがあるのはうれしいしくみです。

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4.サンタさんアメリカ上陸

昔アメリカに移民でやってきたオランダ人たちは、祖国オランダで盛んだった聖ニコラ(Sinterklaas)のお祭りをニューアムステルダム(現在のニューヨーク市)に持ち込みました。そして聖ニコラの祝祭日に子供たちに贈り物やお菓子を贈る習慣は、アメリカでも広がっていったのです。

現在子どもたちに親しまれているサンタクロースの姿は、ハーパーズウィークリーのために漫画家トーマス ナスト(Thomas Nast)が描いた画像が原型となっています。ナストのサンタは、初版1823年の詩「聖ニコラウスからの訪問」で詠われている内容がもとになっていて、豊かな白ひげに赤いスーツ姿は、現在親しまれているサンタさんにかなり近い姿です。現在愛されているサンタさんとの違いを強いて挙げれば、サンタさんのお顔がなんとなくリアルなおじいちゃまなことでしょうか…。

それから数年後の1931年、コカコーラカンパニーのためにイラストレーターのハドン サンドブルム(Haddon Sundblum)が描いたサンタクロースの広告は瞬く間に大人気となり、現在のサンタクロースのイメージはさらに人々の間に定着することになりました。サンドブルムの描くサンタクロースは、柔らかそうな赤い帽子と赤いスーツを身に着け、アクセントに黒帯と黒のブーツを身に着けた、つやつやほっぺでかっこいい白ひげの紳士でした。

5.サンタさんの好きなものは?

サンタクロースは妻と一緒に北極に住んでいると言われています。そこでサンタクロースは、エルフの助けを借りて一年のほとんどを、子ども達にプレゼントするおもちゃを作って過ごしています。サンタクロースは世界中の子どもたちからクリスマスプレゼントのリクエストが書かれた手紙を受け取ります。そしてクリスマスイブに、そりにおもちゃを積み込み、8匹のトナカイに引かれて世界中を飛び回って子ども達の家に立ち寄ります。

彼は子どもたちが眠っている間に煙突を滑り降りて贈り物をそっと残し、子供たちがサンタクロースへのお礼にとテーブルの上に用意しておいた牛乳とクッキーでリフレッシュします。

今年のクリスマスイブはサンタさんにお礼のクッキーを用意して、温かいベッドで早めに休むのもいかがでしょう。夢のむこうから、トナカイが揺らす鈴の音が聞こえてくるかもしれません。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。みなさまにとっても楽しいホリデーシーズンでありますように。

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